55 / 68
第二章
フルト レティシアの場合
しおりを挟む
死を迎える時はどんな気持ちなのだろうか。
私が投げた聖剣でロザーラが倒れ込み、こちらに目を向けたジークベインリードハルト皇太子の姿が頭の中から消えてくれない。残酷なラファエルの叔父は、甥であるラファエルを殺し、ロザーラも殺そうとしていた。時間が戻ってやり直しをしている間中、私の気持ちはあの瞬間を回避することだけに集中している。
馬を疾走させている私たちの前に、フルトの高い城壁が見えてきた。私は隣を走るケネスをちらりと見た。ケネスは眉間に皺を寄せて、真剣でひたむきな表情でフルトの街の城壁を見つめている。
遠くヴェネチアの国では運河の道の話と、その運河に架かる大きな橋の話を聞く。ゴンドラを漕いで人々が行き交い、我が国ジークベインリードハルト最大の商人であるロレード家を筆頭に、多くの商人たちがヴェネチアに商品を運びこんで売り、または珍しく貴重な商品を買い付けると聞く。
いつか、私はケネスとその街を訪れるのだ。青い空と碧い水面の境目に白い橋がかかる魅惑的な景色を、大きくて頑丈なゴンドラに乗ってケネスと一緒に目にするのだ。つまりだ。私はまだ、今は、死ねない。
冬の空に太陽が真上に登っていて、まもなくお昼だと分かった。城門を通過して、私たちはフルトの街に入った。これから有名なランヒフルージュ城に急ぐ。敵が私たちに追いつく前に城の中まで逃げ込む必要があった。
この街はヴェネチアとは対照的だ。古くからある街で行われるのは諸侯会議と厳かな戴冠式だ。私たちは立派な大聖堂のすぐ横を馬で駆け抜けた。街の人々は、花嫁衣装に裸足で馬に乗って駆けてくる私を、驚きの表情で見つめていた。
皇太子がショーンブルクで『死の王冠』を持っていたということは、『生の王冠』が示した第8の宝石のありかを皇太子は知らないはずだ。
私はオレンジ色のカレンデュラの花を持って私の結婚式に参列していた皇太子の姿を思い出して身震いした。私の記憶の中で、彼は確かにラファエルを殺してロザーラも殺めようとしていた。ロザーラは必死に抵抗していたが、私の投げた聖剣で死んだ。
私は気をしっかり持とうと手綱を握りしめた。素足で馬の腹を蹴り、急いで城を目指して走らせた。
フルトは数世紀に渡って、ジークベインリードハルトの皇帝の戴冠式が行われている古くて大きな由緒ある街だ。
私、レティシア・コーネリー・モンテヌオーヴォは、ジークベインリードハルトの歴代皇帝の戴冠式が行われるエウラロメス大聖堂をよく知っている。私の後ろを走るラファエルを振り返り、私は彼が戴冠式を迎える日も生きていたいと思った。こうなったら、今通り過ぎたばかりのエウラロメス大聖堂で行われるであろう、彼の戴冠式を必ずこの目で見てやろうと決めた。彼が皇帝になるのをこの目で確かめるのだ。
愛するケネスと二人で、ラファエルとロザーラの戴冠式に絶対に私は立ち会おう。この国の公爵家に生まれた者として必ず見届けよう。
ジークベインリードハルトのモンテヌオーヴォ公爵家の長女だった私は、ラファエルがフランリヨンドのオットー陛下の宮殿に行く前まで、ラファエルの許嫁だった。ラファエルが皇帝になる瞬間は私にとっても特別なものだ。
川が見えてきた。フランリヨンドでリーデンマルク川と呼ばれている川が、姿を変えてここまで流れている。私たちは川にかかる橋を渡り、城が何層に連なって高さを変えて建物が立ち並び、いくつもの旗が風にはためいているさまを見つめた。ラファエルはすぐにランヒフルージュ城の門番に紋章を見せた。
慌てた様子で門番は城門を開き、私たちは城の中に入った。圧倒されるような大きな城だ。私が今まで見た中でも一番の規模と迫力だった。
私たちが馬を降りるや否や、城門は音をたてて閉まった。
城門を抜けた小道に白いかすみ草が揺れている。かすみ草の花言葉は「永遠の愛」だ。私がその可憐な花に見惚れている間に、すぐに城内に入る道を案内された。
私が裸足だと気づいた門番は、慌てて靴を持ってきてくれた。私は遠慮なく貸してもらった。先の尖ったプーレーヌだ。私の花嫁衣装が気になったケネスが優しく上着を貸してくれ、肩からかけてくれた。私とケネスは思わずキスをした。晴れて正式に夫婦になったのだ。甘い余韻にひたる間もなく、挙式からここまで馬でかけてきたのだ。
私たちは馬を連れて歩いた。この城には素晴らしい庭があった。憧れのヴェネツイア式だと聞く。ケネスと顔を見合わせて思わず笑みがこぼれた。
城に入ってから、ロザーラとラファエルが亡くなったはずの時間は過ぎたと思う。私はそのことに少しホッとしていた。ロザーラを見つめると、小さくうなずいてくれた。
馬番に馬の世話を頼んだ後、私たちは城の中の豪華な客間に案内された。そこランヒフルージュ城の城主が慌てた様子でやってきた。
「ラファエル様、お初にお目にかかります。皇后様よりお手紙を預かっております」
城主は緊張した面持ちでラファエルに手紙を渡した。ラファエルは手紙の中身が白紙の紙であることを私たちに見せた。
「確かに預かった。ありがとう」
「昼食をご馳走いたします。そちらのご令嬢には着替えのドレスをご用意いたしましょうか?むしろ、皆様全員にご用意差し上げましょうか」
城主は年老いていたが、キビキビとしており、私たちが結婚式から抜け出してきたような格好なのに驚いた様子だった。
「助かる。妻のロザーラだ。こちらは、フランリヨンドのケネス王子とその妻のレティシアだ。レティシアはモンテヌオーヴォ公爵家の長女だ」
城主は私を見つめて驚いた表情をした。
「なんと、フランリヨンドの王子と結婚なさいましたか」
城主の驚いた様子に、もしかすると、城主は私がラファエルの許嫁だったことを知っているのかもしれないと思った。
「ええ、今日結婚したのですわ。訳あって急いでこちらに参りました」
「昔、お父上にはお世話になりました」
「まあ、そうだったのですね。父と母は今はショーンブルクにいますわ」
「おぉ、そうでございましたか。すぐにドレスをご用意いたしますね」
城主にくつろぐように言われて豪華な客間で待っていると、侍女と従者がそれぞれ二人ずつやってきて、私たちを部屋に案内してくれた。着替えを手伝ってくれると言う。
私は花嫁衣装をやっと脱ぎ、普通のドレスに着替えることができた。すぐに食事の間で昼食を準備してもらい、私たちは無事に昼食を食べられてホッとした。
食事の間からラファエルのために用意された部屋に戻ろうとしていた時だ。肖像画が飾ってあり、その人物を見るなり、ロザーラが驚いた声を出した。
「誰?この人は?」
ロザーラの驚いた声に私たちは振り返った。
「4代前のマクシムス皇帝ですよ。短命で若くして亡くなられた皇帝です」
ロザーラが私の投げた聖剣で死んだ時に、私は雪の中で不思議な光景を見た。肖像画の男性は、その時にロザーラと一緒にいた男性だ。私はじっと肖像画の中の男性を見つめた。
「エウラロメス大聖堂で戴冠式を終えて、わずか5年で命を落とされたと聞いています」
城主の言葉に私はハッとした。私もジークベインリードハルトの歴代皇帝の名くらいは知っている。公爵家に生まれ者として一通り学んだのだ。彼の死因は暗殺だ。結婚式の前に亡くなった。独身で亡くなった唯一の皇帝だ。
マクシムス皇帝はフランリヨンドで暗殺された。その頃、フランリヨンドとジークベインリードハルトは争いを起こしており、不慮の事故だという説と暗殺という説があった。私は父から暗殺だと聞いた。
私はロザーラにこのことを告げるべきか迷った。でも、ロザーラの顔が真っ青だったので、黙っておこうと決めた。
「死神さま?」
小さな声で確かにロザーラがつぶやく声が私の耳に聞こえた。
肖像画の皇帝が手にしていたのは白いかすみ草のようだ。
※すみません。次に続きます。
私が投げた聖剣でロザーラが倒れ込み、こちらに目を向けたジークベインリードハルト皇太子の姿が頭の中から消えてくれない。残酷なラファエルの叔父は、甥であるラファエルを殺し、ロザーラも殺そうとしていた。時間が戻ってやり直しをしている間中、私の気持ちはあの瞬間を回避することだけに集中している。
馬を疾走させている私たちの前に、フルトの高い城壁が見えてきた。私は隣を走るケネスをちらりと見た。ケネスは眉間に皺を寄せて、真剣でひたむきな表情でフルトの街の城壁を見つめている。
遠くヴェネチアの国では運河の道の話と、その運河に架かる大きな橋の話を聞く。ゴンドラを漕いで人々が行き交い、我が国ジークベインリードハルト最大の商人であるロレード家を筆頭に、多くの商人たちがヴェネチアに商品を運びこんで売り、または珍しく貴重な商品を買い付けると聞く。
いつか、私はケネスとその街を訪れるのだ。青い空と碧い水面の境目に白い橋がかかる魅惑的な景色を、大きくて頑丈なゴンドラに乗ってケネスと一緒に目にするのだ。つまりだ。私はまだ、今は、死ねない。
冬の空に太陽が真上に登っていて、まもなくお昼だと分かった。城門を通過して、私たちはフルトの街に入った。これから有名なランヒフルージュ城に急ぐ。敵が私たちに追いつく前に城の中まで逃げ込む必要があった。
この街はヴェネチアとは対照的だ。古くからある街で行われるのは諸侯会議と厳かな戴冠式だ。私たちは立派な大聖堂のすぐ横を馬で駆け抜けた。街の人々は、花嫁衣装に裸足で馬に乗って駆けてくる私を、驚きの表情で見つめていた。
皇太子がショーンブルクで『死の王冠』を持っていたということは、『生の王冠』が示した第8の宝石のありかを皇太子は知らないはずだ。
私はオレンジ色のカレンデュラの花を持って私の結婚式に参列していた皇太子の姿を思い出して身震いした。私の記憶の中で、彼は確かにラファエルを殺してロザーラも殺めようとしていた。ロザーラは必死に抵抗していたが、私の投げた聖剣で死んだ。
私は気をしっかり持とうと手綱を握りしめた。素足で馬の腹を蹴り、急いで城を目指して走らせた。
フルトは数世紀に渡って、ジークベインリードハルトの皇帝の戴冠式が行われている古くて大きな由緒ある街だ。
私、レティシア・コーネリー・モンテヌオーヴォは、ジークベインリードハルトの歴代皇帝の戴冠式が行われるエウラロメス大聖堂をよく知っている。私の後ろを走るラファエルを振り返り、私は彼が戴冠式を迎える日も生きていたいと思った。こうなったら、今通り過ぎたばかりのエウラロメス大聖堂で行われるであろう、彼の戴冠式を必ずこの目で見てやろうと決めた。彼が皇帝になるのをこの目で確かめるのだ。
愛するケネスと二人で、ラファエルとロザーラの戴冠式に絶対に私は立ち会おう。この国の公爵家に生まれた者として必ず見届けよう。
ジークベインリードハルトのモンテヌオーヴォ公爵家の長女だった私は、ラファエルがフランリヨンドのオットー陛下の宮殿に行く前まで、ラファエルの許嫁だった。ラファエルが皇帝になる瞬間は私にとっても特別なものだ。
川が見えてきた。フランリヨンドでリーデンマルク川と呼ばれている川が、姿を変えてここまで流れている。私たちは川にかかる橋を渡り、城が何層に連なって高さを変えて建物が立ち並び、いくつもの旗が風にはためいているさまを見つめた。ラファエルはすぐにランヒフルージュ城の門番に紋章を見せた。
慌てた様子で門番は城門を開き、私たちは城の中に入った。圧倒されるような大きな城だ。私が今まで見た中でも一番の規模と迫力だった。
私たちが馬を降りるや否や、城門は音をたてて閉まった。
城門を抜けた小道に白いかすみ草が揺れている。かすみ草の花言葉は「永遠の愛」だ。私がその可憐な花に見惚れている間に、すぐに城内に入る道を案内された。
私が裸足だと気づいた門番は、慌てて靴を持ってきてくれた。私は遠慮なく貸してもらった。先の尖ったプーレーヌだ。私の花嫁衣装が気になったケネスが優しく上着を貸してくれ、肩からかけてくれた。私とケネスは思わずキスをした。晴れて正式に夫婦になったのだ。甘い余韻にひたる間もなく、挙式からここまで馬でかけてきたのだ。
私たちは馬を連れて歩いた。この城には素晴らしい庭があった。憧れのヴェネツイア式だと聞く。ケネスと顔を見合わせて思わず笑みがこぼれた。
城に入ってから、ロザーラとラファエルが亡くなったはずの時間は過ぎたと思う。私はそのことに少しホッとしていた。ロザーラを見つめると、小さくうなずいてくれた。
馬番に馬の世話を頼んだ後、私たちは城の中の豪華な客間に案内された。そこランヒフルージュ城の城主が慌てた様子でやってきた。
「ラファエル様、お初にお目にかかります。皇后様よりお手紙を預かっております」
城主は緊張した面持ちでラファエルに手紙を渡した。ラファエルは手紙の中身が白紙の紙であることを私たちに見せた。
「確かに預かった。ありがとう」
「昼食をご馳走いたします。そちらのご令嬢には着替えのドレスをご用意いたしましょうか?むしろ、皆様全員にご用意差し上げましょうか」
城主は年老いていたが、キビキビとしており、私たちが結婚式から抜け出してきたような格好なのに驚いた様子だった。
「助かる。妻のロザーラだ。こちらは、フランリヨンドのケネス王子とその妻のレティシアだ。レティシアはモンテヌオーヴォ公爵家の長女だ」
城主は私を見つめて驚いた表情をした。
「なんと、フランリヨンドの王子と結婚なさいましたか」
城主の驚いた様子に、もしかすると、城主は私がラファエルの許嫁だったことを知っているのかもしれないと思った。
「ええ、今日結婚したのですわ。訳あって急いでこちらに参りました」
「昔、お父上にはお世話になりました」
「まあ、そうだったのですね。父と母は今はショーンブルクにいますわ」
「おぉ、そうでございましたか。すぐにドレスをご用意いたしますね」
城主にくつろぐように言われて豪華な客間で待っていると、侍女と従者がそれぞれ二人ずつやってきて、私たちを部屋に案内してくれた。着替えを手伝ってくれると言う。
私は花嫁衣装をやっと脱ぎ、普通のドレスに着替えることができた。すぐに食事の間で昼食を準備してもらい、私たちは無事に昼食を食べられてホッとした。
食事の間からラファエルのために用意された部屋に戻ろうとしていた時だ。肖像画が飾ってあり、その人物を見るなり、ロザーラが驚いた声を出した。
「誰?この人は?」
ロザーラの驚いた声に私たちは振り返った。
「4代前のマクシムス皇帝ですよ。短命で若くして亡くなられた皇帝です」
ロザーラが私の投げた聖剣で死んだ時に、私は雪の中で不思議な光景を見た。肖像画の男性は、その時にロザーラと一緒にいた男性だ。私はじっと肖像画の中の男性を見つめた。
「エウラロメス大聖堂で戴冠式を終えて、わずか5年で命を落とされたと聞いています」
城主の言葉に私はハッとした。私もジークベインリードハルトの歴代皇帝の名くらいは知っている。公爵家に生まれ者として一通り学んだのだ。彼の死因は暗殺だ。結婚式の前に亡くなった。独身で亡くなった唯一の皇帝だ。
マクシムス皇帝はフランリヨンドで暗殺された。その頃、フランリヨンドとジークベインリードハルトは争いを起こしており、不慮の事故だという説と暗殺という説があった。私は父から暗殺だと聞いた。
私はロザーラにこのことを告げるべきか迷った。でも、ロザーラの顔が真っ青だったので、黙っておこうと決めた。
「死神さま?」
小さな声で確かにロザーラがつぶやく声が私の耳に聞こえた。
肖像画の皇帝が手にしていたのは白いかすみ草のようだ。
※すみません。次に続きます。
1
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
白い結婚を捨てた王妃は、もう二度と振り向かない ――愛さぬと言った王子が全てを失うまで』
鍛高譚
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
グリモワールの塔の公爵様【18歳Ver】
屋月 トム伽
恋愛
18歳になり、結婚が近いと思われたプリムローズは、久しぶりに王都の邸にいる婚約者に会いに行っていた。
だけど、義姉クレアと婚約者ジャンのベッドインを目撃してしまい、婚約破棄されてしまったプリムローズ。
プレスコット伯爵家から追い出すための名目で、金持ちの子爵様に売られるも同然の後妻に入ることになったプリムローズ。
そんなある日、夜会で出会ったクライド・レイヴンクロフト次期公爵様から結婚をもうしこまれる。
しかし、クライドにはすでに親の決めた婚約者がおり、第2夫人でいいなら……と、言われる。
後妻に入るよりは、第2夫人のほうがマシかもとか思っていると、約束だ、と頬にキスをされた。
「必ず迎え入れる」と約束をしたのだ。
でも、クライドとのデートの日にプリムローズは来なかった。
約束をすっぽかされたと思ったクライドは、その日から一向にプリムローズと会うことはなかった。
時折出す手紙のやり取り。プリムローズがどうしたいのかわからないクライドは困惑していた。
そして、プレスコット家での現状を知り、クライドはプリムローズをプレスコット伯爵邸から連れ出し、グリモワールの塔に連れて行き……。
最初は、形だけの結婚のつもりかと思っていたのに、公爵様はひどく甘く、独占欲の固まりだった。
※以前投稿してました作品を【18歳Ver】に書き直したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる