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閨房 2
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「天の好きなもののひとつに、月があったな」
「覚えていてくれたのですね」
「もちろんだ。他には星、鳥、川、土、山……。おまえの心は雄大で、無欲だ。私は黄金の腕輪や友禅の着物などを勝手に予想していたのだが、浅はかな己を恥じたな。さすがに月や星を贈るのは難しいと頭を捻った」
好きなものを訊ねたのは、贈り物をするためだったらしい。
物なんて、いらないのに。エドが傍にいてくれることが、なによりの贈り物だ。
「こうしてエドと一緒に月を眺められるだけで、僕は満たされています。どうか僕のためにあなたの財産を削ろうなんてなさらないでください」
「天……おまえの純真さの前には、傾国するだろう」
月明かりに煌めくエドの双眸が熱を帯びる。
唇に熱くて柔らかなものが押しつけられ、瞳を瞠った天は口づけられたことを知った。
夜伽の指南はすでに始まっている。
「ん……っ」
力強い腕が腰に回され、身体が密着する。濡れた舌でぞろりと袷をなぞられれば、薄く開いた唇に厚い舌を挿し入れられた。口腔をくまなく舐られ、搦め捕られた舌を擦り合わせると、甘い唾液があとからあとから湧いてくる。
くちゅりと淫靡な水音を立てながら互いの体液を交じり合わせる。
蹂躙される淫らな感覚に、舌が甘く痺れて、無垢な身体をずくりと疼かせた。
「ふ……、ん、んぅ……」
呑み込みきれずに溢れる唾液が顎を伝い落ちる。ようやく唇が離れた頃には、頭の芯がぼうっとしていた。
互いの唇を繋ぐ銀糸に、月の煌めきが零れている。きらきらと輝くそれを濡れた瞳に映しながら、天は頬を上気させてぼんやりとした。
これが、接吻……?
初めての口づけは濃厚で、想像していたものとまるで違っていた。口づけとは、互いの唇を合わせるだけだと思っていたのだ。それほどに天は性的なことに無知であった。
膝裏に手を差し入れられ、軽々と抱え上げられると、すぐ傍の寝台に横たえられる。覆い被さってきたエドは獰猛な色を帯びた双眸で天を見つめながら、纏っていた薄絹を剥いでいった。
晒された素肌は滑らかに艶めいて、磨き上げられた象牙のような品がある。その薄い皮膚を琥珀色の瞳でじっくり愛でられると、羞恥に肌がざわめいてしまう。
エドにすべて見られている。淡い色をした乳首も、下腹の薄い茂みも、ささやかな花芯も。
「そんなに見つめないでください……恥ずかしいです」
「天の身体はとても綺麗だ。最高級の美術品でも、この肌の美しさには敵わない」
陶然として呟いたエドに、ちゅ、と音を立てて首筋に口づけられた。
「ん……っ」
「感じるままに、声を出すのだ」
「は……い……。あっ……あ、ん」
天鵞絨のような舌は淫靡に無垢な肌を舐め下ろしていく。首筋から鎖骨を辿り、胸から脇腹へ。エドの熱い舌が這うたびに、乱れた熱い吐息が喉から漏れる。
淡い色をした胸の尖りに口づけられて、ぴくりと身体が震えた。
「ん、あ……」
厚い舌で舐られて、ぷくりと乳首は勃ち上がってしまう。月明かりの下に曝け出された濡れた胸の頂は、淫らに艶めいた。
「ここも、とても感じるところだ。充分に舐めてやろう」
「あ……あぁ……エド……」
唾液を絡ませた舌で、ねっとりと弄られる。空いたもう片方の突起も指先で捏ね回されて、官能に蕩かされていく。
無垢だった天の身体は、快楽を覚え始めて疼き出す。
エドの舌や指が感じるところを愛撫するたびに、少しずつ肉体の奥底に眠る悦楽の核が芽吹きだしている。
それはくすぐったいような感覚だけれど、決して嫌ではなくて、さらなる刺激を求めて腰奥がひとりでに蠢く。天は知らず淫らに腰を揺らめかせて、雄を誘った。
その誘惑は密着しているエドを煽り立てる。口腔に含まれていた乳首に、甘く歯が立てられた。
「ひゃあ……っ、ぁん」
背筋を鋭く突き抜けるような官能が走り、自分ではないような甘い嬌声が零れる。同時に、下腹に温かい感触がじわりと広がった。
「あ……」
己の下腹を見下ろした天は愕然とする。
花芯から放った白濁が、腹に飛び散っていた。今の衝撃で達してしまったらしい。
精通は終えているけれど、さほど自慰は行っていない。誰かと行為を行ったこともないので、どの程度で射精するのかすら全く知らなかった。
相手より先に達してしまっては、無礼ではないだろうか。
「ごめんなさい、エド……僕、先に達してしまって……」
「覚えていてくれたのですね」
「もちろんだ。他には星、鳥、川、土、山……。おまえの心は雄大で、無欲だ。私は黄金の腕輪や友禅の着物などを勝手に予想していたのだが、浅はかな己を恥じたな。さすがに月や星を贈るのは難しいと頭を捻った」
好きなものを訊ねたのは、贈り物をするためだったらしい。
物なんて、いらないのに。エドが傍にいてくれることが、なによりの贈り物だ。
「こうしてエドと一緒に月を眺められるだけで、僕は満たされています。どうか僕のためにあなたの財産を削ろうなんてなさらないでください」
「天……おまえの純真さの前には、傾国するだろう」
月明かりに煌めくエドの双眸が熱を帯びる。
唇に熱くて柔らかなものが押しつけられ、瞳を瞠った天は口づけられたことを知った。
夜伽の指南はすでに始まっている。
「ん……っ」
力強い腕が腰に回され、身体が密着する。濡れた舌でぞろりと袷をなぞられれば、薄く開いた唇に厚い舌を挿し入れられた。口腔をくまなく舐られ、搦め捕られた舌を擦り合わせると、甘い唾液があとからあとから湧いてくる。
くちゅりと淫靡な水音を立てながら互いの体液を交じり合わせる。
蹂躙される淫らな感覚に、舌が甘く痺れて、無垢な身体をずくりと疼かせた。
「ふ……、ん、んぅ……」
呑み込みきれずに溢れる唾液が顎を伝い落ちる。ようやく唇が離れた頃には、頭の芯がぼうっとしていた。
互いの唇を繋ぐ銀糸に、月の煌めきが零れている。きらきらと輝くそれを濡れた瞳に映しながら、天は頬を上気させてぼんやりとした。
これが、接吻……?
初めての口づけは濃厚で、想像していたものとまるで違っていた。口づけとは、互いの唇を合わせるだけだと思っていたのだ。それほどに天は性的なことに無知であった。
膝裏に手を差し入れられ、軽々と抱え上げられると、すぐ傍の寝台に横たえられる。覆い被さってきたエドは獰猛な色を帯びた双眸で天を見つめながら、纏っていた薄絹を剥いでいった。
晒された素肌は滑らかに艶めいて、磨き上げられた象牙のような品がある。その薄い皮膚を琥珀色の瞳でじっくり愛でられると、羞恥に肌がざわめいてしまう。
エドにすべて見られている。淡い色をした乳首も、下腹の薄い茂みも、ささやかな花芯も。
「そんなに見つめないでください……恥ずかしいです」
「天の身体はとても綺麗だ。最高級の美術品でも、この肌の美しさには敵わない」
陶然として呟いたエドに、ちゅ、と音を立てて首筋に口づけられた。
「ん……っ」
「感じるままに、声を出すのだ」
「は……い……。あっ……あ、ん」
天鵞絨のような舌は淫靡に無垢な肌を舐め下ろしていく。首筋から鎖骨を辿り、胸から脇腹へ。エドの熱い舌が這うたびに、乱れた熱い吐息が喉から漏れる。
淡い色をした胸の尖りに口づけられて、ぴくりと身体が震えた。
「ん、あ……」
厚い舌で舐られて、ぷくりと乳首は勃ち上がってしまう。月明かりの下に曝け出された濡れた胸の頂は、淫らに艶めいた。
「ここも、とても感じるところだ。充分に舐めてやろう」
「あ……あぁ……エド……」
唾液を絡ませた舌で、ねっとりと弄られる。空いたもう片方の突起も指先で捏ね回されて、官能に蕩かされていく。
無垢だった天の身体は、快楽を覚え始めて疼き出す。
エドの舌や指が感じるところを愛撫するたびに、少しずつ肉体の奥底に眠る悦楽の核が芽吹きだしている。
それはくすぐったいような感覚だけれど、決して嫌ではなくて、さらなる刺激を求めて腰奥がひとりでに蠢く。天は知らず淫らに腰を揺らめかせて、雄を誘った。
その誘惑は密着しているエドを煽り立てる。口腔に含まれていた乳首に、甘く歯が立てられた。
「ひゃあ……っ、ぁん」
背筋を鋭く突き抜けるような官能が走り、自分ではないような甘い嬌声が零れる。同時に、下腹に温かい感触がじわりと広がった。
「あ……」
己の下腹を見下ろした天は愕然とする。
花芯から放った白濁が、腹に飛び散っていた。今の衝撃で達してしまったらしい。
精通は終えているけれど、さほど自慰は行っていない。誰かと行為を行ったこともないので、どの程度で射精するのかすら全く知らなかった。
相手より先に達してしまっては、無礼ではないだろうか。
「ごめんなさい、エド……僕、先に達してしまって……」
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