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魔法のほうきで飛ぶ!(前編)
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魔法のほうきでいっしょに飛ぼう!(前編)
キンコーン・カンコーン!
学校終了のベルが鳴った。それからしばらくすると、たいくつそうな顔した真治が校門から出る。ヒマだなぁってつぶやき午後2時40分の空を見上げる。
「きょうは全然おもしろい事がないなぁ」
ぼやくみたいな声を出す真治。小4の心に言わせれば、きょうはめちゃくちゃ真っ平らで味気ない。何もかもがありきたりな感じ。それは盛り上がりのない平坦アニメみたいだった。
「家に帰ってもすることないし」
さまよい少年みたいに歩いていたら、とあるトンネル近くに来ていた。ここは幽霊が出るとか、死者のたましいがうろついているとかウソっぽいうわさが絶えない。でも今はずーっと向こうにある出口の明るさがちいさく見える。だから勇気をもって進んで行こうとする。
「うん?」
ここで真治がピタッと止まって、うす暗いトンネルの中央付近を見る。
(誰かいる?)
それはちょっと不気味っぽい絵。セピア色のフンイキを演出するみたいに、誰かが地面に座っている。そして自分の前にずらーっとモノをたくさん並べている。
(ちょっと怖いかも……)
そんなことを思いながら歩き出す。ドックン・ドックンと高鳴る心臓。臆病なくせに勇者ぶる好奇心。興味なんてあるものか! と思いながら、興味いっぱいのチラ見をあやしいやつに向けまくる。
「これ、そこの少年」
近づいてきた真治に対して、怪しげな男が声をかけた。
「う、ぼ、ぼく?」
ドキン! とし律義に返事する真治。
「なにか買わんか? 今ならウルトラスーパー大特価じゃ!」
男が誇らしげな顔で言った。
「えぇ……大特価って言われても……」
真治が並べられているモノを見渡す。それらどう見たってジャンク品の山。ヤカンだの掃除道具みたいなモノだの、どういう商売する気なの? と突っ込みたくなるレベル。
「このほうきなんかどうじゃ?」
「ほうき?」
真治は差し出された竹ぼうきを見て顔をしかめる。ダサい! 今どきこんなの流行るわけがない! と思ったのだが、ここで予期せぬ言葉を耳にする。
「これにまたがると空を飛べる」
「は? 空を飛べる?」
「そうともよ、飛びたくないかの? 空」
男が誘うと真治は不安になってきた。この展開ヤバくない? これ生きてこの場から逃げられるの? などなど真治は不安になってきた。そこで抜け目ないお客さん的セリフを放つ。
「ほんとうに飛べるかどうか……見せてみてよ」
「ここではムリじゃ」
「どうして?」
「ほうきにまたがって飛ぶのは女の子と決まっておる」
男はけっこう歳を食っているはずなのに、血のアツさを思わせるように力説した。それによると男子は生身の浮遊、もしくは戦闘機で空を飛んで流血するのが華。対する女子はほうきにまたがって、かわいく空を飛ぶのが華。よって男子だけがほうきにまたがって飛ぶのは邪道とのこと。
「ぅ……じゃぁぼくに売っても仕方ないじゃん」
ふん! とすねて見せる真治。
「そんなことはない。少年、おまえには彼女がいないのか? あるいは気になる女の子は? 身内でもいいぞ。姉とか妹でもいいぞ?」
優秀セールスマンみたいに男が語る。人の心を指先でツンツンやる誘い。人様の心にひそむプチHのイメージ増幅。ふわふわとした感覚へずるずる引っぱり込んでいく。
「ほうきで空飛ぶ女の子のうしろに座る。さぞやたのしいじゃろうなぁ」
「ドキドキ……ドキドキ……」
「もし女の子のおっぱいが大きかったりするとどうじゃろうなぁ、うっかりを抱きついたりすると……」
ここで真治の脳に電気が走った。彼女なんかいないけど、姉ならいる。しかもそれ小6でEカップってバストの持ち主。それは世間に誇れるような美巨乳女子。
ー真治の勝手なイメージ展開。優子に空飛ぶほうきの運転をしてもらう。そして自分はうしろに座る。何かあったら抱きついても無罪。もしかしたら、あの豊かでやわらかそうなおっぱいを触れるかも! めっちゃお得でキモチいいかもー
「少年、おまえは今アツい想像をしておるな?」
「う……そ、それは……」
「安心せい! 大特価だから、このほうきは300円で売ってやる!」
「さ、300円? ほんとう?」
「ワシがウソを言うように見えるか?」
見えまくりだよ! と言いかけたが、ここはだまって300円を出すことにした。これはもうセールスマンにだまされるカモみたいな話。さりとて男子のハートがヒートアップしている以上、300円は激安と思える。
「それでその、女の子がまたがるだけで飛べるの?」
「女の子がまたがって呪文を唱えなければならない」
「呪文ってどんな?」
「チチミル チチミル キョニュウダー! じゃ」
なんか響きがはずかしい呪文だと思ったが、唱えるのは姉だからいいか! と納得。自分はうしろに座り、甘いムフフを味わいまくればいいと、心がうさぎのようにぴょんぴょん跳ねまくってしまう。
「買った! 魔法のほうきを買っちゃった!」
帰り道の真治はランラン気分。ぼろっちくてデカい竹ぼうきを持って、早く巨乳の姉にまたがってもらおうと思ってワクワクする。
「うふふ、お姉ちゃんと空を飛ぶぞぉ~♪」
きょうはつまらない日とか思っていたのがウソみたいな笑顔。見上げた大空へ姉と2人で舞い上がる想像で弾みがとまらない。こうして真治は慌てふためくような勢いで自宅にたどりつく。
ー次回、優子と真治がほうきに乗って空を飛ぶ!?ー
キンコーン・カンコーン!
学校終了のベルが鳴った。それからしばらくすると、たいくつそうな顔した真治が校門から出る。ヒマだなぁってつぶやき午後2時40分の空を見上げる。
「きょうは全然おもしろい事がないなぁ」
ぼやくみたいな声を出す真治。小4の心に言わせれば、きょうはめちゃくちゃ真っ平らで味気ない。何もかもがありきたりな感じ。それは盛り上がりのない平坦アニメみたいだった。
「家に帰ってもすることないし」
さまよい少年みたいに歩いていたら、とあるトンネル近くに来ていた。ここは幽霊が出るとか、死者のたましいがうろついているとかウソっぽいうわさが絶えない。でも今はずーっと向こうにある出口の明るさがちいさく見える。だから勇気をもって進んで行こうとする。
「うん?」
ここで真治がピタッと止まって、うす暗いトンネルの中央付近を見る。
(誰かいる?)
それはちょっと不気味っぽい絵。セピア色のフンイキを演出するみたいに、誰かが地面に座っている。そして自分の前にずらーっとモノをたくさん並べている。
(ちょっと怖いかも……)
そんなことを思いながら歩き出す。ドックン・ドックンと高鳴る心臓。臆病なくせに勇者ぶる好奇心。興味なんてあるものか! と思いながら、興味いっぱいのチラ見をあやしいやつに向けまくる。
「これ、そこの少年」
近づいてきた真治に対して、怪しげな男が声をかけた。
「う、ぼ、ぼく?」
ドキン! とし律義に返事する真治。
「なにか買わんか? 今ならウルトラスーパー大特価じゃ!」
男が誇らしげな顔で言った。
「えぇ……大特価って言われても……」
真治が並べられているモノを見渡す。それらどう見たってジャンク品の山。ヤカンだの掃除道具みたいなモノだの、どういう商売する気なの? と突っ込みたくなるレベル。
「このほうきなんかどうじゃ?」
「ほうき?」
真治は差し出された竹ぼうきを見て顔をしかめる。ダサい! 今どきこんなの流行るわけがない! と思ったのだが、ここで予期せぬ言葉を耳にする。
「これにまたがると空を飛べる」
「は? 空を飛べる?」
「そうともよ、飛びたくないかの? 空」
男が誘うと真治は不安になってきた。この展開ヤバくない? これ生きてこの場から逃げられるの? などなど真治は不安になってきた。そこで抜け目ないお客さん的セリフを放つ。
「ほんとうに飛べるかどうか……見せてみてよ」
「ここではムリじゃ」
「どうして?」
「ほうきにまたがって飛ぶのは女の子と決まっておる」
男はけっこう歳を食っているはずなのに、血のアツさを思わせるように力説した。それによると男子は生身の浮遊、もしくは戦闘機で空を飛んで流血するのが華。対する女子はほうきにまたがって、かわいく空を飛ぶのが華。よって男子だけがほうきにまたがって飛ぶのは邪道とのこと。
「ぅ……じゃぁぼくに売っても仕方ないじゃん」
ふん! とすねて見せる真治。
「そんなことはない。少年、おまえには彼女がいないのか? あるいは気になる女の子は? 身内でもいいぞ。姉とか妹でもいいぞ?」
優秀セールスマンみたいに男が語る。人の心を指先でツンツンやる誘い。人様の心にひそむプチHのイメージ増幅。ふわふわとした感覚へずるずる引っぱり込んでいく。
「ほうきで空飛ぶ女の子のうしろに座る。さぞやたのしいじゃろうなぁ」
「ドキドキ……ドキドキ……」
「もし女の子のおっぱいが大きかったりするとどうじゃろうなぁ、うっかりを抱きついたりすると……」
ここで真治の脳に電気が走った。彼女なんかいないけど、姉ならいる。しかもそれ小6でEカップってバストの持ち主。それは世間に誇れるような美巨乳女子。
ー真治の勝手なイメージ展開。優子に空飛ぶほうきの運転をしてもらう。そして自分はうしろに座る。何かあったら抱きついても無罪。もしかしたら、あの豊かでやわらかそうなおっぱいを触れるかも! めっちゃお得でキモチいいかもー
「少年、おまえは今アツい想像をしておるな?」
「う……そ、それは……」
「安心せい! 大特価だから、このほうきは300円で売ってやる!」
「さ、300円? ほんとう?」
「ワシがウソを言うように見えるか?」
見えまくりだよ! と言いかけたが、ここはだまって300円を出すことにした。これはもうセールスマンにだまされるカモみたいな話。さりとて男子のハートがヒートアップしている以上、300円は激安と思える。
「それでその、女の子がまたがるだけで飛べるの?」
「女の子がまたがって呪文を唱えなければならない」
「呪文ってどんな?」
「チチミル チチミル キョニュウダー! じゃ」
なんか響きがはずかしい呪文だと思ったが、唱えるのは姉だからいいか! と納得。自分はうしろに座り、甘いムフフを味わいまくればいいと、心がうさぎのようにぴょんぴょん跳ねまくってしまう。
「買った! 魔法のほうきを買っちゃった!」
帰り道の真治はランラン気分。ぼろっちくてデカい竹ぼうきを持って、早く巨乳の姉にまたがってもらおうと思ってワクワクする。
「うふふ、お姉ちゃんと空を飛ぶぞぉ~♪」
きょうはつまらない日とか思っていたのがウソみたいな笑顔。見上げた大空へ姉と2人で舞い上がる想像で弾みがとまらない。こうして真治は慌てふためくような勢いで自宅にたどりつく。
ー次回、優子と真治がほうきに乗って空を飛ぶ!?ー
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