殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね

さこの

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番外編

マドレーヌ様の憂鬱

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『恋がしたい』

 そ、空耳かしら……?
 時が止まったように感じましたわ……


『胸がときめいたり、相手を考えると切なくなったり……と言う恋を将来の為にしておきたいのだよ。』

 将来の為…将来というかのためにそれは必要不可欠ですけども……!


『わたくしとカテリーナ様を婚約者候補から外してくださりませんか?』

『なぜだ?』


 婚約者候補をキープしたまま恋をしたいだなんてカテリーナ様に失礼でしょう……少しばかりお灸を据えてあげなくてはいけませんね。

 わたくしの家は王家に次ぐ公爵家と言う家柄で、ウィルフレッド殿下と同じ歳ですので婚約者候補に選ばれました。
 もう一人の候補の方は侯爵家で宰相のご令嬢カテリーナ様。


 カテリーナ様は少しばかり……鈍感? と言う感じではありますが、愛情を持って育てられたという本当に本当に可愛らしい、例えるのならば妹のような感じです。


 殿下はもしかしなくても、この可愛い子にも冒頭のような『恋がしたい』なんてバカな事を言ったに違いありません!


 わたくしは殿下の事を幼馴染にしか思ってませんからね。候補から外されるのは願ってもない事です。


 貴方ご存知ですか……。婚約者候補との交流会お茶会という名の呼び出し……


 この交流会勉強会をするためにわたくしは月に一度、カテリーナ様に至っては呼び出してますのよ?

 私とは勉強会を、カテリーナ様とは純粋にお茶会を楽しんでいます。
 いくらわたくしとは学園で顔を合わせてるとは言え、頻度がおかしいでしょう?


 恋をわざわざし探さなくても、一番近くに最上級のお方が居ますのに……おバカなんですね。
 そのお相手カテリーナの方も超鈍感なので、殿下に言われるがままに離れていきそうですね……

 わたくしが教えて差し上げれるのは勉強だけですからね、心の問題は本人達に自覚して貰うしかありません。



 あらまぁ! 入学式でカテリーナ様をようやく可愛いと認めなさったわ!

 とうとうストーカーまがいな事まで……双眼鏡とは……これはお止めしないと

 あらまぁ、こんなに落ち込んで……恋をした事を認めなさったわ!


 それは当然ですわね。今頃……やっとですか? 拗らせ系の面倒くさい系ですわね。男としては嫌われるタイプですわよ……


 手紙で告白なさればいいのにと言うも、謝罪してからちゃんと顔を見て言いたいと……
 真面目なんですよ、この方は。
 ちょっとおバカさんだけど、カテリーナ様とお似合いでしょう?


 あら! もう告白なさったのね。スッキリした顔をされてカテリーナ様にまとわりついています……これは注意しないとトラブルの元になり兼ねません!


 ! 遅かったですわ! カテリーナ様が嫌がらせを受けているではありませんか!
 義弟のブラッド様も気付いてらっしゃいますから、わたくしも出来ることは致しますが……

 殿下はまだまとわり付いてますのね!
 嫌がらせのことをやんわりと伝えると、顔色を変えて、犯人探しの行動に移しました。
恋する男は仕事が早いですわね~ってご自分の所為でしょうが!


 ブラッド様と協力をして犯人を懲らしめたそうです。その後呼び出されて執務室に行きますとカテリーナ様が泥に塗れて……
 これは許せませんわね。お慰めしたくて抱きしめてしまいました。役得ですね!


 その後は殿下わたくしカテリーナ様とブラッド様四人でランチを取ることになりました。
 ブラッド様は口数は少ないですけどとても博識で話をしていて心地が良いです。
 バカ殿下とは大違いですね。


 お兄様のおかえりをカテリーナ様に報告すると、嬉しそうな顔をされています。
 殿下の強力なライバル登場ですわね!
 お兄様は昔からカテリーナ様をお好きでしたもの。十歳も下のカテリーナ様に!

 少~し引きますわよね……カテリーナ様が六歳の時お兄様は十六歳ですよ……

 お兄様ならカテリーナ様のことを大事にしすぎるくらい大事になさるでしょうけど……


 面白いので殿下の味方につきましょう。
 二人の幼馴染がまさか二人とも鈍感だなんて驚きましたが、ようやく自覚してくださったようですし。
 ブラッド様は苦笑いしておいでましたね。


 殿下の見方は少し変わったけれども、あれでは国の行く末が心配だ、殿下を支えてやらなきゃリーナが不憫だと仰いました。

 あら……思わぬ所で優秀な部下をゲットですね、良かったですね、殿下!

 なんだかんだと、成績はよろしいですし、執務も意外にも……コホン失礼します。
 仕事はちゃんとなさっていますし、は褒められていましたね。



 ブラッド様はカテリーナ様のことをお好きかと思っていたのですが、家族愛はもちろんある。単純に手が掛かるのと、両親に頼まれているからだと言っておりました。


 そう仰るのなら、そう言うことにしておきますね。確かに一緒にいると、お世話をしたくなるような可愛さですもの。


 それを聞いて少しホッと? しました……えっ? 胸に手を当てると少し心臓が高鳴っているような……


 コホンっ。
 カテリーナ様、幸せ者ですわね。

 カテリーナ様を大事にされる執事も側に付いていますし、とても紳士的な素敵な執事だと思います。

 カテリーナ様は執事と話をされている時はとても楽しそうですわね。信頼関係があっての事でしょう。いつもカテリーナ様が謝っているのは気になりますが……。


 殿下は好きを認めたらあのようになるのですね。少~し、勘違い野郎ですけどね。
 こほんっ。カテリーナ様の愛らしさに毒が抜けたのでしょう。デレデレとして締まりのないお顔です。
 ……カテリーナ様が困惑していますね。



『マドレーヌ様は殿下の事をお好きではないのですか?』と言われましたが、全く問題なしです! 100パーセント有り得ません

 幼馴染二人の仲良い姿を間近で見られるので、嬉しい限りなのですから!
 決して、決して……押し付けではありません!
お兄様と結婚なさったら妹になってましたのね……惜しい事をしました。


 王家の悩みであった、陛下の女好きは、恋をしたいだなんてバカな事を宣言した殿下に受け継いでいると思っておりましたが、
婚約式の場で、側室とか愛妾とかいらないから紹介してこないでね!と宣言されました。
 立派だと感心しました!


 浮気をしたらお兄様が黙っていませんよ、筆頭公爵家を敵に回しますか?


 女好きとよく言われる陛下ですが、それを紹介しているのが貴族達でしょう?娘を陛下のお手つきにしたくて……あぁ嫌だ。



 カテリーナ様どうぞお幸せに!

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