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面倒な噂への、愚痴。
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最近、ますます雲行きが怪しい。
前にも言ったけど、私に関する悪い噂が流れに流れて、流れまくっている。
今までのことにプラスして、乙女ゲームによくある、そういった噂だ。
身分をたてに、ヒロインに嫌味を言っている。
ヒロインの物が無くなったり、壊されたりしている。
ベルンは気にするなって言うけど、ベルンがヒロインに落ちてしまえば、断罪だよ。
やってないのにやったって言われるのも嫌なのに、何で私がそんな面倒なことをするって思うのか聞きたいよ。
それにさ、ヒロインと会ったり嫌がらせするためには、私がわざわざ移動しないといけないのだ。
なんでベルンなんかのために、私が無駄な体力を消耗しなきゃないのかっての。
何故かと言うと、私とベルン、今年に入って急にクラスが別れてしまった。
ベルンが1番、私が2番と言う成績で、本来なら上位三十人ずつで分けられる筈のクラス分けで、何故か私だけ下位のクラスになったのだ。
さらに、よほど成績に差がある場合を除いて、婚約者同士は、科が違う場合以外では同じクラスになるのが普通だ。たとえば29位と32位とかなら、下位クラスの子が上に繰り上がる。30位の子には申し訳ないけど、別々にして何かあれば学園の責任になるからそうしているんだって。
それが急に違うクラス。
私の点数、ベルンと一点差。間違えようがない。
まだ私とベルンは一応婚約者だ
それなのに、おかしいと思った。
前例から言って、そんな筈ない。
今まで毎日一緒だったのに、何で急にって思うよね。
不思議に思って、一応教師に聞いたら、王家も承認済みだと言う。
びっくりして、ベルンに聞いたら簡単に、そうだよ、だって。
私がそれにどれだけイラついたか、筆舌に尽くし難い。
でもさ、すぐにその怒りも治まった。
私が外された理由が、その私の枠にヒロインが入ってきたから。
なんか妙に、納得してしまった。
さっきの婚約者同士が離れないって言うルール。
今年はなんと15組ちょうど良く上位クラスになったらしい。
ところが、ヒロインが突然転入することになった。
で、良くあるヒロインの裏設定、どこかの国の“オトシダネ”説。
学園が光魔法なんて特別感満載の魔法を持つヒロインが、普通の庶民なわけがないって暴走し、ヒロインを上位クラスに入れたいから悪い噂のある私を別クラスにしたいと王家に嘆願したらしい。
で、王家はそれを受け入れた、と。
おかげで、私だけクラスが下にさがったから、実はテストでカンニングしてたんだとか、とうとう婚約者の座から降ろされるんだとか、新しい噂もおまけで付いたけど。
いい仕事してるよ、強制力。
あ、話がそれた。何で面倒かって話。
今いる私の教室は二階の右側奥にあって、ベルン達がいるのは左側奥。
職員室を挟んで左右に分かれた教室のその間に逃げ道も小部屋もない。
職員室は全面ガラス張りだから、その前を誰かが通れば必ず分かる。
職員室の前に一階へ降りる階段とトイレ(超豪華個室タイプ・専用警備付き)はあるけど、貴族さんが通う学校だもん、朝から晩までちゃんとあちこちに警備が立っている。
今年はベルンもいるから、さらに警備が大がかり。
絶対、関係者以外の教室乱入は許されない。
他クラスなら用なく廊下に入った時点で排除される。
魔法が使える世界だもん、そのくらい朝飯前でしょ。
で、それに加えて私はと言うと、朝も帰りもベルンが用意した馬車で通学している。
この馬車は登校時間5分前に、最終講義5分後に門につく。
馬車専任の御者のおじさんは物凄く時間にうるさくて、一秒遅れただけでも目的地に着くまでぐちぐちとお叱りを受ける。
馬鹿みたいな警備とおじさんからの叱責、それだけでもやってられんのに、わざわざその目をくぐって何故、教科書をやぶるだとか、物を盗むとか、ヒロインに文句を言うなんて面倒なことをしなきゃないのか。
それもベルンのために!
はぁ、面倒。
マジ、面倒。
ムカつく。
前にも言ったけど、私に関する悪い噂が流れに流れて、流れまくっている。
今までのことにプラスして、乙女ゲームによくある、そういった噂だ。
身分をたてに、ヒロインに嫌味を言っている。
ヒロインの物が無くなったり、壊されたりしている。
ベルンは気にするなって言うけど、ベルンがヒロインに落ちてしまえば、断罪だよ。
やってないのにやったって言われるのも嫌なのに、何で私がそんな面倒なことをするって思うのか聞きたいよ。
それにさ、ヒロインと会ったり嫌がらせするためには、私がわざわざ移動しないといけないのだ。
なんでベルンなんかのために、私が無駄な体力を消耗しなきゃないのかっての。
何故かと言うと、私とベルン、今年に入って急にクラスが別れてしまった。
ベルンが1番、私が2番と言う成績で、本来なら上位三十人ずつで分けられる筈のクラス分けで、何故か私だけ下位のクラスになったのだ。
さらに、よほど成績に差がある場合を除いて、婚約者同士は、科が違う場合以外では同じクラスになるのが普通だ。たとえば29位と32位とかなら、下位クラスの子が上に繰り上がる。30位の子には申し訳ないけど、別々にして何かあれば学園の責任になるからそうしているんだって。
それが急に違うクラス。
私の点数、ベルンと一点差。間違えようがない。
まだ私とベルンは一応婚約者だ
それなのに、おかしいと思った。
前例から言って、そんな筈ない。
今まで毎日一緒だったのに、何で急にって思うよね。
不思議に思って、一応教師に聞いたら、王家も承認済みだと言う。
びっくりして、ベルンに聞いたら簡単に、そうだよ、だって。
私がそれにどれだけイラついたか、筆舌に尽くし難い。
でもさ、すぐにその怒りも治まった。
私が外された理由が、その私の枠にヒロインが入ってきたから。
なんか妙に、納得してしまった。
さっきの婚約者同士が離れないって言うルール。
今年はなんと15組ちょうど良く上位クラスになったらしい。
ところが、ヒロインが突然転入することになった。
で、良くあるヒロインの裏設定、どこかの国の“オトシダネ”説。
学園が光魔法なんて特別感満載の魔法を持つヒロインが、普通の庶民なわけがないって暴走し、ヒロインを上位クラスに入れたいから悪い噂のある私を別クラスにしたいと王家に嘆願したらしい。
で、王家はそれを受け入れた、と。
おかげで、私だけクラスが下にさがったから、実はテストでカンニングしてたんだとか、とうとう婚約者の座から降ろされるんだとか、新しい噂もおまけで付いたけど。
いい仕事してるよ、強制力。
あ、話がそれた。何で面倒かって話。
今いる私の教室は二階の右側奥にあって、ベルン達がいるのは左側奥。
職員室を挟んで左右に分かれた教室のその間に逃げ道も小部屋もない。
職員室は全面ガラス張りだから、その前を誰かが通れば必ず分かる。
職員室の前に一階へ降りる階段とトイレ(超豪華個室タイプ・専用警備付き)はあるけど、貴族さんが通う学校だもん、朝から晩までちゃんとあちこちに警備が立っている。
今年はベルンもいるから、さらに警備が大がかり。
絶対、関係者以外の教室乱入は許されない。
他クラスなら用なく廊下に入った時点で排除される。
魔法が使える世界だもん、そのくらい朝飯前でしょ。
で、それに加えて私はと言うと、朝も帰りもベルンが用意した馬車で通学している。
この馬車は登校時間5分前に、最終講義5分後に門につく。
馬車専任の御者のおじさんは物凄く時間にうるさくて、一秒遅れただけでも目的地に着くまでぐちぐちとお叱りを受ける。
馬鹿みたいな警備とおじさんからの叱責、それだけでもやってられんのに、わざわざその目をくぐって何故、教科書をやぶるだとか、物を盗むとか、ヒロインに文句を言うなんて面倒なことをしなきゃないのか。
それもベルンのために!
はぁ、面倒。
マジ、面倒。
ムカつく。
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