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きゃぁぁっ
しおりを挟む「え?」
ちゅっ。と頬にキスをされ、額にもされ唇にもキスされた。
「リアンさ、んっんんー」
唇を食べられちゃうんじゃないかっていうくらいのキスをされた。
なにこれ! なにこれ!
「マリア口を開けて」
「……口?」
言われた通りに少し開けてみた。
んーーーーーーーー! なにこれ……リアンさんの舌? が入ってきた。息ができないよ!
「ふっん、んーー」
変な声が出た。すると口を解放されて
「息は鼻でしなきゃ苦しいぞ」
あ、鼻でするんだ。と思ったらまた顔が近くに寄ってきた。なんだろう……リアンさんの味がして幸せだよ。どんな味か分からないけどね。なんかリアンさんって感じ。
なんかどうにかなっちゃいそうだよ。こんなの初めてだもん。リアンさんの首に手を回すとぎゅっと距離が縮まった。
どれくらいこうしていたのかな? 鼻で息をしても苦しくなってきた。頭が痛がくらくらしてきた。
「ンッ……っはぁ」
リアンさんの唇が離れた。目を開けるとリアンさんが私の見る目が色っぽい……どうしよ。離れたくないよ。
唇を離すと口端からどっちの唾液? かわかんないけど流れたし糸が引いて……
きゃぁぁぁぁ。なんて言う事を。
「マリア、ごめん。抑えきれなくて……」
ふるふると頭を振った。リアンさんの首元から手を離した。
「謝らないで……」
「結婚式までしないとか言ったのにな」
結婚式のキスってこんなに熱烈で、みんなの前でこんなのするの? ちょっとそれは嫌かも。
「……結婚式のキスは軽くだ。これは、あれだな……重いやつ? だ」
顔に出てた?
「リアンさんになら何をされてもいいよ」
「……俺は命が惜しい。おまえは顔に出るから……」
「え?」
「あの時キスをした後マリアは美しさに磨きがかかった。俺がそうさせていると思ったら……嬉しくて、直視できない」
「え! どうしよう。バレちゃってるの? 誰にも言ってないよ! でもそうならどうしよう、リアンさんマリアの事避けないでね」
何言ってるか分かんないけど、私を見て!
「いや……避けることはない……これ以上はダメだと自制の必要があるから困っている」
私も困った。こんなの知っちゃったもん。恥ずかしいよ、でも嬉しい。
リアンさんの胸に飛び込んだ。勢いよく!
「……どうした?」
「マリアはね、リアンさん以外に触れられたくないの。さっきもダンスをしていて触れられて気持ち悪かった。これからこう言う事あるかもしれないから我慢するけどリアンさんが良いの!」
思い出したら鳥肌がたってきた……
「これから? どう言う意味だ?」
……え? なんでそんな怖い顔をするの?
「だってダンスは誘われたら踊らなきゃいけないでしょう? 誰を誘うかは自由だし、交流を深めるのに大事なんでしょう?」
なんで眉間に皺が寄っているの? 私が習ってきた常識と違うとか?
「……あぁ、そう言う意味か。もう他の男と踊らなくて良い。俺が嫌がるからと断れば良い。俺も他の女とは踊らない」
……良いのかな? リアンさんの交流の妨げにならない?
「それとも俺以外とも踊りたいのか?」
ぶんぶんと頭を振った。
「良いの?」
「問題ない。俺がマリアに近づく男に嫉妬するとでも言っておけば良い。俺は嫉妬深い男なんだな、知らなかった……」
……うん。心の中でだけ返事した。
「せっかく庭園を見ていたのにな……時間は限られるがせっかくだからバラ園まで行くか? こんな事なら両親と別行動すりゃ良かったな……」
残り時間は少ないけれどバラ園を見に行った。まだ早い時間だからそんなに人はいなくて二人だけの時間だった。暗いから手を繋いで歩いていたんだけど、手と手を絡めてくれて恋人繋ぎというやつだ。リアンさんの大きな手に繋がられていると好きで溢れそうだ。
バラ園は綺麗だったけど、あんまり覚えていない……
目が暗さに慣れていて、会場に戻ると目がチカチカした。
「あ、リアンさん、口にリップが移っちゃってるよ」
ハンカチを出してリアンさんの口を拭った。こんなの何したかバレちゃうよ。分かっていても大人しく拭われるリアンさん。
「マリアも化粧が崩れてしまった、俺がメイド達から怒られる事にするよ」
リアンさんが指で私の唇をフニフニと触ってきた……さっきのことを思い出して恥ずかしいよ。
今気がついたけどここは会場。人に見られているよぉ!
リアンさんはその後、知り合いに揶揄われることもあったけれど何食わぬ顔でしれっとしていた。私は終始恥ずかしくてリアンさんの腕にしがみついていた。
帰る道のりの馬車の中で、お義父様とお義母様はすごくご機嫌だった。
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