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離縁してあげますわ!
【17】
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「いやあーーーー!!!!」
わたしは叫んだ。
クビになる?どうぞご勝手に!
公爵のしたことを絶対許せない!
幼かったわたしに対しても今のわたしに対しても!
それにこのクソ親父、絶対他にもやってる!
「さ、騒ぐな!」
まさかここまで大きな声を出すとは思わなかったのだろう。
わたしの口をふさぐ。公爵の手が生あったかくて気持ち悪いと。
「っぐっ……」
わたしは思いっきり手を噛んだ。
いや噛みついた。
「い、痛いっ!離せ!」
公爵は反対の手でわたしの髪の毛を掴み引っ張る。
わたしの方がよっぽど痛い!
腹が立ったのでさらに力を込めて噛んだ。本当はこんな汚い気持ち悪い手を噛み続けるのは嫌だった。
でも今わたしにできる抵抗だもの。
「何をしているんだ、誰かこの女を引き離せ!」
そばにいた侍従に命令する。
「は、はい」
わたしの体に手をかける侍従。
無理やり引き剥がそうとするけどわたしは噛むのをやめなかった。
多分はたから見ればわたしかなりおかしい人だと思う。
人の手を噛みついているんだもの。
「公爵様から離れろ!」
侍従はわたしのお腹に蹴りを入れた。
「ゴホッ」
流石に痛みが……床に崩れるように座りこんだ。
「この女!」
公爵が足で蹴ろうと………
ーー蹴られる!
そう思って頭に手を置いて覚悟した。
「ぐはっ……」
公爵の変な声がした。
ーーえっ?
頭から手を離し見上げると、ハンクスが公爵を殴っていた。
侍従がハンクスを鷲掴みにしたと思ったらハンクスはそれを振り解き、侍従を殴りつけていた。
ーーハンクス?
普段人を殴るような性格ではない。どちらかと言うと暴力とは無縁で騎士にすらなれそうにない柔な人だと思う。
それにわたしを助けるなんて……だってわたしが襲われようとしても廊下に出て行った人だよ?わたしのこと見捨てたはずなのに……
眼鏡がないのでぼんやりしか見えないけどハンクスの声は聞こえるし「くそっ、アリアに何するんだ!ふざけんな!」とわたしの名前を口にした。
「ここで何をしている!」
わたしの叫び声を聞いた見回りの騎士達がやってきた。
「大丈夫か?」
わたしのそばにやって来てそっと眼鏡を渡してくれたのは……「殿下?」
「アリア、大丈夫か?頬が真っ赤に腫れてる、くそっ!遅くなってすまない」
周りを見ると公爵と侍従、ハンクス達が騎士に連れて行かれるのが見えた。
ふとハンクスと目があった。
「アリア………すまなかった」
呟くような小さな言葉。
わたしは何も言えなかった。
恐怖と今の現状を把握できずにいた。
どうしてここに殿下が?
どうしてハンクスが助けてくれたの?
どうしてわたしがこんな目に遭うの?
ふわっと体が浮いた。
ーーあっ……
「医務室へ行こう」
殿下がわたしを抱き上げて部屋から連れ出してくれた。
わたしは声を出せずにいた。
殿下に自然と体を預け抱っこされたまま目を瞑った。
今は何もみたくない。声も……出ない。
そして………意識を手放した。
次に目が覚めた時、見慣れない天井が目に入ってきた。
「………………」
声が出ない。体が重くてうまく動かせない。
目だけキョロキョロと動かしているとわたしの顔を覗いてきた。
「アリア?目が覚めた?喉は渇かないか?」
「…………ん」
頭をコクンと動かした。
喉が渇いていた。そのことに今気がついた。
「起こすよ」
わたしの体をそっと起こしてくれたのは殿下だった。
ゴクゴクと冷たい水を飲んだ。
うまく飲めなくて口から少し水がこぼれた。
「ほら、口拭くよ」
殿下がハンカチで口を拭いてくれた。
「………あっ…が…う」
言葉がうまく出ない。それでもお礼をなんとか言った。
「まだ話さなくていい。アリアは頬を叩かれた時口の中を切ってるし頬もまだ腫れてる……公爵達は牢に入れた。これから取り調べを始めるが公爵だからと言って見逃しはしないよ。アリアが幼い時襲われたことも侍従が話してわかった……怖かったな」
殿下がわたしの頭を優しく撫でた。
ーー子供じゃないのに。
そう言いたいのに殿下の優しい手が触れるのは気持ち悪くないし何故かほっとした。
「仕事はしばらく休むようにしてある。部下達も君の分まで頑張ってくれているから安心して」
わたしはもう一度目を瞑り気がつけばそのまま眠ってしまった。
わたしは叫んだ。
クビになる?どうぞご勝手に!
公爵のしたことを絶対許せない!
幼かったわたしに対しても今のわたしに対しても!
それにこのクソ親父、絶対他にもやってる!
「さ、騒ぐな!」
まさかここまで大きな声を出すとは思わなかったのだろう。
わたしの口をふさぐ。公爵の手が生あったかくて気持ち悪いと。
「っぐっ……」
わたしは思いっきり手を噛んだ。
いや噛みついた。
「い、痛いっ!離せ!」
公爵は反対の手でわたしの髪の毛を掴み引っ張る。
わたしの方がよっぽど痛い!
腹が立ったのでさらに力を込めて噛んだ。本当はこんな汚い気持ち悪い手を噛み続けるのは嫌だった。
でも今わたしにできる抵抗だもの。
「何をしているんだ、誰かこの女を引き離せ!」
そばにいた侍従に命令する。
「は、はい」
わたしの体に手をかける侍従。
無理やり引き剥がそうとするけどわたしは噛むのをやめなかった。
多分はたから見ればわたしかなりおかしい人だと思う。
人の手を噛みついているんだもの。
「公爵様から離れろ!」
侍従はわたしのお腹に蹴りを入れた。
「ゴホッ」
流石に痛みが……床に崩れるように座りこんだ。
「この女!」
公爵が足で蹴ろうと………
ーー蹴られる!
そう思って頭に手を置いて覚悟した。
「ぐはっ……」
公爵の変な声がした。
ーーえっ?
頭から手を離し見上げると、ハンクスが公爵を殴っていた。
侍従がハンクスを鷲掴みにしたと思ったらハンクスはそれを振り解き、侍従を殴りつけていた。
ーーハンクス?
普段人を殴るような性格ではない。どちらかと言うと暴力とは無縁で騎士にすらなれそうにない柔な人だと思う。
それにわたしを助けるなんて……だってわたしが襲われようとしても廊下に出て行った人だよ?わたしのこと見捨てたはずなのに……
眼鏡がないのでぼんやりしか見えないけどハンクスの声は聞こえるし「くそっ、アリアに何するんだ!ふざけんな!」とわたしの名前を口にした。
「ここで何をしている!」
わたしの叫び声を聞いた見回りの騎士達がやってきた。
「大丈夫か?」
わたしのそばにやって来てそっと眼鏡を渡してくれたのは……「殿下?」
「アリア、大丈夫か?頬が真っ赤に腫れてる、くそっ!遅くなってすまない」
周りを見ると公爵と侍従、ハンクス達が騎士に連れて行かれるのが見えた。
ふとハンクスと目があった。
「アリア………すまなかった」
呟くような小さな言葉。
わたしは何も言えなかった。
恐怖と今の現状を把握できずにいた。
どうしてここに殿下が?
どうしてハンクスが助けてくれたの?
どうしてわたしがこんな目に遭うの?
ふわっと体が浮いた。
ーーあっ……
「医務室へ行こう」
殿下がわたしを抱き上げて部屋から連れ出してくれた。
わたしは声を出せずにいた。
殿下に自然と体を預け抱っこされたまま目を瞑った。
今は何もみたくない。声も……出ない。
そして………意識を手放した。
次に目が覚めた時、見慣れない天井が目に入ってきた。
「………………」
声が出ない。体が重くてうまく動かせない。
目だけキョロキョロと動かしているとわたしの顔を覗いてきた。
「アリア?目が覚めた?喉は渇かないか?」
「…………ん」
頭をコクンと動かした。
喉が渇いていた。そのことに今気がついた。
「起こすよ」
わたしの体をそっと起こしてくれたのは殿下だった。
ゴクゴクと冷たい水を飲んだ。
うまく飲めなくて口から少し水がこぼれた。
「ほら、口拭くよ」
殿下がハンカチで口を拭いてくれた。
「………あっ…が…う」
言葉がうまく出ない。それでもお礼をなんとか言った。
「まだ話さなくていい。アリアは頬を叩かれた時口の中を切ってるし頬もまだ腫れてる……公爵達は牢に入れた。これから取り調べを始めるが公爵だからと言って見逃しはしないよ。アリアが幼い時襲われたことも侍従が話してわかった……怖かったな」
殿下がわたしの頭を優しく撫でた。
ーー子供じゃないのに。
そう言いたいのに殿下の優しい手が触れるのは気持ち悪くないし何故かほっとした。
「仕事はしばらく休むようにしてある。部下達も君の分まで頑張ってくれているから安心して」
わたしはもう一度目を瞑り気がつけばそのまま眠ってしまった。
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