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二度目の人生にあなたは要らない。離縁しましょう。
【12】
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ーーさあ、今日の夜はこの城を出る。
マルセル殿下はわたしの話に顔を顰めていた。以前の殿下はわたしに興味すらなかったのに……わたしの癒しの力が強くなってから興味が湧いたのだろう。
でもごめんなさい。わたしはセデンとアイリーン様の幸せな姿を見るのも殺されるのも嫌なんです。
だからこの国から逃げることを選びます。
大好きなオーグのところでのんびりと暮らしたい。まだオーグとは連絡が取れないのがとても不安だけど。
どうしてこの国に来てから連絡が取れなくても平気だったのかしら?大好きなオーグのことを忘れてセデンと幸せになる夢をみてしまったわたしの罪なのかもしれないわ。
空が暗くなり始めた頃、王城内は何かと騒がしく賑やかになってきた。
わたしは誰かに声をかけられることもなく部屋の窓からその光景を見ていた。
ーーこれだけ忙しなく人々が動き回っていればわたしがいなくなってもわからないわね。
花火の打ち上げられる時間までに皆仕事を終わらせようと急いでいた。
街の中もお祭り騒ぎらしい。
城内でも一等席で見ようと、自分たちの仕事場の建物の上の方の窓から顔を出して花火の打ち上がる場所が見えるかの確認をしている人がいた。
国の予算の確認の仕事もしているからわかる。
この花火のために特別会計からどれだけのお金を出したのか。
そしてこの花火のおかげで国民がどれだけのお金を落としてくれるのか。街に人々が繰り出しお金を落とす。
陛下と王妃も今日は国民の前に顔を出して挨拶をするらしい。特別厳重な警護がある中、わたしの周囲はなんにもない。
セデンやマルセル殿下ももちろん挨拶をする。
ーーわたしは………この花火のことを誰の口からも聞かされていない。
マルセル殿下やミーナとは花火のことを話したけど、わたしに王太子妃としてきちんと連絡をくれた人は残念ながらいなかった。
「花火が始まったら……それがわたしのここでの暮らしの最後ね………もう矢で殺されることはないのよね」
ぽつりと「セデン……」と言葉が。
結局一度も巻き戻ってから会っていないセデンのことをつい思い出してしまう。
彼が笑った顔が好きだった。優しい声も、彼の優しい手が触れるたびドキドキした。ダンスを踊るだけでもう舞い上がってしまった。
ふと沢山の人がいるところに目を向けると、両陛下が王城内の別の建物へと移動するため馬車に乗り込んでいた。
広い王城を歩き回るのは使用人や文官達。
官僚や高位貴族、王家の人たちは馬車移動が当たり前。今から国民に挨拶するために街を見渡せる塔へと移動してそこから顔を出して挨拶をするのだろう。
でも、まだ二人だけしか移動していない。
あとからセデンとマルセル殿下は移動するのかもしれない。
わたしには関係ないことだけど。
なのになんだか気になって陛下達の馬車の動く様子をつい目で追ってしまった。
もう魔獣は退治したはず。そのお祝いなんだもの。何かあるわけないのに……
しばらく見ていたわたしは窓から離れようとした時、わたしの方を見つめる視線とぶつかってしまった。
ーー嘘っ……
アイリーン様がわたしの方を見ている。ううん、わかるはずがない。だって沢山ある窓の一つで顔を出しているわけではない。そっとカーテンの隙間から見ていただけなんだもの。
アイリーン様は数人の使用人を連れてパステルカラーのドレスを着こなしていてそれがまた儚く見える。守って差し上げたくなるような空気感。
ふわっと笑う顔が可愛らしく男心?をくすぐるらしい。
わたしにはよくわからないけど、騎士達がそんなことを言っていたのを思い出すわ。
今日もしっかりと可愛らしいわ。
わたしが慌てて目を逸らすと一瞬でもニヤッと笑ったのも勘違い?なのかな……
彼女のことを思い出すだけで吐き気が……胃が痛い。気持ち悪い。吐きそう。
「失礼します」
ミーナが部屋に入ってきた。
トレーに料理を乗せて。
「イリアナ様?体調が悪いのですか?」
ミーナがテーブルにトレーを置くと慌ててわたしのそばにやってきた。
「大丈夫よ……ほんの少し気持ち悪いだけなの」
「えっ?それって……」
「ち、違うわ……ただちょっと緊張しているだけなの」
ミーナの言葉に驚いた。わたしが妊娠?あり得ないわ。だってセデンとそんな関係はもう一年以上ないもの……
ーーあっ…………違う………ほんのひと月半くらい前までは仲良くしていた……はずなのよね。
マルセル殿下はわたしの話に顔を顰めていた。以前の殿下はわたしに興味すらなかったのに……わたしの癒しの力が強くなってから興味が湧いたのだろう。
でもごめんなさい。わたしはセデンとアイリーン様の幸せな姿を見るのも殺されるのも嫌なんです。
だからこの国から逃げることを選びます。
大好きなオーグのところでのんびりと暮らしたい。まだオーグとは連絡が取れないのがとても不安だけど。
どうしてこの国に来てから連絡が取れなくても平気だったのかしら?大好きなオーグのことを忘れてセデンと幸せになる夢をみてしまったわたしの罪なのかもしれないわ。
空が暗くなり始めた頃、王城内は何かと騒がしく賑やかになってきた。
わたしは誰かに声をかけられることもなく部屋の窓からその光景を見ていた。
ーーこれだけ忙しなく人々が動き回っていればわたしがいなくなってもわからないわね。
花火の打ち上げられる時間までに皆仕事を終わらせようと急いでいた。
街の中もお祭り騒ぎらしい。
城内でも一等席で見ようと、自分たちの仕事場の建物の上の方の窓から顔を出して花火の打ち上がる場所が見えるかの確認をしている人がいた。
国の予算の確認の仕事もしているからわかる。
この花火のために特別会計からどれだけのお金を出したのか。
そしてこの花火のおかげで国民がどれだけのお金を落としてくれるのか。街に人々が繰り出しお金を落とす。
陛下と王妃も今日は国民の前に顔を出して挨拶をするらしい。特別厳重な警護がある中、わたしの周囲はなんにもない。
セデンやマルセル殿下ももちろん挨拶をする。
ーーわたしは………この花火のことを誰の口からも聞かされていない。
マルセル殿下やミーナとは花火のことを話したけど、わたしに王太子妃としてきちんと連絡をくれた人は残念ながらいなかった。
「花火が始まったら……それがわたしのここでの暮らしの最後ね………もう矢で殺されることはないのよね」
ぽつりと「セデン……」と言葉が。
結局一度も巻き戻ってから会っていないセデンのことをつい思い出してしまう。
彼が笑った顔が好きだった。優しい声も、彼の優しい手が触れるたびドキドキした。ダンスを踊るだけでもう舞い上がってしまった。
ふと沢山の人がいるところに目を向けると、両陛下が王城内の別の建物へと移動するため馬車に乗り込んでいた。
広い王城を歩き回るのは使用人や文官達。
官僚や高位貴族、王家の人たちは馬車移動が当たり前。今から国民に挨拶するために街を見渡せる塔へと移動してそこから顔を出して挨拶をするのだろう。
でも、まだ二人だけしか移動していない。
あとからセデンとマルセル殿下は移動するのかもしれない。
わたしには関係ないことだけど。
なのになんだか気になって陛下達の馬車の動く様子をつい目で追ってしまった。
もう魔獣は退治したはず。そのお祝いなんだもの。何かあるわけないのに……
しばらく見ていたわたしは窓から離れようとした時、わたしの方を見つめる視線とぶつかってしまった。
ーー嘘っ……
アイリーン様がわたしの方を見ている。ううん、わかるはずがない。だって沢山ある窓の一つで顔を出しているわけではない。そっとカーテンの隙間から見ていただけなんだもの。
アイリーン様は数人の使用人を連れてパステルカラーのドレスを着こなしていてそれがまた儚く見える。守って差し上げたくなるような空気感。
ふわっと笑う顔が可愛らしく男心?をくすぐるらしい。
わたしにはよくわからないけど、騎士達がそんなことを言っていたのを思い出すわ。
今日もしっかりと可愛らしいわ。
わたしが慌てて目を逸らすと一瞬でもニヤッと笑ったのも勘違い?なのかな……
彼女のことを思い出すだけで吐き気が……胃が痛い。気持ち悪い。吐きそう。
「失礼します」
ミーナが部屋に入ってきた。
トレーに料理を乗せて。
「イリアナ様?体調が悪いのですか?」
ミーナがテーブルにトレーを置くと慌ててわたしのそばにやってきた。
「大丈夫よ……ほんの少し気持ち悪いだけなの」
「えっ?それって……」
「ち、違うわ……ただちょっと緊張しているだけなの」
ミーナの言葉に驚いた。わたしが妊娠?あり得ないわ。だってセデンとそんな関係はもう一年以上ないもの……
ーーあっ…………違う………ほんのひと月半くらい前までは仲良くしていた……はずなのよね。
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