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27話 リサ編
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どうして?
……あんなに明るいアイシャがわたし達の前から去って行った。
アイシャは特別な子どもだった。
ハイドと結婚してすぐに授かった子どもがアイシャの生まれ変わりだと気がついた。
お父様もすぐにわかった。
アイシャの『気』を感じたから。
辛く悲しい人生を14歳という若さで自ら幕を閉じたアイシャ。
助かるはずだった命を
『死にたい、楽になりたい』
と言って死んでいったアイシャ。
わたしはあの人達をみて、なんて酷い人達なんだろうと罵った。
あんなのが親で可哀想だと思った。
だからわたしはアイシャを大事に育てると決めていた。
そして、大事に育てた ……はず。
前世と同じ容姿のアイシャ。
わたし達には全く似ていなかった。
ただ、アイシャは我儘を言わない、いい子だった。
いつも笑顔でわたし達はその笑顔に癒されていた。
使用人達にも我儘を言わず、みんなに優しく接することのできる娘。
みんなに愛されていた。
頭も良くて飲み込みが早い。
ただ、魔力がとてつもなく膨大だった。
それを制御できない。
子どもの体に大人以上の魔力を備えているアイシャに、制御は難しかった。
さらに属性が不明で未だにわからない。
もしかしたら無属性で、全ての魔法に長けているのかもしれない。
それは魔力を持つ者にとって、憧れでどうしても欲してしまう。
……嫉妬してしまうことだった。
わたしは、我が娘に嫉妬しているの?
何度となく自分に問う。
否。
あの子はわたしの愛する娘、アイシャを守り愛すると決めて育てた。
2歳年下のターナはわたしとハイドに似た娘。
ニコニコしていつも甘えてくる。
「お母様!」
と言って抱きついて纏わりついてくるターナをついかまってしまう。
毎日の出来事を楽しそうに話してくるターナ。
アイシャのことも姉として慕っているターナ。
我儘なところも可愛くて、つい許してしまう。
仕事が忙しくて、イライラしてもターナがわたしに抱きついてくると、ホッとして可愛くてたまらない。
少し勉強が苦手で、魔力は人並み。
そんなターナと過ごす時間はわたしにとって大切なひと時だった。
そんな可愛い2人の娘との時間が壊れた。
アイシャが王立図書館で怪我をした。
本人は転んだだけだと言うのに、お父様は大袈裟で違うと言う。
ターナが姉を虐めている?
何を言っているの。
そんなことある訳がない。
ターナはそんな酷いことをする子ではない。
親が信じなければ誰が信じてあげるの?
親なら子どものことを信じてあげなくっちゃ。
ハイドとも相談した。
ハイドは仕事が忙しくゆっくりとする暇があまりない。
それでも子ども達のことをきちんと愛している。
ターナがそんな子だなんて絶対に思っていない。
ターナは少し我儘なところがある。
だからアイシャにも我儘を少し言っているだけで、意地悪しているわけでも虐めているわけでもない。
そう、うちの子に限ってそんな事はない。
アイシャだっていつも笑っている。
悲しそうな顔をしていることなんて一度もない。
わたし達三人をみて、いつも横で微笑んでいるのよ、アイシャは!
なのにアイシャは退院してすぐに屋敷を出て行った。
お父様はまるで私たち夫婦がアイシャを愛していないように責めた。
ハイドもわたしもアイシャを愛している。
確かに下のターナが甘えてくるのでつい先にターナのことをしてしまうけど、アイシャのことだって大切だ。
でも……今回アイシャの誕生日のプレゼントすら渡していない。
買ってはいた。
でも仕事が忙しくて、アイシャならわかってくれると思っていた。
だけどアイシャが転んで怪我をした。
だから仕方なくお祝いしてあげられなかったのだ。
自分で転んだのだ、本人が悪い。
仕方がなかった。
でもふと考える。
ターナがもし怪我をして入院したら、あの子だったら……
病室で誕生日祝いをさせられていたかもしれない。
ターナだったら、寂しいから毎日会いにきてと言ってたかもしれない。
ターナだったら、ハイドが会いに来なかったら拗ねて泣いてたかもしれない。
でも、アイシャは我儘を言わない。
親を困らせない。
とてもいい子だ。
いい子なのだが……
お父様は、アイシャに対して甘すぎる。
ターナに対しては少し厳しい。
同じ孫なのに、どうして差別をするのかしら?
まるでターナが悪い子みたいに言うの。
あんなに姉を慕っている子が姉に意地悪をする訳がないのに。
……あんなに明るいアイシャがわたし達の前から去って行った。
アイシャは特別な子どもだった。
ハイドと結婚してすぐに授かった子どもがアイシャの生まれ変わりだと気がついた。
お父様もすぐにわかった。
アイシャの『気』を感じたから。
辛く悲しい人生を14歳という若さで自ら幕を閉じたアイシャ。
助かるはずだった命を
『死にたい、楽になりたい』
と言って死んでいったアイシャ。
わたしはあの人達をみて、なんて酷い人達なんだろうと罵った。
あんなのが親で可哀想だと思った。
だからわたしはアイシャを大事に育てると決めていた。
そして、大事に育てた ……はず。
前世と同じ容姿のアイシャ。
わたし達には全く似ていなかった。
ただ、アイシャは我儘を言わない、いい子だった。
いつも笑顔でわたし達はその笑顔に癒されていた。
使用人達にも我儘を言わず、みんなに優しく接することのできる娘。
みんなに愛されていた。
頭も良くて飲み込みが早い。
ただ、魔力がとてつもなく膨大だった。
それを制御できない。
子どもの体に大人以上の魔力を備えているアイシャに、制御は難しかった。
さらに属性が不明で未だにわからない。
もしかしたら無属性で、全ての魔法に長けているのかもしれない。
それは魔力を持つ者にとって、憧れでどうしても欲してしまう。
……嫉妬してしまうことだった。
わたしは、我が娘に嫉妬しているの?
何度となく自分に問う。
否。
あの子はわたしの愛する娘、アイシャを守り愛すると決めて育てた。
2歳年下のターナはわたしとハイドに似た娘。
ニコニコしていつも甘えてくる。
「お母様!」
と言って抱きついて纏わりついてくるターナをついかまってしまう。
毎日の出来事を楽しそうに話してくるターナ。
アイシャのことも姉として慕っているターナ。
我儘なところも可愛くて、つい許してしまう。
仕事が忙しくて、イライラしてもターナがわたしに抱きついてくると、ホッとして可愛くてたまらない。
少し勉強が苦手で、魔力は人並み。
そんなターナと過ごす時間はわたしにとって大切なひと時だった。
そんな可愛い2人の娘との時間が壊れた。
アイシャが王立図書館で怪我をした。
本人は転んだだけだと言うのに、お父様は大袈裟で違うと言う。
ターナが姉を虐めている?
何を言っているの。
そんなことある訳がない。
ターナはそんな酷いことをする子ではない。
親が信じなければ誰が信じてあげるの?
親なら子どものことを信じてあげなくっちゃ。
ハイドとも相談した。
ハイドは仕事が忙しくゆっくりとする暇があまりない。
それでも子ども達のことをきちんと愛している。
ターナがそんな子だなんて絶対に思っていない。
ターナは少し我儘なところがある。
だからアイシャにも我儘を少し言っているだけで、意地悪しているわけでも虐めているわけでもない。
そう、うちの子に限ってそんな事はない。
アイシャだっていつも笑っている。
悲しそうな顔をしていることなんて一度もない。
わたし達三人をみて、いつも横で微笑んでいるのよ、アイシャは!
なのにアイシャは退院してすぐに屋敷を出て行った。
お父様はまるで私たち夫婦がアイシャを愛していないように責めた。
ハイドもわたしもアイシャを愛している。
確かに下のターナが甘えてくるのでつい先にターナのことをしてしまうけど、アイシャのことだって大切だ。
でも……今回アイシャの誕生日のプレゼントすら渡していない。
買ってはいた。
でも仕事が忙しくて、アイシャならわかってくれると思っていた。
だけどアイシャが転んで怪我をした。
だから仕方なくお祝いしてあげられなかったのだ。
自分で転んだのだ、本人が悪い。
仕方がなかった。
でもふと考える。
ターナがもし怪我をして入院したら、あの子だったら……
病室で誕生日祝いをさせられていたかもしれない。
ターナだったら、寂しいから毎日会いにきてと言ってたかもしれない。
ターナだったら、ハイドが会いに来なかったら拗ねて泣いてたかもしれない。
でも、アイシャは我儘を言わない。
親を困らせない。
とてもいい子だ。
いい子なのだが……
お父様は、アイシャに対して甘すぎる。
ターナに対しては少し厳しい。
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あんなに姉を慕っている子が姉に意地悪をする訳がないのに。
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