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エスコートはされま…せん
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ラウロ様からお手紙が届きました。
「あら?珍しいです事…」
ライラ様がビルト伯爵家に来るまでは、ラウロ様から、お茶会のお誘いや舞台鑑賞のお誘いもありましたが、ライラ様が来られてからは、さっぱりと途絶えた久しぶりのお手紙でした。
カサカサと便箋を開きますと、一言…
【来月の夜会はライラのエスコートをする】
そう来ましたか…。
ライラ様はまだお知り合いも少ないでしょうし、仕方のない事かも知れませんね。
心苦しいですがそうして差し上げるようにと、返事を書きました。
外の空気を吸いたくて、庭へ行くと東屋で本を読むお義兄さまの姿がありました。
邪魔をしてはいけないと、邸に戻ろうとすると声をかけられました
「お義兄さまお邪魔をしてしまいましたね。申し訳ございません」
「いや、休憩中なんだ。こんなに日差しが心地が良いのに室内にいるのが勿体なくてね、シルヴィアもそう思って庭に来たんじゃないのか?」
お見通しですね…休憩中にお邪魔する事になりました
お父様とお母様は、隣国のお友達夫婦のお邸に遊びに行っていますので、こういった混み合った…私的な話をする相手がいません。
侍女のアンナあたりは気づいていることでしょうが、こちらから言わない限りは、知らぬふりをするしかありませんものね。
友達にお話をして万が一噂になりますと、可哀想な令嬢と言う烙印を押されてしまいます
ほんの少しだけ疲れてしまいました。
顔に出てしまったのかお義兄さまに気づかれたようです
「そういえば夜会のドレスは決まったのか?デザイナーが来ていたようだけど」
お義兄さまのばか。今それを聞かれたくなかったのに…ティーカップを持つ手が震えてしまいました
「いいえ、夜会には参加致しません」
ラウロ様が言う通りドレスはたくさんあります。袖の通していないものもあります
でも…社交シーズンが始まる王宮でのパーティーには新しく仕立てたドレスを着たかった
ラウロ様が綺麗に着飾った私の姿を見て、綺麗だよ。って迎えにきて欲しかったのです
そんな些細なことでしたが、叶わなくなったので、夜会に行く意味がなくなりました
「ラウロ殿はなんて言っている?」
お義兄様は優しく聞いてくださりますが、今はその優しさが辛いのです
「ラウロ様の義妹のライラ様が社交デビューなさるので、そちらをエスコートされると言うことで、エスコートは断られましたの」
情けない気持ちもありますが、同情されるのも嫌なものですね…
「…ドレスは仕立てなかったのか?」
心配している様子がひしひしと伝わってきますが…情けなくてこれ以上は言いたくありません。うんと頷き震える手をみていました
「…そうか…出かける準備を、服装はこのままで良い」
お義兄様が侍女に指示を出します。
執事に出かける旨を伝えるもの、馬車の用意をするもの、アンナは私に帽子を被せてきました
「準備ができたようだ、シルヴィアおいで」
ーーーーーーーーーーーー
ランキング入りしました😊ありがとうございますっ😭
「あら?珍しいです事…」
ライラ様がビルト伯爵家に来るまでは、ラウロ様から、お茶会のお誘いや舞台鑑賞のお誘いもありましたが、ライラ様が来られてからは、さっぱりと途絶えた久しぶりのお手紙でした。
カサカサと便箋を開きますと、一言…
【来月の夜会はライラのエスコートをする】
そう来ましたか…。
ライラ様はまだお知り合いも少ないでしょうし、仕方のない事かも知れませんね。
心苦しいですがそうして差し上げるようにと、返事を書きました。
外の空気を吸いたくて、庭へ行くと東屋で本を読むお義兄さまの姿がありました。
邪魔をしてはいけないと、邸に戻ろうとすると声をかけられました
「お義兄さまお邪魔をしてしまいましたね。申し訳ございません」
「いや、休憩中なんだ。こんなに日差しが心地が良いのに室内にいるのが勿体なくてね、シルヴィアもそう思って庭に来たんじゃないのか?」
お見通しですね…休憩中にお邪魔する事になりました
お父様とお母様は、隣国のお友達夫婦のお邸に遊びに行っていますので、こういった混み合った…私的な話をする相手がいません。
侍女のアンナあたりは気づいていることでしょうが、こちらから言わない限りは、知らぬふりをするしかありませんものね。
友達にお話をして万が一噂になりますと、可哀想な令嬢と言う烙印を押されてしまいます
ほんの少しだけ疲れてしまいました。
顔に出てしまったのかお義兄さまに気づかれたようです
「そういえば夜会のドレスは決まったのか?デザイナーが来ていたようだけど」
お義兄さまのばか。今それを聞かれたくなかったのに…ティーカップを持つ手が震えてしまいました
「いいえ、夜会には参加致しません」
ラウロ様が言う通りドレスはたくさんあります。袖の通していないものもあります
でも…社交シーズンが始まる王宮でのパーティーには新しく仕立てたドレスを着たかった
ラウロ様が綺麗に着飾った私の姿を見て、綺麗だよ。って迎えにきて欲しかったのです
そんな些細なことでしたが、叶わなくなったので、夜会に行く意味がなくなりました
「ラウロ殿はなんて言っている?」
お義兄様は優しく聞いてくださりますが、今はその優しさが辛いのです
「ラウロ様の義妹のライラ様が社交デビューなさるので、そちらをエスコートされると言うことで、エスコートは断られましたの」
情けない気持ちもありますが、同情されるのも嫌なものですね…
「…ドレスは仕立てなかったのか?」
心配している様子がひしひしと伝わってきますが…情けなくてこれ以上は言いたくありません。うんと頷き震える手をみていました
「…そうか…出かける準備を、服装はこのままで良い」
お義兄様が侍女に指示を出します。
執事に出かける旨を伝えるもの、馬車の用意をするもの、アンナは私に帽子を被せてきました
「準備ができたようだ、シルヴィアおいで」
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