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第一部 転生編
第38話 クレイのライフルが敵を仕留める
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パンパンパンとセバスが魔導銃を撃つ。セバスの銃は四角形に筒を四本束ねた中折式の銃である。装弾数は四発、全弾パンハヤに命中した。
だが、しかしパンハヤはニヤリと笑いながら弾丸を全て跳ね返してみせた。セバスの持っていた魔導銃ではパンハヤの魔力による防御を破れなかったのだ。
青くなるセバス。実は、先程の火球でセバスは持てる魔力をほとんど消費してしまっていた。もう魔法で攻撃しようにも、あるいは防御しようにも、魔力は残っていなかったのだ。(そのため、魔導銃で攻撃した。)
だだ、魔導銃の弾丸をパンハヤは全て跳ね除けてみせた。これは、パンハヤはまだ相当な魔力量を保持している事の証明である。そうでなければ、いくら初期型の魔導銃とは言え、無傷で済むはずがないのである。
どうやら先程の火球の勝負もパンハヤは手加減していたようだ。
パンハヤ 「面白くねぇなぁ…もっと強い奴はいないのかよ?」
そこにハンナの攻撃を逃れて逃げてきたBが現れる。
パンハヤ 「おお? ビィ? 奴隷は捕まえたのか?」
B 「いや、失敗した、気付かれたぞ」
パンハヤ 「Aはどうした?」
B 「やられた」
パンハヤ 「なんだ? 使えねぇなぁ」
B 「仕方ないだろ、メイドが強力な魔法を使いやがったんだ…」
パンハヤ 「貴族の家を襲うんだ、そんな事は予想の内だろうが」
そこにクレイが駆けつけてくる。と同時に、反対側の扉からは剣を持ったブランドが姿を見せた。これだけ騒いでいれば当然ブランドも気付く。
パンハヤは一瞬、クレイとブランドを見比べたが、すぐにブランドのほうに向き直った。優れた魔法使いであれば、見ただけで相手の魔力量をある程度感じ取れる。魔力がほとんどないクレイは相手にする価値はないと判断したのだ。
そして、パンハヤはブランドの顔をしげしげと見ながら言った。
パンハヤ 「久しぶりだなブランド。今はヴァレット子爵閣下と呼ばなければいけないか?」
ブランド 「お前は……パンハヤ? お前、とうとう盗賊にまで成り下がったのか」
パンハヤ 「なんとでも言え。俺は戦えればなんでもいいんだよ」
実はブランドとパンハヤは学生時代の知り合いであった。と言っても親しかったわけではなく、同じ学年であったという程度だったが。何度か授業や武道大会で剣を交えた事があり、勝ったり負けたりしていた。その後、粗暴なパンハヤは問題を起こし中途退学になったのである。
パンハヤ 「お前とはもう一度戦ってみたかった。あの時の決着をつけようぜぇ?」
剣を向けるパンハヤ。
ブランドが構えたのを見て、パンハヤが高速の踏み込みで襲いかかる。だが、ブランドも反応して対応する。
魔力で身体強化された剣士同士の対決では、呪文を詠唱している時間はない。二人の動きは一瞬にして超高速の領域に入る。
そのまま斬り結ぶ二人。
だが……
パンハヤ 「どうしたブランド? ずいぶん腕が落ちたんじゃないか?」
ブランド 「こ、こいつ……以前よりはるかに強くなっている?」
武名で名高いヴァレット家であるが、ブランドは実はそれほど剣が得意ではなかった。剣の才能は妹にほとんど持っていかれたとよく囁かれていたものだ。
それでも、学生時代はパンハヤに勝った事もあったのだが…。その後、領主としての仕事に没頭する事になり、ブランドが剣をふるう事はなくなっていた。一方パンハヤは、荒んだ生活に堕ち剣をふるい数多の血を流してきたのだ。錆びついたブランドの剣の腕では、もはやパンハヤの敵ではなかったのである。
明らかに劣勢に追い込まれている父を見て、クレイはライフルを構える。だが、二人は激しく動きまわるため、なかなか狙いが定まらない。
そこでクレイは、サイレンサーを外し、一発威嚇発砲する事にした。
音速を超えた弾丸が銃口から飛び出し空気の壁にぶつかる瞬間、とても大きな破裂音がする。その音で、パンハヤの意識を自分のほうに向けさせようとしたのだ。
その作戦は成功した。パンハヤの動きが止まり、クレイのほうを見たのだ。危ないところであった。ブランドの剣は折れ、膝をついていた。このままではパンハヤに止めをさされていただろう。
パンハヤ 「なんだぁ? その武器は……?」
クレイの撃った弾丸は、壁際に飾ってあった甲冑の上半身を吹き飛ばしていた。それを見たため、パンハヤも無視できなかったのである。
勝敗は決しもはや死に体のブランドは後でじっくりなぶり殺してやればいい。そう思ったパンハヤは、剣をクレイに向け直した。
パンハヤ 「相変わらず魔力は感じねぇ。と言う事はやはりその武器の力ということか?」
クレイ 「この銃は一撃でデビルバイソンを倒した。剣を捨てて降参するなら命は助けてやる」
パンハヤ 「デビルバイソンだとぉ? こりゃ盛大に吹いたな! ふん、面白ぇ、やってみるがいい。そんなホラは弾き返してやる!」
もしパンハヤが防御を捨て、神速の攻撃を選択していたらクレイも危なかったかもしれない。もし弾丸が相手を捉えられなかったら、一瞬にして間合いに入られて斬られてしまうだろう。
だが、防御に魔力を回せば、身体強化による高速移動の効果はなくなる。先に銃の威力を見せたのはそれも狙いであった。どうも、この世界の、特に魔力量が多い事を誇るタイプの人間は、魔導具による攻撃を跳ね返して見せたがる傾向があるのだ。
狙い通りパンハヤは体表に魔力を集め鎧化する。結果、足は止まるが、クレイの攻撃を弾き返して見せ、その上でクレイの手足を切り落とし、絶望の表情を見てから殺してやろうと考えたのだ。
パンハヤは、自分の強さを過信し、強さをアピールする事で優越感に浸る。そのために相手をすぐに殺さずに嬲るのが癖であった。
だが、それがパンハヤの人生を終わらせる事になってしまう。
クレイの魔導銃から大きな破裂音がした。相手が引かないだろう事が想定内だったクレイは躊躇なく引き金を引いたのだ。
ライフルの弾丸はデビルバイソンを倒したものと同じモノが装填されている。弾頭には魔法障壁を無効化する魔法陣が刻まれている。
弾丸はパンハヤの魔力障壁を割り砕き、パンハヤの胸に大穴を開けていた。
パンハヤ 「バ……」
心臓を吹き飛ばされたパンハヤはそれ以上言葉を発する事ができず、倒れて動かなくなった…。
だが、しかしパンハヤはニヤリと笑いながら弾丸を全て跳ね返してみせた。セバスの持っていた魔導銃ではパンハヤの魔力による防御を破れなかったのだ。
青くなるセバス。実は、先程の火球でセバスは持てる魔力をほとんど消費してしまっていた。もう魔法で攻撃しようにも、あるいは防御しようにも、魔力は残っていなかったのだ。(そのため、魔導銃で攻撃した。)
だだ、魔導銃の弾丸をパンハヤは全て跳ね除けてみせた。これは、パンハヤはまだ相当な魔力量を保持している事の証明である。そうでなければ、いくら初期型の魔導銃とは言え、無傷で済むはずがないのである。
どうやら先程の火球の勝負もパンハヤは手加減していたようだ。
パンハヤ 「面白くねぇなぁ…もっと強い奴はいないのかよ?」
そこにハンナの攻撃を逃れて逃げてきたBが現れる。
パンハヤ 「おお? ビィ? 奴隷は捕まえたのか?」
B 「いや、失敗した、気付かれたぞ」
パンハヤ 「Aはどうした?」
B 「やられた」
パンハヤ 「なんだ? 使えねぇなぁ」
B 「仕方ないだろ、メイドが強力な魔法を使いやがったんだ…」
パンハヤ 「貴族の家を襲うんだ、そんな事は予想の内だろうが」
そこにクレイが駆けつけてくる。と同時に、反対側の扉からは剣を持ったブランドが姿を見せた。これだけ騒いでいれば当然ブランドも気付く。
パンハヤは一瞬、クレイとブランドを見比べたが、すぐにブランドのほうに向き直った。優れた魔法使いであれば、見ただけで相手の魔力量をある程度感じ取れる。魔力がほとんどないクレイは相手にする価値はないと判断したのだ。
そして、パンハヤはブランドの顔をしげしげと見ながら言った。
パンハヤ 「久しぶりだなブランド。今はヴァレット子爵閣下と呼ばなければいけないか?」
ブランド 「お前は……パンハヤ? お前、とうとう盗賊にまで成り下がったのか」
パンハヤ 「なんとでも言え。俺は戦えればなんでもいいんだよ」
実はブランドとパンハヤは学生時代の知り合いであった。と言っても親しかったわけではなく、同じ学年であったという程度だったが。何度か授業や武道大会で剣を交えた事があり、勝ったり負けたりしていた。その後、粗暴なパンハヤは問題を起こし中途退学になったのである。
パンハヤ 「お前とはもう一度戦ってみたかった。あの時の決着をつけようぜぇ?」
剣を向けるパンハヤ。
ブランドが構えたのを見て、パンハヤが高速の踏み込みで襲いかかる。だが、ブランドも反応して対応する。
魔力で身体強化された剣士同士の対決では、呪文を詠唱している時間はない。二人の動きは一瞬にして超高速の領域に入る。
そのまま斬り結ぶ二人。
だが……
パンハヤ 「どうしたブランド? ずいぶん腕が落ちたんじゃないか?」
ブランド 「こ、こいつ……以前よりはるかに強くなっている?」
武名で名高いヴァレット家であるが、ブランドは実はそれほど剣が得意ではなかった。剣の才能は妹にほとんど持っていかれたとよく囁かれていたものだ。
それでも、学生時代はパンハヤに勝った事もあったのだが…。その後、領主としての仕事に没頭する事になり、ブランドが剣をふるう事はなくなっていた。一方パンハヤは、荒んだ生活に堕ち剣をふるい数多の血を流してきたのだ。錆びついたブランドの剣の腕では、もはやパンハヤの敵ではなかったのである。
明らかに劣勢に追い込まれている父を見て、クレイはライフルを構える。だが、二人は激しく動きまわるため、なかなか狙いが定まらない。
そこでクレイは、サイレンサーを外し、一発威嚇発砲する事にした。
音速を超えた弾丸が銃口から飛び出し空気の壁にぶつかる瞬間、とても大きな破裂音がする。その音で、パンハヤの意識を自分のほうに向けさせようとしたのだ。
その作戦は成功した。パンハヤの動きが止まり、クレイのほうを見たのだ。危ないところであった。ブランドの剣は折れ、膝をついていた。このままではパンハヤに止めをさされていただろう。
パンハヤ 「なんだぁ? その武器は……?」
クレイの撃った弾丸は、壁際に飾ってあった甲冑の上半身を吹き飛ばしていた。それを見たため、パンハヤも無視できなかったのである。
勝敗は決しもはや死に体のブランドは後でじっくりなぶり殺してやればいい。そう思ったパンハヤは、剣をクレイに向け直した。
パンハヤ 「相変わらず魔力は感じねぇ。と言う事はやはりその武器の力ということか?」
クレイ 「この銃は一撃でデビルバイソンを倒した。剣を捨てて降参するなら命は助けてやる」
パンハヤ 「デビルバイソンだとぉ? こりゃ盛大に吹いたな! ふん、面白ぇ、やってみるがいい。そんなホラは弾き返してやる!」
もしパンハヤが防御を捨て、神速の攻撃を選択していたらクレイも危なかったかもしれない。もし弾丸が相手を捉えられなかったら、一瞬にして間合いに入られて斬られてしまうだろう。
だが、防御に魔力を回せば、身体強化による高速移動の効果はなくなる。先に銃の威力を見せたのはそれも狙いであった。どうも、この世界の、特に魔力量が多い事を誇るタイプの人間は、魔導具による攻撃を跳ね返して見せたがる傾向があるのだ。
狙い通りパンハヤは体表に魔力を集め鎧化する。結果、足は止まるが、クレイの攻撃を弾き返して見せ、その上でクレイの手足を切り落とし、絶望の表情を見てから殺してやろうと考えたのだ。
パンハヤは、自分の強さを過信し、強さをアピールする事で優越感に浸る。そのために相手をすぐに殺さずに嬲るのが癖であった。
だが、それがパンハヤの人生を終わらせる事になってしまう。
クレイの魔導銃から大きな破裂音がした。相手が引かないだろう事が想定内だったクレイは躊躇なく引き金を引いたのだ。
ライフルの弾丸はデビルバイソンを倒したものと同じモノが装填されている。弾頭には魔法障壁を無効化する魔法陣が刻まれている。
弾丸はパンハヤの魔力障壁を割り砕き、パンハヤの胸に大穴を開けていた。
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