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第70話 剣闘祭 事件
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「お疲れクレア。良き動きだったぞ。」
「おう!!ありがとな!!」
「クレアが戦ってるのを見ていたら、私も戦いたくなってきました!」
「スーも戦いたい!第3回戦も戦順ずらそうよ~!!」
「そうだな。なら次はアイリスが1番手か。」
「はい!」
「…っと、そろそろ時間だ。また後でな!!」
4人が選手用観客席へ移動する中、俺は1人急いで賭場へ向かった。
「オヤジさん、換金頼む!!それとタリア校の勝利に大銀貨3枚!!」
「おう坊主!!ギリギリ間に合ったな!!」
毎日何度も顔を合わせているので、必然的に賭博受付にいるスキンヘッドのおじさんと仲良くなってしまった。
彼を”鑑定”してみたことがあるのだが、実はなかなかの実力者だった。
おそらく受付の仕事には窃盗を防ぐ警備も含まれているのだろう。
「それでは第2試合1戦目を始めます!!両者武器を構えて…試合開始!!」
この戦いも実力がまあまあ均衡しているので、獣人族故に若干ステータス値が勝っているタリア校にBETした。
しかし、この試合を見る目的は賭博ではなく戦力分析だ。
『2校のどちらかが次の対戦相手になるからな…しっかり観察しておかないと。』
俺は戦闘の癖を観察しながらステータス値やスキルLvのメモを取った。
といっても”鑑定”が使えることは4人にも隠しておきたいので、数値を適当にいじって予想の域を超えない程度に改ざんしている。
『次戦うのは確かアイリスだったよな。2校の誰よりステータス値も戦闘能力も大きく上回ってるし
…これなら余裕で5人抜きできそうだ。』
「試合終了ーーー!!勝者、タリア校カール選手!!」
特に大きな変動はなく、勝ったり負けたりを繰り返して大将同士の一騎打ちとなった。
思っていたよりタリア校の戦闘センスが低く、ギリギリまで追い込まれてしまった。
『俺の大銀貨3枚(30,000円)が…ん?あいつ…様子がおかしいな…』
相手選手の大将が、身体を震わせながら右の手の平を凝視している。
俺は循環させていたTPをより一層目に凝縮させ、視力を強化した。
『赤みがかった茶色の玉…丸薬か?…まさかっ!!』
昨日メリッサに聞いた話なのだが、ここ最近決闘都市コルセアの周辺で麻薬密売の噂が絶えないらしい。
麻薬の効果は五感強化や筋力強化といった戦闘向けのものだ。
しかし、効果が強い分副作用も強い。
定期的に麻薬を摂取しないと五感の損失や筋力低下など、得られる逆の効果が起こる。
そしてその麻薬の特徴は赤みがかった茶色の丸薬…
メリッサがもしかしたら剣闘祭で麻薬服用者が出るかもと言っていたが、まさか本当に出るとは。
『彼を止めないと…!!』
しかし、既に手遅れだった。
細く色白だった彼の身体は突然ボディビルダーを彷彿とさせるほど鍛え抜かれた身長5mほどの黒い身体へ変化し、目を血走らせ息を荒げている。
まるで化け物だ。
「うぁぁぁ…うぁぁぁぁ!!!!!!!」
「だ、誰かぁぁぁ!!!!!!」
『まずい…!!』
麻薬のせいで自我を失ったのか、奇声を上げて審判員に襲い掛かった。
「やぁぁぁ!!!!」
金髪の巻き毛の少女が観客席を飛び越え、短剣で変異した化け物へ襲い掛かった。
その刃は両腕を両断…しようとしたが、分厚い筋肉によって途中で止められてしまった。
『あれはメリッサか!!短剣だと傷が浅すぎる…仕方ない。』
「…おい坊主!!どこ行くんだ!?」
「オヤジさん、チケット預かっといてくれ!!」
「お、おう。ちょっ、待て!!」
俺は循環させていたTP3000を全て纏い、コロッセオ上階にある賭場から下階の舞台へ跳躍した。
化け物になる前に持っていた両手剣を拾って武器強化を施し、両手剣Lv.6”ジェットスマッシュ”で化け物の背中を斬りつけた。
『硬いっ…!!これでも致命傷にはならないか…!!』
刃は数cmしか斬り込めず、その上傷が塞がってきている。
倒すには回復速度を上回る攻撃を与える必要がある。
「メリッサ!!援護する!!」
「アルフレッドきゅん…助かったヨ!!!」
メリッサより俺の方がヘイトを買ったようで、その化け物はこちらを向いた。
次の瞬間
「…っ!!くっ…!!」
化け物が軽く踏み込んだと思ったら突如目の前に現れた。
何とか両手剣で防いだものの、異常な膂力によって吹き飛ばされて壁に打ち付けられた。
「アルフレッドきゅん!!!!!!!」
「痛ってぇ…コロッセオの壁硬すぎだろ…」
”闘気操術”で強化していたおかげで軽傷で済んだ。
…コロッセオの壁は凹んで砕けて重傷だが。
『相手は人型の化け物…なら弱点も人間と同じはずだ!!』
ヘイトがメリッサへ向かって油断したところで、再び背後から”ジェットスマッシュ”を行使した。
しかし、今度は背中ではなく右アキレス腱だ。
「はぁぁぁ!!!!!!!」
アキレス腱は筋肉に覆われていないので、簡単に切り裂くことができた。
そのまま両手剣Lv.4”インパクト”にスキルチェインし、左アキレス腱も断った。
それにより、化け物の巨体は地面に倒れてうつ伏せになった。
「まだまだぁぁ!!!!!」
続けて両手剣Lv.7”ジェノスストリーム”にスキルチェインし、首を後ろから斬り込んだ。
そこへ両方から巨大な腕が迫ってきた。
『まずいっ…!!』
「任せロ!!!」
メリッサが機転を利かして両手首の腱を断ち、化け物の動きを封じた。
「助かった!!離れろ!!」
『今なら出来なかったアレができる気がする…!!』
「これでとどめだぁぁl!!!!!」
多連撃範囲殲滅技、両手剣Lv.9”ノヴァディザスター”へスキルチェインした。
そして本来ならシステムアシストによって全方位に飛ぶはずの斬撃の軌道を変化させ、全て化け物の巨体へ放った。
「やったカ…?」
「おいメリッサ!!そのセリフは…」
「大丈夫…みたいだナ。」
「良かった…っ!!!」
戦闘中はアドレナリンの分泌によって感じていなかったのか、突然全身を痛みが駆け巡った。
「悪いメリッサ…ちょっと気絶する…」
「ちょっ、アルフレッドきゅん!?しっかりして!!ッドきゅん!!」
俺の意識はまどろみの中へ沈んでいった。
「おう!!ありがとな!!」
「クレアが戦ってるのを見ていたら、私も戦いたくなってきました!」
「スーも戦いたい!第3回戦も戦順ずらそうよ~!!」
「そうだな。なら次はアイリスが1番手か。」
「はい!」
「…っと、そろそろ時間だ。また後でな!!」
4人が選手用観客席へ移動する中、俺は1人急いで賭場へ向かった。
「オヤジさん、換金頼む!!それとタリア校の勝利に大銀貨3枚!!」
「おう坊主!!ギリギリ間に合ったな!!」
毎日何度も顔を合わせているので、必然的に賭博受付にいるスキンヘッドのおじさんと仲良くなってしまった。
彼を”鑑定”してみたことがあるのだが、実はなかなかの実力者だった。
おそらく受付の仕事には窃盗を防ぐ警備も含まれているのだろう。
「それでは第2試合1戦目を始めます!!両者武器を構えて…試合開始!!」
この戦いも実力がまあまあ均衡しているので、獣人族故に若干ステータス値が勝っているタリア校にBETした。
しかし、この試合を見る目的は賭博ではなく戦力分析だ。
『2校のどちらかが次の対戦相手になるからな…しっかり観察しておかないと。』
俺は戦闘の癖を観察しながらステータス値やスキルLvのメモを取った。
といっても”鑑定”が使えることは4人にも隠しておきたいので、数値を適当にいじって予想の域を超えない程度に改ざんしている。
『次戦うのは確かアイリスだったよな。2校の誰よりステータス値も戦闘能力も大きく上回ってるし
…これなら余裕で5人抜きできそうだ。』
「試合終了ーーー!!勝者、タリア校カール選手!!」
特に大きな変動はなく、勝ったり負けたりを繰り返して大将同士の一騎打ちとなった。
思っていたよりタリア校の戦闘センスが低く、ギリギリまで追い込まれてしまった。
『俺の大銀貨3枚(30,000円)が…ん?あいつ…様子がおかしいな…』
相手選手の大将が、身体を震わせながら右の手の平を凝視している。
俺は循環させていたTPをより一層目に凝縮させ、視力を強化した。
『赤みがかった茶色の玉…丸薬か?…まさかっ!!』
昨日メリッサに聞いた話なのだが、ここ最近決闘都市コルセアの周辺で麻薬密売の噂が絶えないらしい。
麻薬の効果は五感強化や筋力強化といった戦闘向けのものだ。
しかし、効果が強い分副作用も強い。
定期的に麻薬を摂取しないと五感の損失や筋力低下など、得られる逆の効果が起こる。
そしてその麻薬の特徴は赤みがかった茶色の丸薬…
メリッサがもしかしたら剣闘祭で麻薬服用者が出るかもと言っていたが、まさか本当に出るとは。
『彼を止めないと…!!』
しかし、既に手遅れだった。
細く色白だった彼の身体は突然ボディビルダーを彷彿とさせるほど鍛え抜かれた身長5mほどの黒い身体へ変化し、目を血走らせ息を荒げている。
まるで化け物だ。
「うぁぁぁ…うぁぁぁぁ!!!!!!!」
「だ、誰かぁぁぁ!!!!!!」
『まずい…!!』
麻薬のせいで自我を失ったのか、奇声を上げて審判員に襲い掛かった。
「やぁぁぁ!!!!」
金髪の巻き毛の少女が観客席を飛び越え、短剣で変異した化け物へ襲い掛かった。
その刃は両腕を両断…しようとしたが、分厚い筋肉によって途中で止められてしまった。
『あれはメリッサか!!短剣だと傷が浅すぎる…仕方ない。』
「…おい坊主!!どこ行くんだ!?」
「オヤジさん、チケット預かっといてくれ!!」
「お、おう。ちょっ、待て!!」
俺は循環させていたTP3000を全て纏い、コロッセオ上階にある賭場から下階の舞台へ跳躍した。
化け物になる前に持っていた両手剣を拾って武器強化を施し、両手剣Lv.6”ジェットスマッシュ”で化け物の背中を斬りつけた。
『硬いっ…!!これでも致命傷にはならないか…!!』
刃は数cmしか斬り込めず、その上傷が塞がってきている。
倒すには回復速度を上回る攻撃を与える必要がある。
「メリッサ!!援護する!!」
「アルフレッドきゅん…助かったヨ!!!」
メリッサより俺の方がヘイトを買ったようで、その化け物はこちらを向いた。
次の瞬間
「…っ!!くっ…!!」
化け物が軽く踏み込んだと思ったら突如目の前に現れた。
何とか両手剣で防いだものの、異常な膂力によって吹き飛ばされて壁に打ち付けられた。
「アルフレッドきゅん!!!!!!!」
「痛ってぇ…コロッセオの壁硬すぎだろ…」
”闘気操術”で強化していたおかげで軽傷で済んだ。
…コロッセオの壁は凹んで砕けて重傷だが。
『相手は人型の化け物…なら弱点も人間と同じはずだ!!』
ヘイトがメリッサへ向かって油断したところで、再び背後から”ジェットスマッシュ”を行使した。
しかし、今度は背中ではなく右アキレス腱だ。
「はぁぁぁ!!!!!!!」
アキレス腱は筋肉に覆われていないので、簡単に切り裂くことができた。
そのまま両手剣Lv.4”インパクト”にスキルチェインし、左アキレス腱も断った。
それにより、化け物の巨体は地面に倒れてうつ伏せになった。
「まだまだぁぁ!!!!!」
続けて両手剣Lv.7”ジェノスストリーム”にスキルチェインし、首を後ろから斬り込んだ。
そこへ両方から巨大な腕が迫ってきた。
『まずいっ…!!』
「任せロ!!!」
メリッサが機転を利かして両手首の腱を断ち、化け物の動きを封じた。
「助かった!!離れろ!!」
『今なら出来なかったアレができる気がする…!!』
「これでとどめだぁぁl!!!!!」
多連撃範囲殲滅技、両手剣Lv.9”ノヴァディザスター”へスキルチェインした。
そして本来ならシステムアシストによって全方位に飛ぶはずの斬撃の軌道を変化させ、全て化け物の巨体へ放った。
「やったカ…?」
「おいメリッサ!!そのセリフは…」
「大丈夫…みたいだナ。」
「良かった…っ!!!」
戦闘中はアドレナリンの分泌によって感じていなかったのか、突然全身を痛みが駆け巡った。
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俺の意識はまどろみの中へ沈んでいった。
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