6 / 26
――沖縄ダンジョン編――
――第6章・戦い、そしてビーチ――
しおりを挟む
――沖縄ダンジョン・第四階。
〈データ不整合。計測不能〉
ザリア、ハン、リカの三人が見守る中、赤い警告灯に染まっていた空間が、再び白い部屋の形に戻っていく。
〈レベル:99,999。エラー。エラー〉
「どうしたんです、ニュガワさん?」ザリアが首をかしげる。「強すぎて、部屋がバグってるとか?」
「ふむ」オマリロは短く答える。「部屋。壊れた」
突然、赤色灯がぱたりと止んだ。
〈エラー修正完了。対戦相手を選定中〉
「早っ」ハンが目を丸くする。「この人の相手なんて、誰を持ってくる気だよ」
〈決定。レベル:??? ドメインボス:不滅の竜の娘・ミチコ・ドラゴンスベイン〉
部屋全体が闇に塗り替わる。
オマリロの足元には浮遊する石の足場が現れ、その中央には雷の柱が立ち上がっていた。
「な、何これ……」ザリアが息を呑む。「空気が一気に変わった」
雷光が閃き、黒と赤の着物をまとい、赤く光る瞳をした少女が柱から現れる。軽やかに着地すると、まっすぐオマリロを見据えた。
「オマリロ・ニュガワ」彼女は名を呼ぶ。「やっぱり――伝説は本当だった」
彼の周りをゆっくり回りながら、その眼差しで値踏みするように見つめる。
「父に付き添っていたとき、妙な“気配”を感じたの。あれは、あなたね」
「父。ダンジョンボス」
ミチコはぱちぱちと手を叩いた。
「話が早くて助かる。そう――わたしの父、ムハイリュウ・ライゼンは、このダンジョンの支配者」
「長女として、あなたなんかに辿り着かせるわけにはいかない」
「娘。道塞ぐなら――どかすだけ」
ミチコはくすりと笑った。
「やっぱ、そう来ると思った。じゃあ――“伝説のカイタンシャ”がどこまでやれるのか、見せてもらおうかしら」
彼女が手を伸ばすと、稲妻をまとった巨大なメイスが出現する。
〈目標:ミチコ・ドラゴンスベインを撃破せよ。開始〉
ドンッ。
ミチコがメイスを地面へ叩きつけ、稲妻が足場全体を走る。
〈ドメイン効果:雷怒の憤激。ミチコ・ドラゴンスベインの攻撃のたび、75%の確率で雷撃が発生し、ダメージが1000%に増幅される〉
「気をつけて、ニュガワさん!」ザリアが叫ぶ。
ミチコは俊敏な動きで何度もメイスを振り回すが、オマリロは年齢を感じさせない身のこなしで、その全てを紙一重で避けていく。
「その歳で、その動き?」ミチコが笑う。「なかなか軽いじゃない、おじいちゃん」
「ジュゲン魔法士:天翼弓《テンヨクキュウ》」
オマリロの手に黄金の弓が形成され、無数の光の矢がミチコへと放たれる。
ミチコはメイスで弾き落とすものの、いくつかはその身を貫いた。
〈ボスHP:100%→60%〉
「……痛っ。今のはちょっと効いたわね」
「もう一発はごめんだから」
ほんの一瞬で、メイスの先端がオマリロの頭上に迫る。
「遅い」
オマリロはメイスを片手で掴み、そのまま跳び退る。
二人の間に雷が降り注ぐ中、再び弓を構えようとした瞬間――
ミチコはすでに上空へ回り込み、オマリロは今度は剣を呼び出して受け止め、そのついでに顔面へ強烈な蹴りを叩き込んだ。
〈ボスHP:60%→25%〉
「完全に遊ばれてない?」ハンが絶句する。「しかも、相手のレベル表示すらないのに」
リカは脇腹を押さえながら、咳き込む。
「やっぱ……すごい……」
足場の上で、二人は目にも留まらぬ速度で打ち合う。
ミチコの一撃一撃は雷を伴い、足場そのものを削り取っていくが、オマリロは片手を背に回したまま、それら全てを避け続ける。
何度も稲妻が落ちるが、彼の体はかすりもしない。
そして、抜けた一瞬に剣を振り抜き、ミチコの体を斬り裂いた。
〈ボスHP:25%→0%〉
ミチコは地に膝をつき、荒い息を吐く。
「父の言う通り……簡単にはいかない、か……」
「娘、弱い。退け」
ミチコは顎の血を拭ってから、笑った。
「ここで終わり――なわけないでしょ」
雷柱がまばゆく光り、同時にミチコの身体も光を帯びる。
「あなたの力は充分見えた。そのうえで――今度はわたしの“本気”を見せる」
ドゴォンッ。
黒と赤のエネルギーが爆発し、オマリロは思わず剣を地面に突き立てて踏ん張る。
「な、何してるんだ、ニュガワさん……?」ハンが不安げに呟く。
オマリロは片手を上げた。
「下がれ。危険」
ミチコはふわりと宙へ舞い上がり、背中から翼が生える。
赤黒い鎧が全身を覆い、竜を思わせる仮面が顔を隠した。
メイスは巨大な紅のクレイモアへと変形し、振り下ろした一撃で足場に亀裂を走らせる。
〈警告。警告。ルームの安定性が失われています〉
壁が砕け、床もひび割れていく。
ザリアたちが足元を見下ろした瞬間――床全体が崩落し、彼らは奈落へと落ちていった。
〈第九九九階に転送中〉
ザリアが目を開けると、オマリロに抱えられていた。
そっと地面に降ろされ、横にはハンとリカも寝かされる。
「サー、今の……何が……」
「娘」
ミチコ――いや、先ほどとは違う姿の彼女が、ゆっくりと降りてくる。
闇の中で、彼女の姿が床全体を照らした。
そこは、魔法陣の刻まれた閉ざされた闘技場だった。
〈フロア規則:ドメインボス“不滅の竜の娘《ライリュウヒ》”を撃破せよ〉
翼をひと振りすると、その風圧だけでザリア、リカ、ハンは吹き飛ばされる。
〈ボスインスタンス発動:ボスHP+500%〉
巨大な大剣が、自動でオマリロへと飛びかかる。
彼は自らの剣で受け止めた。
「さあ、楽しもうか」ライリュウヒが笑う。「“真の姿”を見せるのは、何十年ぶりかしら。――不屈の雷《アンイールディング・サンダー》」
闘技場全体を埋め尽くすほどの雷が落ちるが、オマリロは全てを紙一重でかわし、弓を呼び出して光の矢を撃ち込む。
ライリュウヒは翼の風で軌道をねじ曲げ、矢を逸らしてみせた。
「もっと見せて――あなたの“全力”を」
彼女の大剣はさらに巨大化し、まるで戦槌のように床を叩きつける。
雷撃が連続してほとばしる。
〈ドメイン効果:“不屈の継承者”形態の間、ジュゲン闘士以外のすべてのジュゲンは無効化〉
「ジュゲンキャンセル……?」ハンの顔が青ざめる。「そんなのアリかよ」
ライリュウヒの手に赤い光球が形成され、それが床へと押し込まれる。
赤い竜の幻影が彼女の周囲に立ち上る。
〈不屈の継承者・ライリュウヒ、完全覚醒。現在有効ジュゲン:ジュゲン闘士のみ〉
ライリュウヒは口から雷光を吐き出し、オマリロはその一撃が子どもたちへ飛ばないよう、剣で弾き飛ばした。
「キューブが……!」ハンが叫ぶ。「反応しない!」
「私の回生も……」リカが息を呑む。「力が出ない……」
ザリアは槍を呼び出す。
「うちは平気。サー、手伝わせて!」
彼女が飛び出そうとした瞬間、見えない壁が前に立ちふさがる。
「戦闘は不可だろ」ハンが指摘する。「これ、まだニュガワさんの“試験”中だよ」
「でも、攻撃だけはこっち来るとか、理不尽すぎない?」
「知らないよ! そもそも、この階にいる時点でバグだし!」
「砕け散れ!」
ライリュウヒは宙高く舞い上がり、全身を雷球で包む。
そこからあらゆる方向へ雷撃が放たれた。
オマリロは跳躍し、その雷球そのものを斬り裂く。
〈ボスHP:500%→200%〉
竜の咆哮が轟き、巨大な爪が振り下ろされる。
オマリロはバク転でかわすと、顎へ向けて強烈なアッパーを叩き込む。
「不安定。そこが弱点」
竜の幻影はよろめき、壁に叩きつけられ、弾けてライリュウヒ本体が再出現した。
〈ボスHP:200%→75%〉
ライリュウヒは再び闘技場の中央へ瞬間移動し、クレイモアを戦槌のように振り下ろす。
オマリロはその衝撃をかわしながら距離を取った。
「うちらのジュゲン、戻ってる!」ハンが歓声を上げる。
「よっしゃ! トドメ刺しちゃってください、ニュガワさん!」ザリアも拳を突き上げた。
ライリュウヒは腕をゆっくり円を描くように動かす。
〈ライリュウヒの“必殺スキル”を回避するには、ジュゲン操運者の力を用いよ〉
「必殺スキル……?」リカがごくりと唾を飲む。「聞き慣れないワード出てきたんだけど……」
オマリロの視線が鋭くなる。
天へ向かって、巨大な雷の柱が立ち上った。
「サンダーストーム!」
雷のエネルギーが暴発する寸前、オマリロはジュゲン操運者の力で視界から消え去る。
雷が闘技場を丸ごと焼き払い、跡形もなく粉砕した。
ライリュウヒが再び標的を探すと、オマリロはすでに子どもたちを安全地帯へ移動させていた。
彼女が攻撃に移ろうとしたときには、オマリロはもう弓を構えている。
「ジュゲン魔法士:天翼弓」
巨大な黄金の矢が放たれ、ライリュウヒの胸を貫く。
〈ボスHP:75%→0%〉
彼女の身体はビリビリと震え、亀裂が走る。
「やっぱり……あなたは、一段……上の存在……」
〈ボス撃破。チャレンジ達成〉
「父は……」ライリュウヒはかすれ声で言う。「あなたの進行を止めるために、わたしを遣わした。――この“家”を、ダンジョンたちを守るために」
「“ジ・エンドレス”は……あなたを消そうとしている。あなたという存在を恐れて」
オマリロは、僅かに眉をひそめた。
「地獄《ヘル》に辿り着いたら――“ヘルズフロア”で、また会いましょう……オマリロ・ニュガワ」
彼女はそう告げると、霧のように消え去る。
代わりに、ひとつのトーテムが空中に現れた。
バリアが消え、子どもたちもオマリロのもとへ駆け寄る。
「サー、マジでバチクソかっこよかったっす!」ザリアが興奮気味に言う。「全然衰えてないじゃん!」
「汗一つかいてませんよね」ハンも感嘆する。「ああいうのを見ると、自分との差がつらい……」
「そりゃそうでしょ」リカが肩をすくめる。「ハンはハンだし。ニュガワさんは“伝説”なんだから」
オマリロはトーテムに触れ、それをシギルへと変え、リカに渡した。
「持て。次は第一〇〇〇階。油断禁物。試験、もっと厳しい」
三人は同時にうなずき、リカがシギルを受け取る。
〈トーテムシール取得。レベル1000許可を付与〉
床が割れ、下へ続く階段が姿を現す。
オマリロが先に下りていき、汗ばむ額を拭いながら、三人もそれに続いた。
――沖縄ダンジョン・第一〇〇〇階。
足元の感覚が変わり、四人は砂の感触を覚える。
見渡せば、どこまでも続くビーチ。
ザリアが目を丸くした。
「サー? ここ、本当にダンジョンです?」
オマリロはうなずく。
「バカンスに来た気分なんですけど」リカが言う。
「いや、どう考えても罠だろ」ハンが警戒する。「どうします、ニュガワさん?」
オマリロは静かに波を眺める。
「ルール。探せ」
〈規則:オオダヤス・ビーチパズルを攻略せよ〉
「パズル?」ハンの目が光る。「一番得意なやつ! 言ってくださいサー、速攻で解いてみせますよ!」
「オタク、スイッチオン」ザリアが小声でリカに囁く。
オマリロの耳が、微かな音を捉えた。
「我々だけではない。気ぃ抜くな」
三人は即座に戦闘態勢へ入るが、聞こえてきたのはゆっくりとした拍手の音だった。
「いやいや? 一番警戒心高いのが、おじいちゃんっていうのが一番の驚きなんだけど」
三人のティーンが砂浜の向こうから歩いてくる。
男二人と女一人。どれも、使い古したカイタンシャ装備を身にまとっている。
一番背の高い、長髪の日本人男子がサングラスを外した。
「まさか“あんたレベル”の男が、ガキ三人も連れて歩いてるとはね」
「誰っスか、あんた」ザリアが睨む。「ついでに、その口ぶり。ニュガワさんをヨボヨボ扱いとか、頭湧いてる?」
「日向ユウト」男は顎をしゃくって名乗る。「レベル1500のカイタンシャ。で、こいつらが俺の落ちこぼれ仲間――白鷺リオと一ノ瀬アイリ」
「変わった名前ですね」リカがぼそっと漏らす。
「そっちは? アンナとか、そういう感じ?」
「リカです! 天川リカ!」
「私はザリア。苗字は言わない」
「ハン。ジス」
アイリは露骨に目を細めた。
「そのわりに、人の名前はバカにするのね」
「何か文句ある?」ザリアの声が低くなる。
「あるけど。それが?」アイリが挑発的に言う。「なに、何かしてくれるわけ?」
リオは耳をほじりながら、退屈そうにため息をつく。
「もうなんでもいいよ。さっさと進まね? ここ、何時間も足止め食らってんだし」
「何時間も?」ハンが聞き返す。「このビーチパズルで?」
リオはこくりとうなずく。
「パズル舐めてた。こんなに詰むとは思わなかった」
「そういうわけ」ユウトが付け足す。「さっきからあのボードウォークの店を片っ端から当たってる。ヒントでも何でもいいから、ここから出るための何かを探してな」
「アホ三人組か」ザリアが小さく呟く。
「今なんて?」
「え? 別に。何も」
オマリロは遠くのビーチシティのボードウォークへ目を向ける。
「行く。パズル、解く」
ハン、リカ、ザリアは、向こうの三人を一瞥してからオマリロについていく。
「いいね」ユウトが口角を上げた。「そっちの負け犬三人とご老体には、存分に働いてもらおうか」
「誰が負け犬ですか」リカが鼻を鳴らす。
「お。今の、勝負って受け取っていい?」
ユウトは指を鳴らす。
「じゃあ、こうしようぜ。どっちが先に“答え”まで行きつくか、競争だ。敗けた方は、ここに取り残され」
「望むところっスよ、ちょんまげ男」ザリアが睨み返す。
「その減らず口、あとで後悔させてやるよ、クソガキ」
ユウトが片手を掲げる。
「ドッコウ団、散開」
三人の姿が一瞬で消える。
リカは鼻をつまんだ。
「何あれ。ドッコウ団? そんなディビジョン、聞いたことないですけど」
「独立組織」オマリロが言う。「非公式のならず者」
「やっぱり」
ボードウォークへ上がった一行は、まず一軒のピザ屋の前で足を止める。
ハンはすぐにキューブを取り出した。
「周辺の手がかりをスキャン」
「そのヘボキューブに、そんな機能あったんだ?」ザリアが茶々を入れる。
「当たり前だろ。解決策をスキャンって、そういう意味だよ。罠を捏造してるわけじゃないんだって」
「いや、絶対ちょっとは捏造してる」
「頭痛くなるわ……」ハンは額を押さえた。
[スキャン中……]
[有効な手がかり:0件]
「ここはハズレっぽいな。次は――」
オマリロが手を上げて止める。
「戻る。ビーチへ。ボードウォーク、囮」
「囮……ですか?」ハンが聞き返す。「これだけデカいのに?」
「目くらまし」
オマリロは大きく跳躍し、そのまま砂浜へと戻る。
ハンたちも慌てて後を追った。
追いつくと、オマリロは砂浜の一角――妙に浮いた位置に転がる貝殻をじっと見つめている。
そこを指さした。
「少年。今」
ハンはキューブを出し、貝殻をスキャンする。
[有効な手がかり:1件を検出]
「一発ヒット!」
ザリアは槍でその下を掘り起こす。
案の定、トーテムが姿を現し、リカがそれを掴んだ。
〈トーテムシギルを一個取得。第一〇〇一階へ進むには、あと四個集めよ。全体で残り九個〉
「余裕であいつらより先行けるって」ザリアが胸を張る。「あと四つ見つけりゃ勝ち」
ハンは遠くの海上に浮かぶボートを指さした。
「あの船、怪しくない? かなり怪しい。絶対何かあるでしょ。ただ、どうやって辿り着くか……」
オマリロは杖で砂をトンと叩いた。
「近くに来い」
「あ、そうか」
数度杖を打ち付けると、四人の姿はふっとかき消える。
影の中から、さっきのドッコウ団が姿を現した。
ユウトはリモコンを手に、不敵に笑う。
「見事に食いついたな。あの船に乗り込んだところで、こっちがスイッチひとつで沖まで流してやる。そうすりゃ、このビーチは俺たちの独占だ」
アイリはシギルを四つ取り出す。
「こっちはもう四個確保済み。あと一個なら、先に見つけられる」
ユウトはボタンを押した。
「老害が気づく前にな。これで、俺たちの勝ちだ」
ボートのエンジンが唸りを上げ、ゆっくりと動き出す。
「ゲームセットだ」
――
〈データ不整合。計測不能〉
ザリア、ハン、リカの三人が見守る中、赤い警告灯に染まっていた空間が、再び白い部屋の形に戻っていく。
〈レベル:99,999。エラー。エラー〉
「どうしたんです、ニュガワさん?」ザリアが首をかしげる。「強すぎて、部屋がバグってるとか?」
「ふむ」オマリロは短く答える。「部屋。壊れた」
突然、赤色灯がぱたりと止んだ。
〈エラー修正完了。対戦相手を選定中〉
「早っ」ハンが目を丸くする。「この人の相手なんて、誰を持ってくる気だよ」
〈決定。レベル:??? ドメインボス:不滅の竜の娘・ミチコ・ドラゴンスベイン〉
部屋全体が闇に塗り替わる。
オマリロの足元には浮遊する石の足場が現れ、その中央には雷の柱が立ち上がっていた。
「な、何これ……」ザリアが息を呑む。「空気が一気に変わった」
雷光が閃き、黒と赤の着物をまとい、赤く光る瞳をした少女が柱から現れる。軽やかに着地すると、まっすぐオマリロを見据えた。
「オマリロ・ニュガワ」彼女は名を呼ぶ。「やっぱり――伝説は本当だった」
彼の周りをゆっくり回りながら、その眼差しで値踏みするように見つめる。
「父に付き添っていたとき、妙な“気配”を感じたの。あれは、あなたね」
「父。ダンジョンボス」
ミチコはぱちぱちと手を叩いた。
「話が早くて助かる。そう――わたしの父、ムハイリュウ・ライゼンは、このダンジョンの支配者」
「長女として、あなたなんかに辿り着かせるわけにはいかない」
「娘。道塞ぐなら――どかすだけ」
ミチコはくすりと笑った。
「やっぱ、そう来ると思った。じゃあ――“伝説のカイタンシャ”がどこまでやれるのか、見せてもらおうかしら」
彼女が手を伸ばすと、稲妻をまとった巨大なメイスが出現する。
〈目標:ミチコ・ドラゴンスベインを撃破せよ。開始〉
ドンッ。
ミチコがメイスを地面へ叩きつけ、稲妻が足場全体を走る。
〈ドメイン効果:雷怒の憤激。ミチコ・ドラゴンスベインの攻撃のたび、75%の確率で雷撃が発生し、ダメージが1000%に増幅される〉
「気をつけて、ニュガワさん!」ザリアが叫ぶ。
ミチコは俊敏な動きで何度もメイスを振り回すが、オマリロは年齢を感じさせない身のこなしで、その全てを紙一重で避けていく。
「その歳で、その動き?」ミチコが笑う。「なかなか軽いじゃない、おじいちゃん」
「ジュゲン魔法士:天翼弓《テンヨクキュウ》」
オマリロの手に黄金の弓が形成され、無数の光の矢がミチコへと放たれる。
ミチコはメイスで弾き落とすものの、いくつかはその身を貫いた。
〈ボスHP:100%→60%〉
「……痛っ。今のはちょっと効いたわね」
「もう一発はごめんだから」
ほんの一瞬で、メイスの先端がオマリロの頭上に迫る。
「遅い」
オマリロはメイスを片手で掴み、そのまま跳び退る。
二人の間に雷が降り注ぐ中、再び弓を構えようとした瞬間――
ミチコはすでに上空へ回り込み、オマリロは今度は剣を呼び出して受け止め、そのついでに顔面へ強烈な蹴りを叩き込んだ。
〈ボスHP:60%→25%〉
「完全に遊ばれてない?」ハンが絶句する。「しかも、相手のレベル表示すらないのに」
リカは脇腹を押さえながら、咳き込む。
「やっぱ……すごい……」
足場の上で、二人は目にも留まらぬ速度で打ち合う。
ミチコの一撃一撃は雷を伴い、足場そのものを削り取っていくが、オマリロは片手を背に回したまま、それら全てを避け続ける。
何度も稲妻が落ちるが、彼の体はかすりもしない。
そして、抜けた一瞬に剣を振り抜き、ミチコの体を斬り裂いた。
〈ボスHP:25%→0%〉
ミチコは地に膝をつき、荒い息を吐く。
「父の言う通り……簡単にはいかない、か……」
「娘、弱い。退け」
ミチコは顎の血を拭ってから、笑った。
「ここで終わり――なわけないでしょ」
雷柱がまばゆく光り、同時にミチコの身体も光を帯びる。
「あなたの力は充分見えた。そのうえで――今度はわたしの“本気”を見せる」
ドゴォンッ。
黒と赤のエネルギーが爆発し、オマリロは思わず剣を地面に突き立てて踏ん張る。
「な、何してるんだ、ニュガワさん……?」ハンが不安げに呟く。
オマリロは片手を上げた。
「下がれ。危険」
ミチコはふわりと宙へ舞い上がり、背中から翼が生える。
赤黒い鎧が全身を覆い、竜を思わせる仮面が顔を隠した。
メイスは巨大な紅のクレイモアへと変形し、振り下ろした一撃で足場に亀裂を走らせる。
〈警告。警告。ルームの安定性が失われています〉
壁が砕け、床もひび割れていく。
ザリアたちが足元を見下ろした瞬間――床全体が崩落し、彼らは奈落へと落ちていった。
〈第九九九階に転送中〉
ザリアが目を開けると、オマリロに抱えられていた。
そっと地面に降ろされ、横にはハンとリカも寝かされる。
「サー、今の……何が……」
「娘」
ミチコ――いや、先ほどとは違う姿の彼女が、ゆっくりと降りてくる。
闇の中で、彼女の姿が床全体を照らした。
そこは、魔法陣の刻まれた閉ざされた闘技場だった。
〈フロア規則:ドメインボス“不滅の竜の娘《ライリュウヒ》”を撃破せよ〉
翼をひと振りすると、その風圧だけでザリア、リカ、ハンは吹き飛ばされる。
〈ボスインスタンス発動:ボスHP+500%〉
巨大な大剣が、自動でオマリロへと飛びかかる。
彼は自らの剣で受け止めた。
「さあ、楽しもうか」ライリュウヒが笑う。「“真の姿”を見せるのは、何十年ぶりかしら。――不屈の雷《アンイールディング・サンダー》」
闘技場全体を埋め尽くすほどの雷が落ちるが、オマリロは全てを紙一重でかわし、弓を呼び出して光の矢を撃ち込む。
ライリュウヒは翼の風で軌道をねじ曲げ、矢を逸らしてみせた。
「もっと見せて――あなたの“全力”を」
彼女の大剣はさらに巨大化し、まるで戦槌のように床を叩きつける。
雷撃が連続してほとばしる。
〈ドメイン効果:“不屈の継承者”形態の間、ジュゲン闘士以外のすべてのジュゲンは無効化〉
「ジュゲンキャンセル……?」ハンの顔が青ざめる。「そんなのアリかよ」
ライリュウヒの手に赤い光球が形成され、それが床へと押し込まれる。
赤い竜の幻影が彼女の周囲に立ち上る。
〈不屈の継承者・ライリュウヒ、完全覚醒。現在有効ジュゲン:ジュゲン闘士のみ〉
ライリュウヒは口から雷光を吐き出し、オマリロはその一撃が子どもたちへ飛ばないよう、剣で弾き飛ばした。
「キューブが……!」ハンが叫ぶ。「反応しない!」
「私の回生も……」リカが息を呑む。「力が出ない……」
ザリアは槍を呼び出す。
「うちは平気。サー、手伝わせて!」
彼女が飛び出そうとした瞬間、見えない壁が前に立ちふさがる。
「戦闘は不可だろ」ハンが指摘する。「これ、まだニュガワさんの“試験”中だよ」
「でも、攻撃だけはこっち来るとか、理不尽すぎない?」
「知らないよ! そもそも、この階にいる時点でバグだし!」
「砕け散れ!」
ライリュウヒは宙高く舞い上がり、全身を雷球で包む。
そこからあらゆる方向へ雷撃が放たれた。
オマリロは跳躍し、その雷球そのものを斬り裂く。
〈ボスHP:500%→200%〉
竜の咆哮が轟き、巨大な爪が振り下ろされる。
オマリロはバク転でかわすと、顎へ向けて強烈なアッパーを叩き込む。
「不安定。そこが弱点」
竜の幻影はよろめき、壁に叩きつけられ、弾けてライリュウヒ本体が再出現した。
〈ボスHP:200%→75%〉
ライリュウヒは再び闘技場の中央へ瞬間移動し、クレイモアを戦槌のように振り下ろす。
オマリロはその衝撃をかわしながら距離を取った。
「うちらのジュゲン、戻ってる!」ハンが歓声を上げる。
「よっしゃ! トドメ刺しちゃってください、ニュガワさん!」ザリアも拳を突き上げた。
ライリュウヒは腕をゆっくり円を描くように動かす。
〈ライリュウヒの“必殺スキル”を回避するには、ジュゲン操運者の力を用いよ〉
「必殺スキル……?」リカがごくりと唾を飲む。「聞き慣れないワード出てきたんだけど……」
オマリロの視線が鋭くなる。
天へ向かって、巨大な雷の柱が立ち上った。
「サンダーストーム!」
雷のエネルギーが暴発する寸前、オマリロはジュゲン操運者の力で視界から消え去る。
雷が闘技場を丸ごと焼き払い、跡形もなく粉砕した。
ライリュウヒが再び標的を探すと、オマリロはすでに子どもたちを安全地帯へ移動させていた。
彼女が攻撃に移ろうとしたときには、オマリロはもう弓を構えている。
「ジュゲン魔法士:天翼弓」
巨大な黄金の矢が放たれ、ライリュウヒの胸を貫く。
〈ボスHP:75%→0%〉
彼女の身体はビリビリと震え、亀裂が走る。
「やっぱり……あなたは、一段……上の存在……」
〈ボス撃破。チャレンジ達成〉
「父は……」ライリュウヒはかすれ声で言う。「あなたの進行を止めるために、わたしを遣わした。――この“家”を、ダンジョンたちを守るために」
「“ジ・エンドレス”は……あなたを消そうとしている。あなたという存在を恐れて」
オマリロは、僅かに眉をひそめた。
「地獄《ヘル》に辿り着いたら――“ヘルズフロア”で、また会いましょう……オマリロ・ニュガワ」
彼女はそう告げると、霧のように消え去る。
代わりに、ひとつのトーテムが空中に現れた。
バリアが消え、子どもたちもオマリロのもとへ駆け寄る。
「サー、マジでバチクソかっこよかったっす!」ザリアが興奮気味に言う。「全然衰えてないじゃん!」
「汗一つかいてませんよね」ハンも感嘆する。「ああいうのを見ると、自分との差がつらい……」
「そりゃそうでしょ」リカが肩をすくめる。「ハンはハンだし。ニュガワさんは“伝説”なんだから」
オマリロはトーテムに触れ、それをシギルへと変え、リカに渡した。
「持て。次は第一〇〇〇階。油断禁物。試験、もっと厳しい」
三人は同時にうなずき、リカがシギルを受け取る。
〈トーテムシール取得。レベル1000許可を付与〉
床が割れ、下へ続く階段が姿を現す。
オマリロが先に下りていき、汗ばむ額を拭いながら、三人もそれに続いた。
――沖縄ダンジョン・第一〇〇〇階。
足元の感覚が変わり、四人は砂の感触を覚える。
見渡せば、どこまでも続くビーチ。
ザリアが目を丸くした。
「サー? ここ、本当にダンジョンです?」
オマリロはうなずく。
「バカンスに来た気分なんですけど」リカが言う。
「いや、どう考えても罠だろ」ハンが警戒する。「どうします、ニュガワさん?」
オマリロは静かに波を眺める。
「ルール。探せ」
〈規則:オオダヤス・ビーチパズルを攻略せよ〉
「パズル?」ハンの目が光る。「一番得意なやつ! 言ってくださいサー、速攻で解いてみせますよ!」
「オタク、スイッチオン」ザリアが小声でリカに囁く。
オマリロの耳が、微かな音を捉えた。
「我々だけではない。気ぃ抜くな」
三人は即座に戦闘態勢へ入るが、聞こえてきたのはゆっくりとした拍手の音だった。
「いやいや? 一番警戒心高いのが、おじいちゃんっていうのが一番の驚きなんだけど」
三人のティーンが砂浜の向こうから歩いてくる。
男二人と女一人。どれも、使い古したカイタンシャ装備を身にまとっている。
一番背の高い、長髪の日本人男子がサングラスを外した。
「まさか“あんたレベル”の男が、ガキ三人も連れて歩いてるとはね」
「誰っスか、あんた」ザリアが睨む。「ついでに、その口ぶり。ニュガワさんをヨボヨボ扱いとか、頭湧いてる?」
「日向ユウト」男は顎をしゃくって名乗る。「レベル1500のカイタンシャ。で、こいつらが俺の落ちこぼれ仲間――白鷺リオと一ノ瀬アイリ」
「変わった名前ですね」リカがぼそっと漏らす。
「そっちは? アンナとか、そういう感じ?」
「リカです! 天川リカ!」
「私はザリア。苗字は言わない」
「ハン。ジス」
アイリは露骨に目を細めた。
「そのわりに、人の名前はバカにするのね」
「何か文句ある?」ザリアの声が低くなる。
「あるけど。それが?」アイリが挑発的に言う。「なに、何かしてくれるわけ?」
リオは耳をほじりながら、退屈そうにため息をつく。
「もうなんでもいいよ。さっさと進まね? ここ、何時間も足止め食らってんだし」
「何時間も?」ハンが聞き返す。「このビーチパズルで?」
リオはこくりとうなずく。
「パズル舐めてた。こんなに詰むとは思わなかった」
「そういうわけ」ユウトが付け足す。「さっきからあのボードウォークの店を片っ端から当たってる。ヒントでも何でもいいから、ここから出るための何かを探してな」
「アホ三人組か」ザリアが小さく呟く。
「今なんて?」
「え? 別に。何も」
オマリロは遠くのビーチシティのボードウォークへ目を向ける。
「行く。パズル、解く」
ハン、リカ、ザリアは、向こうの三人を一瞥してからオマリロについていく。
「いいね」ユウトが口角を上げた。「そっちの負け犬三人とご老体には、存分に働いてもらおうか」
「誰が負け犬ですか」リカが鼻を鳴らす。
「お。今の、勝負って受け取っていい?」
ユウトは指を鳴らす。
「じゃあ、こうしようぜ。どっちが先に“答え”まで行きつくか、競争だ。敗けた方は、ここに取り残され」
「望むところっスよ、ちょんまげ男」ザリアが睨み返す。
「その減らず口、あとで後悔させてやるよ、クソガキ」
ユウトが片手を掲げる。
「ドッコウ団、散開」
三人の姿が一瞬で消える。
リカは鼻をつまんだ。
「何あれ。ドッコウ団? そんなディビジョン、聞いたことないですけど」
「独立組織」オマリロが言う。「非公式のならず者」
「やっぱり」
ボードウォークへ上がった一行は、まず一軒のピザ屋の前で足を止める。
ハンはすぐにキューブを取り出した。
「周辺の手がかりをスキャン」
「そのヘボキューブに、そんな機能あったんだ?」ザリアが茶々を入れる。
「当たり前だろ。解決策をスキャンって、そういう意味だよ。罠を捏造してるわけじゃないんだって」
「いや、絶対ちょっとは捏造してる」
「頭痛くなるわ……」ハンは額を押さえた。
[スキャン中……]
[有効な手がかり:0件]
「ここはハズレっぽいな。次は――」
オマリロが手を上げて止める。
「戻る。ビーチへ。ボードウォーク、囮」
「囮……ですか?」ハンが聞き返す。「これだけデカいのに?」
「目くらまし」
オマリロは大きく跳躍し、そのまま砂浜へと戻る。
ハンたちも慌てて後を追った。
追いつくと、オマリロは砂浜の一角――妙に浮いた位置に転がる貝殻をじっと見つめている。
そこを指さした。
「少年。今」
ハンはキューブを出し、貝殻をスキャンする。
[有効な手がかり:1件を検出]
「一発ヒット!」
ザリアは槍でその下を掘り起こす。
案の定、トーテムが姿を現し、リカがそれを掴んだ。
〈トーテムシギルを一個取得。第一〇〇一階へ進むには、あと四個集めよ。全体で残り九個〉
「余裕であいつらより先行けるって」ザリアが胸を張る。「あと四つ見つけりゃ勝ち」
ハンは遠くの海上に浮かぶボートを指さした。
「あの船、怪しくない? かなり怪しい。絶対何かあるでしょ。ただ、どうやって辿り着くか……」
オマリロは杖で砂をトンと叩いた。
「近くに来い」
「あ、そうか」
数度杖を打ち付けると、四人の姿はふっとかき消える。
影の中から、さっきのドッコウ団が姿を現した。
ユウトはリモコンを手に、不敵に笑う。
「見事に食いついたな。あの船に乗り込んだところで、こっちがスイッチひとつで沖まで流してやる。そうすりゃ、このビーチは俺たちの独占だ」
アイリはシギルを四つ取り出す。
「こっちはもう四個確保済み。あと一個なら、先に見つけられる」
ユウトはボタンを押した。
「老害が気づく前にな。これで、俺たちの勝ちだ」
ボートのエンジンが唸りを上げ、ゆっくりと動き出す。
「ゲームセットだ」
――
6
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる