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第一部 第一章 それならそうと早く言ってよ
4話 私はルルナ
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あきらは他人との関りが薄かったせいか性欲は控え目だった。
とは言え時折、間欠泉のごとくに欲情が噴き出す事もあった。
そんな時は惜しみなく散財し、とびきり高級な会員制恋人紹介所に連絡した。
そんな過去が影響したのか、彼女は“性”に関して寛容であった。
***
「はぁ~楽しみねぇ~、どんな子が来てくれるのかしら?かわいい子が良いわね」
我が事のようにウキウキとお母様がはしゃいでいますわ。
「そうですわね」
それにつけても胸の谷間が・・・
我が母ながら艶めかしいお方ですわ。
「やはりタチアーナ様は王都で降霊なさるのでしょうか?」
お母様のご実家であるチャーフ公爵家。
その嫡男の三女で、従妹のチャーミィも私と同い年ですが、
2歳からずっと王都で暮らしていますの。
貴族にも色々と違いがありますのよ。
爵位の上下は勿論の事、領地の有無も大きいですわね。
領地持ちの貴族と言うのは要するに大名ですわ。
領内での徴税権や自治権を持っていますの。
大貴族なら自前の軍隊も編成していますわね。
チャーフ家も領地持ちの大貴族ですのよ!
王国の南、かつてコラゴと言う名の帝国が有った場所ですの。
400年ほど前に我が国と戦争が起こりましてね、
ボコボコにされて滅びましたの。
領土は分割されて、戦の功労者に分配されましたのよ。
王妃の従兄弟で司令官だったローベルト伯爵が首都を陥落させましたの。
その功績で公爵位を叙爵されて、チャーフ公爵となりましたの。
チャーフと言うのはその首都の名ですわ。
オバルト王国には3箇所に祭壇がありますの。
一つは首都エルベに、もう一つはダモンに、そして最後の一つがチャーフに。
自領に祭壇が在るなんて、そりゃ~もう特別な事ですのよ!
当然チャーフ家は代々そこで降霊の儀を執り行っていましたの。
初期のチャーフ家は軍閥でしたのよ。
ところが代が下るに連れて国政に携わる様になって行きましてね。
今ではすっかり官僚貴族ですわ。
代々大蔵省税務長官を務める家系ですのよ。
領軍も小ぢんまりしたものになりましたわ。
「そうでしょうねぇ。
イリアムは領地に関心が無いものねぇ。
見栄っ張りなのよあの子は。
昔からそうなの。
あれがチャーフ公爵家の跡取りだと思うと悲しくなるわ。
バロッサはお母様の言いなりね。
お母様はイリアムに甘くて困るわ。
カルアンの方が余程しっかりしているわ。
お父様もイリアムを廃嫡してカルアンに継がせれば良ろしいのにね。
あなたもそう思うでしょう?」
「はぁ、さようで御座いますか・・・」
イリアム叔父さまはお母様とは仲が悪いけれど姪の私には優しい。
王都のお屋敷に遊びに行くとそれはもう大歓迎して下さいますのよ。
奥様のバロッサ様は家格の低い家から嫁がれたので気の毒なくらい控え目ですが、
夫婦仲は良好で虐げられている様には見受けられません。
私の知る限りは凡人ですけれど、
内務官僚としてそれなりの地位にいるのだから無能ではないでしょう。
それよりもカルアン叔父様の方がヤバイと私は思っていますの。
私は知っている。
あの方はロリコンですわ!
私を性的な目で見て股間を硬くしているし、
周りの目を盗みやたらと触れてくる。
でも嫌いではありませんの。
ほの暗い罪悪感の滲む叔父様を見ていると、
なんとなく可愛らしく思えて多少の事は許せてしまいますの。
びくびくしながら動く小心な指先がぞくぞくしますわ。
もちろん限度は有りますわよ?
タイミングを見計らってお父様の話題を振りますの。
そうすると面白いくらいに大人しくなりますのよ。
よっぽどお父様の事が怖いようですわね。
王国騎士団に所属しているのですが、
あまり活躍しているとは聞きませんわね。
縁談から逃げ続けていて未だ独身である為に同性愛者かと疑われていますの。
お母様は少女の頃から騎士や軍人に憧れていたそうですの。
古のチャーフ家に想いを寄せてお出でなのでしょうね。
お父様と結婚したのも軍人として高名だったからだそうですわ。
これまでに三度、大規模なコイント族の南下を阻止して、
北方の英雄と呼ばれていますのよ。
そんなものだから子供の頃から騎士志望だった叔父様をとても贔屓していますの。
どうやら私と叔父様を結婚させたがっているようですわね。
別にそれでも構いませんけれど、浮気だけは許しませんわ!
ロリコンは見境いが有りませんもの。
ロリ好きはハーレム好きと相場が決まってますのよ!
私以外の者に手を出したらちょんぎってやりますわ!
私はチャーミィの貞操が心配でならないので、
次に叔父様とお会いした折にはしっかりと釘を刺して置きましょう!
本当に刺したりはしませんわよ?
そこまで鬼畜ではありませんわ。
尿道が血まみれになってしまいますもの。
それにしてもお母様のお話は長い・・・。
ついに私も10歳と成り、今年の“降霊の儀”に参列する事となりましたわ。
教会の精霊殿で祝詞を唱え精霊を呼び出して契約を交わしますの。
精霊との親和性が高い者には上級精霊が降臨しますのよ。
上級精霊になると発動できる魔法も広範囲かつ強力になりますの。
貴族の家では4~5歳から精霊学を学びますの。
幼児向けの精霊学の最初のページには降霊の儀で唱える祝詞が記されていますの。
魔法が使えるなんて素敵っ!
ウキウキしながら教科書を開きましたわ。
初めて目にする精霊文字。
読み方は伝えられているけれど、誰もその意味を知りませんの。
この世界の言語では無い、精霊の言葉。
すらすらと読めましたわ・・・
『アナタトワタシノ ラブリーエンジェル
マホウショウジョハ オレノヨメ
ツキニチカッテ オシオキヨ』
日本語じゃねぇ~かぁ~!カタカナ~!
しかもオタク~~~~~~~!
***
精霊教会の歴史は5千年前に遡る。
封印された大陸ムーランティスと、失われた聖地モスクピルナス。
すべてはそこから始まった。
当時は各地個別に精霊信仰が土着していた。
精霊の姿は見えていたので、それを信仰の対象とするのは自然な成り行きだった。
しかしコミュニケーションを取る事は出来なかったので、
ただ崇め奉り祈りを捧げるだけのものだった。
そこに現れた最初の転生者である4人の日本人が、
初めて精霊と契約して魔法が使えるようになった。
そして教団を作り人々に魔法を広めた。
呪文が日本語であるのはそう言うわけだ。
魔法の力はその他諸々の宗教を駆逐した。
やがて宗教は統一されて今の精霊教会となった。
今日はエルサーシアの降霊の儀が行われる。
しかし朝から生憎の雨天だった。
春とは言え肌寒く濡れた足先が冷えて子供には辛い一日となった。
ログアード領都アセムのダモン教会。
その精霊殿前には、今日儀式を行う貴族籍の子供が集まっていた。
親たちは講堂の中で待機し親睦会が開かれている。
誰もが興奮を抑えきれず紅潮した顔で、これから出会う精霊に思いを馳せている。
顔見知りを見つけて話を弾ませていれば凍えた体もほぐれていった。
しかしそんな中にあっても彼女は独り人だかりを避けて佇んでいる。
不機嫌そうな領主の娘に近寄る者は居なかった。
別に不機嫌と言うのでは無い。
そんな顔なのだ。
***
あれを言いますのねぇ~
言わないとマズイですわよねぇ~
おそらく・・・
と言うよりもまず間違いなく今日、彼女と再会するでしょうね。
もっと感動的に出会いたかったですわ。
あの一行を見てからの6年間は苦悶する日々でしたわ。
精霊文字も言語も日本語でした~
なんで~?
オレノヨメ?何それ~
こじらせ童貞ですわ~
他にもピカールとかヒエールとかヒネルトジャーとかですわよ!
もうスベラーズと同じセンスですわっ!
ド昭和ですわよっ!
「エルサーシア・ダモン・ログアード」
「はい司祭様、どうぞ良しなにお願い致します」
司祭様から名を呼ばれましたわ。
いよいよ私の番が来た!
実はここの司祭様は私のお祖母様ですの。
イライジャ・オバルト・ダモン・ログアード前辺境伯夫人。
オバルト王家第二王女として生まれダモン家に嫁いだ、
現国王の姉君ですのよ。
「では参りましょう。緊張してはいませんか?お手洗いは済ませましたか?」
相変わらずの子ども扱いですわ。
「お気遣い痛み入ります。ご心配には及びませんわ」
「まぁ!さすがは私の孫娘ですわねぇ。さぁさぁ疾くと参りましょうね」
まぁここまで来てしまえば覚悟を決めるしかない。
やってやろうではありませんか!
本場の実力を見せて差し上げようではありませんか!
精霊殿の扉を開き中へ進むと一段高く四角い祭壇がありますの。
オパールの様に色めき輝くそれは人の作った物では有りませんのよ。
はるか太古の昔よりこの場に鎮座して居ましたの。
原祖精霊が作ったと言われていますわ。
ゆっくりと階段を登って中央に立ちました。
胸に両手の掌を重ねて、さぁ!祝詞を唱えますわよ!
『アナタトワタシノォ!ラブリーエンジェルゥ!
マホウショウジョハァ!オレノヨメェェェェ!
ツキニチカッテ~~~!
オシオキヨッ!』
精霊教のシンボルである三日月マークに狙いを定め、
ビシッと音がしそうなくらいにお仕置きポーズを決めてやりましたわ!
ビカッ!!!
「うぎゃっ!め、目がぁ~!目がぁ~!」
眼が潰れるかと思う程の光が閃いて直撃を喰らいましたわ!
少し漏れましたわよっ!
先にお手洗いへ行けば良かったですわ~
顔を抑えながら悶絶していると懐かしい声が聞こえて来ました。
「ようやく会えましたね。どうですか?この世界は」
「どうもこうもありませんわよぉ~なんですの?これはぁ~
羞恥プレイですわよぉ~」
ようやく視力が戻って彼女の姿が見えました。
「マジカルプリンセス・ルルナですわよねぇ・・・」
ロイヤルムーンステッキも装備した完全体。
深夜枠のオタク様ご用達アニメ。
過激な表現が児童ポルノ認定されて放送打ち切りとなったキワモノですわ。
「ルルナと呼んで下さいねサーシア」
色々聞きたい事も言いたい事も有るけれど、
今日はもう帰りたい・・・ですわ・・・
とは言え時折、間欠泉のごとくに欲情が噴き出す事もあった。
そんな時は惜しみなく散財し、とびきり高級な会員制恋人紹介所に連絡した。
そんな過去が影響したのか、彼女は“性”に関して寛容であった。
***
「はぁ~楽しみねぇ~、どんな子が来てくれるのかしら?かわいい子が良いわね」
我が事のようにウキウキとお母様がはしゃいでいますわ。
「そうですわね」
それにつけても胸の谷間が・・・
我が母ながら艶めかしいお方ですわ。
「やはりタチアーナ様は王都で降霊なさるのでしょうか?」
お母様のご実家であるチャーフ公爵家。
その嫡男の三女で、従妹のチャーミィも私と同い年ですが、
2歳からずっと王都で暮らしていますの。
貴族にも色々と違いがありますのよ。
爵位の上下は勿論の事、領地の有無も大きいですわね。
領地持ちの貴族と言うのは要するに大名ですわ。
領内での徴税権や自治権を持っていますの。
大貴族なら自前の軍隊も編成していますわね。
チャーフ家も領地持ちの大貴族ですのよ!
王国の南、かつてコラゴと言う名の帝国が有った場所ですの。
400年ほど前に我が国と戦争が起こりましてね、
ボコボコにされて滅びましたの。
領土は分割されて、戦の功労者に分配されましたのよ。
王妃の従兄弟で司令官だったローベルト伯爵が首都を陥落させましたの。
その功績で公爵位を叙爵されて、チャーフ公爵となりましたの。
チャーフと言うのはその首都の名ですわ。
オバルト王国には3箇所に祭壇がありますの。
一つは首都エルベに、もう一つはダモンに、そして最後の一つがチャーフに。
自領に祭壇が在るなんて、そりゃ~もう特別な事ですのよ!
当然チャーフ家は代々そこで降霊の儀を執り行っていましたの。
初期のチャーフ家は軍閥でしたのよ。
ところが代が下るに連れて国政に携わる様になって行きましてね。
今ではすっかり官僚貴族ですわ。
代々大蔵省税務長官を務める家系ですのよ。
領軍も小ぢんまりしたものになりましたわ。
「そうでしょうねぇ。
イリアムは領地に関心が無いものねぇ。
見栄っ張りなのよあの子は。
昔からそうなの。
あれがチャーフ公爵家の跡取りだと思うと悲しくなるわ。
バロッサはお母様の言いなりね。
お母様はイリアムに甘くて困るわ。
カルアンの方が余程しっかりしているわ。
お父様もイリアムを廃嫡してカルアンに継がせれば良ろしいのにね。
あなたもそう思うでしょう?」
「はぁ、さようで御座いますか・・・」
イリアム叔父さまはお母様とは仲が悪いけれど姪の私には優しい。
王都のお屋敷に遊びに行くとそれはもう大歓迎して下さいますのよ。
奥様のバロッサ様は家格の低い家から嫁がれたので気の毒なくらい控え目ですが、
夫婦仲は良好で虐げられている様には見受けられません。
私の知る限りは凡人ですけれど、
内務官僚としてそれなりの地位にいるのだから無能ではないでしょう。
それよりもカルアン叔父様の方がヤバイと私は思っていますの。
私は知っている。
あの方はロリコンですわ!
私を性的な目で見て股間を硬くしているし、
周りの目を盗みやたらと触れてくる。
でも嫌いではありませんの。
ほの暗い罪悪感の滲む叔父様を見ていると、
なんとなく可愛らしく思えて多少の事は許せてしまいますの。
びくびくしながら動く小心な指先がぞくぞくしますわ。
もちろん限度は有りますわよ?
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あまり活躍しているとは聞きませんわね。
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お母様は少女の頃から騎士や軍人に憧れていたそうですの。
古のチャーフ家に想いを寄せてお出でなのでしょうね。
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これまでに三度、大規模なコイント族の南下を阻止して、
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そんなものだから子供の頃から騎士志望だった叔父様をとても贔屓していますの。
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別にそれでも構いませんけれど、浮気だけは許しませんわ!
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精霊との親和性が高い者には上級精霊が降臨しますのよ。
上級精霊になると発動できる魔法も広範囲かつ強力になりますの。
貴族の家では4~5歳から精霊学を学びますの。
幼児向けの精霊学の最初のページには降霊の儀で唱える祝詞が記されていますの。
魔法が使えるなんて素敵っ!
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初めて目にする精霊文字。
読み方は伝えられているけれど、誰もその意味を知りませんの。
この世界の言語では無い、精霊の言葉。
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ツキニチカッテ オシオキヨ』
日本語じゃねぇ~かぁ~!カタカナ~!
しかもオタク~~~~~~~!
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精霊教会の歴史は5千年前に遡る。
封印された大陸ムーランティスと、失われた聖地モスクピルナス。
すべてはそこから始まった。
当時は各地個別に精霊信仰が土着していた。
精霊の姿は見えていたので、それを信仰の対象とするのは自然な成り行きだった。
しかしコミュニケーションを取る事は出来なかったので、
ただ崇め奉り祈りを捧げるだけのものだった。
そこに現れた最初の転生者である4人の日本人が、
初めて精霊と契約して魔法が使えるようになった。
そして教団を作り人々に魔法を広めた。
呪文が日本語であるのはそう言うわけだ。
魔法の力はその他諸々の宗教を駆逐した。
やがて宗教は統一されて今の精霊教会となった。
今日はエルサーシアの降霊の儀が行われる。
しかし朝から生憎の雨天だった。
春とは言え肌寒く濡れた足先が冷えて子供には辛い一日となった。
ログアード領都アセムのダモン教会。
その精霊殿前には、今日儀式を行う貴族籍の子供が集まっていた。
親たちは講堂の中で待機し親睦会が開かれている。
誰もが興奮を抑えきれず紅潮した顔で、これから出会う精霊に思いを馳せている。
顔見知りを見つけて話を弾ませていれば凍えた体もほぐれていった。
しかしそんな中にあっても彼女は独り人だかりを避けて佇んでいる。
不機嫌そうな領主の娘に近寄る者は居なかった。
別に不機嫌と言うのでは無い。
そんな顔なのだ。
***
あれを言いますのねぇ~
言わないとマズイですわよねぇ~
おそらく・・・
と言うよりもまず間違いなく今日、彼女と再会するでしょうね。
もっと感動的に出会いたかったですわ。
あの一行を見てからの6年間は苦悶する日々でしたわ。
精霊文字も言語も日本語でした~
なんで~?
オレノヨメ?何それ~
こじらせ童貞ですわ~
他にもピカールとかヒエールとかヒネルトジャーとかですわよ!
もうスベラーズと同じセンスですわっ!
ド昭和ですわよっ!
「エルサーシア・ダモン・ログアード」
「はい司祭様、どうぞ良しなにお願い致します」
司祭様から名を呼ばれましたわ。
いよいよ私の番が来た!
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イライジャ・オバルト・ダモン・ログアード前辺境伯夫人。
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「では参りましょう。緊張してはいませんか?お手洗いは済ませましたか?」
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はるか太古の昔よりこの場に鎮座して居ましたの。
原祖精霊が作ったと言われていますわ。
ゆっくりと階段を登って中央に立ちました。
胸に両手の掌を重ねて、さぁ!祝詞を唱えますわよ!
『アナタトワタシノォ!ラブリーエンジェルゥ!
マホウショウジョハァ!オレノヨメェェェェ!
ツキニチカッテ~~~!
オシオキヨッ!』
精霊教のシンボルである三日月マークに狙いを定め、
ビシッと音がしそうなくらいにお仕置きポーズを決めてやりましたわ!
ビカッ!!!
「うぎゃっ!め、目がぁ~!目がぁ~!」
眼が潰れるかと思う程の光が閃いて直撃を喰らいましたわ!
少し漏れましたわよっ!
先にお手洗いへ行けば良かったですわ~
顔を抑えながら悶絶していると懐かしい声が聞こえて来ました。
「ようやく会えましたね。どうですか?この世界は」
「どうもこうもありませんわよぉ~なんですの?これはぁ~
羞恥プレイですわよぉ~」
ようやく視力が戻って彼女の姿が見えました。
「マジカルプリンセス・ルルナですわよねぇ・・・」
ロイヤルムーンステッキも装備した完全体。
深夜枠のオタク様ご用達アニメ。
過激な表現が児童ポルノ認定されて放送打ち切りとなったキワモノですわ。
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