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第一章
リシェール伯爵とその美しい花嫁のお迎え
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私の心のときめきは、彼が私のそばにやってきた時から始まったと言うのは嘘だろう。確かにどきどきはしたと思う。澄んだまっすぐな瞳で私を見つめる彼は、時々頬を赤らめて私を見つめて、私はその視線に気づくとどうしたら良いのかわからないドギマギした気持ちになったものだ。
でも、私が彼に恋をしてしまったのだと気づくのはもっとずっと後のことだ。
大雪で彼は私の実家に泊まった。
翌朝、あたり一面の真っ白な雪景色を眺めて、私は生きていることに心から感謝した。本当は私はこの日を迎えることができなかったはずだったから……
例年からすれば、都に雪が降るには時期が早かった。
その朝、暖炉の火を焚べて、客間を温めてくれた侍女がそっと私に教えてくれた。とっくにリシェール伯は起きているとのことだった。
私は胸が弾むのを感じた。私の夫は想像していたよりずっと素敵な人だ。第一王子ウィリアムとの派手な婚約破棄騒動のおかげで、この国での結婚は到底無理だと諦めていた没落令嬢の私なのに、陛下のはからいで素敵な人が夫になることに決まった。
――実感がまるでないのに、心が浮き立つのはなぜかしら?私は夫となる人に惹かれている?そうね。確かに惹かれてはいるけれど、恋をするまでには至っていないわ。
急いで身支度を整えながらよく考えたけれども、私にとっては勿体無いぐらいに素敵な人だとは感じた。助けてくれたから余計にそう思うのかも知れないけれども。
私は急いで食事の支度を手伝おうと料理人のところに急いだ。そして、偶然、廊下でばったりとリシェール伯にぶつかりそうになり、私は慌てふためいた。リシェール伯の顔を見つめたまま、驚きのあまり私の動きが止まってしまった。
「おはようございます」
「おはようございます」
私とリシェール伯は顔を見つめあったまま、挨拶をしなければと思い出して小さな声で挨拶を交わした。よく見ると、リシェール伯は頬を赤らめている。私も照れてしまった。私は夫となる人のことをあまり知らない。なんとお呼びしたら良いのかわからなかった。
「リシェール伯でよろしいでしょうか。私のことはロザーラとお呼びください」
「私のことはラファエルと呼んでください。あなたは陛下の手紙の最後まで読みましたか?大事なことが書いてあったのですが、あなたは突然のことでよく状況が飲み込めていないようでしたので気になりました」
「え?」
私はラファエルと呼んでくれと言った背の高い彼の胸のあたりをぼーっと見つめながら、手紙のことを思い出そうとした。
「明日、私とあなたの結婚式を陛下が開催してくださいます。明後日には辺境の地であるコンラート地方に向かって出発する予定ですよ」
私は彼の言葉を聞いて、飛び上がりそうに驚いて彼を見つめ直した。
「あなたと私の結婚式ですか?」
「そうですよ。夫婦になってから出発するのです」
「!?」
私は明日が自分の結婚式だと言われて、目を激しくしばたいた。
――そんなに早く式を上げて、出発する話だったなんてっ!
「で……ですが、結婚式で着るドレスの準備が……」
「それは、陛下が準備を全てなさるとのことでした。あなたが承諾をしたという返事は、昨日私の部下が城には伝えています」
「な……なんと……申し上げたら良いのか」
私はさすが陛下というべきなのか、私を第一王子のにわか婚約者に仕立てた時もそうだったけれども陛下の早技にめまいがする思いだった。
「あなたは、明日私の妻になるのです。ロザーラ」
「なぜそんなに急ぐのでしたでしょう?」
私は疑問を呈した。
――いくらなんでも早すぎではないだろうか。
「冬が本格的に訪れるからです。冬になる前に移動した方が良いのです。都には突然の大雪が降ってしまいましたが、コンラート地方に向かう途中の道にはまだ雪は降っておりません。本格的に雪が降る前に移動するのです。移動時間がかかるので、その前に式を挙げるようにとの陛下のはからいでした」
「そ……そうでございましたか」
私はもごもごと口ごもってしまった。私の夫となるラファエルという男性を見上げる。
――明日、私はこの人と結婚式を挙げてしまうの?それから?
私はその先を考えて真っ赤になってしまった。心の準備は全くできていない。
「わかりました」
それだけ言うと、顔を真っ赤にしたまま急いでキッチンに向かって走るように急いだ。
キッチンに飛び込むと、既に料理人と姉と侍女が食事の支度にとりかかっていた。私は無言で手伝った。手が震えてくるぐらいに動揺していたけれども、なんとか朝食の準備に集中することで平常心に戻ろうとした。
「ロザーラ様、奥様がお呼びです」
私は執事にそっと声をかけられてハッとした。既に食事の間には朝食の準備が整っていて、身支度を整えた騎士たちが集まってきていた。
「はい」
私は小声で執事に返事をすると、母の部屋に急いだ。陛下の手紙は母に預けたままだった。母も明日が式だということに気づいたのかもしれない。母の部屋の前に来ると、心を鎮めてからドアをノックした。
「お母様、ロザーラです」
「お入りなさい」
部屋に入ると、暖炉の前で母が泣いていた。
「おお、ロザーラ。明日が結婚式だなんて知っていたかしら?」
「ええ、お母様」
私は努めて明るく答えた。
「ロザーラ、あなたは心の準備ができたということなのね?」
「ええ、そうですわ。私は彼の方のところにお嫁に行けて幸せですわ。良い方のようですから」
私はにっこりと母に微笑んだ。私の動揺を母に気取られてはならない。母もこんなに早く娘がいなくなるとは思わなかっただろう。
「そうね。良い方ね、きっと。陛下が選んでくださったのですから」
私は母にぎゅっと抱きしめられた。
「お母様、お食事の準備が出来ましたわ。みなさんお揃いですから、行きましょう」
私は母にそっと声をかけて、母の手を握った。
「ええ、そうですね。みなさんお待ちね」
母は寂しそうに微笑むと涙を拭った。そして何とか毅然とした表情に戻った。
私と母が食事の間に行くと、皆が集まってきていた。そこからの朝食は実に賑やかだった。私もラファエルも明るく振る舞い、姉のマリアンヌも騎士たちと和やかに会話を楽しんでいた。
執事が屋敷の外に王家の使いがやってきていると告げたのは、賑やかな朝食が終わる頃だった。屋敷の前の雪は、騎士たちが雪かきをしてくれていたのだけれども、もっと大勢の者たちが雪かきの手伝いにきてくれたようだ。
城からエヴルー家に至る道すがら、3つのアーチのある橋に至るまで、王家の騎士たちが雪かきをしながらやってきてくれたらしい。
「リシェール伯爵とその美しい花嫁をお迎えに参りました!」
エヴルー家の玄関で王家の従者が声高らかに告げたとき、私の心は震えた。
――いよいよだわっ!
ラファエルが私にそっとうなずいて、私も彼の瞳を見つめながら小さくうなずいた。
「お母様、お姉様、では陛下がお呼びのようですので、私はラファエルと行きますね」
母と姉に私はそう告げると、部屋ですぐに城に参る時用のドレスに着替えてきた。そして、ラファエルに伴われて、すっかり雪かきのされたエヴルー家の玄関先に止まった馬車に私は乗り込んだのだ。
城に向かう道すがら、私は馬車の中で王家からの使いの者に説明された。
「花嫁衣装から、コンラート地方に持ち込む物まで何から何まで準備が整っておりますから、ロザーラ嬢は身一つできていただいて問題ございません」
私は陛下の結婚戦略のあまりのスピードに、ただただ驚くばかりだった。外の家々の屋根に真っ白い雪が降り積もったままだった。太陽が煌めいている。今日は気温が上がり、積もった雪は少しずつ溶け出すだろう。
――私は明日この人の妻になる……
ラファエルと呼んでくれと言ってくれた私の未来の夫は、励ますように私の手をぎゅっと握ってくれた。私は彼のまっすぐな瞳をのぞき込んだ。
「綺麗な瞳だ。見たこともない深い青い瞳だ。君がいきなり辺境の地の花嫁になるのを戸惑っているのはわかっているよ。でも、悪いようには決してしないと約束する」
彼はそうつぶやくと頬を赤らめて、私の手にそっと口付けをした。
でも、私が彼に恋をしてしまったのだと気づくのはもっとずっと後のことだ。
大雪で彼は私の実家に泊まった。
翌朝、あたり一面の真っ白な雪景色を眺めて、私は生きていることに心から感謝した。本当は私はこの日を迎えることができなかったはずだったから……
例年からすれば、都に雪が降るには時期が早かった。
その朝、暖炉の火を焚べて、客間を温めてくれた侍女がそっと私に教えてくれた。とっくにリシェール伯は起きているとのことだった。
私は胸が弾むのを感じた。私の夫は想像していたよりずっと素敵な人だ。第一王子ウィリアムとの派手な婚約破棄騒動のおかげで、この国での結婚は到底無理だと諦めていた没落令嬢の私なのに、陛下のはからいで素敵な人が夫になることに決まった。
――実感がまるでないのに、心が浮き立つのはなぜかしら?私は夫となる人に惹かれている?そうね。確かに惹かれてはいるけれど、恋をするまでには至っていないわ。
急いで身支度を整えながらよく考えたけれども、私にとっては勿体無いぐらいに素敵な人だとは感じた。助けてくれたから余計にそう思うのかも知れないけれども。
私は急いで食事の支度を手伝おうと料理人のところに急いだ。そして、偶然、廊下でばったりとリシェール伯にぶつかりそうになり、私は慌てふためいた。リシェール伯の顔を見つめたまま、驚きのあまり私の動きが止まってしまった。
「おはようございます」
「おはようございます」
私とリシェール伯は顔を見つめあったまま、挨拶をしなければと思い出して小さな声で挨拶を交わした。よく見ると、リシェール伯は頬を赤らめている。私も照れてしまった。私は夫となる人のことをあまり知らない。なんとお呼びしたら良いのかわからなかった。
「リシェール伯でよろしいでしょうか。私のことはロザーラとお呼びください」
「私のことはラファエルと呼んでください。あなたは陛下の手紙の最後まで読みましたか?大事なことが書いてあったのですが、あなたは突然のことでよく状況が飲み込めていないようでしたので気になりました」
「え?」
私はラファエルと呼んでくれと言った背の高い彼の胸のあたりをぼーっと見つめながら、手紙のことを思い出そうとした。
「明日、私とあなたの結婚式を陛下が開催してくださいます。明後日には辺境の地であるコンラート地方に向かって出発する予定ですよ」
私は彼の言葉を聞いて、飛び上がりそうに驚いて彼を見つめ直した。
「あなたと私の結婚式ですか?」
「そうですよ。夫婦になってから出発するのです」
「!?」
私は明日が自分の結婚式だと言われて、目を激しくしばたいた。
――そんなに早く式を上げて、出発する話だったなんてっ!
「で……ですが、結婚式で着るドレスの準備が……」
「それは、陛下が準備を全てなさるとのことでした。あなたが承諾をしたという返事は、昨日私の部下が城には伝えています」
「な……なんと……申し上げたら良いのか」
私はさすが陛下というべきなのか、私を第一王子のにわか婚約者に仕立てた時もそうだったけれども陛下の早技にめまいがする思いだった。
「あなたは、明日私の妻になるのです。ロザーラ」
「なぜそんなに急ぐのでしたでしょう?」
私は疑問を呈した。
――いくらなんでも早すぎではないだろうか。
「冬が本格的に訪れるからです。冬になる前に移動した方が良いのです。都には突然の大雪が降ってしまいましたが、コンラート地方に向かう途中の道にはまだ雪は降っておりません。本格的に雪が降る前に移動するのです。移動時間がかかるので、その前に式を挙げるようにとの陛下のはからいでした」
「そ……そうでございましたか」
私はもごもごと口ごもってしまった。私の夫となるラファエルという男性を見上げる。
――明日、私はこの人と結婚式を挙げてしまうの?それから?
私はその先を考えて真っ赤になってしまった。心の準備は全くできていない。
「わかりました」
それだけ言うと、顔を真っ赤にしたまま急いでキッチンに向かって走るように急いだ。
キッチンに飛び込むと、既に料理人と姉と侍女が食事の支度にとりかかっていた。私は無言で手伝った。手が震えてくるぐらいに動揺していたけれども、なんとか朝食の準備に集中することで平常心に戻ろうとした。
「ロザーラ様、奥様がお呼びです」
私は執事にそっと声をかけられてハッとした。既に食事の間には朝食の準備が整っていて、身支度を整えた騎士たちが集まってきていた。
「はい」
私は小声で執事に返事をすると、母の部屋に急いだ。陛下の手紙は母に預けたままだった。母も明日が式だということに気づいたのかもしれない。母の部屋の前に来ると、心を鎮めてからドアをノックした。
「お母様、ロザーラです」
「お入りなさい」
部屋に入ると、暖炉の前で母が泣いていた。
「おお、ロザーラ。明日が結婚式だなんて知っていたかしら?」
「ええ、お母様」
私は努めて明るく答えた。
「ロザーラ、あなたは心の準備ができたということなのね?」
「ええ、そうですわ。私は彼の方のところにお嫁に行けて幸せですわ。良い方のようですから」
私はにっこりと母に微笑んだ。私の動揺を母に気取られてはならない。母もこんなに早く娘がいなくなるとは思わなかっただろう。
「そうね。良い方ね、きっと。陛下が選んでくださったのですから」
私は母にぎゅっと抱きしめられた。
「お母様、お食事の準備が出来ましたわ。みなさんお揃いですから、行きましょう」
私は母にそっと声をかけて、母の手を握った。
「ええ、そうですね。みなさんお待ちね」
母は寂しそうに微笑むと涙を拭った。そして何とか毅然とした表情に戻った。
私と母が食事の間に行くと、皆が集まってきていた。そこからの朝食は実に賑やかだった。私もラファエルも明るく振る舞い、姉のマリアンヌも騎士たちと和やかに会話を楽しんでいた。
執事が屋敷の外に王家の使いがやってきていると告げたのは、賑やかな朝食が終わる頃だった。屋敷の前の雪は、騎士たちが雪かきをしてくれていたのだけれども、もっと大勢の者たちが雪かきの手伝いにきてくれたようだ。
城からエヴルー家に至る道すがら、3つのアーチのある橋に至るまで、王家の騎士たちが雪かきをしながらやってきてくれたらしい。
「リシェール伯爵とその美しい花嫁をお迎えに参りました!」
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――いよいよだわっ!
ラファエルが私にそっとうなずいて、私も彼の瞳を見つめながら小さくうなずいた。
「お母様、お姉様、では陛下がお呼びのようですので、私はラファエルと行きますね」
母と姉に私はそう告げると、部屋ですぐに城に参る時用のドレスに着替えてきた。そして、ラファエルに伴われて、すっかり雪かきのされたエヴルー家の玄関先に止まった馬車に私は乗り込んだのだ。
城に向かう道すがら、私は馬車の中で王家からの使いの者に説明された。
「花嫁衣装から、コンラート地方に持ち込む物まで何から何まで準備が整っておりますから、ロザーラ嬢は身一つできていただいて問題ございません」
私は陛下の結婚戦略のあまりのスピードに、ただただ驚くばかりだった。外の家々の屋根に真っ白い雪が降り積もったままだった。太陽が煌めいている。今日は気温が上がり、積もった雪は少しずつ溶け出すだろう。
――私は明日この人の妻になる……
ラファエルと呼んでくれと言ってくれた私の未来の夫は、励ますように私の手をぎゅっと握ってくれた。私は彼のまっすぐな瞳をのぞき込んだ。
「綺麗な瞳だ。見たこともない深い青い瞳だ。君がいきなり辺境の地の花嫁になるのを戸惑っているのはわかっているよ。でも、悪いようには決してしないと約束する」
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