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第20話 お手紙きたー!
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夕食の前に、セバスがうやうやしく、しかしかなり迷ったような様子で、銀の盆に乗せて届けてきた。
「ハワード家へのお手紙でございます」
「どこからなの?」
義母が眉を寄せて尋ねた。
「ルテイン伯爵家様、ロス男爵家様、レシチン家からでございます」
ガタンと音を立てて義母が立ち上がった。
「でかしたわ! アン! ステラ!」
でかした?
私が目を白黒させていると、義母は大股でつかつかとセバスに近より、ひったくるように手紙を受け取った。
「ハワード家宛なのでは?」
一応、私は念のため義母に注意した。
セバスもそこのところが微妙だったらしく、手紙の行く末を見つめていた。
「いやあね。その家の三人はパーティでアンとステラに声をかけてくれたお家なのよ」
えっ、そんなモノ好きいるのですか! と、うっかり声が出そうになったが、何とか踏みとどまった。
「アンやステラに届けたければ、この家に送らなければなりませんもの。だから仕方なくこの家宛なのよ!」
でも、それならそれで、どこかに侯爵家の名前が入っていても良さそうなものだが。
ちょっと不審に思ったが、学園のダンスパーティで会話に持ち込んだだけでも、大したものだ。ダンスパーティ会場で男性とお話しするだなんて、私にはきっとできないだろう。私はすっかり感心して義姉たちを見たが、全然得意そうにしていないのでびっくりした。
むしろ、不安そうにしている。
「まあ、伯爵家ね。でも、嫡男なのかしら。どんな方なのかにもよりますけど」
義母は夕食もそっちのけで開封にかかった。
「あのう、私はお邪魔だと思いますわ」
私は義母に話しかけた。これでは、夕食が始まらないだろう。お腹が空く。
全く私なんか眼中になかった義母は離席を許し、私は自分の部屋に帰った。
夕食を持って行くと言う口実で、私の部屋は、セバスや、侯爵家の使用人のはずなのになぜかハワード家派に転向した家庭教師のレイノルズ夫人や、侍女頭のアメリアがやってきて、ぎゅうぎゅう詰めになった。
なぜ、こんなに使用人が私の部屋に集まるのか?
侯爵家の侍女頭のデイジーに見つからないためだ。
「正々堂々と台所にでも、集まったらいいでしょうに。どうして私の部屋なの?」
「ここが一番安全ですし、お嬢様に関係するお話ですから」
セバスが気まずそうに答えた。
「じゃあ、アメリアやレイノルズ夫人はどうしてここにいるの?」
「いる理由ですか? なんですか、不吉な予感がするからと言いますか……」
レイノルズ夫人はしょんぼり答えたが、アメリアは興味津々と言った様子で答えた。
「おもしろいからですよ! あとでみんなにも言わなくっちゃ」
ウチの使用人は、間違っている。私を命がけみたいな勢いで守ってくれるのはいいけれど、義姉たちがモテまくった話のどこがおもしろいのだろう。珍しいと思うならわかるけど。
セバスが気まずそうなまま言った。
「お嬢様。実は、あのお手紙、全部お嬢様あてなのです」
「はいっ?」
私は目をむいた。
「ハワード家へのお手紙でございます」
「どこからなの?」
義母が眉を寄せて尋ねた。
「ルテイン伯爵家様、ロス男爵家様、レシチン家からでございます」
ガタンと音を立てて義母が立ち上がった。
「でかしたわ! アン! ステラ!」
でかした?
私が目を白黒させていると、義母は大股でつかつかとセバスに近より、ひったくるように手紙を受け取った。
「ハワード家宛なのでは?」
一応、私は念のため義母に注意した。
セバスもそこのところが微妙だったらしく、手紙の行く末を見つめていた。
「いやあね。その家の三人はパーティでアンとステラに声をかけてくれたお家なのよ」
えっ、そんなモノ好きいるのですか! と、うっかり声が出そうになったが、何とか踏みとどまった。
「アンやステラに届けたければ、この家に送らなければなりませんもの。だから仕方なくこの家宛なのよ!」
でも、それならそれで、どこかに侯爵家の名前が入っていても良さそうなものだが。
ちょっと不審に思ったが、学園のダンスパーティで会話に持ち込んだだけでも、大したものだ。ダンスパーティ会場で男性とお話しするだなんて、私にはきっとできないだろう。私はすっかり感心して義姉たちを見たが、全然得意そうにしていないのでびっくりした。
むしろ、不安そうにしている。
「まあ、伯爵家ね。でも、嫡男なのかしら。どんな方なのかにもよりますけど」
義母は夕食もそっちのけで開封にかかった。
「あのう、私はお邪魔だと思いますわ」
私は義母に話しかけた。これでは、夕食が始まらないだろう。お腹が空く。
全く私なんか眼中になかった義母は離席を許し、私は自分の部屋に帰った。
夕食を持って行くと言う口実で、私の部屋は、セバスや、侯爵家の使用人のはずなのになぜかハワード家派に転向した家庭教師のレイノルズ夫人や、侍女頭のアメリアがやってきて、ぎゅうぎゅう詰めになった。
なぜ、こんなに使用人が私の部屋に集まるのか?
侯爵家の侍女頭のデイジーに見つからないためだ。
「正々堂々と台所にでも、集まったらいいでしょうに。どうして私の部屋なの?」
「ここが一番安全ですし、お嬢様に関係するお話ですから」
セバスが気まずそうに答えた。
「じゃあ、アメリアやレイノルズ夫人はどうしてここにいるの?」
「いる理由ですか? なんですか、不吉な予感がするからと言いますか……」
レイノルズ夫人はしょんぼり答えたが、アメリアは興味津々と言った様子で答えた。
「おもしろいからですよ! あとでみんなにも言わなくっちゃ」
ウチの使用人は、間違っている。私を命がけみたいな勢いで守ってくれるのはいいけれど、義姉たちがモテまくった話のどこがおもしろいのだろう。珍しいと思うならわかるけど。
セバスが気まずそうなまま言った。
「お嬢様。実は、あのお手紙、全部お嬢様あてなのです」
「はいっ?」
私は目をむいた。
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