196 / 360
三
しおりを挟む
マルクスという名の戦士と他の二人の影が、アキリアと呼ばれた女戦士を取りかこむ。
最初、リィウスは彼らが女戦士にとどめを刺すのかと思っていた。
残忍ではあるが、敗北した剣闘士がその場で殺されることは珍しくない。戦いぶりが良ければ観客の慈悲の歓声によって、命を助けられることもあるが、今回はそういった反応は見られない。
リィウスは、女戦士の悲鳴が耳に入ってくるのを予想して身を固くした。だが、小人たちの行動は、思っていたのとは違っていた。
「やめろ! なにをする!」
脚を痛めて片膝ついている女戦士に、三人の小人がむらがる。
(なんと……)
リィウスは思わず眉をひそめていた。
傷ついて血を流している女戦士から、三人の小人たちは武衣を剥ぎとっていく。
「やめろ! よせ!」
戦士になるだけあって、かなり気の強い女なのだろう。アキリアは傷を負っていても必死に抗った。
リィウスのすぐ隣で見ていた男がいやな笑い声をあげた。
「おお、やっぱりいい身体をしておるな」
さらにその隣の男がつぶやく。
「アキリアといえば、今一番人気の女戦士だというのに……、あんな下郎どもには勿体ないな」
「まぁ、仕方ない」
リィウスが呆然と見ているあいだにも、残酷で淫猥な見世物がつづいた。
「よ、よせ! はなせ!」
アキリアは声も性格も戦士だけあって、どこか男性的だ。世間の話題にはうといリィウスも、ぼんやりと思い出した。美貌で男勝りの気性で売れている女戦士の名前が、たしかアキリアだと聞いたことがある。昼間の闘技場で戦ったのは、たいていは女相手で、稀に男とも戦ったが、決してひけは取らなかったと。
だが、今、彼女は舞台とも呼ぶべき小さな闘技場で哀れな姿をさらしていた。
小人たちは喜々として彼女の身につけているものを奪っていく。いくら相手が小柄な男たちとはいえ、三対一ではかなわない。しかも傷ついている脚をかばいながらの抵抗では、不利なのも当然だ。あっというまにアキリアはあられもない姿にされてしまった。
闘技はすでに卑猥な見世物に墜ちていた。
最初、リィウスは彼らが女戦士にとどめを刺すのかと思っていた。
残忍ではあるが、敗北した剣闘士がその場で殺されることは珍しくない。戦いぶりが良ければ観客の慈悲の歓声によって、命を助けられることもあるが、今回はそういった反応は見られない。
リィウスは、女戦士の悲鳴が耳に入ってくるのを予想して身を固くした。だが、小人たちの行動は、思っていたのとは違っていた。
「やめろ! なにをする!」
脚を痛めて片膝ついている女戦士に、三人の小人がむらがる。
(なんと……)
リィウスは思わず眉をひそめていた。
傷ついて血を流している女戦士から、三人の小人たちは武衣を剥ぎとっていく。
「やめろ! よせ!」
戦士になるだけあって、かなり気の強い女なのだろう。アキリアは傷を負っていても必死に抗った。
リィウスのすぐ隣で見ていた男がいやな笑い声をあげた。
「おお、やっぱりいい身体をしておるな」
さらにその隣の男がつぶやく。
「アキリアといえば、今一番人気の女戦士だというのに……、あんな下郎どもには勿体ないな」
「まぁ、仕方ない」
リィウスが呆然と見ているあいだにも、残酷で淫猥な見世物がつづいた。
「よ、よせ! はなせ!」
アキリアは声も性格も戦士だけあって、どこか男性的だ。世間の話題にはうといリィウスも、ぼんやりと思い出した。美貌で男勝りの気性で売れている女戦士の名前が、たしかアキリアだと聞いたことがある。昼間の闘技場で戦ったのは、たいていは女相手で、稀に男とも戦ったが、決してひけは取らなかったと。
だが、今、彼女は舞台とも呼ぶべき小さな闘技場で哀れな姿をさらしていた。
小人たちは喜々として彼女の身につけているものを奪っていく。いくら相手が小柄な男たちとはいえ、三対一ではかなわない。しかも傷ついている脚をかばいながらの抵抗では、不利なのも当然だ。あっというまにアキリアはあられもない姿にされてしまった。
闘技はすでに卑猥な見世物に墜ちていた。
0
あなたにおすすめの小説
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる