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お盆前で夏休みの時期も手伝ってか、ラッシュの時間を過ぎても元気な子どもたちの姿が目に入る。
この時期は、担当してるスイミングクラスの子どもたちも、お祖父ちゃんお祖母ちゃんの家に帰省するなんて話をよく聞く。
そして私は、友梨さんの家を見せてもらう約束の今日、集合時間よりも二十分ほど前に駅に到着し、高級住宅街として有名な駅の雰囲気に早くも呑まれていた。
この日は粗相のないように、ノースリーブの白いリボンタイブラウスと、ボトムはネイビーのクロップドパンツを合わせて、足元もチャンキーヒールの無難な黒いローヒールパンプス。
こんなオフィスカジュアル風の格好をするのは、本社に顔を出す時くらいだろうか。
手持ち無沙汰で意味もなくスマホを覗いては、ニュースサイトを流し見して画面をスクロールさせて、表示される時間を見ながら暇を潰す。
すると何気なく見ていたサイトの乗換案内に、乗ってきた地下鉄でダイヤが乱れているニュースが出ていて、早めに到着するのを見越して準備してきて良かったと、ホッと胸を撫で下ろした。
友梨さんも多分地下鉄で来るだろうから、もしかすると遅延の影響を受けて遅れて来るかも知れない。
自販機でスポーツドリンクを買うと、外のぬるい空気が吹き込んで来る待ち合わせ予定の改札口近くで、すぐさまスポーツドリンクを飲み、扇子を取り出して少し涼む。
友梨さんのことだから、遅れるならメッセージが来そうだとスマホを握り締めていると、画面に気を取られてるうちに本人が現れた。
「香澄ちゃん? だよね」
「友梨さん! ご無沙汰してます」
「本当に久しぶりね。あら髪伸ばしてるの? 雰囲気変わったわね。それよりごめんね、お待たせしちゃって」
「大丈夫ですよ。ダイヤが乱れてたみたいですね」
「そうなのよ。この暑さじゃない? 気分悪くて倒れた人が運ばれていったの初めて見たわ」
どうやら友梨さんが乗っていた車両の人が倒れたらしく、車内が騒然としたのだと持参してたらしいお茶を飲みながら、少し興奮気味に話してくれる。
「香澄ちゃん、飲み物持ってるの」
「さっきこれ買いました」
パンパンに膨れ上がったショルダーバッグから、さっき買ったばかりのスポーツドリンクを取り出して見せると、友梨さんが安心したように水分取らないとねと頷いた。
そして駅を出るとあまりに強い日差しに、友梨さんと二人して顔を顰めてから笑い合う。
「歩いて十分も掛からないんだけど、大丈夫? タクシー拾おっか」
「いや、日傘持ってますし。友梨さんが大丈夫なら、道順も覚えたいので歩けますよ」
「じゃあ行こっか」
「はい」
折りたたみの日傘を広げると、ジリジリと肌が焼けるほどの日差しの下を、友梨さんの案内で歩き始める。
「ごめんね、こんな暑いと思わないしさ。家に行ったらすぐに換気して冷房入れないとね」
「そんな、お気遣いなく」
「熱中症で倒れちゃうから気にしないで。普段は管理をお任せしてる人が、空気の入れ替えとかをしてくれてるんだけど、今日はその日じゃなくて。ごめんね」
「いえいえ、大丈夫ですよ。でも管理をお任せするって凄いですね」
「無駄に広いから維持と管理がね。そういうことだから、香澄ちゃんが住むことになっても、他の部屋の掃除なんかは気にしなくて良いからね」
「なんだか申し訳ない気がしますね」
「いや、家を見ればなんとなく分かるわよ」
駅からの順路を確認しつつ、世間話をしながらしばらく歩くと、大きな公園を通り過ぎて住宅街に向かって行く。
やはり夏休みだからか、あちこちで子どもの姿を見かける。
「そういえば友梨さん、今日はお子さんは大丈夫だったんですか」
この時期は、担当してるスイミングクラスの子どもたちも、お祖父ちゃんお祖母ちゃんの家に帰省するなんて話をよく聞く。
そして私は、友梨さんの家を見せてもらう約束の今日、集合時間よりも二十分ほど前に駅に到着し、高級住宅街として有名な駅の雰囲気に早くも呑まれていた。
この日は粗相のないように、ノースリーブの白いリボンタイブラウスと、ボトムはネイビーのクロップドパンツを合わせて、足元もチャンキーヒールの無難な黒いローヒールパンプス。
こんなオフィスカジュアル風の格好をするのは、本社に顔を出す時くらいだろうか。
手持ち無沙汰で意味もなくスマホを覗いては、ニュースサイトを流し見して画面をスクロールさせて、表示される時間を見ながら暇を潰す。
すると何気なく見ていたサイトの乗換案内に、乗ってきた地下鉄でダイヤが乱れているニュースが出ていて、早めに到着するのを見越して準備してきて良かったと、ホッと胸を撫で下ろした。
友梨さんも多分地下鉄で来るだろうから、もしかすると遅延の影響を受けて遅れて来るかも知れない。
自販機でスポーツドリンクを買うと、外のぬるい空気が吹き込んで来る待ち合わせ予定の改札口近くで、すぐさまスポーツドリンクを飲み、扇子を取り出して少し涼む。
友梨さんのことだから、遅れるならメッセージが来そうだとスマホを握り締めていると、画面に気を取られてるうちに本人が現れた。
「香澄ちゃん? だよね」
「友梨さん! ご無沙汰してます」
「本当に久しぶりね。あら髪伸ばしてるの? 雰囲気変わったわね。それよりごめんね、お待たせしちゃって」
「大丈夫ですよ。ダイヤが乱れてたみたいですね」
「そうなのよ。この暑さじゃない? 気分悪くて倒れた人が運ばれていったの初めて見たわ」
どうやら友梨さんが乗っていた車両の人が倒れたらしく、車内が騒然としたのだと持参してたらしいお茶を飲みながら、少し興奮気味に話してくれる。
「香澄ちゃん、飲み物持ってるの」
「さっきこれ買いました」
パンパンに膨れ上がったショルダーバッグから、さっき買ったばかりのスポーツドリンクを取り出して見せると、友梨さんが安心したように水分取らないとねと頷いた。
そして駅を出るとあまりに強い日差しに、友梨さんと二人して顔を顰めてから笑い合う。
「歩いて十分も掛からないんだけど、大丈夫? タクシー拾おっか」
「いや、日傘持ってますし。友梨さんが大丈夫なら、道順も覚えたいので歩けますよ」
「じゃあ行こっか」
「はい」
折りたたみの日傘を広げると、ジリジリと肌が焼けるほどの日差しの下を、友梨さんの案内で歩き始める。
「ごめんね、こんな暑いと思わないしさ。家に行ったらすぐに換気して冷房入れないとね」
「そんな、お気遣いなく」
「熱中症で倒れちゃうから気にしないで。普段は管理をお任せしてる人が、空気の入れ替えとかをしてくれてるんだけど、今日はその日じゃなくて。ごめんね」
「いえいえ、大丈夫ですよ。でも管理をお任せするって凄いですね」
「無駄に広いから維持と管理がね。そういうことだから、香澄ちゃんが住むことになっても、他の部屋の掃除なんかは気にしなくて良いからね」
「なんだか申し訳ない気がしますね」
「いや、家を見ればなんとなく分かるわよ」
駅からの順路を確認しつつ、世間話をしながらしばらく歩くと、大きな公園を通り過ぎて住宅街に向かって行く。
やはり夏休みだからか、あちこちで子どもの姿を見かける。
「そういえば友梨さん、今日はお子さんは大丈夫だったんですか」
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