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本編
二十一歳⑩
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「ユーファ!」
フラムアークの声が聞こえた瞬間、私は彼の指示で控えていた諸将達に、事前の打ち合わせで決められていた合図を送った。
それを受けて、分散して潜んでいた諸隊が速やかに合流し、三千の軍勢となって所定の場所へ集っていく。
勇壮なその光景を見送りながら、私は“比類なき双剣”との交渉が決裂に終わったことを悟り、胸を詰まらせた。
スレンツェ……! フラムアーク……!
この時、ハワード辺境伯の口添えによって協力を取り付けた、イズーリ周辺の有力者達からの援軍はまだ到着していなかった。
現状こちらの兵力は三千程なのに対し、カルロの軍勢はおよそ八千。その兵力差は、火を見るよりも明らかだ。
でも、カルロはまだこちらの兵力の全容を知らないはず―――。
私は自分の心臓が不安を奏でるのを覚えながら、祈るように両手の指を組み合わせた。
お願い……! どうかフラムアークもスレンツェも、みんな無事で帰ってきて……!
こんなふうにただ祈るしかない、非力な自分が悔しかった。
悪意によって仕組まれたこんな悲しい戦いで、誰にも命を落としてほしくない。
故郷を失くした時から神というものを信じていない私は、それでも神ではない何かに漠然と、そう願わずにはいられなかった。
カルロの号令が下りた直後、フラムアークもまた連合軍にそれを迎え撃つ号令を下していた。
「説得は物別れに終わった! こちらの警告に従わない無法者を、一騎たりともこの先へ進めるな! 帝国に仇なす輩を撃退せよ!」
太陽が蒼穹に昇る中、双方から鬨の声が上がり、地響きを立ててなだれ込む両軍の先遣隊が丘の中腹で激しくぶつかり合った。
人馬と金属が音を立てて衝突し、悲鳴と怒号が交錯するその光景を丘の上から見下ろしながら、フラムアークはこの戦闘の要となる青年に尋ねた。
「―――行けるか、スレンツェ」
「……。ああ」
呼吸を整えたスレンツェが頷いて、腰から双剣を抜き放つ。
現状、数で劣る連合軍は圧倒的に不利だった。兵達はほどなく援軍が来るであろうことを心の支えに、倍以上の数を誇る相手に挑んでいるが、こちらの総数が自分達の半分以下だと相手が知って勢いづけば、あっという間に飲み込まれてしまう危険性がある。相手がまだこちらの全容を把握していないうちに、その気勢を削ぐ必要があった。
―――ハワード辺境伯は信頼出来る人物だ。己の言葉に責任を持つ人物だ。だから、援軍は必ず来る。
フラムアークはじりっとする思いに駆られながら、自身にそう言い聞かせて、重要な役を担う男の背中を見やった。馬にまたがり丘の先端に佇む双剣を携えた黒衣の男は、既に悲壮な覚悟を固めている。
その背中に向かって、フラムアークは決然と命じた。
「では頼む。我が剣と成り代わり、最速で敵の首魁を討て!」
「承知した」
主命を帯びたスレンツェが馬の腹を蹴り、目にも止まらぬ勢いで丘を駆け下りていく。彼はそのスピードをいささかも落とすことなく敵陣へと突入し、血路を斬り開いた。左右の剣を巧みに操り、最小限の動きで敵を薙いで、カルロの元へとひた走る。彼が通った後は薙がれた人馬が左右に転がり、混沌とした戦場にまるでひと筋の道が出来たかのような、異様な光景を作り出した。
フラムアークを守護する為に丘の上に残りその目撃者となった兵士達は、現実離れした光景に我が目を疑い、大いにどよめいた。
「何と……! あの男は、鬼神か!?」
「尋常ではない……! 人とは思えん!」
フラムアーク自身も、己の力を全解放したスレンツェの真価を目の当たりにするのはこれが初めてだった。想像を超える圧巻の進撃に、知らずゴクリと喉が鳴る。
血煙を上げながら戦場を疾駆するその姿は肌が粟立つほど凄まじいのに、どこか崇高で美しく、物悲しかった。
力強く流麗な剣さばき。あれだけのスピードで疾走しながら、全くぶれない体幹。下半身のみで馬を意のままに御する乗馬術。他を寄せつけない圧倒的な存在感に、魂が打ち震えるような感覚を覚える。見ているだけで全身の血が滾るようなスレンツェの無双ぶりだった。
見る者を強烈に惹きつけるその姿は味方を鼓舞し、敵に畏怖を植え付ける―――!
まさに、一騎当千。他を圧する戦神の如き突破力。
スレンツェの単騎駆けに“比類なき双剣”の兵達は圧倒され、明らかにその動きが鈍った。
「―――カルロッ!」
将を守る人馬の壁を突破したスレンツェがカルロに肉薄する!
「やはり、比類なき御方よ……!」
唇の端を吊り上げたカルロが己が剣でスレンツェを迎え撃つ! 両者の剣が重々しい音を立ててぶつかり合い、刀身から火花を飛び散らせた。
「ぐぬうぅぅぅッ!」
剣圧が巻き起こり、周囲から慄きの声が上がる。後退しかけるところをどうにか踏みとどまったカルロに、スレンツェは最後の望みを懸けて訴えた。
「退け、カルロ! まだ間に合う……! 頼むから退いてくれ!」
「貴方が我らの元へ来るというのならば、喜んで退きましょう……!」
カルロの答えは変わらない。スレンツェもまた、断腸の思いで同じ答えを繰り返した。
「それは、出来ない!」
「何故です……! 貴方の剣はあの頃と同じ、いや、それ以上の異彩を放っているというのに……! 貴方はやはり人の先頭に立つ者として生まれてきた御方です、スレンツェ様! 生まれながらの才、人を惹きつける天性のカリスマ、貴方ほど我らが主に相応しい方はおりませぬ! 貴方が共に来て下されば、我々の前には大いなる道が開けるのです……!」
再びぶつかり合い、ぎちぎちと軋む剣越しに、かつての主従は互いの目を凝視し合った。
「お前達の期待に応えられないこと、本当に心苦しい……! だが、数多の犠牲を強いてまで国を再建することなど、オレにはどうしても考えられない! 互いに折り合いを付けられる道はないのか!? 共にそれを探すことは困難なのか!?」
「我らはあの戦争の後、打倒帝国、祖国復興、ただそれだけを目指して生きてきたのです! それを何故、貴方が……! 何故、他ならぬ貴方自身が否定されるのだ!」
カルロからやり場のない憤りと悲しみが怒号となって溢れ出た。
「何故だ! 何故ここへ来て、貴方自身が我らの前に立ちはだかる!? 何故、我々の前に立つべき貴方が我々の道を閉ざそうとするのだ! 我々はずっと―――ずっと貴方の帰還を心から願い、こんなにも待ちわびていたというのに!! 何故、貴方はその我らを拒絶されるのか!!」
「拒絶などしていない!」
カルロから繰り出される剣を打ち返しながら、スレンツェは張り裂けるような声で訴える。
「共に生きる道を探そうと、そう言っているんだ!」
「それは出来ない……! 我らの全てを奪い去った帝国と共に生きることなど、出来るものか!」
「互いにしがらみを捨てて歩み寄れれば、きっと出来る! 帝国の民もアズールの民も、等しく人だ! 心通わせ合える人間なんだ!」
「そのような理想論……! 貴方はやはり、帝国に毒されている!」
カルロの目が不穏な光を帯びた。固唾を飲んで遠巻きに二人の戦局を見守っていた組織の者達がカルロの無言の指示に反応し、スレンツェを取り巻く動きを展開する。
「多少の手傷を負わせてでもお連れしますぞ!」
「カルロ……!」
自身の腕前がスレンツェに及ばないことはカルロ自身がよく分かっている。彼は敵陣深く入り込んだスレンツェを人海戦術で捕える作戦に打って出たのだ。多少の犠牲は厭わない覚悟である。
かつて剣聖と謳われた強さを誇れど、スレンツェも一人の人間だ。その体力には限界がある。孤立無援の状況でこの人数に囲まれては、そうは持つまい。
だが、カルロの思惑通りにはいかなかった。
スレンツェが斬り開いた道を追ってきていた五十名程の騎馬の一隊が、包囲網が完成する寸前、その一角をこじ開けたのだ。
「スレンツェ様ッ!!」
躍り出たのはエレオラだった。フラムアークを守護する役を任されていた一隊がスレンツェ救出隊として編成され、彼女と共に駆け付けたのだ。
「オレ自身も危険を負わないとね……」
丘の上でそう呟いたフラムアークの傍らで、何とも心許ない面持ちをして守護隊の代わりに主の守護にあたるのは、バルトロを始めとするユーファを除いた宮廷からの随行者の面々である。
「む、無茶ですよ……我々だけでフラムアーク様をお守りするなど」
顔面蒼白で剣を握るバルトロとは対照的に、当のフラムアークは涼し気な面持ちだ。
「バルトロは元々騎士になりたかったんだろう? その気分を味わえて、ワクワクしたりはしないのか?」
「突然戦場に引っ張り出されてワクワクとか、無理です。正直に申し上げて、敵がここまで上がってきたら一巻の終わりですよ」
「でも、バルトロはオレの為に尽力してくれるんだろう?」
「無論、尽力すると誓います。誓いますが、フラムアーク様を守り通せる自信はありません」
身体の震えが抑えられないバルトロに、フラムアークは柔らかく微笑んだ。
「そうか? オレは、君は割とやるんじゃないかと見ているんだけどな」
のんびりとした口調で応えながら、橙味を帯びたインペリアルトパーズの瞳は油断なく戦場を見据えていた。
フラムアークの声が聞こえた瞬間、私は彼の指示で控えていた諸将達に、事前の打ち合わせで決められていた合図を送った。
それを受けて、分散して潜んでいた諸隊が速やかに合流し、三千の軍勢となって所定の場所へ集っていく。
勇壮なその光景を見送りながら、私は“比類なき双剣”との交渉が決裂に終わったことを悟り、胸を詰まらせた。
スレンツェ……! フラムアーク……!
この時、ハワード辺境伯の口添えによって協力を取り付けた、イズーリ周辺の有力者達からの援軍はまだ到着していなかった。
現状こちらの兵力は三千程なのに対し、カルロの軍勢はおよそ八千。その兵力差は、火を見るよりも明らかだ。
でも、カルロはまだこちらの兵力の全容を知らないはず―――。
私は自分の心臓が不安を奏でるのを覚えながら、祈るように両手の指を組み合わせた。
お願い……! どうかフラムアークもスレンツェも、みんな無事で帰ってきて……!
こんなふうにただ祈るしかない、非力な自分が悔しかった。
悪意によって仕組まれたこんな悲しい戦いで、誰にも命を落としてほしくない。
故郷を失くした時から神というものを信じていない私は、それでも神ではない何かに漠然と、そう願わずにはいられなかった。
カルロの号令が下りた直後、フラムアークもまた連合軍にそれを迎え撃つ号令を下していた。
「説得は物別れに終わった! こちらの警告に従わない無法者を、一騎たりともこの先へ進めるな! 帝国に仇なす輩を撃退せよ!」
太陽が蒼穹に昇る中、双方から鬨の声が上がり、地響きを立ててなだれ込む両軍の先遣隊が丘の中腹で激しくぶつかり合った。
人馬と金属が音を立てて衝突し、悲鳴と怒号が交錯するその光景を丘の上から見下ろしながら、フラムアークはこの戦闘の要となる青年に尋ねた。
「―――行けるか、スレンツェ」
「……。ああ」
呼吸を整えたスレンツェが頷いて、腰から双剣を抜き放つ。
現状、数で劣る連合軍は圧倒的に不利だった。兵達はほどなく援軍が来るであろうことを心の支えに、倍以上の数を誇る相手に挑んでいるが、こちらの総数が自分達の半分以下だと相手が知って勢いづけば、あっという間に飲み込まれてしまう危険性がある。相手がまだこちらの全容を把握していないうちに、その気勢を削ぐ必要があった。
―――ハワード辺境伯は信頼出来る人物だ。己の言葉に責任を持つ人物だ。だから、援軍は必ず来る。
フラムアークはじりっとする思いに駆られながら、自身にそう言い聞かせて、重要な役を担う男の背中を見やった。馬にまたがり丘の先端に佇む双剣を携えた黒衣の男は、既に悲壮な覚悟を固めている。
その背中に向かって、フラムアークは決然と命じた。
「では頼む。我が剣と成り代わり、最速で敵の首魁を討て!」
「承知した」
主命を帯びたスレンツェが馬の腹を蹴り、目にも止まらぬ勢いで丘を駆け下りていく。彼はそのスピードをいささかも落とすことなく敵陣へと突入し、血路を斬り開いた。左右の剣を巧みに操り、最小限の動きで敵を薙いで、カルロの元へとひた走る。彼が通った後は薙がれた人馬が左右に転がり、混沌とした戦場にまるでひと筋の道が出来たかのような、異様な光景を作り出した。
フラムアークを守護する為に丘の上に残りその目撃者となった兵士達は、現実離れした光景に我が目を疑い、大いにどよめいた。
「何と……! あの男は、鬼神か!?」
「尋常ではない……! 人とは思えん!」
フラムアーク自身も、己の力を全解放したスレンツェの真価を目の当たりにするのはこれが初めてだった。想像を超える圧巻の進撃に、知らずゴクリと喉が鳴る。
血煙を上げながら戦場を疾駆するその姿は肌が粟立つほど凄まじいのに、どこか崇高で美しく、物悲しかった。
力強く流麗な剣さばき。あれだけのスピードで疾走しながら、全くぶれない体幹。下半身のみで馬を意のままに御する乗馬術。他を寄せつけない圧倒的な存在感に、魂が打ち震えるような感覚を覚える。見ているだけで全身の血が滾るようなスレンツェの無双ぶりだった。
見る者を強烈に惹きつけるその姿は味方を鼓舞し、敵に畏怖を植え付ける―――!
まさに、一騎当千。他を圧する戦神の如き突破力。
スレンツェの単騎駆けに“比類なき双剣”の兵達は圧倒され、明らかにその動きが鈍った。
「―――カルロッ!」
将を守る人馬の壁を突破したスレンツェがカルロに肉薄する!
「やはり、比類なき御方よ……!」
唇の端を吊り上げたカルロが己が剣でスレンツェを迎え撃つ! 両者の剣が重々しい音を立ててぶつかり合い、刀身から火花を飛び散らせた。
「ぐぬうぅぅぅッ!」
剣圧が巻き起こり、周囲から慄きの声が上がる。後退しかけるところをどうにか踏みとどまったカルロに、スレンツェは最後の望みを懸けて訴えた。
「退け、カルロ! まだ間に合う……! 頼むから退いてくれ!」
「貴方が我らの元へ来るというのならば、喜んで退きましょう……!」
カルロの答えは変わらない。スレンツェもまた、断腸の思いで同じ答えを繰り返した。
「それは、出来ない!」
「何故です……! 貴方の剣はあの頃と同じ、いや、それ以上の異彩を放っているというのに……! 貴方はやはり人の先頭に立つ者として生まれてきた御方です、スレンツェ様! 生まれながらの才、人を惹きつける天性のカリスマ、貴方ほど我らが主に相応しい方はおりませぬ! 貴方が共に来て下されば、我々の前には大いなる道が開けるのです……!」
再びぶつかり合い、ぎちぎちと軋む剣越しに、かつての主従は互いの目を凝視し合った。
「お前達の期待に応えられないこと、本当に心苦しい……! だが、数多の犠牲を強いてまで国を再建することなど、オレにはどうしても考えられない! 互いに折り合いを付けられる道はないのか!? 共にそれを探すことは困難なのか!?」
「我らはあの戦争の後、打倒帝国、祖国復興、ただそれだけを目指して生きてきたのです! それを何故、貴方が……! 何故、他ならぬ貴方自身が否定されるのだ!」
カルロからやり場のない憤りと悲しみが怒号となって溢れ出た。
「何故だ! 何故ここへ来て、貴方自身が我らの前に立ちはだかる!? 何故、我々の前に立つべき貴方が我々の道を閉ざそうとするのだ! 我々はずっと―――ずっと貴方の帰還を心から願い、こんなにも待ちわびていたというのに!! 何故、貴方はその我らを拒絶されるのか!!」
「拒絶などしていない!」
カルロから繰り出される剣を打ち返しながら、スレンツェは張り裂けるような声で訴える。
「共に生きる道を探そうと、そう言っているんだ!」
「それは出来ない……! 我らの全てを奪い去った帝国と共に生きることなど、出来るものか!」
「互いにしがらみを捨てて歩み寄れれば、きっと出来る! 帝国の民もアズールの民も、等しく人だ! 心通わせ合える人間なんだ!」
「そのような理想論……! 貴方はやはり、帝国に毒されている!」
カルロの目が不穏な光を帯びた。固唾を飲んで遠巻きに二人の戦局を見守っていた組織の者達がカルロの無言の指示に反応し、スレンツェを取り巻く動きを展開する。
「多少の手傷を負わせてでもお連れしますぞ!」
「カルロ……!」
自身の腕前がスレンツェに及ばないことはカルロ自身がよく分かっている。彼は敵陣深く入り込んだスレンツェを人海戦術で捕える作戦に打って出たのだ。多少の犠牲は厭わない覚悟である。
かつて剣聖と謳われた強さを誇れど、スレンツェも一人の人間だ。その体力には限界がある。孤立無援の状況でこの人数に囲まれては、そうは持つまい。
だが、カルロの思惑通りにはいかなかった。
スレンツェが斬り開いた道を追ってきていた五十名程の騎馬の一隊が、包囲網が完成する寸前、その一角をこじ開けたのだ。
「スレンツェ様ッ!!」
躍り出たのはエレオラだった。フラムアークを守護する役を任されていた一隊がスレンツェ救出隊として編成され、彼女と共に駆け付けたのだ。
「オレ自身も危険を負わないとね……」
丘の上でそう呟いたフラムアークの傍らで、何とも心許ない面持ちをして守護隊の代わりに主の守護にあたるのは、バルトロを始めとするユーファを除いた宮廷からの随行者の面々である。
「む、無茶ですよ……我々だけでフラムアーク様をお守りするなど」
顔面蒼白で剣を握るバルトロとは対照的に、当のフラムアークは涼し気な面持ちだ。
「バルトロは元々騎士になりたかったんだろう? その気分を味わえて、ワクワクしたりはしないのか?」
「突然戦場に引っ張り出されてワクワクとか、無理です。正直に申し上げて、敵がここまで上がってきたら一巻の終わりですよ」
「でも、バルトロはオレの為に尽力してくれるんだろう?」
「無論、尽力すると誓います。誓いますが、フラムアーク様を守り通せる自信はありません」
身体の震えが抑えられないバルトロに、フラムアークは柔らかく微笑んだ。
「そうか? オレは、君は割とやるんじゃないかと見ているんだけどな」
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