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しおりを挟む「私、慶也君のこと一目見た時から好きでした
付き合ってもらえませんか?」
「誰が付き合うか!ブース!!」
返事をしたのは告白をされた本人ではなく、その幼馴染である早乙女琥珀だ。
「なんであんたが返事すんの!私が告白したのは慶也君なんだけど!!」
「だから慶也にお前みたいなブスは見合わないって言ってんだよ!なあ?慶也?そうだよな??」
告白された張本人である佐伯慶也は片手で額を抑えて呆れた顔をする。
琥珀は慶也の背後から抱きつき広い背中に頬をすり寄せた。そして、慶也の背中に鼻を押し付け
女に見せつけるかのように存分に嗅ぐ。
琥珀の頭上からは"はあ…"という慶也のため息が聞こえたが、琥珀はそんなことは気にしない。
「琥珀、なんでここにいるの?」
「ん?慶也がこいつに呼び出されてたから何かを感じ取ってついてきた!さすが幼馴染だろ??」
「だからって邪魔することないだろ?これで何回目??」
慶也が聞くと琥珀は両手の指を使って数を数え始める。だが、両手の指だけでは数えきれず琥珀は愛らしい笑顔を浮かべて誤魔化した。
「大体、俺が邪魔するってわかってて告白してくる女がバカだ!慶也に釣り合わない!!」
「あんただって馬鹿じゃん!慶也君に釣り合わない!!」
「ぐっ」
負けじと言い返してくる女に図星を突かれて琥珀は返事に困ってしまう。
「はい、一旦ストップ」
慶也はもう1度ため息をついて、2人の仲裁に入る。
「とりあえず、琥珀は一旦教室に戻れ
告白邪魔される側の気持ちにもなってやれ」
「慶也君…」
女は両手を胸の前で合わせて、ときめいた表情を浮かべる。琥珀はその様子を見て奥歯をギリギリと噛み締めた。
「嫌だ!慶也の告白の返事聞くまで戻らないー!!」
「琥珀」
騒ぎ出そうとする琥珀を慶也が冷めた目で見つめる。琥珀は昔からこの慶也の目が苦手だ。
「…わかった
でも、早く戻ってきて」
琥珀はシュンとしながら慶也の制服のワイシャツを引っ張ると慶也はいつも通りの表情に変わり笑顔で琥珀の頭を撫でる。
「お前は俺の恋人か?
わがまま言ってないでさっさと戻れ」
何回告白しても恋人にしてくれないのは誰だよと言う文句は伏せて、琥珀は不貞腐れながら告白場所であった体育館を離れる。
慶也と琥珀は幼稚園からの幼馴染だ。家が近所でよく一緒に遊んでいて、今でも互いの家に行き来するような仲。
琥珀は物心ついたときから一途に慶也を思い続けて、好意を行動と態度で伝え続けるもそれに答えてもらったことはない。
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