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「あれ、あいつは一緒じゃないのか?」
「……先輩って存外ヘタレですね」
「あ゛?!」
「未だに名前も呼べないなんて格好悪いです。ちなみに私はリーゼって呼んでますよ」
「!」
リーゼが尊敬するヒーロー先輩は、彼女が思う様な人じゃないと思うなぁ。
最初は凄いと思った。私達が自分可愛さに目を瞑っていた時、たった一人だけ彼女の心を守っていた人だから。
でも、仲良くなって様子を見てるとあれっ?って思ったのよね。
「ヘタレ先輩。リーゼは今日、殿下と会うんですよ」
「なんで止めないんだ!」
「私がお勧めしました。ふたりには話し合いが足りないと思ったので。本当は先輩だってそう思うでしょう?」
「また怪我でもしたら、」
「伯爵も同席します。問題無いですよね」
わー恐い顔。ヒーローの顔じゃないよ。
そんなに悔しいなら真っ向勝負したらいいのに。
「はい、ストップ!なんで喧嘩腰なのさ」
「フィデルありがと。だって腹立つんだもの。先輩、リーゼを騙したでしょう」
「俺は嘘はついてない」
「嘘はついてない?でも、いくつか隠してるし、こうだといいなって暗に導いてるでしょ。ずるいなぁ」
先輩は案外嘘が付けない人なのだろう。そこは好感持てるけど、私はあなたじゃなく、リーゼに幸せになってほしいのよ。
「……まるで小動物みたいにプルプルしてたくせに、中身は肉食獣かよ」
「褒めてくれてありがとうございます!
それでね、先輩。リーゼに言っちゃったの。先輩の仮説はずいぶん先輩に都合がいいですねって。ブリッチェ伯爵家はとっても美味しい婿入り先だから気をつけて、とも伝えました。合ってますよね?」
「……ようするに、お前はリーゼの為にめちゃくちゃ怒ってるんだな……」
「ご理解いただけて嬉しいですわ。
それで?どうしますの?このまま尻尾を巻いて退散?それとも指を咥えて傍観?」
「……悪かった。ありがとう」
おぉ、ここまで言ったら流石に怒るかと思ったけど、謝って更にはお礼まで!悪い人ではないのよね。格好つけてるヘタレなだけで。
「どういたしまして。また勉強会やって下さい。私の数学がヤバイので。話し合いはリーゼのお家よ」
「おう、任せろ。行ってくるわ」
「「いってらっしゃい!」」
ふぅ、いい仕事をしたわ。たぶん?
隣からかなりの圧があるけど、私は間違ってない!
「ビアンカ。今回は許すけど、人の恋愛は口出しし過ぎたら駄目だよ。恋はタイミングも大事なんだから。チャンスを掴めない奴は自滅してもいいんだよ?」
私を肉食獣だって言ってたけど、フィデルの方が厳し目だと思うのよ。
「だってリーゼのためだもん!あのまま先輩と盲目的に恋に進んだら嫌だわ。もちろん殿下に脅されるのも許せないけど。彼女はいっぱい悩むけど、本当は自分で答えを出せるの。最近は魔法のせいで自信がなくて先輩任せになってただけでしょ?だからこれは恋の後押しじゃなくて、自立の後押しでーす!」
「ビアンカは罰として一週間お菓子抜きね」
ずるい!これは絶対食べられない私の前で美味しそうにお菓子を食べるやつだ!
「睨んでも駄目だよ。これでリーゼがどっちも振っちゃったらどうするんだよ」
「え?リーゼなら絶対他にもいい人が言い寄ってくるよ。問題なしだわ!」
リーゼは側にいるとなんだか落ち着くのよね。ふわっとして可愛い彼女は誰を選ぶんだろう。
「のんきだなぁ。殿下と先輩が血みどろの戦いを繰り広げたらどう責任をとるつもりなんだ?」
「いやいや、さすがに無いでしょう。……無いよね?でも、もし本当にやったら殿下は気が狂ってるわよ。絶対に魅了だけじゃない。
伯爵様がいるから平気だと思うけど」
やだな、心配!早くリーゼに会いたいわ。
「……先輩って存外ヘタレですね」
「あ゛?!」
「未だに名前も呼べないなんて格好悪いです。ちなみに私はリーゼって呼んでますよ」
「!」
リーゼが尊敬するヒーロー先輩は、彼女が思う様な人じゃないと思うなぁ。
最初は凄いと思った。私達が自分可愛さに目を瞑っていた時、たった一人だけ彼女の心を守っていた人だから。
でも、仲良くなって様子を見てるとあれっ?って思ったのよね。
「ヘタレ先輩。リーゼは今日、殿下と会うんですよ」
「なんで止めないんだ!」
「私がお勧めしました。ふたりには話し合いが足りないと思ったので。本当は先輩だってそう思うでしょう?」
「また怪我でもしたら、」
「伯爵も同席します。問題無いですよね」
わー恐い顔。ヒーローの顔じゃないよ。
そんなに悔しいなら真っ向勝負したらいいのに。
「はい、ストップ!なんで喧嘩腰なのさ」
「フィデルありがと。だって腹立つんだもの。先輩、リーゼを騙したでしょう」
「俺は嘘はついてない」
「嘘はついてない?でも、いくつか隠してるし、こうだといいなって暗に導いてるでしょ。ずるいなぁ」
先輩は案外嘘が付けない人なのだろう。そこは好感持てるけど、私はあなたじゃなく、リーゼに幸せになってほしいのよ。
「……まるで小動物みたいにプルプルしてたくせに、中身は肉食獣かよ」
「褒めてくれてありがとうございます!
それでね、先輩。リーゼに言っちゃったの。先輩の仮説はずいぶん先輩に都合がいいですねって。ブリッチェ伯爵家はとっても美味しい婿入り先だから気をつけて、とも伝えました。合ってますよね?」
「……ようするに、お前はリーゼの為にめちゃくちゃ怒ってるんだな……」
「ご理解いただけて嬉しいですわ。
それで?どうしますの?このまま尻尾を巻いて退散?それとも指を咥えて傍観?」
「……悪かった。ありがとう」
おぉ、ここまで言ったら流石に怒るかと思ったけど、謝って更にはお礼まで!悪い人ではないのよね。格好つけてるヘタレなだけで。
「どういたしまして。また勉強会やって下さい。私の数学がヤバイので。話し合いはリーゼのお家よ」
「おう、任せろ。行ってくるわ」
「「いってらっしゃい!」」
ふぅ、いい仕事をしたわ。たぶん?
隣からかなりの圧があるけど、私は間違ってない!
「ビアンカ。今回は許すけど、人の恋愛は口出しし過ぎたら駄目だよ。恋はタイミングも大事なんだから。チャンスを掴めない奴は自滅してもいいんだよ?」
私を肉食獣だって言ってたけど、フィデルの方が厳し目だと思うのよ。
「だってリーゼのためだもん!あのまま先輩と盲目的に恋に進んだら嫌だわ。もちろん殿下に脅されるのも許せないけど。彼女はいっぱい悩むけど、本当は自分で答えを出せるの。最近は魔法のせいで自信がなくて先輩任せになってただけでしょ?だからこれは恋の後押しじゃなくて、自立の後押しでーす!」
「ビアンカは罰として一週間お菓子抜きね」
ずるい!これは絶対食べられない私の前で美味しそうにお菓子を食べるやつだ!
「睨んでも駄目だよ。これでリーゼがどっちも振っちゃったらどうするんだよ」
「え?リーゼなら絶対他にもいい人が言い寄ってくるよ。問題なしだわ!」
リーゼは側にいるとなんだか落ち着くのよね。ふわっとして可愛い彼女は誰を選ぶんだろう。
「のんきだなぁ。殿下と先輩が血みどろの戦いを繰り広げたらどう責任をとるつもりなんだ?」
「いやいや、さすがに無いでしょう。……無いよね?でも、もし本当にやったら殿下は気が狂ってるわよ。絶対に魅了だけじゃない。
伯爵様がいるから平気だと思うけど」
やだな、心配!早くリーゼに会いたいわ。
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