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「頭をなでてほしい」と、部下に要求された騎士団長の苦悩
しおりを挟む「――頭をなでてほしい」
低く枯れた割れ鐘のような声が、深い夜闇に包まれた天幕内に響いた。
レゲムアーク皇国第一魔導騎士団の長であるセディウス・アーリル・レゲンスヴァルトは、目を通していた書類を簡素な机に置き、目頭を軽く揉んだ。
駐屯している大平原にて敵対する帝国軍からの苛烈な砲撃を受け、防衛戦が勃発した。そして、被害甚大ながらもそれを退けたばかりだ。
破壊された防壁の補修に関する資材調達、負傷者の内地への帰還手続きや、消耗した装備の補填や修理……、ありとあらゆる事後処理が山のようにある。
副団長たちが多くを補佐してくれるとはいえ、セディウスが目を通す必要のある書類は少なくはない量だった。
「なぜ、そのような要求をするに至ったんだ……」
疑問を口にしながら目頭を揉み続け、手のひらをまぶたに当てて温めると、少し霞んでいた視界がようやく明瞭になった。
夜間に事務処理を行うのは控えるようにと、今朝がた二名いる副団長のうち事務方の担当にクドクドと小言を垂れられたばかりだ。
「理由を教えてくれ」
木組みの椅子をきしませながら、声のした出入り口の側へと体を向ける。首筋も肩も凝り固まっていて、椅子と同じようにきしんだ。
……今夜は、もう就寝すべきだ。
しかし、夜半になって唐突に現れて「頭をなでてほしい」という、誰も予想し得ない要求をしたのは、先の攻防戦にて敵軍の砲撃部隊を蹴散らし、皇国の危機を救った新人騎士だ。
その活躍目覚ましい彼のささやかな……片手ひとつで簡単に叶えられる……それを、理由も聞ず却下するのは酷くためらわれた。
机上だけを照らす小さな灯りが、鈍く青みを帯びて光る黒鋼の全身鎧をまとっている彼を、幽鬼のように浮かび上がらせている。
猛禽に似た爪が備わった鎧の腕がおもむろに上がり、厳めしい兜に手が掛けられた。
甲高い金属音と共に留め金が外れ、兜が頭から抜かれる。
薄明りの中で露わになったのは、漆黒の瞳に純白の髪、白磁のような肌をした端正な青年の顔。
まるで、彼だけが色彩のない世界にいるような、不思議な錯覚に陥る風貌だ。
その風貌に見合う整った淡い色の唇を開いて、彼は表情ひとつ変えず感情の乗らない単調な調子で、つらつらと理由を話し始めた。
「貴方に頭をなでられたことを、頻繁に思い出す。あのとき、脈動がわずかに早くなった。今までに感じたことがない感覚だった。もう一度、経験して同じ異常が起こるのかどうか、それによってなにが感じられるのかを確認したい。そのためには、貴方に行為の再現を要求するのが最善と判断したからだ」
先ほどとは違い、若い瑞々しさを含んだ涼やかな声だ。
論理的でまったく軟らかさのない口調だが、それでいて詩を吟じているような優雅さがあるのは、浮世離れした容姿と声質のせいだろう。
要求していることが稚気めいている割に、若者らしい可愛げなど微塵もない。
「なるほど……」
セディウスは再び目頭を揉み込んだ。心なしか、頭痛が始まったような気がする。
――彼の名は、ネウクレア・クエンティン。
レゲムアーク皇国における魔導の中枢と言われている、魔導研究機関トウルムントから送り込まれた特殊な魔導騎士だ。
セディウス直属の部下として配属されたその当日が、帝国軍からの砲撃があった日だった。
魔導を主体として文明を発達させた皇国とは違い、帝国は火薬などを主体とした兵器開発に重きを置いている。
ここ数年、それらが軍事面で実用可能な水準に達しつつあったが、魔導による防衛技術の運用に優れている皇国に軍配が上がる傾向にあった。
だが、その日の砲撃は、常のそれとは違っていた。
今だかつてない激しい轟音と衝撃が走り、駐屯地の監視塔と防壁が大破。
巡回や監視の任務で居合わせた騎士たちのうち、鉄片混じりの爆発に耐え切れなかった何人かが、もの言わぬ肉塊と化した。
防壁の裂け目から侵入してくるマルド兵に応戦せんとする騎士の怒号と、止まない砲撃の轟音。
それらが入り混じる血生臭い戦場のど真ん中で、防御壁の狭間から飛び出しマルド軍の砲撃部隊へと突進したのは、ネウクレアだった。
単騎で砲弾の軌道を逸らし、破壊し、あるいはかい潜りながら接敵。敵陣の砲台を切り裂き、蹴り飛ばし、砲撃手たちを横殴りに叩き伏せ、果ては凄まじい爆発を複数同時に起こし、周辺を敵ごと焦土と化した。
暴れ狂う獣のような彼の反撃により、レゲムアーク騎士団は防衛態勢を立て直す猶予を得た。
帝国兵との乱戦を乗り切り、防衛線の後退を防ぐことができたのだった。
ネウクレアによる部隊のせん滅が成功せず、砲撃をあのまま続けられていたら、第一魔導騎士団駐屯地は無惨に食い破られていたかもしれない。
立っている者は味方のみとなり、負傷者の搬送が始まった。
その頃になってようやく平原へと向かうことができたセディウスが、焦土の中で独り佇むネウクレアの元に駆け付けると、それを待っていたかのように彼は倒れてしまった。
原因は、急激な魔力枯渇だった。
魔力量が膨大で魔導を多用する者であればなおのこと、枯渇したときの反動は大きい。吐き気、目眩、全身の痛み……身体機能すら不全に陥ることもある。
セディウス自身も枯渇を経験したことがあり、尋常でない苦しみを味わった。
激しく咳き込み呻き声を上げて体を震わせながらも、頑なに兜を外したがらない彼を怒鳴り付け、人目を避けるために自身の天幕へと運び込み、命令という形で兜を外させた。
彼の素顔は、狂暴ですらあった戦いぶりとは対照的に、三十歳を過ぎたセディウスよりかなり年若く繊細な容貌をした青年だった。
それに驚きつつも、なんとか魔力回復を促進する補助水を口に含ませてようやく枯渇による症状を緩和できた。
そして、窮地を救ってくれた新しい仲間への感謝とねぎらいの気持ちを込めて、「ありがとう。お前の尽力で私たち騎士団は国境を守り切れた。苦しかっただろう、よく耐えたな……偉いぞ」と、褒めながら頭をなでてしまったのだ。
実家である公爵邸で暮らしていたころ、可愛い弟たちの頭をなでた気持ちで。
「――あ、すまない。不躾だった」
だが、年下とはいえ成人した男性であり、凄まじい能力を持つ騎士相手にする態度ではないと、すぐ思い直した。
弟たちでもあるまいし、こんな馴れ馴れしい言動で接しては、さぞ気分を害したのではないかと素早く謝罪したのだが――返された言葉は、「こういった経験をしたことがない。謝罪すべきことなのか」という――違和感のあるものだった。
近しくもなく、ある程度の年齢に達している相手に対しての言動としては、妥当ではないと説明したが、ネウクリアは無表情のまま黙り込んでしまい、気まずい空気だけが残った。
「――そうか、あのときの……、あれか」
「そうだ」
まさかこうまで意識していたとは、思いも寄らないことだった。
「――要は、頭をなでられて胸がざわめいた……しかも、そのことが頭から離れなくて気になる。また撫でられたらどうなるのか知りたい、だから、もう一度私に頭をなでてほしいと」
一体、なにを言わされて……いや、言っているのだろうかと自分でも思う。
つらつらと語られた彼の理由と、それを聞いた自分の認識に食い違いがあるのではないかと思い、噛み砕いて言い直してみた結果がこれだ。
まるで告白のようだ。しかし、ネウクレアは顔色ひとつ変えず平然と「相違ない」と、返すばかりだ。
認識が一致している。
いや、しかし、そうであるとすれば、ネウクレアが私に好意を抱いているとも捉えられる。無表情で言うことなのか。それとも、もっと別の感情なのか。
内心でセディウスは頭を抱えた。
「この要求は、貴方に受けてもらえるのだろうか。今ここでの、返答を願う」
白い睫毛に縁どられた神秘的な漆黒の瞳が、じっとセディウスを見詰めている。まったくぶれることのない、ひた向きで純粋な眼差し。
おそらく当の本人は意識していないだろうが、こんな瞳に見詰められようものならば、男女を問わず庇護欲を掻き立てられてしまうはずだ。
実際、生死に関わる戦いにすら怯むことを知らない、強靭な精神を持つセディウスをして、心を揺さぶられてしまっている。恐ろしい男だ。
辛うじて表情を崩さなかったものの、動揺と混乱で黙ってしまったセディウスの返答を、微動だにせず待っている。
厳つい全身鎧も相まって、ある種の異様さを醸し出しているというのに、どこか健気さすら感じさせた。
――ああ、なでたい。
そんな気持ちが、湧き上がってきた。この気持ちのままに、彼の頭を気の済むまでなでてやればいいのだろうか。
しかし、それは後戻りできない深淵じみたなにかに足を踏み入れることになるのでは……。
ただなでるだけだ。なにを動揺しているセディウス!
自分自身の腰の引けた心を叱咤しながら、重くなってしまった口をどうにかこじ開ける。
「……いいだろう。こちらに来てくれ」
動揺など、ちらとも感じさせない穏やかな低い声で、セディウスは手招きをした。
「了解した。感謝する」
ネウクレアが歩み寄ってきて、椅子に座したセディウスの前に片膝を突いて頭を垂れた。忠誠を誓う騎士そのものの、洗練された姿に苦笑する。
「大袈裟な感謝は要らない。ただ頭をなでればいいだけのことだ」
「即答ではなかった。躊躇があったと推察する」
さくりと指摘されて、一瞬だが声を詰まらせそうになる。
「……それは否定しない」
ネウクレアは率直にものを言い過ぎるきらいがある。
選りすぐりの精鋭とはいえ癖の強い連中もいる騎士団内で、上手くやっていけるかどうか。
セディウス直属として配されたことでもあるし、できるだけそばに置いて多人数との連携を調整すべきだろう。
「これは、難易度が高い要求か」
躊躇したセディウスの心のうちなど、なにも理解できてないのだろうか。無表情のまま問い掛けてくるのにまた苦笑してしまった。
「いや、高くはない。高くはないが、時と場合による」
「時と場合とは」
「こういう場合だ。上司に対して、頭をなでてほしいと要求する騎士は普通にいない」
「そういうものか」
「そういうものだと覚えておいてくれ。親しくなった相手であれば、また違う。これから少しずつ学ぶことが、お前には必要だ」
「了解した。学習する」
これはかなり調整に苦労しそうだ。
連携など遠い未来の話になるのではないだろうか。単独での動きを鑑みるに、多人数との連携などは必要ないのかもしれないが……、それを良しとするのが最適解なのかも、戦闘方面の能力に比べて不均衡な情緒を持つ彼を見ていると判断しかねるところだ。
「……では、なでるぞ」
ゆっくりと、純白の髪に覆われた頭蓋を包み込むようにして、なでる。
「……貴方の手が触れると、やはり少し脈拍が早くなる。だが、鎮静効果もあるようだな。心地良い、というのか、温い湯に浸かっているような……奇妙な感覚だ」
ぽつぽつと零れる言葉が、どうにも胸を突く。
魔力保有量の多い武家貴族の長子として生まれ、将来を期待され厳しい教育を受けながらも、家族の愛情をたっぷりと与えられて育ったセディウスとは違い、ネウクレアはなにも与えられなかったのだろう。
魔導研究機関トウルムントでの育成は、恐らく人道的とは言い難いものだったと察せられる。
美しくはあるが不自然な純白をした髪や、違和感すら覚える情緒の乏しさは、もしかしなくとも頭をなでられたことだけでなく、そもそもが子どもらしく愛されることがなかったからだろう。
そう結論付けてしまうと、ネウクレアに対する庇護欲が急速に膨れ上がっていった。
「なにか感じられるか」
「貴方に頭をなでられるのは、実に好ましいとこだと感じた」
――好ましいのか。
境遇への哀れみとは違った感情が、胸中に満ちていく。
大人しく頭をなでられ続けているネウクレアは、あどけなく無防備そのものだ。セディウスは内心で悶えていた。こんな論理的で無表情だというのに、なんというか……可愛い。とても。
なでるどころか抱き締めて、いくらでも甘やかしてやりたい。お前は、もっと甘えていいんだぞと叫びたい。そんな衝動に駆られてしまう。
――落ち着け、セディウス・アーリル・レゲンスヴァルト!
ネウクレア・クエンティンは、狂暴なまでの戦闘能力を誇る騎士で、私の直属の部下だ。皇国のために苦痛を厭わず限界まで力を振るってくれた、勇猛で、健気で、まさに騎士の鑑のような男の頭をなで回して、可愛いとはなんだ可愛いとは。抱き締めるとか甘やかすとか、そういうことをする間柄でもない。忘れていたが、これは確認、確認だぞ。それ以外はなにも要求されていない。早まるな。
「……そろそろ自分の天幕に戻れ」
危うく抱き締めそうになったが、どうにか正気を取り戻せた。
代わりに軽くぽんと頭を叩いて、もう一度だけ優しくなでてやってから手を離す。これ以上なでていると、本当に抱き締めてしまいそうだ。
そんなことをして万が一、ネウクレアに嫌がられでもしたら、立ち直れない予感しかしない。
「了解した。要求を受けて入れてくれたことを深く感謝する」
ネウクレアは無表情のまま立ち上がると、軽く拳を胸に当てて見本のような騎士の礼をした。
「可能ならば、今後も行為の継続を要求する」
「検討しておこう」
次が、あるのか。
もう要求しないでくれた方が、心穏やかに部下として可愛がれるのだが。それでは駄目なのか。
しかし、断るなどという鬼畜な真似が、できない。私には無理だ。「なでてほしい」などと漆黒の瞳で見詰められて、健気に待機などされようものなら「なでてやろう」と、即答してしまう。間違いない。
……今夜はもう、なにも考えずに眠ってしまいたいと切実に思った。
「では、失礼する」
散々に騎士団長の心をかき乱した直属の部下は、小脇に抱えていた兜を被ると足音ひとつ立てずに天幕から滑るように出て行った。
「……私は一体、なにをさせられたのか……」
しんとした静けさの戻った天幕内で、ひとりきりになった途端、胸の苦しさを感じた。
片手でぐしゃりと前髪を掴みながら強く目を瞑り、言葉にならない苦悶の呻き声を上げてしまう。
――セディウスの切実な思いも虚しく、この夜は彼にとって眠れない夜となった。
※お読み頂き、ありがとうございます。やんわり評価など頂けると嬉しいです。
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