11 / 156
離縁してください
【11】
しおりを挟む
✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎ソニア殿下✴︎✴︎✴︎✴︎
「お父様ぁ!わたし、嫁ぐことはできないわ」
涙をいっぱいためてお父様の膝に顔を埋めた。
しくしく泣き始めるとお父様が優しくわたしの頭を撫でた。
どんなに泣いて『嫁ぎたくない』と頼んでも聞き入れてもらえなかった。
『もうお前の我儘は聞き入れない』と言われたわ。
でも最近は大人しくしていたからお父様ならきっと私の言うことを聞いてくださるはずよ。
たった一人の可愛い王女なのよ?お父様はどんなことでもわたしの望みを叶えてくれたわ。
隣国の第二王子のもとに嫁ぐなんて絶対に嫌!
お父様に何度もお願いしたけど何故かアレックのことだけはいつも聞いてはくださらないの。
アレックに王命で忌々しいあの女と結婚させたわ。
絶対許さない!
『アレック、どうして結婚したの?お父様の命令なんて聞かなくてもいいのに!わたし、絶対許さないから!』
大好きなアレック。優しいアレック。ずっとアレックのお嫁さんになると決めていたわ。
なのにお父様は『それはダメだ、お前はそれなりの地位のある者と結婚させる』と言って首を縦には振ってくれない。
お母様に頼んでもお兄様に頼んでも困った顔をするだけ。
アレックだってわたしが好きよね?
お兄様がアレックをわたしから配置換えしようとした。わたしは納得できずに怒り狂った。侍女や侍従に八つ当たりをしたし泣いて部屋に篭ったわ。
作戦成功!アレックはわたしの近衛騎士なの。
他の人はいらない、アレックだけがそばにいてくれたらいいの。
いくらアレックがそばにいてくれても結婚した姿が目の前でチラつく。
わたしは絶対嫌だった。許さない、許せない。
だからアレックを脅したの。
『もしシルビアを愛したらシルビアを殺すわ』
わたしはアレックにお願いをしたの。とても可愛らしいお強請りよ。
『いい?もしもアレックがシルビアを抱いたら許さないから!子供が生まれたらその子供もシルビアも殺す!出来ないと思ってる?わたしはずっとずっとあなたが、あなただけが好きだったの。その想いを壊されたのよ?』
わたしはアレックを見つめてとびっきり美しい顔をして微笑んでみせた。
『絶対に許さないわ』
王命での結婚は2年間は離縁は出来ないわ。
だから仕方がない。離縁は2年後、それまでわたしは待たないといけない。
二人の関係が上手くいかないようにアレックとシルビアに監視をつけた。
わたしの愛はアレックに伝わって彼はシルビアを愛することはなかった。
だから安心していたのに……わたしが嫁ぐことになるなんて………
「アレック、屋敷に帰ったら許さないから!この王宮に泊まるの、これは命令よ」
結婚をなんとかやめてもらえるようにお父様にお願いするのに、全く聞き入れてもらえない。
不安と恐怖でわたしの心は壊れそうだった。
だからアレックにそばにいて欲しかった。彼がそばにいてくれるだけで安心するの。
固執?違うわ。これは愛なの。
わたしの大切なアレックを奪ったシルビア、彼女を排除したい。殺せば王女のわたしだって捕まってしまう。
それだけはできない。アレックのそばにいたい。
だったら……シルビアを壊せばいい。アレックのそばにいられなくなるように。
『シルビアったら何枚か大切な書類を命令してこっそり捨てさせたら、彼女のミスになったらしくて信用がなくなってきているみたい、いい気味ね?』
『使っていない部屋に騎士がシルビアを呼び出して無理やり乱暴しようとしたらしいわよ?残念ながら未遂で終わったらしいけど。夫に相手にされないから他の男に抱いて貰えばよかったのに、ねっ?』
アレックにそう伝えると何故かアレックは硬い表情をしていた。
どうしたのかしら?
やっとシルビアから離れられるのに。わたしと共に生きる未来をもう少しで掴めるのに。
そして最後の仕上げ。
お父様にもう一度泣き落としをするの。
「お父様ぁ!わたし、嫁ぐことはできないわ」
涙をいっぱいためてお父様の膝に顔を埋めた。
しくしく泣き始めるとお父様が優しくわたしの頭を撫でた。
どんなに泣いて『嫁ぎたくない』と頼んでも聞き入れてもらえなかった。
『もうお前の我儘は聞き入れない』と言われたわ。
でも最近は大人しくしていたからお父様ならきっと私の言うことを聞いてくださるはずよ。
たった一人の可愛い王女なのよ?お父様はどんなことでもわたしの望みを叶えてくれたわ。
隣国の第二王子のもとに嫁ぐなんて絶対に嫌!
お父様に何度もお願いしたけど何故かアレックのことだけはいつも聞いてはくださらないの。
アレックに王命で忌々しいあの女と結婚させたわ。
絶対許さない!
『アレック、どうして結婚したの?お父様の命令なんて聞かなくてもいいのに!わたし、絶対許さないから!』
大好きなアレック。優しいアレック。ずっとアレックのお嫁さんになると決めていたわ。
なのにお父様は『それはダメだ、お前はそれなりの地位のある者と結婚させる』と言って首を縦には振ってくれない。
お母様に頼んでもお兄様に頼んでも困った顔をするだけ。
アレックだってわたしが好きよね?
お兄様がアレックをわたしから配置換えしようとした。わたしは納得できずに怒り狂った。侍女や侍従に八つ当たりをしたし泣いて部屋に篭ったわ。
作戦成功!アレックはわたしの近衛騎士なの。
他の人はいらない、アレックだけがそばにいてくれたらいいの。
いくらアレックがそばにいてくれても結婚した姿が目の前でチラつく。
わたしは絶対嫌だった。許さない、許せない。
だからアレックを脅したの。
『もしシルビアを愛したらシルビアを殺すわ』
わたしはアレックにお願いをしたの。とても可愛らしいお強請りよ。
『いい?もしもアレックがシルビアを抱いたら許さないから!子供が生まれたらその子供もシルビアも殺す!出来ないと思ってる?わたしはずっとずっとあなたが、あなただけが好きだったの。その想いを壊されたのよ?』
わたしはアレックを見つめてとびっきり美しい顔をして微笑んでみせた。
『絶対に許さないわ』
王命での結婚は2年間は離縁は出来ないわ。
だから仕方がない。離縁は2年後、それまでわたしは待たないといけない。
二人の関係が上手くいかないようにアレックとシルビアに監視をつけた。
わたしの愛はアレックに伝わって彼はシルビアを愛することはなかった。
だから安心していたのに……わたしが嫁ぐことになるなんて………
「アレック、屋敷に帰ったら許さないから!この王宮に泊まるの、これは命令よ」
結婚をなんとかやめてもらえるようにお父様にお願いするのに、全く聞き入れてもらえない。
不安と恐怖でわたしの心は壊れそうだった。
だからアレックにそばにいて欲しかった。彼がそばにいてくれるだけで安心するの。
固執?違うわ。これは愛なの。
わたしの大切なアレックを奪ったシルビア、彼女を排除したい。殺せば王女のわたしだって捕まってしまう。
それだけはできない。アレックのそばにいたい。
だったら……シルビアを壊せばいい。アレックのそばにいられなくなるように。
『シルビアったら何枚か大切な書類を命令してこっそり捨てさせたら、彼女のミスになったらしくて信用がなくなってきているみたい、いい気味ね?』
『使っていない部屋に騎士がシルビアを呼び出して無理やり乱暴しようとしたらしいわよ?残念ながら未遂で終わったらしいけど。夫に相手にされないから他の男に抱いて貰えばよかったのに、ねっ?』
アレックにそう伝えると何故かアレックは硬い表情をしていた。
どうしたのかしら?
やっとシルビアから離れられるのに。わたしと共に生きる未来をもう少しで掴めるのに。
そして最後の仕上げ。
お父様にもう一度泣き落としをするの。
1,565
あなたにおすすめの小説
これ以上私の心をかき乱さないで下さい
Karamimi
恋愛
伯爵令嬢のユーリは、幼馴染のアレックスの事が、子供の頃から大好きだった。アレックスに振り向いてもらえるよう、日々努力を重ねているが、中々うまく行かない。
そんな中、アレックスが伯爵令嬢のセレナと、楽しそうにお茶をしている姿を目撃したユーリ。既に5度も婚約の申し込みを断られているユーリは、もう一度真剣にアレックスに気持ちを伝え、断られたら諦めよう。
そう決意し、アレックスに気持ちを伝えるが、いつも通りはぐらかされてしまった。それでも諦めきれないユーリは、アレックスに詰め寄るが
“君を令嬢として受け入れられない、この気持ちは一生変わらない”
そうはっきりと言われてしまう。アレックスの本心を聞き、酷く傷ついたユーリは、半期休みを利用し、兄夫婦が暮らす領地に向かう事にしたのだが。
そこでユーリを待っていたのは…
心の中にあなたはいない
ゆーぞー
恋愛
姉アリーのスペアとして誕生したアニー。姉に成り代われるようにと育てられるが、アリーは何もせずアニーに全て押し付けていた。アニーの功績は全てアリーの功績とされ、周囲の人間からアニーは役立たずと思われている。そんな中アリーは事故で亡くなり、アニーも命を落とす。しかしアニーは過去に戻ったため、家から逃げ出し別の人間として生きていくことを決意する。
一方アリーとアニーの死後に真実を知ったアリーの夫ブライアンも過去に戻りアニーに接触しようとするが・・・。
【完結】あなたを忘れたい
やまぐちこはる
恋愛
子爵令嬢ナミリアは愛し合う婚約者ディルーストと結婚する日を待ち侘びていた。
そんな時、不幸が訪れる。
■□■
【毎日更新】毎日8時と18時更新です。
【完結保証】最終話まで書き終えています。
最後までお付き合い頂けたらうれしいです(_ _)
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
全てを捨てて、わたしらしく生きていきます。
彩華(あやはな)
恋愛
3年前にリゼッタお姉様が風邪で死んだ後、お姉様の婚約者であるバルト様と結婚したわたし、サリーナ。バルト様はお姉様の事を愛していたため、わたしに愛情を向けることはなかった。じっと耐えた3年間。でも、人との出会いはわたしを変えていく。自由になるために全てを捨てる覚悟を決め、わたしはわたしらしく生きる事を決意する。
私と幼馴染と十年間の婚約者
川村 あかり
恋愛
公爵令嬢ロゼリアは、王子アルベルトとの婚約を結んでいるが、彼の心は無自覚に幼馴染のミナに奪われていた。ミナの魔法【魅了】が無意識に周りの男性を狂わせ、アルベルトもその例外ではない。
それぞれが生まれつき得意な魔法があり、ロゼリアは見たものや聞いたものを完璧に記録できる【記録・再生】の魔法を持ち、二人の関係に耐えきれず胃の痛みに悩む日々。そんな中、彼女の唯一の理解者の冷静沈着なキースや毒舌のマリーが心の支えとなる。
アルベルトの側近であるガストンは、魔法【増幅】で騒動を盛り上げる一方、ミナの友人リリィは【幻影】の魔法を使ってロゼリアを貶めようと画策する。
婚約者と幼馴染の行動に振り回されるロゼリア。魔法が絡んだ恋愛模様の中で、彼女は本当の愛を見つけられるのか?
理想の『女の子』を演じ尽くしましたが、不倫した子は育てられないのでさようなら
赤羽夕夜
恋愛
親友と不倫した挙句に、黙って不倫相手の子供を生ませて育てさせようとした夫、サイレーンにほとほとあきれ果てたリリエル。
問い詰めるも、開き直り復縁を迫り、同情を誘おうとした夫には千年の恋も冷めてしまった。ショックを通りこして吹っ切れたリリエルはサイレーンと親友のユエルを追い出した。
もう男には懲り懲りだと夫に黙っていたホテル事業に没頭し、好きな物を我慢しない生活を送ろうと決めた。しかし、その矢先に距離を取っていた学生時代の友人たちが急にアピールし始めて……?
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる