学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林

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西条 誠

第十一話

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生徒序列、それは簡単に言えば学院に通う生徒たちがただただ自分の家を紹介して学年で序列をつけるというものだった。

「序列、ですか?」
「はい、この学院は全国各地の良家の子息子女が集まる学院です。格上の家柄の生徒相手に格下の家柄の生徒が安易に話しかけるのは色々と問題があります。ので、数年前から生徒たちの間で序列を作る制度を作ったのです。それが『生徒序列発表会』という名で執り行われているのです」
「な、なるほど、名家同士の複雑な序列関係をこの学院でも作っているんですね。」

なるほど、やっぱりお金持ちがいっぱいいると色々と大変なんだなぁ

「そうですね。さすがに西蓮寺様はご理解がお早い」
「あ、あの本郷先輩、西蓮寺様なんて言わなくても大丈夫ですよ?」
「いえいえ!先程も言いましたが西蓮寺様を呼び捨てにするなんて医療業界に携わる本郷家の人間としては出来ないのです!」
「うーん、じゃあ一個人としてならいいんじゃないですか?」
「そ、それはどういう事ですか?」
「つまり、本郷家の本郷優馬としてではなく一個人として僕に接してくれませんか?優馬先輩」
「……っ!わ、分かりました。では僕は恭介と呼ばせてもらいますね」
「優馬先輩、敬語抜けてませんよ?」
「あっ、そうでした……いや、そうだったね」

やった!やっと普通に喋ってくれた

「ちなみに学年ごとに序列がきまるんですか?」
「いや、毎年全学年で更新されていく仕組みだよ。だから全校生徒三百人で序列を決めるんだ」
「えっ!?そんな事したら上級生と下級生の上下関係が逆転する事もあるんですか?」
「そりゃあるさ。けど、学院としては必要最低限の礼儀をしないと校則違反になるよ。いくら家柄が上でも年長者に対して敬語も使えない連中はこの学院に必要ないからね」
「なるほどぉ、結構ルールは的確に決められてるんですね」
「うん、そうだね」
「ていうか、どうやって序列なんか決めてるんですか?」
「それは簡単だよ。各家の経済力、世間への影響力などを学院側が判断して序列を決めていくんだよ」
「へぇ、じゃあ僕もその評価に入れられてるんですか?」
「うん、入ってるよ。」
「えっ、なんか不安になってきました。あんまり下過ぎるのはちょっと嫌だなぁ」
「心配し過ぎだと思うよ?西蓮寺家の跡取りなんだからもっと自信持ちなよ?」
「えぇ、僕の家ってそんなにすごい家柄じゃないですよ?」

謙遜とかじゃなくてそんなに凄くないと思うんだけどなぁ
確かに医療業界ではある程度影響力があると思うけどさ、他の面では弱いと思うんだよね

「ていうか序列って誰が決めるんですか?」
「それは学院の理事たちが決めるらしいよ。そーいった裏の事情がある重要なことはお偉いさんたちだけで決めるんだよ」
「そうなんですね。僕の序列、あんまり下の方は嫌だなぁ」
「そんなに心配しなくても大丈夫だって。あっ、そろそろ発表されるみたいだよ」

ホントに大丈夫かなぁ?
どうか上位の方で有りますように!
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