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お願いです、休ませて下さい…
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会場に戻り頭痛のする頭を押さえながら、兄の腕を借り歩く……
「セレスティーヌ!」
ラルフに声を掛けられるも
「すまないラルフ、セレスを帰らせることにするよ……」
「何があった?」
「ここではちょっと……」
「ではセレスを送ろう」
「今日の主役はお前だろう?主役がいなくなるなんてそれはダメだ!」
キッパリと断られるラルフ
「……近いうちに会いに行くよ、セレス良い?」
こくんと頷くセレスティーヌ
両陛下に挨拶をしなければならない……疲れがどっと押し寄せるセレスティーヌ
はぁっ、帰りたい……婚約が白紙になったという噂はあっという間に駆け巡る。
噂好きの社交界なのだ。表立って攻撃されないだけマシで、いろんな視線は感じる……
そして、意味不明な事を一生懸命語る元婚約者のサロモン… …頭痛の種だ!
兄と共に両陛下の元へと行くと挨拶の列は少ないようだった。近くには宰相の父もいる。
そしてすぐに挨拶の番が回ってきた。
「おぉ……クリストファー、セレスティーヌよく来てくれた」
陛下に声を掛けられ二人礼をする。
「セレスティーヌこんな形で会うなんて……」
王妃の目には涙が
「楽しんでおるか? 少々顔色が悪いようだ」
気を使う陛下の言葉
「わたくし如きにそのようなお言葉……感謝致します」
そう言ってなんとか微笑むセレスティーヌ
「セレスティーヌがそのようなドレスを着るのを初めて見ますね、とても似合っているわ、気品があって美しいです」
「お褒めいただきありがとうございます」
なんとか礼をするセレスティーヌ
「ねぇ、セレスティーヌ考えが変わらない?きっとあの子の一時の気の迷いなの、戻ってきて欲しいの……あなたが居ないからみんな寂しがってるわよ?」
眉を顰め悲痛な顔で訴えて来る王妃
「いえ、わたくし如きが殿下の真実の愛を邪魔するわけには参りません、身を引かせてくださいまし……」
ますます顔色が悪くなるセレスティーヌ
「陛下、妹は体調が優れないようで退出をさせていただけますか?」
「まぁ! それは良くないわね、部屋でお休みなさい、セレスティーヌの部屋はそのまま残っているのよ!」
頭を振るセレスティーヌ
「お兄様、邸にお願いします」
うんと頷くクリストファー
「お言葉はありがたいのですが、妹は邸に戻ると申しております、御前失礼致します」
二人礼をして去る事にした。
「おい、セレス大丈夫なのか!」
急足で兄妹の方に向かってくる宰相の父
「父上、後でお話し致します、セレスを休ませてやりたいんですよ」
「そうだな、後で話を聞かせてくれ」
セレスティーヌの肩を抱いて帰ろうとすると
「せめて馬車止めまで送らせてくれ」
ラルフが来る
「セレスティーヌ顔色が……」
セレスティーヌは足に力が入らなくなり立っているのがやっとだった。そして
「セレス!」
クリストファーが腰を支える
「失礼!」
ラルフがセレスティーヌを横抱きにして馬車まで運ぶと言うので頼む事にした。その様子を、見て見ぬふりをすると言う会場の皆の心遣い。
あぁ、また噂になる……
廊下でサロモンとすれ違い何か騒いでいるようだが、兄とラルフにより牽制されたようだ。
頭が痛い……
結局ラルフも心配で屋敷までついてきてくれたらしい。再会と同時に迷惑をかけてしまい、大変申し訳なく思う。
しばらく学園は休んで良いとのことなので、休む事にした。サロモンの顔を見たくない。
休んでいるとラルフからは小さなブーケとお菓子が送られてきた。
小さなブーケは部屋のベッドの近くに飾るのに良いサイズで、目の保養になり癒された。
お菓子はティータイムで寛ぐ時用に。送られてきたチョコレートは小ぶりで一つ一つがキラキラと輝くようなものだった。
その心遣いがとても嬉しかった
サロモンからは大きな薔薇の花束が送られてきた。香りがきつく部屋には飾れないのでどこかに飾ってあるのだろう。
香りがきつくて頭に障る……
それと共にこの間と同じような言葉が並べられた迷惑な手紙が添えられていた。更に頭が痛くなった……
会っても居ないのに、ここまで頭を痛くさせるなんて敵ながら天晴れである。
もはやサロモンはセレスティーヌにとって天敵扱いとなった。
こんな男と十年も過ごしていたのか。
そう思うと余計に気が重くなる。
「セレスティーヌ!」
ラルフに声を掛けられるも
「すまないラルフ、セレスを帰らせることにするよ……」
「何があった?」
「ここではちょっと……」
「ではセレスを送ろう」
「今日の主役はお前だろう?主役がいなくなるなんてそれはダメだ!」
キッパリと断られるラルフ
「……近いうちに会いに行くよ、セレス良い?」
こくんと頷くセレスティーヌ
両陛下に挨拶をしなければならない……疲れがどっと押し寄せるセレスティーヌ
はぁっ、帰りたい……婚約が白紙になったという噂はあっという間に駆け巡る。
噂好きの社交界なのだ。表立って攻撃されないだけマシで、いろんな視線は感じる……
そして、意味不明な事を一生懸命語る元婚約者のサロモン… …頭痛の種だ!
兄と共に両陛下の元へと行くと挨拶の列は少ないようだった。近くには宰相の父もいる。
そしてすぐに挨拶の番が回ってきた。
「おぉ……クリストファー、セレスティーヌよく来てくれた」
陛下に声を掛けられ二人礼をする。
「セレスティーヌこんな形で会うなんて……」
王妃の目には涙が
「楽しんでおるか? 少々顔色が悪いようだ」
気を使う陛下の言葉
「わたくし如きにそのようなお言葉……感謝致します」
そう言ってなんとか微笑むセレスティーヌ
「セレスティーヌがそのようなドレスを着るのを初めて見ますね、とても似合っているわ、気品があって美しいです」
「お褒めいただきありがとうございます」
なんとか礼をするセレスティーヌ
「ねぇ、セレスティーヌ考えが変わらない?きっとあの子の一時の気の迷いなの、戻ってきて欲しいの……あなたが居ないからみんな寂しがってるわよ?」
眉を顰め悲痛な顔で訴えて来る王妃
「いえ、わたくし如きが殿下の真実の愛を邪魔するわけには参りません、身を引かせてくださいまし……」
ますます顔色が悪くなるセレスティーヌ
「陛下、妹は体調が優れないようで退出をさせていただけますか?」
「まぁ! それは良くないわね、部屋でお休みなさい、セレスティーヌの部屋はそのまま残っているのよ!」
頭を振るセレスティーヌ
「お兄様、邸にお願いします」
うんと頷くクリストファー
「お言葉はありがたいのですが、妹は邸に戻ると申しております、御前失礼致します」
二人礼をして去る事にした。
「おい、セレス大丈夫なのか!」
急足で兄妹の方に向かってくる宰相の父
「父上、後でお話し致します、セレスを休ませてやりたいんですよ」
「そうだな、後で話を聞かせてくれ」
セレスティーヌの肩を抱いて帰ろうとすると
「せめて馬車止めまで送らせてくれ」
ラルフが来る
「セレスティーヌ顔色が……」
セレスティーヌは足に力が入らなくなり立っているのがやっとだった。そして
「セレス!」
クリストファーが腰を支える
「失礼!」
ラルフがセレスティーヌを横抱きにして馬車まで運ぶと言うので頼む事にした。その様子を、見て見ぬふりをすると言う会場の皆の心遣い。
あぁ、また噂になる……
廊下でサロモンとすれ違い何か騒いでいるようだが、兄とラルフにより牽制されたようだ。
頭が痛い……
結局ラルフも心配で屋敷までついてきてくれたらしい。再会と同時に迷惑をかけてしまい、大変申し訳なく思う。
しばらく学園は休んで良いとのことなので、休む事にした。サロモンの顔を見たくない。
休んでいるとラルフからは小さなブーケとお菓子が送られてきた。
小さなブーケは部屋のベッドの近くに飾るのに良いサイズで、目の保養になり癒された。
お菓子はティータイムで寛ぐ時用に。送られてきたチョコレートは小ぶりで一つ一つがキラキラと輝くようなものだった。
その心遣いがとても嬉しかった
サロモンからは大きな薔薇の花束が送られてきた。香りがきつく部屋には飾れないのでどこかに飾ってあるのだろう。
香りがきつくて頭に障る……
それと共にこの間と同じような言葉が並べられた迷惑な手紙が添えられていた。更に頭が痛くなった……
会っても居ないのに、ここまで頭を痛くさせるなんて敵ながら天晴れである。
もはやサロモンはセレスティーヌにとって天敵扱いとなった。
こんな男と十年も過ごしていたのか。
そう思うと余計に気が重くなる。
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