31 / 48
淫欲八姫
第31話 君にとって都合がイイ女とは限らないからね。
しおりを挟む
言われるがままにサキュバスの顔に触れようとした。
ソレだけだったはずなのに、俺の指は今まで感じたことが無いような感触に包まれていた。
あまりの出来事に自分の脳が理解するまで間が空いてしまったのだが、俺の指をくわえたサキュバスのお姉さんは何故かウットリとした瞳で俺を見つめてきていた。その瞳に映っている俺の姿は見たことが無いくらい間の抜けた顔をしていたように見えたが、それを正すことは出来なかった。
俺の指を弄ったサキュバスのお姉さんはどこか不満そうな顔をしていたのだが、俺の顔を見て機嫌を直したみたいで真っすぐに俺を見つめてきた。
「君がそのベッドから出てくれたら、もっと気持ちいいことしてあげるんだけどな。今の君はそれを望んではいないんだろうけど、どうしても我慢出来なくなったらいつでもアタシを呼んでくれていいんだよ。他のサキュバスなんかに頼ったりしちゃダメだからね。君の事を一番最初に見つけたサキュバスは、アタシなんだよ」
言葉は聞いて理解出来ているのだけれど、何を言っているのかなかなか理解出来ずにいた。
サキュバスのお姉さんの言葉を聞いて理解した時、俺はこのベッドから降りてしまいそうだ。それだけは良くないとわかっているのだけれど、これ以上続けられると自分の理性が失われてしまいそうだ。
それなのにもかかわらず、俺はまた指を伸ばしてしまいそうになっていた。
「我慢することはイイコトじゃないよ。君にとってのこの世界はどうせ大した思い入れも無いんだし、好き勝手に振舞っちゃえばいいんじゃないかな。だって、君はこの世界で活躍するためには自分の命を犠牲にしないといけないんだからね。そんな役割を持った君は、もっともっと自分に素直になっていいと思うよ。君は自分の命をこの世界のために投げ出すんだし、ちょっとはイイ思いをしておいた方が良いんじゃない。君は自分から望んでこの世界で犠牲になるってわけでもないんだし、この世界の平和のために犠牲になるって言うんだから、この世界に対してわがままを言う資格はあると思うよ」
「そうは言っても、俺がこの世界のために命を捨てるとは限らないし。それに、君が言ってるみたいに俺の能力が自爆だなんて信じたくないよ。そんな攻撃しかないとかダサすぎるでしょ。今まで異世界に転移した人でそんな残酷な攻撃方法しか持ってないような人なんていたのかな?」
「他の世界の事なんてアタシは全然知らないけど、違う世界に行ってまで自爆攻撃をすることになる人なんていないんじゃないかな。何で君がそうなってるのかはわからないけど、君の命を懸けた爆発はこの世界にとって大きな影響を与えるんだと思うよ。でもね、この世界には君が命をかけるほどの価値なんて無いと思うよ。君が好きなイザーちゃんは本当に君の事が好きなのか考えた方が良いのかもしれないね。もしかしたら、君の事が好きだというのは嘘で、君のその特別な攻撃方法が目当てなだけかもしれないよ」
「そんなはずはない。イザーちゃんは俺の事を好きだって言ってくれたし、その思いに答えたことで恋人同士になれたんだから。変な言いがかりはやめてくれよ」
「そうなんだ。君はそう思ってるんだね。でも、君とイザーちゃんは何か恋人らしいことってしたことがあるのかな?」
恋人らしいことをしたことがあるのかと聞かれると、答えに困ってしまう。
手すら繋いだこともないという純情を極めている俺たちの関係は健全な高校生同士のカップルと言えるのだろう。俺の周りだって似たような感じだし、何か恋人らしいことをしているという人なんて周りにはそんなにいないのだ。
中には進んでいるカップルもいたいるするけれど、大半は俺と同じように健全な交際をしている。
何か一歩踏み出したいという気持ちはあるのだけれど、健全な高校生カップルがその一歩を踏み出すのは勇気がいるのだ。
例えば、俺の出した指を咥えてくれるとかそういった事をしてくれないと前へ進んでいいのか判断が出来ないのだ。
「君は知っているかわからないけど、八姫って男性に興味がない人が多いんだよ。全員がそうだとは言わないけど、中には男と一緒の空間にいるのも嫌だって人もいるからね。男ばかりで構成されている名も無き神の軍勢と敵対するのもそんな事が関係しているのかもしれないよ。男ばかりの世界になってくれた方が、サキュバスであるアタシたちにとっては住みやすい世界になると思うんだけど、あまりにも男だらけになってしまうのも困りものなんだよ。男ばっかりだと、変な男を掴む確率が上がっちゃうからね。ある程度はダメな男を間引いてもらう必要があるんだ。君みたいにこの世界の大きな影響を与えるような男は滅多にいないし、明日以降もアタシみたいなサキュバスがやってくるとは思うよ。だけど、どんな時でもアタシの事を思い出してほしいな。正直に言って、明日からやって来るサキュバスなんて出涸らしみたいなカスばかりだからね。アタシみたいにちゃんと引くことを知っているサキュバスなんてほとんどいないし、だからこそ君はどんな時でもちゃんと自分の意志を持って行動してね。たった一度しか出来ない自爆攻撃をサキュバスなんかのために使っちゃダメだよ」
「そんな事はしないと思うけど、忠告は受け取っておくよ」
「そう言ってもらえると安心するわ。でも、サキュバスは君が思っているよりも異常なのよ。君にとって都合がイイ女とは限らないからね」
左右にお尻を振りながら歩いていくサキュバスを自然と目で追っていたのだが、本当に帰っていったことに少し驚いていた。
あともう少し粘られてしまったら俺の理性がもたなかったかもしれないが、何事もなく終わったことにひとまず安心していた。
俺の隣で気持ちよさそうに眠っているアスモちゃんは全く起きる気配がないのだ。俺もアスモちゃんと同じように寝ようとしたのだけれど、少しだけ外が明るくなっていた。
このまま起きていても良いことなんて無いとわかっているので寝ようと思うのだが、俺はどうしても眠ることが出来なかった。
何となく自分の指を見つめてはいたのだが、どこからか爽やかな柑橘系の香りがしていた。
匂いの正体はわからないけれど、その香りは少しだけ俺の心を落ち着かせてくれたのだった。
ソレだけだったはずなのに、俺の指は今まで感じたことが無いような感触に包まれていた。
あまりの出来事に自分の脳が理解するまで間が空いてしまったのだが、俺の指をくわえたサキュバスのお姉さんは何故かウットリとした瞳で俺を見つめてきていた。その瞳に映っている俺の姿は見たことが無いくらい間の抜けた顔をしていたように見えたが、それを正すことは出来なかった。
俺の指を弄ったサキュバスのお姉さんはどこか不満そうな顔をしていたのだが、俺の顔を見て機嫌を直したみたいで真っすぐに俺を見つめてきた。
「君がそのベッドから出てくれたら、もっと気持ちいいことしてあげるんだけどな。今の君はそれを望んではいないんだろうけど、どうしても我慢出来なくなったらいつでもアタシを呼んでくれていいんだよ。他のサキュバスなんかに頼ったりしちゃダメだからね。君の事を一番最初に見つけたサキュバスは、アタシなんだよ」
言葉は聞いて理解出来ているのだけれど、何を言っているのかなかなか理解出来ずにいた。
サキュバスのお姉さんの言葉を聞いて理解した時、俺はこのベッドから降りてしまいそうだ。それだけは良くないとわかっているのだけれど、これ以上続けられると自分の理性が失われてしまいそうだ。
それなのにもかかわらず、俺はまた指を伸ばしてしまいそうになっていた。
「我慢することはイイコトじゃないよ。君にとってのこの世界はどうせ大した思い入れも無いんだし、好き勝手に振舞っちゃえばいいんじゃないかな。だって、君はこの世界で活躍するためには自分の命を犠牲にしないといけないんだからね。そんな役割を持った君は、もっともっと自分に素直になっていいと思うよ。君は自分の命をこの世界のために投げ出すんだし、ちょっとはイイ思いをしておいた方が良いんじゃない。君は自分から望んでこの世界で犠牲になるってわけでもないんだし、この世界の平和のために犠牲になるって言うんだから、この世界に対してわがままを言う資格はあると思うよ」
「そうは言っても、俺がこの世界のために命を捨てるとは限らないし。それに、君が言ってるみたいに俺の能力が自爆だなんて信じたくないよ。そんな攻撃しかないとかダサすぎるでしょ。今まで異世界に転移した人でそんな残酷な攻撃方法しか持ってないような人なんていたのかな?」
「他の世界の事なんてアタシは全然知らないけど、違う世界に行ってまで自爆攻撃をすることになる人なんていないんじゃないかな。何で君がそうなってるのかはわからないけど、君の命を懸けた爆発はこの世界にとって大きな影響を与えるんだと思うよ。でもね、この世界には君が命をかけるほどの価値なんて無いと思うよ。君が好きなイザーちゃんは本当に君の事が好きなのか考えた方が良いのかもしれないね。もしかしたら、君の事が好きだというのは嘘で、君のその特別な攻撃方法が目当てなだけかもしれないよ」
「そんなはずはない。イザーちゃんは俺の事を好きだって言ってくれたし、その思いに答えたことで恋人同士になれたんだから。変な言いがかりはやめてくれよ」
「そうなんだ。君はそう思ってるんだね。でも、君とイザーちゃんは何か恋人らしいことってしたことがあるのかな?」
恋人らしいことをしたことがあるのかと聞かれると、答えに困ってしまう。
手すら繋いだこともないという純情を極めている俺たちの関係は健全な高校生同士のカップルと言えるのだろう。俺の周りだって似たような感じだし、何か恋人らしいことをしているという人なんて周りにはそんなにいないのだ。
中には進んでいるカップルもいたいるするけれど、大半は俺と同じように健全な交際をしている。
何か一歩踏み出したいという気持ちはあるのだけれど、健全な高校生カップルがその一歩を踏み出すのは勇気がいるのだ。
例えば、俺の出した指を咥えてくれるとかそういった事をしてくれないと前へ進んでいいのか判断が出来ないのだ。
「君は知っているかわからないけど、八姫って男性に興味がない人が多いんだよ。全員がそうだとは言わないけど、中には男と一緒の空間にいるのも嫌だって人もいるからね。男ばかりで構成されている名も無き神の軍勢と敵対するのもそんな事が関係しているのかもしれないよ。男ばかりの世界になってくれた方が、サキュバスであるアタシたちにとっては住みやすい世界になると思うんだけど、あまりにも男だらけになってしまうのも困りものなんだよ。男ばっかりだと、変な男を掴む確率が上がっちゃうからね。ある程度はダメな男を間引いてもらう必要があるんだ。君みたいにこの世界の大きな影響を与えるような男は滅多にいないし、明日以降もアタシみたいなサキュバスがやってくるとは思うよ。だけど、どんな時でもアタシの事を思い出してほしいな。正直に言って、明日からやって来るサキュバスなんて出涸らしみたいなカスばかりだからね。アタシみたいにちゃんと引くことを知っているサキュバスなんてほとんどいないし、だからこそ君はどんな時でもちゃんと自分の意志を持って行動してね。たった一度しか出来ない自爆攻撃をサキュバスなんかのために使っちゃダメだよ」
「そんな事はしないと思うけど、忠告は受け取っておくよ」
「そう言ってもらえると安心するわ。でも、サキュバスは君が思っているよりも異常なのよ。君にとって都合がイイ女とは限らないからね」
左右にお尻を振りながら歩いていくサキュバスを自然と目で追っていたのだが、本当に帰っていったことに少し驚いていた。
あともう少し粘られてしまったら俺の理性がもたなかったかもしれないが、何事もなく終わったことにひとまず安心していた。
俺の隣で気持ちよさそうに眠っているアスモちゃんは全く起きる気配がないのだ。俺もアスモちゃんと同じように寝ようとしたのだけれど、少しだけ外が明るくなっていた。
このまま起きていても良いことなんて無いとわかっているので寝ようと思うのだが、俺はどうしても眠ることが出来なかった。
何となく自分の指を見つめてはいたのだが、どこからか爽やかな柑橘系の香りがしていた。
匂いの正体はわからないけれど、その香りは少しだけ俺の心を落ち着かせてくれたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる