23 / 68
第一章
令嬢レティシアと皇帝の孫の花嫁
しおりを挟む
やりきれないといった思いで天を仰いで首を振ろうとした私の目の端に、長弓を引く男の姿が映った。遠い島国のブリテン兵が好んで使うと言われる長弓だ。私は咄嗟にラファエルを押しのけた。
私の気配に気づいたレティシアは、目の前で頬を寄せ合うキスをしようとしていたラファエルの腰の剣を抜き、まっすぐにラファエルに向かってきた長弓を一撃ではらい落とした。
「あの男だっ!」
騎士たちは一気に長弓を持った男に突進した。
しかし、男はもう一度長弓を素早く引いて放った。レティシアはあっ!と叫びながらも今度も飛んできた弓を一気にはらい落とした。
「逃げてラファエル!」
レティシアは叫んだ。私は衝撃を受けたままうまく言葉も出なかった。騎士たちが長弓を持った男に飛びかかる様を見た。
私は他に敵がいないかを見渡して確かめようとした。長弓の男は最初の旅で私を殺そうとした男ではない。あの、最初の旅で私を殺した男がそばにいないか私は必死に周りを見渡した。商人、船乗り、貴族、騎士、町人、農民……
――待って!いたわ!あの男っ!
私は見知らぬ商人が手綱を引いていた馬の手綱をとっさに掴み取り、馬に飛び乗った。
「ええっ!?」
驚いた商人が叫んだけれども、私を最初の旅で殺した男めがけて私は馬で突進した。その男は何食わぬ顔をして私を見返した。けれども次の瞬間、私が自分めがけて馬に乗って突進してくると悟るや否や、くるっと向きを変えて港から全速力で走り去ろうとした。
「待ちなさいっ!」
私は絶対に許さないという思いでいっぱいだった。一度、その男にヴィエナヒトの街で私は殺されかけたのだ。それは前回の時間で発生したことで、今の時間ではまだその事件は発生していない。でも私はその男に会ったら絶対に許さないと決めていた。
悲鳴をあげた人々がサッと道を避けた。
「ロザーラ!」
ラファエルが叫ぶ声がして、彼が後ろから追ってきている気配が分かった。私はそばの荷台にあった棍棒を通りがけにつかみ、逃げる男に向かって思いっきり投げた。森で大きな獲物やクマに遭遇した時に身につけた技だ。
棍棒は豪速球で飛び、男の首にあたった。男は思わず衝撃でよろめいた。
そこに私は馬の上から飛び降りて男を地面に叩きつけるように上に乗った。ドレスが邪魔だ。でも、森で食料を取っていた私は、木の実をとる時に木に登って飛び降りることには慣れている。
最近は宿屋の二階から馬の背に飛び降りる練習も繰り返した。私は目的のものに飛び乗ることにかけては自信があった。
「だめよ!逃げても許さないわよ!」
私は自分の下の男に低い声で警告し、私が飛び降りた衝撃から立ち上がれないでいる男を容赦なく押さえつけた。そこにラファエルが走り込んできて男の腕をしばりあげた。
「この男は敵よ」
私は短くそれだけラファエルに告げた。息がきれていて、うまく話せない。
振り返ると、ラファエルに長弓を放った男を騎士たちがつかまえていた。その男にレティシアが激しく平手打ちをくらわしていた。天使のようなプラチナブロンドが乱れて揺れている。彼女はまだ左手にラファエルの剣を持ったままだ。
「レティシアは剣が使えるのね」
私がそっとラファエルに言うと、ラファエルはうなずいた。
「剣の名手だよ。子供の頃から私は彼女に剣で勝てた試しはなかった。今回は彼女に命を救われた」
ラファエルは呆然とした様子でつぶやいた。
よく見ると、騎士はもう一人男をとりおさえていた。
「君が馬に乗ってこの男を追いかけたとき、あの男も逃げたんだ。フィリップが気づいてとらえた」
「本当に助かったわね。つかまえた3人から計画を白状させましょう」
「ああ、そうしよう」
商人に私は謝って馬を返した。棍棒も荷台に戻した。
そこへ、レティシアがプラチナブロンドの髪を揺らして近づいてきた。
「あなた、やるじゃない」
「あなたも凄いわ。長弓を剣ではらうなんて。剣の名手だとラファエルに聞いたわ。夫を救ってくれて本当にありがとう」
「ラファエルが傷つくのは絶対に許せないのよ。当たり前のことをしただけよ」
私はふとおかしくなって笑い出した。
「あなたはドレスのことなんか本当はどうでも良いのね?だって、さっきのあなたはドレスのことなんか考えてないって感じで剣を振り回していたわ」
私はレティシアの美しい顔を見つめた。レティシアはぽかんとした表情で私をみた。
「あら、ばれたのかしら?」
レティシアはプイっと横を向いて腕を組んだ。
「そうよ。本当はドレスのことなんかどうでもいいわよ。私は野山を駆け回って育った娘よ。ドレスより剣の方が好きなのよ。ただ、見た目が大事だとお母様とお父様がうるさいから……」
最後は消え入るような声だった。
「私も同じよ。うちは貧乏だったから、森を駆け回って木の実を取ったり食べられる植物を探したりして育ったのよ。さっきのも、森で野生の動物を見たり熊を見たりした時にやっていたことが役に立っただけよ。私もドレスより大事なものがあるのよ」
私がそうささやくと、レティシアは「そうなのね」とだけつぶやいた。
「あなたは強敵ね。あなたのことをちょっと誤解していたわ」
レティシアは私の方をまっすぐに見つめて、私のことを『強敵』だと表現した。
「私もあなたのことを誤解していたわ。あなたは私の敵じゃないわ」
私の言葉にレティシアは美しい顔を斜めにして私を睨んだ。不機嫌そうに頬を膨らませている。
「敵じゃないってどういう意味よ?私は美しいし、武術にも優れていてラファエルをいざとなると守れる力があるわよ」
「ええ。あなたはそうね。でも、あなたはまっすぐだわ。私とラファエルの命を狙う『敵』じゃないと思うわ」
私はレティシアに静かに告げた。
「あぁ、そういう意味の敵ではないということね。それはそうでしょう。命を狙う敵はあいつらの方よ。ただ、あのね?私はラファエルが好きなのよ」
「知っているわ。私も好きなの。彼に恋をしているの。そして私は妻なの。この国の陛下が私たちを引き合わせたのよ。別れる気はないの」
私はまっすぐにレティシアを見つめて自分の気持ちを正直に話した。
「わかったわ。負けないわよ」
「ええ、知っているわ」
「あなたにちくちく嫌がらせを言った私の発言については謝るけれど、絶対に負けないわ。皇帝の孫の花嫁になるのは私だと思って生きてきたのよ」
「ええ、知っているわよ。夫を救ってくれて本当にありがとう。本当のあなたのことが分かったわ。だから、今までの嫌がらせについては許すわ」
私たちは一旦休戦をすることにした。自分の気持ちを正直に言える人が姉以外に初めてできたのだ。私は不思議な感覚に戸惑った。
――レティシアは私の命をきっと狙わないわ。彼女は恋のライバルかもしれないけれど、今はラファエルと私の命を狙う敵から身を守ることが先決だわ。
――強くてかっこよくて領民に愛される領主である辺境伯のラファエルの姿を、絶対にこの目で見たいわ。私は何がなんでも今回は生き抜いて領地まで辿りつくわ。
私の気配に気づいたレティシアは、目の前で頬を寄せ合うキスをしようとしていたラファエルの腰の剣を抜き、まっすぐにラファエルに向かってきた長弓を一撃ではらい落とした。
「あの男だっ!」
騎士たちは一気に長弓を持った男に突進した。
しかし、男はもう一度長弓を素早く引いて放った。レティシアはあっ!と叫びながらも今度も飛んできた弓を一気にはらい落とした。
「逃げてラファエル!」
レティシアは叫んだ。私は衝撃を受けたままうまく言葉も出なかった。騎士たちが長弓を持った男に飛びかかる様を見た。
私は他に敵がいないかを見渡して確かめようとした。長弓の男は最初の旅で私を殺そうとした男ではない。あの、最初の旅で私を殺した男がそばにいないか私は必死に周りを見渡した。商人、船乗り、貴族、騎士、町人、農民……
――待って!いたわ!あの男っ!
私は見知らぬ商人が手綱を引いていた馬の手綱をとっさに掴み取り、馬に飛び乗った。
「ええっ!?」
驚いた商人が叫んだけれども、私を最初の旅で殺した男めがけて私は馬で突進した。その男は何食わぬ顔をして私を見返した。けれども次の瞬間、私が自分めがけて馬に乗って突進してくると悟るや否や、くるっと向きを変えて港から全速力で走り去ろうとした。
「待ちなさいっ!」
私は絶対に許さないという思いでいっぱいだった。一度、その男にヴィエナヒトの街で私は殺されかけたのだ。それは前回の時間で発生したことで、今の時間ではまだその事件は発生していない。でも私はその男に会ったら絶対に許さないと決めていた。
悲鳴をあげた人々がサッと道を避けた。
「ロザーラ!」
ラファエルが叫ぶ声がして、彼が後ろから追ってきている気配が分かった。私はそばの荷台にあった棍棒を通りがけにつかみ、逃げる男に向かって思いっきり投げた。森で大きな獲物やクマに遭遇した時に身につけた技だ。
棍棒は豪速球で飛び、男の首にあたった。男は思わず衝撃でよろめいた。
そこに私は馬の上から飛び降りて男を地面に叩きつけるように上に乗った。ドレスが邪魔だ。でも、森で食料を取っていた私は、木の実をとる時に木に登って飛び降りることには慣れている。
最近は宿屋の二階から馬の背に飛び降りる練習も繰り返した。私は目的のものに飛び乗ることにかけては自信があった。
「だめよ!逃げても許さないわよ!」
私は自分の下の男に低い声で警告し、私が飛び降りた衝撃から立ち上がれないでいる男を容赦なく押さえつけた。そこにラファエルが走り込んできて男の腕をしばりあげた。
「この男は敵よ」
私は短くそれだけラファエルに告げた。息がきれていて、うまく話せない。
振り返ると、ラファエルに長弓を放った男を騎士たちがつかまえていた。その男にレティシアが激しく平手打ちをくらわしていた。天使のようなプラチナブロンドが乱れて揺れている。彼女はまだ左手にラファエルの剣を持ったままだ。
「レティシアは剣が使えるのね」
私がそっとラファエルに言うと、ラファエルはうなずいた。
「剣の名手だよ。子供の頃から私は彼女に剣で勝てた試しはなかった。今回は彼女に命を救われた」
ラファエルは呆然とした様子でつぶやいた。
よく見ると、騎士はもう一人男をとりおさえていた。
「君が馬に乗ってこの男を追いかけたとき、あの男も逃げたんだ。フィリップが気づいてとらえた」
「本当に助かったわね。つかまえた3人から計画を白状させましょう」
「ああ、そうしよう」
商人に私は謝って馬を返した。棍棒も荷台に戻した。
そこへ、レティシアがプラチナブロンドの髪を揺らして近づいてきた。
「あなた、やるじゃない」
「あなたも凄いわ。長弓を剣ではらうなんて。剣の名手だとラファエルに聞いたわ。夫を救ってくれて本当にありがとう」
「ラファエルが傷つくのは絶対に許せないのよ。当たり前のことをしただけよ」
私はふとおかしくなって笑い出した。
「あなたはドレスのことなんか本当はどうでも良いのね?だって、さっきのあなたはドレスのことなんか考えてないって感じで剣を振り回していたわ」
私はレティシアの美しい顔を見つめた。レティシアはぽかんとした表情で私をみた。
「あら、ばれたのかしら?」
レティシアはプイっと横を向いて腕を組んだ。
「そうよ。本当はドレスのことなんかどうでもいいわよ。私は野山を駆け回って育った娘よ。ドレスより剣の方が好きなのよ。ただ、見た目が大事だとお母様とお父様がうるさいから……」
最後は消え入るような声だった。
「私も同じよ。うちは貧乏だったから、森を駆け回って木の実を取ったり食べられる植物を探したりして育ったのよ。さっきのも、森で野生の動物を見たり熊を見たりした時にやっていたことが役に立っただけよ。私もドレスより大事なものがあるのよ」
私がそうささやくと、レティシアは「そうなのね」とだけつぶやいた。
「あなたは強敵ね。あなたのことをちょっと誤解していたわ」
レティシアは私の方をまっすぐに見つめて、私のことを『強敵』だと表現した。
「私もあなたのことを誤解していたわ。あなたは私の敵じゃないわ」
私の言葉にレティシアは美しい顔を斜めにして私を睨んだ。不機嫌そうに頬を膨らませている。
「敵じゃないってどういう意味よ?私は美しいし、武術にも優れていてラファエルをいざとなると守れる力があるわよ」
「ええ。あなたはそうね。でも、あなたはまっすぐだわ。私とラファエルの命を狙う『敵』じゃないと思うわ」
私はレティシアに静かに告げた。
「あぁ、そういう意味の敵ではないということね。それはそうでしょう。命を狙う敵はあいつらの方よ。ただ、あのね?私はラファエルが好きなのよ」
「知っているわ。私も好きなの。彼に恋をしているの。そして私は妻なの。この国の陛下が私たちを引き合わせたのよ。別れる気はないの」
私はまっすぐにレティシアを見つめて自分の気持ちを正直に話した。
「わかったわ。負けないわよ」
「ええ、知っているわ」
「あなたにちくちく嫌がらせを言った私の発言については謝るけれど、絶対に負けないわ。皇帝の孫の花嫁になるのは私だと思って生きてきたのよ」
「ええ、知っているわよ。夫を救ってくれて本当にありがとう。本当のあなたのことが分かったわ。だから、今までの嫌がらせについては許すわ」
私たちは一旦休戦をすることにした。自分の気持ちを正直に言える人が姉以外に初めてできたのだ。私は不思議な感覚に戸惑った。
――レティシアは私の命をきっと狙わないわ。彼女は恋のライバルかもしれないけれど、今はラファエルと私の命を狙う敵から身を守ることが先決だわ。
――強くてかっこよくて領民に愛される領主である辺境伯のラファエルの姿を、絶対にこの目で見たいわ。私は何がなんでも今回は生き抜いて領地まで辿りつくわ。
23
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
白い結婚を捨てた王妃は、もう二度と振り向かない ――愛さぬと言った王子が全てを失うまで』
鍛高譚
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
グリモワールの塔の公爵様【18歳Ver】
屋月 トム伽
恋愛
18歳になり、結婚が近いと思われたプリムローズは、久しぶりに王都の邸にいる婚約者に会いに行っていた。
だけど、義姉クレアと婚約者ジャンのベッドインを目撃してしまい、婚約破棄されてしまったプリムローズ。
プレスコット伯爵家から追い出すための名目で、金持ちの子爵様に売られるも同然の後妻に入ることになったプリムローズ。
そんなある日、夜会で出会ったクライド・レイヴンクロフト次期公爵様から結婚をもうしこまれる。
しかし、クライドにはすでに親の決めた婚約者がおり、第2夫人でいいなら……と、言われる。
後妻に入るよりは、第2夫人のほうがマシかもとか思っていると、約束だ、と頬にキスをされた。
「必ず迎え入れる」と約束をしたのだ。
でも、クライドとのデートの日にプリムローズは来なかった。
約束をすっぽかされたと思ったクライドは、その日から一向にプリムローズと会うことはなかった。
時折出す手紙のやり取り。プリムローズがどうしたいのかわからないクライドは困惑していた。
そして、プレスコット家での現状を知り、クライドはプリムローズをプレスコット伯爵邸から連れ出し、グリモワールの塔に連れて行き……。
最初は、形だけの結婚のつもりかと思っていたのに、公爵様はひどく甘く、独占欲の固まりだった。
※以前投稿してました作品を【18歳Ver】に書き直したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる