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宿命の枷、運命の鍵
6☆処罰
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「近衛をこんなに引き連れて女ひとりを捉えるなんて人権侵害よ!」
『人権侵害』とか言うのは反日左翼の決まり文句。
そういう輩は祝皇を排除しようとする輩だ。
「あなたは、確実にスパイでもあるし国家犯罪のテロリストだ。ほっておくわけには行かない」
「宮中には外部とは違う厳しい掟がある事も知らないようだの」
李流ではなく、狩衣を着た男が現れて、トミの額に指を当てると、美しい顔は白目を向いて気絶した。
式神で作られた警備がトミを担ぎ暗闇に消えていった。その方向を李流と晴房は冷ややかな目で見つめる。
「霊的に生まれ変わってもらうか、まっさらな記憶のまま一生働かせるかだな」
晴房はどちらにするか、顎に檜扇を当てて、献立をするように考える。
「人権も糞も相変わらずないですねハル様」
「基本的人権なんて言葉一番嫌いなの知ってるだろう?
国のために自由のない皇室を裏から支えるためには人権で楯突く奴らを黙らせることが一番の平和を保つのだよ」
宮中は未だに甘いと思っていたけれど、
この人がいれば甘さもプラスマイナスだと思った。
「このあとお前はどうするのだ?宮中でて一般人になるのか?」
さすが、宮中の守護神。
何でもお見通しか……
「……法子様嫌われてしまったので……」
「わざと嫌われたくせに、宮様のせいにするな馬鹿息子!」
檜扇を李流の側頭部に容赦なくぶつける。
プライベートだと、晴房は継父で李流は息子になる。
晴房は本当の父親のように李流を思い心配してくれる。
「まぁ、祈り姫という、幸せを祈る御心が汚心(おこころ)になっているのは国の根幹に関わるからな……
諸刃な事をしたな。李流よ」
「はい……覚悟は出来てましたから……」
「お前自身は汚れてないんだからな、卑下に思うな」
ポンポンと背を叩いてくれる晴房は優しい。
すべてを見通すことは心も見通しているのかもしれない……
いや、瑠香曰く、雪(母)と出会ってかららしいが。
ハルの荒御魂は雪のラブコールで瞬時におさまったほどに。
「私の局に来るか?お前の部屋は残っているぞ。仮ではなく、陰陽寮に戻らぬか?」
それは、近衛職員ではなく、本格的に陰陽寮に戻れという事だ。
晴房からの要請が入れば臨時で陰陽寮の仕事もしているが、メインは近衛だった。
宮中のシフト編成も陰陽寮で担当しているし、人事は裏で晴房が操っている。
外部から無理やり入れたものも把握しているが、トミのように顕にならないかぎり手をだ出すなと、陛下に言われているらしい。
李流は近衛の方があっていると思っている。
陰陽寮に勤めるとさっきの式神のような人ならざるものと対峙もある……
李流は現実に皇室を守りたいと思った。
けれど、宮中にいれば迷惑ががかる。
李流の感情考えを察し
「宮中の掟は厳しい。お前の処罰は考えておく。楽しみにしておけ」
不敵に笑う晴房は何を考えているか、李流は察せられる余裕はなかった。
「心得ております。失礼いたします」
宮中の守りの役職を頂いたもの、皇族のそば近くで仕える者はは基本的に宮中に暮らし、大事がない限り外には出ない。
身も心も皇族様方に尽くすのが役目であり喜び。
辞するということは宮中で暮らしや仕事をやめて祝皇陛下、皇族殿下方の近くにいられないこと。
真底、国を愛し皇を愛している者には死刑宣告と同じこと。
まあ、自分の場合は切腹か……
自ら法子様に嫌われることをしたのだから仕方がない。
それに明日にはマスゴミがテレビで特集を組まれるだろう。
李流は与えられた局にもどり身支度を整える。
あまり自分の荷物はないけれど次に使う者のために綺麗にしておく。
隣の局に住む同僚から無言の視線を向けられているのも気まずい。
他にも最近配属された新人まで李流の行動を不思議に見ている。
とにかく気まずい。
辞する事を決めても許しがなければ辞めることはない。
その事にやっと思い当たり、大きくため息を吐く。
安心したのか、己の愚にあきれてか……
かなり、ニダの血が流れている告白は己にショックを受けていた。
それに父が絡んでいることも不穏で、このままでは皇室、日和国にも迷惑がかかる……
近衛の皆にも心配かけるのも規律に関わる……
とりあえず、一通り片付けて心配されないように就寝するが悶々としてろくに眠れない。
改めてひとりになって考えたい。
『人権侵害』とか言うのは反日左翼の決まり文句。
そういう輩は祝皇を排除しようとする輩だ。
「あなたは、確実にスパイでもあるし国家犯罪のテロリストだ。ほっておくわけには行かない」
「宮中には外部とは違う厳しい掟がある事も知らないようだの」
李流ではなく、狩衣を着た男が現れて、トミの額に指を当てると、美しい顔は白目を向いて気絶した。
式神で作られた警備がトミを担ぎ暗闇に消えていった。その方向を李流と晴房は冷ややかな目で見つめる。
「霊的に生まれ変わってもらうか、まっさらな記憶のまま一生働かせるかだな」
晴房はどちらにするか、顎に檜扇を当てて、献立をするように考える。
「人権も糞も相変わらずないですねハル様」
「基本的人権なんて言葉一番嫌いなの知ってるだろう?
国のために自由のない皇室を裏から支えるためには人権で楯突く奴らを黙らせることが一番の平和を保つのだよ」
宮中は未だに甘いと思っていたけれど、
この人がいれば甘さもプラスマイナスだと思った。
「このあとお前はどうするのだ?宮中でて一般人になるのか?」
さすが、宮中の守護神。
何でもお見通しか……
「……法子様嫌われてしまったので……」
「わざと嫌われたくせに、宮様のせいにするな馬鹿息子!」
檜扇を李流の側頭部に容赦なくぶつける。
プライベートだと、晴房は継父で李流は息子になる。
晴房は本当の父親のように李流を思い心配してくれる。
「まぁ、祈り姫という、幸せを祈る御心が汚心(おこころ)になっているのは国の根幹に関わるからな……
諸刃な事をしたな。李流よ」
「はい……覚悟は出来てましたから……」
「お前自身は汚れてないんだからな、卑下に思うな」
ポンポンと背を叩いてくれる晴房は優しい。
すべてを見通すことは心も見通しているのかもしれない……
いや、瑠香曰く、雪(母)と出会ってかららしいが。
ハルの荒御魂は雪のラブコールで瞬時におさまったほどに。
「私の局に来るか?お前の部屋は残っているぞ。仮ではなく、陰陽寮に戻らぬか?」
それは、近衛職員ではなく、本格的に陰陽寮に戻れという事だ。
晴房からの要請が入れば臨時で陰陽寮の仕事もしているが、メインは近衛だった。
宮中のシフト編成も陰陽寮で担当しているし、人事は裏で晴房が操っている。
外部から無理やり入れたものも把握しているが、トミのように顕にならないかぎり手をだ出すなと、陛下に言われているらしい。
李流は近衛の方があっていると思っている。
陰陽寮に勤めるとさっきの式神のような人ならざるものと対峙もある……
李流は現実に皇室を守りたいと思った。
けれど、宮中にいれば迷惑ががかる。
李流の感情考えを察し
「宮中の掟は厳しい。お前の処罰は考えておく。楽しみにしておけ」
不敵に笑う晴房は何を考えているか、李流は察せられる余裕はなかった。
「心得ております。失礼いたします」
宮中の守りの役職を頂いたもの、皇族のそば近くで仕える者はは基本的に宮中に暮らし、大事がない限り外には出ない。
身も心も皇族様方に尽くすのが役目であり喜び。
辞するということは宮中で暮らしや仕事をやめて祝皇陛下、皇族殿下方の近くにいられないこと。
真底、国を愛し皇を愛している者には死刑宣告と同じこと。
まあ、自分の場合は切腹か……
自ら法子様に嫌われることをしたのだから仕方がない。
それに明日にはマスゴミがテレビで特集を組まれるだろう。
李流は与えられた局にもどり身支度を整える。
あまり自分の荷物はないけれど次に使う者のために綺麗にしておく。
隣の局に住む同僚から無言の視線を向けられているのも気まずい。
他にも最近配属された新人まで李流の行動を不思議に見ている。
とにかく気まずい。
辞する事を決めても許しがなければ辞めることはない。
その事にやっと思い当たり、大きくため息を吐く。
安心したのか、己の愚にあきれてか……
かなり、ニダの血が流れている告白は己にショックを受けていた。
それに父が絡んでいることも不穏で、このままでは皇室、日和国にも迷惑がかかる……
近衛の皆にも心配かけるのも規律に関わる……
とりあえず、一通り片付けて心配されないように就寝するが悶々としてろくに眠れない。
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