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1.婚約破棄
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私はラージエルス王国・ヘーレイシア公爵家が長女エリス・ヘーレイシア、18歳。
婚約者はこの国の第二王子であられる、ゼルディア・フォン・ラージエルス殿下だ。
しかし……
「エリス・ヘーレイシア。貴様との婚約を破棄する!」
「……え…?」
貴族達が多く集まった、とある日の舞踏会。
私はこの公の場にて、婚約破棄を言い渡された。
当然、貴族達の注目が集まる。
最近ゼルディア様に好きな方がいるということは知っていた。
親同士で決められた婚約者である私より、その方を選んだということだろう。
悔しさよりも、怒りが少し勝っている。
しかし私は少し笑みを浮かべかけた。
流石にそれはまずいと思い、平静を装う。
そして理由は想像出来るが、一応尋ねてみることにした。
「……ゼルディア様。理由をお伺いしても?」
「貴様の相手をするのはもううんざりだからだ!私に好かれたいからかは知らんが、そのわざとらしい態度…。どれほど私が我慢してきたことか!」
「……。」
「私は貴様との婚約を破棄し、レーアと婚約する。」
「ごめんなさい、エリス様…。私はゼルディア様を愛しているのです。この気持ちを偽ることなど出来ません…。」
ゼルディア様の一歩後ろから、申し訳なさそうな表情をしたレーアと呼ばれた女性が言った。
近頃、ゼルディア様と一緒にいた女性だ。
レーア・ルネイアルト、ルネイアルト伯爵家の次女である。
その彼女……、貴族の礼儀すら知らないのかと思いたくなるほど、上位貴族に無礼を働いている。
自分より上の立場の方と話す時、自ら話しかけてはならないのだ。
相手から名前を尋ねられたり、会話に誘われでもしなければ、話すことなど許されない。
それがこの国の貴族としてのマナーだった。
「貴女は誰ですか?」
「わ、私はレーア・ルネイアルトと申しますっ。」
「レーアさん、ですか。初めてお話ししますわね~!」
「はいっ…。」
私の言葉に、周囲の貴族がざわつき始める。
そう、彼女と話すのは「初めて」なのだ。
それを言葉にするだけで、レーアがマナー知らずなのではないかと周囲に思わせる。
些細なことでも噂となり広まるのが貴族社会。
それがマナーのこととなれば、より厳しく見られるのである。
「うふふっ、可愛い方ですのね。」
「おいっ!それ以上喋ることは許さん!さっさとこの場を立ち去れ!」
貴族達の反応にまずいと思ったのか、焦り気味でゼルディア様が私を睨んだ。
それよりも……、本気で私との婚約破棄を望んでいる…。
それが分かった今、もはや偽る必要はないでしょう。
「………分かりました、ゼルディア様……いえ、ゼルディア殿下。」
「…!?」
私の雰囲気が変わったことに、ゼルディア殿下は気付いた様子。
「お慕いしておりました……が、レーアさんとお幸せに。婚約破棄の書類については、後ほど送らせて頂きます。では失礼致します。」
「……。」
口をぽかんと開けて間の抜けた顔になるゼルディア殿下。
レーアも驚きを隠せていない。
当然と言われれば当然なのだが。
2人はきっと、私がゼルディア殿下に泣いて縋ると思っていただろう。
確かに、偽っていた私であればそうしたかもしれない。
でももうそんな私は存在しない。
元々、性に合わない性格を演じていた。
好かれるためなどではなく、本人からそう命令されたのだ…。
「お嬢様、よろしかったのですか?」
帰りの馬車の中で、私付きの侍女ユナがそう聞いてきた。
「構わない。これで演技しなくても済むからね。それに殿下があの子を選んだというのなら、私から何かを言うつもりもないわ。」
「あれほど尽くしておられたのに…。」
「尽くしていたのは2年以上も前のこと。はじめは戻ってきてくれると思っていたけれど、途中から私のことを空気のように扱い始めたからね。その時点で、私は婚約破棄されるように動いていた…。ついに望みが叶ったわ。」
「そ、そうだったのですか!?」
「過去にご自分がなさった命令を忘れているのよ?」
「そうかもしれませんが……その事実を、ゼルディア第二王子殿下にお伝えすれば良いではありませんか…!これでは…、エリスお嬢様がお可哀想です……。」
「…ありがとう。ユナがそう思ってくれているだけで、私は十分よ。」
今にも泣きそうなユナに向かって、私は笑顔を向ける
それが余計に悲しそうに見えたのか、泣き出してしまった。
私は本当に大丈夫なのだが…。
でも、素直に嬉しかった。
今までの私を見てきているからこそ、このように思ってくれているのだろう。
ヘーレイシア公爵家に着き、私は真っ先にお父様の元へ向かった。
お父様は執務室で仕事をしていた。
今日の舞踏会には、仕事を理由に参加出来ていなかったのである。
つまり、お父様の代わりに私がヘーレイシア公爵家の代表だったのだ。
「エリス、手短に頼むぞ。」
「はい。では一言で申し上げます。ゼルディア殿下から婚約破棄を言い渡されました。」
「……は?何を…言っている…。」
「これは事実です。つい先程まで出席していた舞踏会の場で、婚約を破棄すると言われました。」
「…はぁ……。全く、何を考えているんだ第二王子殿下は…。」
「隣には伯爵令嬢レーア・ルネイアルトがおり、殿下は彼女と結ばれたいそうです。」
何の偽りもなく私は伝えた。
お父様は呆れたと言わんばかりに、ため息をこぼす。
そして少し考えてから、私を見た。
「お前はそれでいいのか?」
「無論です。」
「…迷いはない…か。お前は分かっていたんだな。」
「それはお父様も同じでしょう?」
「まぁな。殿下が伯爵令嬢と親しげにしているということは知っていた。だから婚約破棄を望んでくるだろうとも思っていたんだが…。まさか舞踏会のような公の場で、相談もなしに言ってくるとは…、さすがの私も予想外だったぞ。」
「ですがそのおかげで、簡単に婚約破棄出来るではありませんか。」
「お前の評価が下がるぞ?」
「そんなことにはならないと思いますよ。彼女…、貴族としてはまだまだですから。」
「…そうか。」
お父様は止めていた手を動かし始める。
これ以上は仕事の邪魔になると思い、私は執務室を退室した。
先程の「貴族としてはまだまだ」という言葉、これでお父様は察してくれたようだ。
貴族のマナーがなっていないことが意味するのは、周囲からの評価が下がること。
しかし今回の場合は、レーアだけではなくゼルディア殿下の評価も下がることになるだろう。
エリスとの婚約を破棄して一緒になりたいと殿下が望んだ女性が、彼女のようなマナー知らずな人だと知った貴族達は、これからどのような反応を見せるのか…。
それともゼルディア殿下が上手く事を運び、貴族達の信頼を得た後にめでたく結ばれることが出来るのか。
いずれにせよ、私はもう彼とは極力関わらないように生きていくつもりだ。
することを済ませ、もう寝ようかという時、誰かが部屋に大急ぎで近づいてくる音が聞こえた。
「お嬢様っ!ルアです!」
「…ルア。入って。」
ルア、彼女は私付きのもう1人の侍女だ。
ユナと同じく、仕事のできる真面目な女性である。
「遅くに申し訳ありませんっ…!」
「構わないわよ。何かあったの?」
「それが……国王陛下より『明日王城に来るように』、とのことです!」
「…早いわね。今日婚約破棄を言い渡されたばかりだというのに。お父様はなんと?」
「同行するとのことです。」
「そう…。分かったわ。私は明日に備えて、もう寝ることにする。2人もしっかりと休むように。」
「「はいっ。」」
明日は私にとって一番の敵……と言っては失礼だが、そんな方が待っている。
寝るのが遅くなり、翌日に頭が冴えない、なんてことがあっては困る。
だから早く寝よう、そう思った。
こうして、長く感じた一日は終わったのだった。
婚約者はこの国の第二王子であられる、ゼルディア・フォン・ラージエルス殿下だ。
しかし……
「エリス・ヘーレイシア。貴様との婚約を破棄する!」
「……え…?」
貴族達が多く集まった、とある日の舞踏会。
私はこの公の場にて、婚約破棄を言い渡された。
当然、貴族達の注目が集まる。
最近ゼルディア様に好きな方がいるということは知っていた。
親同士で決められた婚約者である私より、その方を選んだということだろう。
悔しさよりも、怒りが少し勝っている。
しかし私は少し笑みを浮かべかけた。
流石にそれはまずいと思い、平静を装う。
そして理由は想像出来るが、一応尋ねてみることにした。
「……ゼルディア様。理由をお伺いしても?」
「貴様の相手をするのはもううんざりだからだ!私に好かれたいからかは知らんが、そのわざとらしい態度…。どれほど私が我慢してきたことか!」
「……。」
「私は貴様との婚約を破棄し、レーアと婚約する。」
「ごめんなさい、エリス様…。私はゼルディア様を愛しているのです。この気持ちを偽ることなど出来ません…。」
ゼルディア様の一歩後ろから、申し訳なさそうな表情をしたレーアと呼ばれた女性が言った。
近頃、ゼルディア様と一緒にいた女性だ。
レーア・ルネイアルト、ルネイアルト伯爵家の次女である。
その彼女……、貴族の礼儀すら知らないのかと思いたくなるほど、上位貴族に無礼を働いている。
自分より上の立場の方と話す時、自ら話しかけてはならないのだ。
相手から名前を尋ねられたり、会話に誘われでもしなければ、話すことなど許されない。
それがこの国の貴族としてのマナーだった。
「貴女は誰ですか?」
「わ、私はレーア・ルネイアルトと申しますっ。」
「レーアさん、ですか。初めてお話ししますわね~!」
「はいっ…。」
私の言葉に、周囲の貴族がざわつき始める。
そう、彼女と話すのは「初めて」なのだ。
それを言葉にするだけで、レーアがマナー知らずなのではないかと周囲に思わせる。
些細なことでも噂となり広まるのが貴族社会。
それがマナーのこととなれば、より厳しく見られるのである。
「うふふっ、可愛い方ですのね。」
「おいっ!それ以上喋ることは許さん!さっさとこの場を立ち去れ!」
貴族達の反応にまずいと思ったのか、焦り気味でゼルディア様が私を睨んだ。
それよりも……、本気で私との婚約破棄を望んでいる…。
それが分かった今、もはや偽る必要はないでしょう。
「………分かりました、ゼルディア様……いえ、ゼルディア殿下。」
「…!?」
私の雰囲気が変わったことに、ゼルディア殿下は気付いた様子。
「お慕いしておりました……が、レーアさんとお幸せに。婚約破棄の書類については、後ほど送らせて頂きます。では失礼致します。」
「……。」
口をぽかんと開けて間の抜けた顔になるゼルディア殿下。
レーアも驚きを隠せていない。
当然と言われれば当然なのだが。
2人はきっと、私がゼルディア殿下に泣いて縋ると思っていただろう。
確かに、偽っていた私であればそうしたかもしれない。
でももうそんな私は存在しない。
元々、性に合わない性格を演じていた。
好かれるためなどではなく、本人からそう命令されたのだ…。
「お嬢様、よろしかったのですか?」
帰りの馬車の中で、私付きの侍女ユナがそう聞いてきた。
「構わない。これで演技しなくても済むからね。それに殿下があの子を選んだというのなら、私から何かを言うつもりもないわ。」
「あれほど尽くしておられたのに…。」
「尽くしていたのは2年以上も前のこと。はじめは戻ってきてくれると思っていたけれど、途中から私のことを空気のように扱い始めたからね。その時点で、私は婚約破棄されるように動いていた…。ついに望みが叶ったわ。」
「そ、そうだったのですか!?」
「過去にご自分がなさった命令を忘れているのよ?」
「そうかもしれませんが……その事実を、ゼルディア第二王子殿下にお伝えすれば良いではありませんか…!これでは…、エリスお嬢様がお可哀想です……。」
「…ありがとう。ユナがそう思ってくれているだけで、私は十分よ。」
今にも泣きそうなユナに向かって、私は笑顔を向ける
それが余計に悲しそうに見えたのか、泣き出してしまった。
私は本当に大丈夫なのだが…。
でも、素直に嬉しかった。
今までの私を見てきているからこそ、このように思ってくれているのだろう。
ヘーレイシア公爵家に着き、私は真っ先にお父様の元へ向かった。
お父様は執務室で仕事をしていた。
今日の舞踏会には、仕事を理由に参加出来ていなかったのである。
つまり、お父様の代わりに私がヘーレイシア公爵家の代表だったのだ。
「エリス、手短に頼むぞ。」
「はい。では一言で申し上げます。ゼルディア殿下から婚約破棄を言い渡されました。」
「……は?何を…言っている…。」
「これは事実です。つい先程まで出席していた舞踏会の場で、婚約を破棄すると言われました。」
「…はぁ……。全く、何を考えているんだ第二王子殿下は…。」
「隣には伯爵令嬢レーア・ルネイアルトがおり、殿下は彼女と結ばれたいそうです。」
何の偽りもなく私は伝えた。
お父様は呆れたと言わんばかりに、ため息をこぼす。
そして少し考えてから、私を見た。
「お前はそれでいいのか?」
「無論です。」
「…迷いはない…か。お前は分かっていたんだな。」
「それはお父様も同じでしょう?」
「まぁな。殿下が伯爵令嬢と親しげにしているということは知っていた。だから婚約破棄を望んでくるだろうとも思っていたんだが…。まさか舞踏会のような公の場で、相談もなしに言ってくるとは…、さすがの私も予想外だったぞ。」
「ですがそのおかげで、簡単に婚約破棄出来るではありませんか。」
「お前の評価が下がるぞ?」
「そんなことにはならないと思いますよ。彼女…、貴族としてはまだまだですから。」
「…そうか。」
お父様は止めていた手を動かし始める。
これ以上は仕事の邪魔になると思い、私は執務室を退室した。
先程の「貴族としてはまだまだ」という言葉、これでお父様は察してくれたようだ。
貴族のマナーがなっていないことが意味するのは、周囲からの評価が下がること。
しかし今回の場合は、レーアだけではなくゼルディア殿下の評価も下がることになるだろう。
エリスとの婚約を破棄して一緒になりたいと殿下が望んだ女性が、彼女のようなマナー知らずな人だと知った貴族達は、これからどのような反応を見せるのか…。
それともゼルディア殿下が上手く事を運び、貴族達の信頼を得た後にめでたく結ばれることが出来るのか。
いずれにせよ、私はもう彼とは極力関わらないように生きていくつもりだ。
することを済ませ、もう寝ようかという時、誰かが部屋に大急ぎで近づいてくる音が聞こえた。
「お嬢様っ!ルアです!」
「…ルア。入って。」
ルア、彼女は私付きのもう1人の侍女だ。
ユナと同じく、仕事のできる真面目な女性である。
「遅くに申し訳ありませんっ…!」
「構わないわよ。何かあったの?」
「それが……国王陛下より『明日王城に来るように』、とのことです!」
「…早いわね。今日婚約破棄を言い渡されたばかりだというのに。お父様はなんと?」
「同行するとのことです。」
「そう…。分かったわ。私は明日に備えて、もう寝ることにする。2人もしっかりと休むように。」
「「はいっ。」」
明日は私にとって一番の敵……と言っては失礼だが、そんな方が待っている。
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