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おっぱい星人だからこそ、サイコーの想像で書くべし
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おっぱい星人だからこそ、サイコーの想像で書くべし
それは午後も20時30分くらいって時だった。優子部屋の白いドアがコンコンってノックされる。
「なに?」
弟だとわかっているのでそっけない返事をする姉。
「ちょっと……」
何やらモジモジもったいぶった感を抱いて、真治が優子の部屋に入る。言いたい事があるんです! と顔とかオーラに書いている以上、要件以外を言えば回りくどいと化す。
「だから何、言いたい事があるならさっさと言えば?」
イラつき導火線に着火されそうな優子。
「あ、あのさぁ……じ、実はその……」
かわいく赤い顔をしながら、両目ってモノが左に真ん中に右にと動いて落ち着かない真治。
「あと10秒以内に言わないと出ていってもらう」
一度立ち上がった優子は体の向きを変更。イスの背もたれに両腕をのっけると、Eカップって豊かでやわらかい胸のふくらみを背もたれに当たるか当たらないかギリギリの位置まで前進させる。
「あぅ……ぅっと……」
「あと7秒」
「えっと……えっと……」
「あと4秒、3秒、2秒」
「お、お姉ちゃんのお、お、おっぱい触らせてください!」
「はい?」
やんわりとかグニョって感じだった空気が、いきなりヒシ! っと引き締まる。中野優子という女子の想定にない物言いがされたせいだ。
「もう一回、ゆっくり言ってみ」
「お、お、お姉ちゃんの……お、お、おっぱい……おっぱいを触らせてくださいと言いました」
先生に睨まれた生徒みたいな感じで真治がオドオド赤面をこしらえる。さりとて左右の眼球から放たれる目線ってやつは、優子の顔と背もたれに向く。甘くせつないおねだり的な感じが溢れまくっている。
「おっぱいって言った?」
「い、言った……」
「おっぱいを触りたいって言った?」
「言いました……」
「それって、どういう事か知ってるの?」
「はい……」
真治は動けない状態だが訴える表情は継続。小6でバスト89cmとか、愛用するブラはEカップとか、魅力的で類まれな巨乳少女である姉から目をそらさない。それは特級品の勇気を持って突撃しているわけで、強固な精神ガードに生きる優子をたじろがせる。
「ちょっとベッドに座って」
言いながら姉が立つと、心臓バコバコの弟は言われた通りにする。さりげない女子力感とか女子臭とか温もりに溢れたベッドに座ると、真治の顔はよりいっそう甘い緊張を見せつける。
「おっぱい触りたい? わたしのおっぱいを触りたい?」
優子の声がしたのでハッ! っと我に返る真治がいた。座りながら前を向き、ゆっくり視界を上方へ動かしていく。
ボワン! って感じでTシャツのふくらみぐあいが目に入った! ユッサユッサ揺れるだけのボリュームが形成する白い豊かさ。その下こと内側にうっすら見える白いフルカップブラジャー。そういうのを近い距離の下から見上げると、ものすごいお得なキモチが味わえる。だから姉の顔なんかどうでもよくて、Tシャツのふくらみ部分だけ食い入るように見てしまう。
「おっぱい触りたいって言ったか!」
胸のふくらみばかり見つめて固まる弟の頬をつかんだら、情け容赦なくそれをつねりあげる姉。
「いたたたた、痛いよ……」
ちょっぴりかわいく痛がってみると、姉の怒りに油が注がれてしまったようで、さらにギュッとつよく捻り上げられた。
「真治、女子に向かっておっぱい触りたいって、それって決死でなきゃ許されない発言だよ。しかも弟のくせに……姉のおっぱいを触ってみたいとか、それって死ぬ覚悟があっての発言なんだよね?」
「ま、マジメな理由があるんだよ。ほんとうにものすごく真剣なんだよ」
泣きそうな声の中に、それでも夢はあきらめない! 的な音色が混じった。そこまでされると優子の手がふっと緩む。
「マジメな理由って何よ?」
「聞いてくれる?」
「聞くだけは聞こうか」
「じゃ、じゃぁ、おっぱい触らせてくれる?」
「それとこれとは話が別だってんだよ!」
うんぎゅー! っと頬をつねられた後、真治は部屋の中央に立たされた。ベッドに座る姉にジーっ
と見つめられ恥ずかしいわけだが、マジメな理由なら言えるでしょう? と姉に言われては従うしかない。
「じ、実はさ……その……ちょ、ちょっとHな物語を書いてみてるんだ」
「へ? Hな物語? なに、それって小説?」
「ま、まぁ……そんな感じかな」
真治の心臓はマジでハラハラドキドキだった。Hなモノを書いている? と立ち上がった姉にビンタされるかと思ってしまうから。
ところが……ベッドに腰かける優子は両手を後ろにつくと、豊かな胸をクッと上げるようにしたあげく、感心するって声色でつぶやいた。
「やるじゃん、いいじゃん。そういうのは全然オーケーだよ」
怒られるとばかり思っていた真治だったが、姉によれば創作とかいうのは結構な事らしい。自分の世界を自分で作成するなら、Hでもいいじゃん! らしい。
じゃぁおっぱい触らせてくれる? と言いかけて口を閉じる真治。また同じ失敗をくり返すところだったと、赤面しながらひとつ咳払い。
「おほん! そ、それでね、ちょっとわかんない事があって……」
「おっぱいの揉み応えとか手触りとか弾力が知りたい……でしょう?」
「ぇ、えぇ! どうしてわかるの? お姉ちゃんってエスパーなの?」
「真治……というか、男子っていうか……おっぱい星人の考えることくらい、小6にもなればわかるつーんだよ」
ハァ……と深いため息を落とす優子がいた。もうすでに話の内容というか真治の言いたい事は理解済み。早くから巨乳の姉を持つ弟は、豊かなおっぱいの手触りとか揉み応えを、創作を充実させるために知りたいと考えている。その熱意ゆえ姉に決死の申し出をしたのだと。
「だ、だ、だって……お、お姉ちゃんおっぱい大きいし……」
「まぁね……」
「そ、それってどんなモン? かなって……知りたい」
「やわらかい弾力だけど」
「ぁう……や、やわらかい弾力とか言われても……」
真治は激しく困りかつ悶々としてしまう。姉のTシャツのふくらみを見ながら、やわらかい弾力とか言われたら、ドッカーン! と富士山大噴火みたいになる。しかし、しかし、どうあっても想像を落ち着かせる納得が得られない。いったいどういうモノか、考えれば考えるほどわからない。姉のバストと同じような揉み応えのあるモノってなんだ? と考えても答えはわからないのだった。
「あ、あのさぁ……マシュマロってあるじゃん? あ、あれって……あれの揉み応えっておっぱいといっしょなの? あれってお姉ちゃんのおっぱいと同じような手触りなの?」
それを聞くと優子はすかさず否定した。それは単なる否定ではなく、魅力的な巨乳女子のプライドを賭けての全力否定。
「あんなのと一緒にするな。こ、こっちの方が……なんていうか、もっと良いっていうか……」
優子はそう言ってから咳払いをし、ひとまずあれこれ語ってみた。やわらかい弾力、こんな感じ、あんな感じ、そんな感じ、実際に揉んでみたら別にふつうと、女子としては大サービスなほど細かく語って聞かせた。
されど……いくら懸命にたっぷり語ろうと、男子たる真治に伝わるなんてことはなかった。優子にしてみれば豊かなEカップバストは自分の持ち物。こんな風になって、この大きさでこういう手触りと、すべて己の感覚と目線でしか語れない。そこにいかほどの情熱を込めたところで、持つ事のない者には通じない。女子が語れば語るほど男子は適当にあしらわれていると思うだけだった。
「知りたいんだよ……」
「それは自分の欲望のためだけでしょう!」
「で、でも……知ったら……その上で読者をドキドキさせられたら、それこそすごいわけで、もしかしたら大金持ちにだってなれるかもしれないじゃんか。もし大金持ちになれたらさ、半分くらいのお姉ちゃんにあげてもいいよ?」
「大金持ち……半分くれる?」
優子がピン! と感情の一部を弾かれた。今まで健全かつ明るい教室にいた者が、突然日陰に隠れたようなキブンに陥る。
―そうして始まった優子のシンキングタイムー
(男はバストなんてないので絶対にわからない。特に巨乳なんて、触りたくても触る機会はめったにないはず。その手触りとか揉み応えとか、そういうのがわかっていて上手く書けたら、読者の大勢が頭バクハツとなって、作者である真治を神と崇めてお金を貢ぐかも。同じエロでも小説とか絵をつくるんだったら全然いいわけで、それでお金持ちになるのは絶対にビクトリー。もしかしたら真治の巨乳小説が100万冊くらい売れて何億円が入ってきて、その半分をもらえるとしたら……わたしは一生遊んで暮らせる)
Eカップのやわらかい弾力に腕組みをあて大真面目に思案する優子。ちょっとくらい触らせる? 乙女のおっぱいは何より大切だけど、ちょっと触らせ揉ませてやるだけで大金持ちになれるんだったら、弟に協力するべき? と、豊かな胸いっぱいにキモチが揺れる。
(も、もしかして……)
だまりつつ真治がごくりと飲んだ。もしかすると姉は……小6でも巨乳って姉はおっぱいを触らせてくれるかもしれない。もしかしたらいっぱい触らせてくれるかもしれない。もしかしたら胸にギュッと抱き寄せやさしくしてくれるかもしれない。そんな色っぽい期待が真治にほとばしる。
「真治」
「は、はい!」
「おっぱい触らせてあげよう! と思ったんだけど、やっぱりダメ」
「え、なんで?」
「おっぱいとか巨乳の手触りや揉み応えは、わからないからこそファンタジーなんだよね? だったらそれ、わかった瞬間に熱が冷めるって事じゃんか。熱の冷めた人間がファンタジーなんか描けるの? そりゃぁ描ける人もいるかもしれないけど、真治にそれができるって気がしないなぁ」
「で、でも……お金持ちに……」
「それなんだけど、冷静に考えてみたら……直におっぱい触らなくても巨乳小説は書けるじゃん。それで大儲けしてよ。そうしたら半分もらってあげるから」
「え、それっておかしくない? だ、だってお姉ちゃんは何もしてくれてないじゃんか」
「いーや! わたしは早くから巨乳になったことで、真治のおっぱい星人って才能を開花させた。これ絶対にわたしのおかげだよね? 感謝されてもいいはずだよね。だったら真治、感謝は言葉とか物品じゃなくお金でよろしく!」
なんと傲慢でものすごい言い様だろう。でもどこかで、そうなのかなぁ……って思わせられる。
「いいよもう……自分で必死に考えるから」
上がりまくっていた血糖値が急降下したかのごとく、さみしいキブンで姉の部屋から出た。そうして真治は廊下のカベに片手を当て、大きなためいきを交えてつぶやく。なんで男は女に勝てないんだろう……とか。
それは午後も20時30分くらいって時だった。優子部屋の白いドアがコンコンってノックされる。
「なに?」
弟だとわかっているのでそっけない返事をする姉。
「ちょっと……」
何やらモジモジもったいぶった感を抱いて、真治が優子の部屋に入る。言いたい事があるんです! と顔とかオーラに書いている以上、要件以外を言えば回りくどいと化す。
「だから何、言いたい事があるならさっさと言えば?」
イラつき導火線に着火されそうな優子。
「あ、あのさぁ……じ、実はその……」
かわいく赤い顔をしながら、両目ってモノが左に真ん中に右にと動いて落ち着かない真治。
「あと10秒以内に言わないと出ていってもらう」
一度立ち上がった優子は体の向きを変更。イスの背もたれに両腕をのっけると、Eカップって豊かでやわらかい胸のふくらみを背もたれに当たるか当たらないかギリギリの位置まで前進させる。
「あぅ……ぅっと……」
「あと7秒」
「えっと……えっと……」
「あと4秒、3秒、2秒」
「お、お姉ちゃんのお、お、おっぱい触らせてください!」
「はい?」
やんわりとかグニョって感じだった空気が、いきなりヒシ! っと引き締まる。中野優子という女子の想定にない物言いがされたせいだ。
「もう一回、ゆっくり言ってみ」
「お、お、お姉ちゃんの……お、お、おっぱい……おっぱいを触らせてくださいと言いました」
先生に睨まれた生徒みたいな感じで真治がオドオド赤面をこしらえる。さりとて左右の眼球から放たれる目線ってやつは、優子の顔と背もたれに向く。甘くせつないおねだり的な感じが溢れまくっている。
「おっぱいって言った?」
「い、言った……」
「おっぱいを触りたいって言った?」
「言いました……」
「それって、どういう事か知ってるの?」
「はい……」
真治は動けない状態だが訴える表情は継続。小6でバスト89cmとか、愛用するブラはEカップとか、魅力的で類まれな巨乳少女である姉から目をそらさない。それは特級品の勇気を持って突撃しているわけで、強固な精神ガードに生きる優子をたじろがせる。
「ちょっとベッドに座って」
言いながら姉が立つと、心臓バコバコの弟は言われた通りにする。さりげない女子力感とか女子臭とか温もりに溢れたベッドに座ると、真治の顔はよりいっそう甘い緊張を見せつける。
「おっぱい触りたい? わたしのおっぱいを触りたい?」
優子の声がしたのでハッ! っと我に返る真治がいた。座りながら前を向き、ゆっくり視界を上方へ動かしていく。
ボワン! って感じでTシャツのふくらみぐあいが目に入った! ユッサユッサ揺れるだけのボリュームが形成する白い豊かさ。その下こと内側にうっすら見える白いフルカップブラジャー。そういうのを近い距離の下から見上げると、ものすごいお得なキモチが味わえる。だから姉の顔なんかどうでもよくて、Tシャツのふくらみ部分だけ食い入るように見てしまう。
「おっぱい触りたいって言ったか!」
胸のふくらみばかり見つめて固まる弟の頬をつかんだら、情け容赦なくそれをつねりあげる姉。
「いたたたた、痛いよ……」
ちょっぴりかわいく痛がってみると、姉の怒りに油が注がれてしまったようで、さらにギュッとつよく捻り上げられた。
「真治、女子に向かっておっぱい触りたいって、それって決死でなきゃ許されない発言だよ。しかも弟のくせに……姉のおっぱいを触ってみたいとか、それって死ぬ覚悟があっての発言なんだよね?」
「ま、マジメな理由があるんだよ。ほんとうにものすごく真剣なんだよ」
泣きそうな声の中に、それでも夢はあきらめない! 的な音色が混じった。そこまでされると優子の手がふっと緩む。
「マジメな理由って何よ?」
「聞いてくれる?」
「聞くだけは聞こうか」
「じゃ、じゃぁ、おっぱい触らせてくれる?」
「それとこれとは話が別だってんだよ!」
うんぎゅー! っと頬をつねられた後、真治は部屋の中央に立たされた。ベッドに座る姉にジーっ
と見つめられ恥ずかしいわけだが、マジメな理由なら言えるでしょう? と姉に言われては従うしかない。
「じ、実はさ……その……ちょ、ちょっとHな物語を書いてみてるんだ」
「へ? Hな物語? なに、それって小説?」
「ま、まぁ……そんな感じかな」
真治の心臓はマジでハラハラドキドキだった。Hなモノを書いている? と立ち上がった姉にビンタされるかと思ってしまうから。
ところが……ベッドに腰かける優子は両手を後ろにつくと、豊かな胸をクッと上げるようにしたあげく、感心するって声色でつぶやいた。
「やるじゃん、いいじゃん。そういうのは全然オーケーだよ」
怒られるとばかり思っていた真治だったが、姉によれば創作とかいうのは結構な事らしい。自分の世界を自分で作成するなら、Hでもいいじゃん! らしい。
じゃぁおっぱい触らせてくれる? と言いかけて口を閉じる真治。また同じ失敗をくり返すところだったと、赤面しながらひとつ咳払い。
「おほん! そ、それでね、ちょっとわかんない事があって……」
「おっぱいの揉み応えとか手触りとか弾力が知りたい……でしょう?」
「ぇ、えぇ! どうしてわかるの? お姉ちゃんってエスパーなの?」
「真治……というか、男子っていうか……おっぱい星人の考えることくらい、小6にもなればわかるつーんだよ」
ハァ……と深いため息を落とす優子がいた。もうすでに話の内容というか真治の言いたい事は理解済み。早くから巨乳の姉を持つ弟は、豊かなおっぱいの手触りとか揉み応えを、創作を充実させるために知りたいと考えている。その熱意ゆえ姉に決死の申し出をしたのだと。
「だ、だ、だって……お、お姉ちゃんおっぱい大きいし……」
「まぁね……」
「そ、それってどんなモン? かなって……知りたい」
「やわらかい弾力だけど」
「ぁう……や、やわらかい弾力とか言われても……」
真治は激しく困りかつ悶々としてしまう。姉のTシャツのふくらみを見ながら、やわらかい弾力とか言われたら、ドッカーン! と富士山大噴火みたいになる。しかし、しかし、どうあっても想像を落ち着かせる納得が得られない。いったいどういうモノか、考えれば考えるほどわからない。姉のバストと同じような揉み応えのあるモノってなんだ? と考えても答えはわからないのだった。
「あ、あのさぁ……マシュマロってあるじゃん? あ、あれって……あれの揉み応えっておっぱいといっしょなの? あれってお姉ちゃんのおっぱいと同じような手触りなの?」
それを聞くと優子はすかさず否定した。それは単なる否定ではなく、魅力的な巨乳女子のプライドを賭けての全力否定。
「あんなのと一緒にするな。こ、こっちの方が……なんていうか、もっと良いっていうか……」
優子はそう言ってから咳払いをし、ひとまずあれこれ語ってみた。やわらかい弾力、こんな感じ、あんな感じ、そんな感じ、実際に揉んでみたら別にふつうと、女子としては大サービスなほど細かく語って聞かせた。
されど……いくら懸命にたっぷり語ろうと、男子たる真治に伝わるなんてことはなかった。優子にしてみれば豊かなEカップバストは自分の持ち物。こんな風になって、この大きさでこういう手触りと、すべて己の感覚と目線でしか語れない。そこにいかほどの情熱を込めたところで、持つ事のない者には通じない。女子が語れば語るほど男子は適当にあしらわれていると思うだけだった。
「知りたいんだよ……」
「それは自分の欲望のためだけでしょう!」
「で、でも……知ったら……その上で読者をドキドキさせられたら、それこそすごいわけで、もしかしたら大金持ちにだってなれるかもしれないじゃんか。もし大金持ちになれたらさ、半分くらいのお姉ちゃんにあげてもいいよ?」
「大金持ち……半分くれる?」
優子がピン! と感情の一部を弾かれた。今まで健全かつ明るい教室にいた者が、突然日陰に隠れたようなキブンに陥る。
―そうして始まった優子のシンキングタイムー
(男はバストなんてないので絶対にわからない。特に巨乳なんて、触りたくても触る機会はめったにないはず。その手触りとか揉み応えとか、そういうのがわかっていて上手く書けたら、読者の大勢が頭バクハツとなって、作者である真治を神と崇めてお金を貢ぐかも。同じエロでも小説とか絵をつくるんだったら全然いいわけで、それでお金持ちになるのは絶対にビクトリー。もしかしたら真治の巨乳小説が100万冊くらい売れて何億円が入ってきて、その半分をもらえるとしたら……わたしは一生遊んで暮らせる)
Eカップのやわらかい弾力に腕組みをあて大真面目に思案する優子。ちょっとくらい触らせる? 乙女のおっぱいは何より大切だけど、ちょっと触らせ揉ませてやるだけで大金持ちになれるんだったら、弟に協力するべき? と、豊かな胸いっぱいにキモチが揺れる。
(も、もしかして……)
だまりつつ真治がごくりと飲んだ。もしかすると姉は……小6でも巨乳って姉はおっぱいを触らせてくれるかもしれない。もしかしたらいっぱい触らせてくれるかもしれない。もしかしたら胸にギュッと抱き寄せやさしくしてくれるかもしれない。そんな色っぽい期待が真治にほとばしる。
「真治」
「は、はい!」
「おっぱい触らせてあげよう! と思ったんだけど、やっぱりダメ」
「え、なんで?」
「おっぱいとか巨乳の手触りや揉み応えは、わからないからこそファンタジーなんだよね? だったらそれ、わかった瞬間に熱が冷めるって事じゃんか。熱の冷めた人間がファンタジーなんか描けるの? そりゃぁ描ける人もいるかもしれないけど、真治にそれができるって気がしないなぁ」
「で、でも……お金持ちに……」
「それなんだけど、冷静に考えてみたら……直におっぱい触らなくても巨乳小説は書けるじゃん。それで大儲けしてよ。そうしたら半分もらってあげるから」
「え、それっておかしくない? だ、だってお姉ちゃんは何もしてくれてないじゃんか」
「いーや! わたしは早くから巨乳になったことで、真治のおっぱい星人って才能を開花させた。これ絶対にわたしのおかげだよね? 感謝されてもいいはずだよね。だったら真治、感謝は言葉とか物品じゃなくお金でよろしく!」
なんと傲慢でものすごい言い様だろう。でもどこかで、そうなのかなぁ……って思わせられる。
「いいよもう……自分で必死に考えるから」
上がりまくっていた血糖値が急降下したかのごとく、さみしいキブンで姉の部屋から出た。そうして真治は廊下のカベに片手を当て、大きなためいきを交えてつぶやく。なんで男は女に勝てないんだろう……とか。
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