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転校生は宇宙人(地球を守れ!)6
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転校生は宇宙人(地球を守れ!)6
「中野、逃がさんぞ」
巨大化した夢矢がいた。多くの女子がイケメンと顔を赤らめる対象だったのに、今や20m以上はあろう破壊神と化していた。
ドーン! ドッカーン!
夢矢が家をこわす。路上の車を蹴り飛ばす。この世はやりたい放題やった者勝ちなんだよ! と言っているようなオーラで暴れまくる。その中で中野優子って名前を出す。
「中野優子、おれの愛を裏切った!」
ドデカい声で名前を言われてはたまらない。優子は逃げながら心の中で思った。デカい声で実名を出すすのはやめて欲しい……と。
「くそぉ、どこに行きやがった」
巨大化して建物や車などをぶっ壊しまくりながら、ひとりの少女を探す。だが20mクラスの巨人になると、通常の人間が小さくて見取りにくい。だからといって、今は元のサイズに戻れない。優子に裏切られたという一方的な思い込みにより、怒りエネルギーが沸騰しまくりなせいだ。
そこで破壊神は考えた。捕まえにくいなら差し出させてみようホトトギス! と。それはけっこう名案であった。
「町を破壊されたくなかったら、それなら中野優子を差し出せ。それは小6で、かわいくて巨乳だ。あ、もしかしてあの子? と思う女子が目に入ったら、いますぐこのおれに差し出せ」
平和を乱す巨人がとんでもないことを叫んでいる。これはおそろしい展開になるんじゃないかなって、電柱に隠れる優子は足をガクガクさせた。
「こ、このままじゃ狩られちゃう……」
狩られる者が感じる恐怖でうっすら汗が浮かんできた。大切な地球を離れ、遠い宇宙に行かねばならないのか! と片手をにぎる優子。
―そのときー
キューン! とかっこういい音が鳴り響く。ハッとして大空を見上げると、そこにはミニ戦闘機の編隊がある。
「あ、あれは……」
そう、あれというのはカエルーノ部隊である。優子が通う学校のちかくに巨大生物が出たとの連絡を受け、カエルーノが部下を引き連れてやってきたのだ。なんのために? といえば、愛しの優子を守るため。
「全機、一斉にミサイル発射!」
カエルーノが命令すると、戦闘機が一斉にミサイル攻撃をかます。ズバババ! と轟音が鳴り響き、放たれたミサイルが夢矢の体にあたりまくる。
「ぅあぅぁぅぅぅぅ」
たまらずひっくり返る夢矢は、後ろにあった商店街のアーケードをぶっ潰してしまう。
「おのれぇ……」
怒った夢矢が両手を合わせる。そしてつよく握ったら、飛んできた戦闘機のひとつに振り下ろす。
ヒューン……攻撃された戦闘機が火を噴き落ちていく。そうしてそれは、どこぞの家にぶつかり大爆発を起こす。
「くそ……こうなったらナパーム弾だ。あの巨人を丸焼きにしてやるしかしかない!」
カエルーノの指示によりナパーム弾が放たれる。夢矢はその直撃を避けた。しかしおそろしい炎が立ち上がり、夢矢をグルっと取り囲む。
「ナパーム弾か」
ぶわっと吹き荒れるすごい熱気の中、立っている夢矢がニンマリ顔をこしらえる。
「海王星の風をなめるんじゃない!」
そう叫んだ夢矢は両手を広げると、見えない大気というモノをすくい上げるようなアクションを取った。
ブウゥゥ~!
まるで世界の一部がゆがんだような絵が発生。人類がまだ見たことのないってレベルの風が天空めがけて飛んでいく。まるで感情ある生き物みたいだった。
「ナパーム滅殺!」
夢矢の叫び声、それに合わせて天空より風が地上へ降りてくる。それは音速をいくつも超える強風であり、ナパーム弾の炎を冗談とばかり消し去ってしまった。
「ナパーム弾の炎が消された!」
ショックを隠せないカエルーノ、うすい緑色の顔面がほんのり青ざめる。
「オモチャは引っ込んでやがれ!」
うらぁ! と踊るように腕をふる夢矢。そうすると戦闘機はまともに飛ぶことができない。
「無念……脱出!」
飛び出すカエルーノおよび部下たちの飛行機は墜落していった。
「あ~はははは。ネプチューンは神なり! たとえ自衛隊が出動しても同じだ。神に勝てると思うなよ!」
勝ち誇って大笑いする夢矢だった。もう地球はおしまいなのか? 中野優子は海王星に連れ去れてしまうのか? 地上に絶望って空気が漂う。だがそのとき、ひとつの動きが生じてきた。
「はぁはぁ……やっと出られた」
ずっと洞窟に閉じ込められていた静塗が、いまやっと外に出た。暗くて固い洞窟をぶっ壊して外に出られたのは、正義の力がみなぎったせいだ。それは他でもない優子の声が聞こえたからだ。
―ウラノスー
優子から発せられる心の声、それが静塗に力を与えたのである。外の光を浴びた静塗、すぐさま大きな音がする方に目を向ける。
「あ、あれは」
裏山の崖から見下ろすと、巨大化している夢矢が目に入った。学校の近くで暴れまくっており、優子! と熱愛の叫びをくり返している。
「やはり……戦わずして解決はありえないのか」
グッと手をにぎる静塗、その顔は腹をくくったという色。自らを落ち着かせるように深呼吸をして、少しばかり後ずさりをする。
そうして静塗がダッシュを開始。その姿は崖から飛び降りて自殺するかのように見える。でも事実はそうじゃなかった。
「ウラノス!」
崖からジャンプして叫ぶ静塗。その瞬間、パーっとペールブルーの輝きが発動。そうして空へ舞い上がる静塗の体は20mほどの巨体になった。
「あれはなんだ?」
「また別の悪魔か?」
「こっちも見た目は小学生そのまんまかよ」
人々は口々に空から舞い降りてくる新手のことを言い合った。ズゥーン! と重たい音が響くと、地上では2人の巨人が向かい合う。
「あ、あれは浦野!?」
優子は両目を丸くしておどろく。でも静塗が登場したことはちょっとうれしかった。自分のピンチにかけつけてくれるって、やっぱりそういう男子に女子はホレてしまうモノだから。
「浦野、出てきやがったな」
「海野、おまえの悪だくみはこのウラノスマンが止めてみせる」
「ぷっ!」
あはははと腹を抱えて大笑いする夢矢がいた。もはやイケメンが台無しって姿であり、女子をポッとさせる男には見えない。
「バカか浦野、おまえさっきおれに負けたじゃん。よわいくせにリマッチやろうってか? 言っておくがこんどは葬るぞ? いいのかよ」
「海野、おまえが自分の星に一人で帰るならよし。でも戦うのなら容赦はしない。覚悟を決めてかかってこい!」
一戦目のことを忘れているかのように堂々と立ちはだかる静塗。その姿に腹を立てた夢矢は、さっそくとばかり先制攻撃に出る。
「マッハ海風拳!」
音速を超える風が来た!
「く……」
上空へ逃げようと舞い上がる静塗。
「甘いんだよウラノス野郎」
なんということだ、夢矢が右手をクイっと上に動かせば、音速を超える風が下から湧き上がる。これは逃げられない。巻き込まれたらジ・エンドである。目が回るとか窒息するというより、体がバラバラにされてしまうだろう。
だがそのとき、静塗が開いた右手を下に向け大きな声で叫ぶ。自分を食い殺そうって風に向かって放つ。
「ウラノスコールド!」
すると今まで見えなかったモノが凍り付いた。ビキビキっと音を立てながら、巨大な竜巻が氷の芸術として姿を見せる。
「な、なんだと……」
これには大変におどろく夢矢だった。それに対して着地した静塗は説明をしてやる。
「海野、おまえは天王星を甘く見ている。地味だとか個性がないとかよわいとか、そんなのまったくデタラメなんだよ。天王星にもマッハ越えの風はある。でもおそらく速度は海王星の方が上だろう。しかし海王星は強風に甘んじすぎだ。冷気と氷の扱いは天王星の方が勝るんだ」
「く……天王星ごときがエラそうに」
「おっと海野、怒る前に自分の足を見るんだ」
「なに? な、なんだこれは!?」
青ざめる夢矢の両足が凍っていた。しかもゆるやかに確実に、凍りつきが上がっていく。あと1分もすれば頭のてっぺんまで凍りつく。
「う、うごけない……」
「ムダだ。お前はもう凍りつくしかできない」
「か、海王星が……天王星ごときに負けるなんて……」
「それはなぜか教えてやろうか?」
「な、なに?」
「それは愛だ。中野優子を助けたいというこの思い、助けてほしいと願った優子の思い、この2つが絡み合ってひとつの愛を形成したんだ。愛を知らないおまえに勝利などない!」
「く……くそぉ!!!」
叫び終えたか否かのあたりで、夢矢の全身が見事に凍りつく。それすなわち静塗の勝利を意味する。ビキビキっと冷たい音が歌う中、でっかい氷漬けが誕生。それを静塗は両手でかつぎあげる。そうしてどこかにいるであろう優子に向かって話しかけるのだった。
「優子、これでお別れだ。きみという女の子の役に立ててよかった。ぼくはこれから火星に行くよ。海野の氷漬けをオリンポス山に投げ込むんだ。そうすることで海野は無の世界に帰れる」
その声を聞いた優子、姿を見せ大きな声で言った。
「浦野……ありがとう。また会える?」
「それはわからない。会えないかもしれない。でもさみしくなんかない。ぼくらは通じ合えたから。それで十分さ。それでは優子……いつまでも元気でいてくれ。さようなら」
こうして天王星よりの使者は宇宙へともどっていく。地球は救われたのだ。中野優子という女子を失わないで済んだのだ。ありがとう天王星。ありがとうウラノスマン。
―終―
「中野、逃がさんぞ」
巨大化した夢矢がいた。多くの女子がイケメンと顔を赤らめる対象だったのに、今や20m以上はあろう破壊神と化していた。
ドーン! ドッカーン!
夢矢が家をこわす。路上の車を蹴り飛ばす。この世はやりたい放題やった者勝ちなんだよ! と言っているようなオーラで暴れまくる。その中で中野優子って名前を出す。
「中野優子、おれの愛を裏切った!」
ドデカい声で名前を言われてはたまらない。優子は逃げながら心の中で思った。デカい声で実名を出すすのはやめて欲しい……と。
「くそぉ、どこに行きやがった」
巨大化して建物や車などをぶっ壊しまくりながら、ひとりの少女を探す。だが20mクラスの巨人になると、通常の人間が小さくて見取りにくい。だからといって、今は元のサイズに戻れない。優子に裏切られたという一方的な思い込みにより、怒りエネルギーが沸騰しまくりなせいだ。
そこで破壊神は考えた。捕まえにくいなら差し出させてみようホトトギス! と。それはけっこう名案であった。
「町を破壊されたくなかったら、それなら中野優子を差し出せ。それは小6で、かわいくて巨乳だ。あ、もしかしてあの子? と思う女子が目に入ったら、いますぐこのおれに差し出せ」
平和を乱す巨人がとんでもないことを叫んでいる。これはおそろしい展開になるんじゃないかなって、電柱に隠れる優子は足をガクガクさせた。
「こ、このままじゃ狩られちゃう……」
狩られる者が感じる恐怖でうっすら汗が浮かんできた。大切な地球を離れ、遠い宇宙に行かねばならないのか! と片手をにぎる優子。
―そのときー
キューン! とかっこういい音が鳴り響く。ハッとして大空を見上げると、そこにはミニ戦闘機の編隊がある。
「あ、あれは……」
そう、あれというのはカエルーノ部隊である。優子が通う学校のちかくに巨大生物が出たとの連絡を受け、カエルーノが部下を引き連れてやってきたのだ。なんのために? といえば、愛しの優子を守るため。
「全機、一斉にミサイル発射!」
カエルーノが命令すると、戦闘機が一斉にミサイル攻撃をかます。ズバババ! と轟音が鳴り響き、放たれたミサイルが夢矢の体にあたりまくる。
「ぅあぅぁぅぅぅぅ」
たまらずひっくり返る夢矢は、後ろにあった商店街のアーケードをぶっ潰してしまう。
「おのれぇ……」
怒った夢矢が両手を合わせる。そしてつよく握ったら、飛んできた戦闘機のひとつに振り下ろす。
ヒューン……攻撃された戦闘機が火を噴き落ちていく。そうしてそれは、どこぞの家にぶつかり大爆発を起こす。
「くそ……こうなったらナパーム弾だ。あの巨人を丸焼きにしてやるしかしかない!」
カエルーノの指示によりナパーム弾が放たれる。夢矢はその直撃を避けた。しかしおそろしい炎が立ち上がり、夢矢をグルっと取り囲む。
「ナパーム弾か」
ぶわっと吹き荒れるすごい熱気の中、立っている夢矢がニンマリ顔をこしらえる。
「海王星の風をなめるんじゃない!」
そう叫んだ夢矢は両手を広げると、見えない大気というモノをすくい上げるようなアクションを取った。
ブウゥゥ~!
まるで世界の一部がゆがんだような絵が発生。人類がまだ見たことのないってレベルの風が天空めがけて飛んでいく。まるで感情ある生き物みたいだった。
「ナパーム滅殺!」
夢矢の叫び声、それに合わせて天空より風が地上へ降りてくる。それは音速をいくつも超える強風であり、ナパーム弾の炎を冗談とばかり消し去ってしまった。
「ナパーム弾の炎が消された!」
ショックを隠せないカエルーノ、うすい緑色の顔面がほんのり青ざめる。
「オモチャは引っ込んでやがれ!」
うらぁ! と踊るように腕をふる夢矢。そうすると戦闘機はまともに飛ぶことができない。
「無念……脱出!」
飛び出すカエルーノおよび部下たちの飛行機は墜落していった。
「あ~はははは。ネプチューンは神なり! たとえ自衛隊が出動しても同じだ。神に勝てると思うなよ!」
勝ち誇って大笑いする夢矢だった。もう地球はおしまいなのか? 中野優子は海王星に連れ去れてしまうのか? 地上に絶望って空気が漂う。だがそのとき、ひとつの動きが生じてきた。
「はぁはぁ……やっと出られた」
ずっと洞窟に閉じ込められていた静塗が、いまやっと外に出た。暗くて固い洞窟をぶっ壊して外に出られたのは、正義の力がみなぎったせいだ。それは他でもない優子の声が聞こえたからだ。
―ウラノスー
優子から発せられる心の声、それが静塗に力を与えたのである。外の光を浴びた静塗、すぐさま大きな音がする方に目を向ける。
「あ、あれは」
裏山の崖から見下ろすと、巨大化している夢矢が目に入った。学校の近くで暴れまくっており、優子! と熱愛の叫びをくり返している。
「やはり……戦わずして解決はありえないのか」
グッと手をにぎる静塗、その顔は腹をくくったという色。自らを落ち着かせるように深呼吸をして、少しばかり後ずさりをする。
そうして静塗がダッシュを開始。その姿は崖から飛び降りて自殺するかのように見える。でも事実はそうじゃなかった。
「ウラノス!」
崖からジャンプして叫ぶ静塗。その瞬間、パーっとペールブルーの輝きが発動。そうして空へ舞い上がる静塗の体は20mほどの巨体になった。
「あれはなんだ?」
「また別の悪魔か?」
「こっちも見た目は小学生そのまんまかよ」
人々は口々に空から舞い降りてくる新手のことを言い合った。ズゥーン! と重たい音が響くと、地上では2人の巨人が向かい合う。
「あ、あれは浦野!?」
優子は両目を丸くしておどろく。でも静塗が登場したことはちょっとうれしかった。自分のピンチにかけつけてくれるって、やっぱりそういう男子に女子はホレてしまうモノだから。
「浦野、出てきやがったな」
「海野、おまえの悪だくみはこのウラノスマンが止めてみせる」
「ぷっ!」
あはははと腹を抱えて大笑いする夢矢がいた。もはやイケメンが台無しって姿であり、女子をポッとさせる男には見えない。
「バカか浦野、おまえさっきおれに負けたじゃん。よわいくせにリマッチやろうってか? 言っておくがこんどは葬るぞ? いいのかよ」
「海野、おまえが自分の星に一人で帰るならよし。でも戦うのなら容赦はしない。覚悟を決めてかかってこい!」
一戦目のことを忘れているかのように堂々と立ちはだかる静塗。その姿に腹を立てた夢矢は、さっそくとばかり先制攻撃に出る。
「マッハ海風拳!」
音速を超える風が来た!
「く……」
上空へ逃げようと舞い上がる静塗。
「甘いんだよウラノス野郎」
なんということだ、夢矢が右手をクイっと上に動かせば、音速を超える風が下から湧き上がる。これは逃げられない。巻き込まれたらジ・エンドである。目が回るとか窒息するというより、体がバラバラにされてしまうだろう。
だがそのとき、静塗が開いた右手を下に向け大きな声で叫ぶ。自分を食い殺そうって風に向かって放つ。
「ウラノスコールド!」
すると今まで見えなかったモノが凍り付いた。ビキビキっと音を立てながら、巨大な竜巻が氷の芸術として姿を見せる。
「な、なんだと……」
これには大変におどろく夢矢だった。それに対して着地した静塗は説明をしてやる。
「海野、おまえは天王星を甘く見ている。地味だとか個性がないとかよわいとか、そんなのまったくデタラメなんだよ。天王星にもマッハ越えの風はある。でもおそらく速度は海王星の方が上だろう。しかし海王星は強風に甘んじすぎだ。冷気と氷の扱いは天王星の方が勝るんだ」
「く……天王星ごときがエラそうに」
「おっと海野、怒る前に自分の足を見るんだ」
「なに? な、なんだこれは!?」
青ざめる夢矢の両足が凍っていた。しかもゆるやかに確実に、凍りつきが上がっていく。あと1分もすれば頭のてっぺんまで凍りつく。
「う、うごけない……」
「ムダだ。お前はもう凍りつくしかできない」
「か、海王星が……天王星ごときに負けるなんて……」
「それはなぜか教えてやろうか?」
「な、なに?」
「それは愛だ。中野優子を助けたいというこの思い、助けてほしいと願った優子の思い、この2つが絡み合ってひとつの愛を形成したんだ。愛を知らないおまえに勝利などない!」
「く……くそぉ!!!」
叫び終えたか否かのあたりで、夢矢の全身が見事に凍りつく。それすなわち静塗の勝利を意味する。ビキビキっと冷たい音が歌う中、でっかい氷漬けが誕生。それを静塗は両手でかつぎあげる。そうしてどこかにいるであろう優子に向かって話しかけるのだった。
「優子、これでお別れだ。きみという女の子の役に立ててよかった。ぼくはこれから火星に行くよ。海野の氷漬けをオリンポス山に投げ込むんだ。そうすることで海野は無の世界に帰れる」
その声を聞いた優子、姿を見せ大きな声で言った。
「浦野……ありがとう。また会える?」
「それはわからない。会えないかもしれない。でもさみしくなんかない。ぼくらは通じ合えたから。それで十分さ。それでは優子……いつまでも元気でいてくれ。さようなら」
こうして天王星よりの使者は宇宙へともどっていく。地球は救われたのだ。中野優子という女子を失わないで済んだのだ。ありがとう天王星。ありがとうウラノスマン。
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