【完結】あなたとの離縁を目指します

たろ

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幼馴染が大切ならわたしとは離縁しましょう。

ダレン、20歳になる。

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 ダレンの誕生日の日。

 何故かいつもと違う空気。

 家の中の使用人達はダレンやお義父様に指示されて何かしらの準備に追われていた。

 20歳の節目。確かにお祝いするのはわかるけど、ダレンはソワソワして家の中を行ったり来たりしている。

 もう子供でもないのに。わたしには関係ないこと。少し冷たい視線をおくる。

 お義父様も「今日は部屋から出てはいけないよ」とわたしにちょっとしつこいくらい言って、わたしを部屋に閉じ込めた。

 部屋の中にはクッキーや飴、パンやフルーツが置かれ、飲み物も水からジュース、紅茶のセットまで用意されて、お手伝いのマリに「外から鍵を閉めますね」と何故か施錠されてしまった。

「ハァー」
 なんなんだ。
 まるで軟禁。

 なんなの?
 わたしは確かに愛されていないし、ダレンと愛や恋なんて感情はないし好かれてもいない。

 だからと言って部屋に閉じ込める?窓から逃げ出してしまいたい。

 ここが3階じゃなければ。

 平民のくせにやたら金持ちのバーナード家。

 ベランダに出て下を覗けば
「………………」

 ………こ、怖い。言葉すら出ない。

 落ちたら骨折どころでは終わらない。

「ハァー」
 またため息が出た。

 ベランダから広い庭を見つめていた。

 あ、あれは、ダレン。

 あっちにアデリーナ。

 もうすぐ二人は出会う。

 二人が出会うところをベランダからじっと見ていた。

 ダレンの誕生日パーティーに駆けつけたのかしら?いや、毎日のようにダレンに会いに来ているもの。
 今日もただ遊びに来ただけかしら?

 アデリーナがダレンに抱きつくのかな?

 ダレンが両手を広げてアデリーナを抱き寄せる?

 手を取り合って握りしめて見つめ合う?

 ズキッ。

 う、う…んっ??

 胸が痛い。

 手を握って………

 なんだか頭が痛い。
 気分が悪い。

 あ……いけない……手すりから体が……このまま力が抜けて倒れれば……ベランダから下に落ち…る……


 フラフラしながらなんとかベランダの手摺りを持つ。だけど体はベランダの外側へと落ちる……

 ああ、わたし……

 下に落ちながら意識が遠のいて行く。

 死ぬ時に意識がなければ痛くないかしら?


「ミズナッ!!!」

 誰かがわたしの名を呼ぶ。

 この声は……珍しいわよね。

 わたしの存在を一切無視してこの一年過ごしてきたくせに。

 なんなのよ!

 せっかく落ちて行く時何も感じないように意識がなくなりそうなのに。

 意識があったら痛いじゃない!



 あ、もうすぐ、地面。






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