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76・21世紀の超怖いホラーハウスへ行こう3
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76・21世紀の超怖いホラーハウスへ行こう3
「光、左をちょっと見て……で、どんなのかちょっとだけ語って」
「え、気になるわけ?」
「ま、まぁ……」
「怖いもの見たさですか」
ここでわたしは足を止めると、左側窓の前に立って中を見る光に聞いた。何があるの? と。
「あ、やっぱりいま、ゾンビが人間の腹を引き裂いてむき出しの真っ赤でぐちゃぐちゃって内臓を味わってる。なんかすごいリアルで、あの死体って本物の人間じゃないかと思うよ」
「本物なわけないでしょうバカ!」
「でもほら、殺してもだいじょうぶみたいなクローン人間を大量に作ってさ、作り物に見せて経済的な殺人がなされているみたいな」
「光って最低!」
「そんな、最低とか言われても……で、マリー、顔を下に向けて来いよ、右もきっとグロいんだからマリーは見ない方がいいって」
光がわたしを気遣ってくれた。そして見ない方がいいだろうって提案は正しいと思いつつ、最後まで意地を通したいというわたしの意地が勝ってしまう。
「んひゅ!」
わたしは窓の向こう側を見てしまった。するとそこでは青い顔をした白衣を着た者が、ベッドに横たわる者の頭を道具で額から切断し脳みそをスポっと取り出すところだった。
「ぁ……」
わたしは両足がフラフラっとなってしまって、まともに歩けなくなる予感に襲われる。
「だから見ない方がいいと言ったのに……」
「ぅ……」
なんか悔しいとは思いつつ、わたしは光の片腕をつかんで歩くほかない。てっきり光の方が怖がって泣き出すと思っていたから、土台をひっくり返されたような気分そのもの。
「もうすぐ出口だ」
光がそうつぶやいたとき、やっとこのやりすぎ空間から脱出できると肩の力が少し抜けそうになる。ところがそのとき、後ろからふっと声が聞こえたんだ。待ってくれ……待ってくれって男の声がした。
「え……」
「んにゅ……」
恐怖で動けなくなったわたしたちが目をやると、暗闇から一人の見知らぬ男性が歩いてきた。そして右手には印象深くハサミを持っている。
「み、光……あれって……人形だよね」
「リアルすぎて怖いけれど人形……だいじょうぶ……」
すると男性は死にたいのに死ねないんだよぉ! とか言って、はさみで自分の左指をブチブチ切断し始めたんだ。
「ひぃ!」
わたしと光がそろって悲鳴を上げると、男性は死なせてくれよぉ! と連発したら、今度は右手にジャックナイフを持って自分のお腹にブスっと突き刺した。
「ひ、ひぅ……」
わたしと光が恐怖で動けなくなっている中、男性の内臓が地面にぼろぼろとこぼれていく。そして一度聞いたら忘れられないような絶叫をしたのだけれど、そこで突然に地面がパカっと開いて……その男性とか地面に転がっていたモノとかすべてが落下し……地面はふさがった。
「あ……」
「マリー?」
「こ、腰……腰が抜けた……」
「えぇ……」
「光ぅ……」
「し、仕方ないなぁ……」
「おぶってくれるの?」
「ま、マリーが嫌じゃなかったら……」
「光ぅ、愛してる!」
「そ、そういう言い方は……」
「じゃぁ、えい!」
「んぬぅ……」
「重くないよね? だいじょうぶだよね?」
「だいじょうぶだけれど……」
「なに?」
「お、大きくてやわらかくて……めちゃくちゃキモチいい……」
「え、なに?」
「な、なんでもない……」
わたしは光におんぶしてもらってこのおそろしい空間から出た。そして太陽の光と広大な空間を目にした時、生きていてよかったぁ! と本気で思う事ができた。
「光、わたしたち生きているんだよね、死んでいないよね」
「なんだよそれ」
「よかった、わたし……生きてる」
「大げさ……あ、そうか!」
「なに?」
「なんだかんだ言って怖かったんだ? マリーは臆病さん!」
「うるさい!」
「せ、背中であばれたら……きょ、巨乳が……」
「光、お願いがあるんだけど……」
「なんだよ……」
「腰抜けが治るまで……もうちょっとこのままでいたい」
「やった!」
「え?」
「あ、いや……マリーの甘えん坊さん」
「いいよ、いつも光がわたしに甘えん坊だからたまには逆にならないといけないんだから」
「あ、甘えん坊なんかやってない……」
「いいからしっかりおぶって散歩でもしてくれたまえ」
「わかったよもう……」
わたしはしばらくこうして光におぶってもらったけれど、ものすごくキブンがよかった。だから心地よく悟るに至る。あぁ、そうかこの瞬間こそが今日という日のハイライトなんだなと。
「光、左をちょっと見て……で、どんなのかちょっとだけ語って」
「え、気になるわけ?」
「ま、まぁ……」
「怖いもの見たさですか」
ここでわたしは足を止めると、左側窓の前に立って中を見る光に聞いた。何があるの? と。
「あ、やっぱりいま、ゾンビが人間の腹を引き裂いてむき出しの真っ赤でぐちゃぐちゃって内臓を味わってる。なんかすごいリアルで、あの死体って本物の人間じゃないかと思うよ」
「本物なわけないでしょうバカ!」
「でもほら、殺してもだいじょうぶみたいなクローン人間を大量に作ってさ、作り物に見せて経済的な殺人がなされているみたいな」
「光って最低!」
「そんな、最低とか言われても……で、マリー、顔を下に向けて来いよ、右もきっとグロいんだからマリーは見ない方がいいって」
光がわたしを気遣ってくれた。そして見ない方がいいだろうって提案は正しいと思いつつ、最後まで意地を通したいというわたしの意地が勝ってしまう。
「んひゅ!」
わたしは窓の向こう側を見てしまった。するとそこでは青い顔をした白衣を着た者が、ベッドに横たわる者の頭を道具で額から切断し脳みそをスポっと取り出すところだった。
「ぁ……」
わたしは両足がフラフラっとなってしまって、まともに歩けなくなる予感に襲われる。
「だから見ない方がいいと言ったのに……」
「ぅ……」
なんか悔しいとは思いつつ、わたしは光の片腕をつかんで歩くほかない。てっきり光の方が怖がって泣き出すと思っていたから、土台をひっくり返されたような気分そのもの。
「もうすぐ出口だ」
光がそうつぶやいたとき、やっとこのやりすぎ空間から脱出できると肩の力が少し抜けそうになる。ところがそのとき、後ろからふっと声が聞こえたんだ。待ってくれ……待ってくれって男の声がした。
「え……」
「んにゅ……」
恐怖で動けなくなったわたしたちが目をやると、暗闇から一人の見知らぬ男性が歩いてきた。そして右手には印象深くハサミを持っている。
「み、光……あれって……人形だよね」
「リアルすぎて怖いけれど人形……だいじょうぶ……」
すると男性は死にたいのに死ねないんだよぉ! とか言って、はさみで自分の左指をブチブチ切断し始めたんだ。
「ひぃ!」
わたしと光がそろって悲鳴を上げると、男性は死なせてくれよぉ! と連発したら、今度は右手にジャックナイフを持って自分のお腹にブスっと突き刺した。
「ひ、ひぅ……」
わたしと光が恐怖で動けなくなっている中、男性の内臓が地面にぼろぼろとこぼれていく。そして一度聞いたら忘れられないような絶叫をしたのだけれど、そこで突然に地面がパカっと開いて……その男性とか地面に転がっていたモノとかすべてが落下し……地面はふさがった。
「あ……」
「マリー?」
「こ、腰……腰が抜けた……」
「えぇ……」
「光ぅ……」
「し、仕方ないなぁ……」
「おぶってくれるの?」
「ま、マリーが嫌じゃなかったら……」
「光ぅ、愛してる!」
「そ、そういう言い方は……」
「じゃぁ、えい!」
「んぬぅ……」
「重くないよね? だいじょうぶだよね?」
「だいじょうぶだけれど……」
「なに?」
「お、大きくてやわらかくて……めちゃくちゃキモチいい……」
「え、なに?」
「な、なんでもない……」
わたしは光におんぶしてもらってこのおそろしい空間から出た。そして太陽の光と広大な空間を目にした時、生きていてよかったぁ! と本気で思う事ができた。
「光、わたしたち生きているんだよね、死んでいないよね」
「なんだよそれ」
「よかった、わたし……生きてる」
「大げさ……あ、そうか!」
「なに?」
「なんだかんだ言って怖かったんだ? マリーは臆病さん!」
「うるさい!」
「せ、背中であばれたら……きょ、巨乳が……」
「光、お願いがあるんだけど……」
「なんだよ……」
「腰抜けが治るまで……もうちょっとこのままでいたい」
「やった!」
「え?」
「あ、いや……マリーの甘えん坊さん」
「いいよ、いつも光がわたしに甘えん坊だからたまには逆にならないといけないんだから」
「あ、甘えん坊なんかやってない……」
「いいからしっかりおぶって散歩でもしてくれたまえ」
「わかったよもう……」
わたしはしばらくこうして光におぶってもらったけれど、ものすごくキブンがよかった。だから心地よく悟るに至る。あぁ、そうかこの瞬間こそが今日という日のハイライトなんだなと。
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