132 / 237
第3章 宿敵の家と宿敵でなくなってから
第132話 あの日見た強さとの距離
しおりを挟む
今は俺の屋敷になってしまったフォルス家実家の中庭。そこで動きやすい服に着替えた俺は木刀を構えていた。
時間は昼食をとった昼を過ぎて、夕方になりかけている時間帯。
「……やはり良い構えだ。長い年月を費やして、真摯に剣に向き合ってきたのが良く伝わるよ」
普段なら剣の訓練は朝方にやるのにどうしてこの時間に木刀を構えているか。それはこの人――フォルス家の剣術指南役でもあるギリアム・ストアドさんが来訪してくれたからだ。
以前の別邸でのゼロードの事件の折、彼と剣の稽古をする約束をした。あの後は俺が当主になるための引継ぎや、実際に当主に就任してからの業務にあいさつ回りなんかで急がしくて時間が取れなかったけど、本日約束を果たすことが出来た、というわけだ。
俺の目の前には同じように木刀を構えるギリアムさんの姿があって、それは何度か見た父上やゼロードの構えと一緒だった。
「……ノヴァくん、覇気は使用しない。今この場は、ただ剣術だけの勝負だ」
ふぅーと大きく息を吐いたギリアムさんは少しの間だけ目を瞑り、集中力を高めている様子。それをみて、俺も意識を完全に切り替えた。周りの景色を遠ざけ、ギリアムさんにのみ集中する。
「君の力を、見せてくれ!」
目を強く開くと同時にギリアムさんは地面を蹴る。初手は正面からの攻め、それを視覚して、振り下ろされる一撃を木刀で防ぐ。
「っ!」
かつて幼き日に数回だけ見たギリアムさんの剣。俺が自分の想像で敵を作るときに、最後に考える最も強い人。彼の剣は鋭く、重いものだった。
予想通りに。
力を込めて木刀を弾き、素早く返す動きで振り下ろす。当然のようにギリアムさんは反応してくるものの、その動きも十分に目で追えた。
打ち込まれた俺の一撃はギリアムさんの木刀に防がれる。けれど、打ち込んだ瞬間に少しだけギリアムさんの木刀がブレた。
「っ!」
体内に貯め込んだ息が漏れる音を聞く。俺ではない、ギリアムさんのものだ。やや苦しそうな表情を見て、素早く追撃に切り替える。力を抜き、再び入れての打ち込み。さまざまな角度からギリアムさん目がけて振り下ろし続ける。
俺が想像していたのは幼き日に見たギリアムさんの剣。その頃に比べてギリアムさんの剣はきっと成長しているだろう。
けど俺も成長している。それこそ、幼き日の俺とは比べ物にならないほどに。
あの日見た剣は届かないと思うほどに遠かっただろう。そしてその距離を保ったまま、俺は大人になった。そして今の俺からその距離を保ったギリアムさんを、いつの間にか幻視していたのだろう。だから本当の彼は、実はそこまで遠くにはいなくて。
「くっ……」
その距離はなくなっていた。
「ここまで……とはっ……」
むしろ、追い抜いていた。
俺の一撃一撃がギリアムさんの体力を奪っていくのを感じる。彼も隙を見て反撃してくるものの、それを防ぎ、反撃ときっかけになった隙を封じるように意識しながら打ち込む。
状況は圧倒的に俺の方が有利。このまま押し切れる、そう確信するくらいには。
「まだ……だっ!」
剣を受けていたギリアムさんが不意を突くような形で急に屈み、膝を伸ばす動きと共に打ち上げてくる。俺とギリアムさんの大きな差があるとすれば、それは経験と技術の差。それをもって、ギリアムさんは勝負を決めに来た。
けど
迫る木刀に、振るった木刀の柄の部分を勢いよく当てることで軌道を逸らす。肩を強く掠めたものの、戦闘に支障はない。驚くギリアムさんの表情が目に映った。
これまでの戦いの中で、俺はギリアムさんの太刀筋を全て目で追えていた。もっと言えば、そのほとんどに反応もできていた。
調子がいい。そんな言葉をこれまでの俺なら使っただろう。実際それは間違いない。
けどそれを越えるような、なんというか強さの壁を越えたような、そんな気がする。ギリアムさんとの強さの距離が思ったよりも遠くなかったのは、想定したのが幼き日に見た彼だったから。
けど距離を無くして、追い越したのはきっとこっちが理由だ。
俺はシアの力を受けたあの日から、彼女の力によって本来の限界を越えている気がする。
もちろん今はシアの力は受けていない。けど体はシアの力を受けたときのことを覚えている。今の俺には絶対に出来ない反応、動き。けどそれは体の記憶として残っていて、あそこまでの力は出せなくても、それに少しでも追いつくことは出来る。
まるで激流が流れた後には広がった水無川の跡があるように。そこを流れる水はそれまでよりも速く流れるように。
俺の剣は、フォルス家の剣術指南役すらも越えていた。シアが、越えさせてくれた。
流れるようにギリアムさんの首筋に木刀の刃の部分を沿える。もちろん刃なんてないから傷つくことはないけど、これで決着だ。
しばらく唖然としていたギリアムさんは、大きく息を吐いて口を開いた。
「……見事だ、ノヴァくん。君ほどの剣の使い手を私は知らない。今までも、そしてきっとこれからもだ」
その言葉に、胸の中で歓喜が湧きおこる。木刀を下ろして、頭を下げた。
「ありがとうございます……ギリアムさん」
「……礼を言うのは私の方だ。このような素晴らしい剣を見るのみならず味わえたこと、これほどの喜びはない」
そう言ったギリアムさんが動く音を聞いた。頭を上げて、俺は目を見開く。ギリアムさんは片膝をついて、俺に頭を下げていた。忠誠を誓う騎士のような姿だった。
「ノヴァ・フォルス様……もし叶うなら、この私、ギリアム・ストアドを改めてフォルス家の指南役にしていただけないでしょうか? 私はあなたの……旦那様の元で剣を振るいたい。旦那様の元に集う者や、将来は旦那様の子に剣術を授けたいのです」
彼の言葉に、全身に衝撃が走った。
こんなこと、誰が想像できただろうか。今までは出来損ないと言われて、ギリアムさんに指導すらつけてもらえなかった。
そんな俺が彼に膝をついてもらえて、しかも指南役になりたいと願われるなんて。
胸の中で沸き起こる言葉に出来ないほど強く熱いものを感じながら、俺は口を開く。
「……ギリアムさん、ぜひお願いします。あなたが継続してフォルス家の指南役について頂けるなら、これほど嬉しいことはありません」
「……ありがたき、お言葉」
頭を上げてギリアムさんは微笑む。一点の曇りもないその微笑みは幼き日に見たような懐かしさを伴って。
俺は自然と笑顔を浮かべて、彼に微笑み返した。
時間は昼食をとった昼を過ぎて、夕方になりかけている時間帯。
「……やはり良い構えだ。長い年月を費やして、真摯に剣に向き合ってきたのが良く伝わるよ」
普段なら剣の訓練は朝方にやるのにどうしてこの時間に木刀を構えているか。それはこの人――フォルス家の剣術指南役でもあるギリアム・ストアドさんが来訪してくれたからだ。
以前の別邸でのゼロードの事件の折、彼と剣の稽古をする約束をした。あの後は俺が当主になるための引継ぎや、実際に当主に就任してからの業務にあいさつ回りなんかで急がしくて時間が取れなかったけど、本日約束を果たすことが出来た、というわけだ。
俺の目の前には同じように木刀を構えるギリアムさんの姿があって、それは何度か見た父上やゼロードの構えと一緒だった。
「……ノヴァくん、覇気は使用しない。今この場は、ただ剣術だけの勝負だ」
ふぅーと大きく息を吐いたギリアムさんは少しの間だけ目を瞑り、集中力を高めている様子。それをみて、俺も意識を完全に切り替えた。周りの景色を遠ざけ、ギリアムさんにのみ集中する。
「君の力を、見せてくれ!」
目を強く開くと同時にギリアムさんは地面を蹴る。初手は正面からの攻め、それを視覚して、振り下ろされる一撃を木刀で防ぐ。
「っ!」
かつて幼き日に数回だけ見たギリアムさんの剣。俺が自分の想像で敵を作るときに、最後に考える最も強い人。彼の剣は鋭く、重いものだった。
予想通りに。
力を込めて木刀を弾き、素早く返す動きで振り下ろす。当然のようにギリアムさんは反応してくるものの、その動きも十分に目で追えた。
打ち込まれた俺の一撃はギリアムさんの木刀に防がれる。けれど、打ち込んだ瞬間に少しだけギリアムさんの木刀がブレた。
「っ!」
体内に貯め込んだ息が漏れる音を聞く。俺ではない、ギリアムさんのものだ。やや苦しそうな表情を見て、素早く追撃に切り替える。力を抜き、再び入れての打ち込み。さまざまな角度からギリアムさん目がけて振り下ろし続ける。
俺が想像していたのは幼き日に見たギリアムさんの剣。その頃に比べてギリアムさんの剣はきっと成長しているだろう。
けど俺も成長している。それこそ、幼き日の俺とは比べ物にならないほどに。
あの日見た剣は届かないと思うほどに遠かっただろう。そしてその距離を保ったまま、俺は大人になった。そして今の俺からその距離を保ったギリアムさんを、いつの間にか幻視していたのだろう。だから本当の彼は、実はそこまで遠くにはいなくて。
「くっ……」
その距離はなくなっていた。
「ここまで……とはっ……」
むしろ、追い抜いていた。
俺の一撃一撃がギリアムさんの体力を奪っていくのを感じる。彼も隙を見て反撃してくるものの、それを防ぎ、反撃ときっかけになった隙を封じるように意識しながら打ち込む。
状況は圧倒的に俺の方が有利。このまま押し切れる、そう確信するくらいには。
「まだ……だっ!」
剣を受けていたギリアムさんが不意を突くような形で急に屈み、膝を伸ばす動きと共に打ち上げてくる。俺とギリアムさんの大きな差があるとすれば、それは経験と技術の差。それをもって、ギリアムさんは勝負を決めに来た。
けど
迫る木刀に、振るった木刀の柄の部分を勢いよく当てることで軌道を逸らす。肩を強く掠めたものの、戦闘に支障はない。驚くギリアムさんの表情が目に映った。
これまでの戦いの中で、俺はギリアムさんの太刀筋を全て目で追えていた。もっと言えば、そのほとんどに反応もできていた。
調子がいい。そんな言葉をこれまでの俺なら使っただろう。実際それは間違いない。
けどそれを越えるような、なんというか強さの壁を越えたような、そんな気がする。ギリアムさんとの強さの距離が思ったよりも遠くなかったのは、想定したのが幼き日に見た彼だったから。
けど距離を無くして、追い越したのはきっとこっちが理由だ。
俺はシアの力を受けたあの日から、彼女の力によって本来の限界を越えている気がする。
もちろん今はシアの力は受けていない。けど体はシアの力を受けたときのことを覚えている。今の俺には絶対に出来ない反応、動き。けどそれは体の記憶として残っていて、あそこまでの力は出せなくても、それに少しでも追いつくことは出来る。
まるで激流が流れた後には広がった水無川の跡があるように。そこを流れる水はそれまでよりも速く流れるように。
俺の剣は、フォルス家の剣術指南役すらも越えていた。シアが、越えさせてくれた。
流れるようにギリアムさんの首筋に木刀の刃の部分を沿える。もちろん刃なんてないから傷つくことはないけど、これで決着だ。
しばらく唖然としていたギリアムさんは、大きく息を吐いて口を開いた。
「……見事だ、ノヴァくん。君ほどの剣の使い手を私は知らない。今までも、そしてきっとこれからもだ」
その言葉に、胸の中で歓喜が湧きおこる。木刀を下ろして、頭を下げた。
「ありがとうございます……ギリアムさん」
「……礼を言うのは私の方だ。このような素晴らしい剣を見るのみならず味わえたこと、これほどの喜びはない」
そう言ったギリアムさんが動く音を聞いた。頭を上げて、俺は目を見開く。ギリアムさんは片膝をついて、俺に頭を下げていた。忠誠を誓う騎士のような姿だった。
「ノヴァ・フォルス様……もし叶うなら、この私、ギリアム・ストアドを改めてフォルス家の指南役にしていただけないでしょうか? 私はあなたの……旦那様の元で剣を振るいたい。旦那様の元に集う者や、将来は旦那様の子に剣術を授けたいのです」
彼の言葉に、全身に衝撃が走った。
こんなこと、誰が想像できただろうか。今までは出来損ないと言われて、ギリアムさんに指導すらつけてもらえなかった。
そんな俺が彼に膝をついてもらえて、しかも指南役になりたいと願われるなんて。
胸の中で沸き起こる言葉に出来ないほど強く熱いものを感じながら、俺は口を開く。
「……ギリアムさん、ぜひお願いします。あなたが継続してフォルス家の指南役について頂けるなら、これほど嬉しいことはありません」
「……ありがたき、お言葉」
頭を上げてギリアムさんは微笑む。一点の曇りもないその微笑みは幼き日に見たような懐かしさを伴って。
俺は自然と笑顔を浮かべて、彼に微笑み返した。
50
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
親友に恋人を奪われた俺は、姉の様に思っていた親友の父親の後妻を貰う事にしました。傷ついた二人の恋愛物語
石のやっさん
恋愛
同世代の輪から浮いていた和也は、村の権力者の息子正一より、とうとう、その輪のなから外されてしまった。幼馴染もかっての婚約者芽瑠も全員正一の物ので、そこに居場所が無いと悟った和也はそれを受け入れる事にした。
本来なら絶望的な状況の筈だが……和也の顔は笑っていた。
『勇者からの追放物』を書く時にに集めた資料を基に異世界でなくどこかの日本にありそうな架空な場所での物語を書いてみました。
「25周年アニバーサリーカップ」出展にあたり 主人公の年齢を25歳 ヒロインの年齢を30歳にしました。
カクヨムでカクヨムコン10に応募して中間突破した作品を加筆修正した作品です。
大きく物語は変わりませんが、所々、加筆修正が入ります。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
私の手からこぼれ落ちるもの
アズやっこ
恋愛
5歳の時、お父様が亡くなった。
優しくて私やお母様を愛してくれたお父様。私達は仲の良い家族だった。
でもそれは偽りだった。
お父様の書斎にあった手記を見た時、お父様の優しさも愛も、それはただの罪滅ぼしだった。
お父様が亡くなり侯爵家は叔父様に奪われた。侯爵家を追い出されたお母様は心を病んだ。
心を病んだお母様を助けたのは私ではなかった。
私の手からこぼれていくもの、そして最後は私もこぼれていく。
こぼれた私を救ってくれる人はいるのかしら…
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 作者独自の設定です。
❈ ざまぁはありません。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる