190 / 237
第3章 宿敵の家と宿敵でなくなってから
第190話 彼女の提案と、決意
しおりを挟む
「思いついたことがあるんです」
それはレイチェルさんと出会って数日後の夕食の後だった。食べ終わり、お酒を片手に談笑をしていると、不意にシアがそんなことを言った。
「以前言っていた、フォルス家とアークゲート家が共同で出来る何かの件ですが、大会はどうでしょうか?」
「大会?」
言われたことをそのまま復唱すれば、シアは頷いて返してくれた。
「フォルス家は剣の名家、アークゲート家は魔法の名家です。どちらも力比べという意味では共感が持てるかなと。特にアークゲートの魔法ならば試合をする人達が怪我をする心配や、周りに被害が出ることもありませんからね」
「……なるほど、アークゲートの魔力とフォルスの覇気が反発しなくなったから、そういったことも確かにできるね」
いい案だなと感じた。俺も色々なことを考えているけど、今のシアのは悪くない案だと思う。フォルス家の兵の皆や、アークゲート家の皆にとっても良い刺激になるだろう。戦いではなく、競うという事を前面に出せば反発も少なそうだ。
俺の様子を見て手ごたえがあると感じたのか、シアは微笑んで続きを説明してくれる。
「アークゲートは北、フォルスは南ですので、北は魔法、南は剣の大会を開くのはいかがでしょうか? 優勝者には景品や賞金を出すといった試みをすれば、人も集まると思います」
「……話を聞いた感じですと、腕試しが出来るなら景品や賞金がなくても人は集まりそうですけどね」
シアの言葉に、ターニャは苦笑いで答える。
「そう……かな?」
「天下のフォルスとアークゲートが大会を開くなら、参加するだけで泊が付きますからね。むしろ多すぎて選別するのも大変そうです」
「年に一回として、かなり大規模なものになるでしょうな」
「開催回数が増えれば、この国を代表する行事にすらなりそうですね」
ジルさん、ローエンさん、ラプラスさんも次々に意見を言ってくれる。彼らの意見を頭の中でまとめて、光景を思い浮かべた。
北のアークゲートでは魔法の大会を開く。北の人達が集まってきて、魔法の腕を競う。アークゲートの人なら競技に向いた魔法で周りへの被害とか、怪我の対策をしてくれるだろう。
南のフォルスでは剣の大会を開く。こっちも南の人達が集まってきて、それぞれの件の腕を競うことになるだろう。でも結局はアークゲート家の人に来てもらって、周りや参加者の怪我に対応してもらうわけで。
「……どっちも一か所でやっちゃいけないのかな?」
「……え?」
シアの声が隣から聞こえたから、俺はそっちを向いて説明を始めた。
「いや、剣や魔法の大会は盛り上がると思うけど、アークゲートの魔力とフォルスの覇気の反発は無いから、どっちも一か所でやればいいんじゃないかなって。そうすれば一回で済むし、剣に自信がある人は魔法に自信がある人を見れるでしょ? 逆もまた然りだから、それもいいかなって思って。
あー、でも思ったことを言っているだけで、一か所でやるってなると色々問題があったり?」
途中でシアが黙ってしまったので取り繕ってみたけど、彼女は首を横に振った。
「いえ、確かによくよく考えれば一か所でまとめて開催した方が規模も大きく出来ますし、準備の負担も軽くなります……集まる人は減るとは思いますが、それでも大きくは減らないでしょう。一か所で行いつつも、魔法のみ、剣のみ、どちらもありの三つの部を作ることだってできます。とても良い考えですよ、ノヴァさん!」
「そ、そう?……ありがとう」
思ったことを言っただけだけど、ここまで称賛されるとちょっと照れるものがある。俺の斜め前に座っていたラプラスさんも、うんうんと頷いて口を開いた。
「これまでのことから自然と北と南で分けて考えていましたが、確かにフォルス家とアークゲート家の呪いがなくなった今、一か所でやるのは良いかもしれませんね。それこそ王都で場所を借りて行えれば、場所としては一番かと」
「王族の人も見てくれるでしょうし」
「ターニャ嬢の言う通りですな」
ターニャの言葉に頷くジルさん。もちろん詳細はもっと詰める必要はあるけど、皆の中には面白そう、という気持ちが共有されていた。
「では、各部門の優勝者は前回までの優勝者と戦える、というのはいかがでしょうか。剣の部門は旦那様と、魔法の部門は奥様と戦えるという形ですね。模範試合というものです」
「……いや、俺が優勝できるかは分からないし、そもそもシアと模範試合って……誰も勝てないんじゃ……」
「そもそも私達はどちらかというと運営側な気がしますが……」
お酒を飲んで気持ちが高ぶっているターニャに苦笑いで返す俺とシア。というか、ふと思ったけど俺が剣の部門、シアが魔法の部門だとして、どちらも使える部門の前回優勝者はターニャの中では誰なのか。少し気になったけど、これ以上聞くとさらに語りだしそうだからやめておくことにした。
グラスでお酒を一口飲んだシアは、それを音を立ててテーブルに置く。
「ですが、悪くない催し物になると考えています。ひょっとしたら隠れた才能を持つ人物を見つけ出すきっかけにもなるかもしれませんし、接戦となれば観戦する人達も楽しめるでしょう。試合の決まりや会場、告知などについては考える必要があるので今すぐとはいきませんが、近いうちに実現できたらいいですね」
「うん、本当に良い案だと思うよ。シア、考えてくれてありがとう」
「いえいえ、仕事に少し余裕が出来たときに考えただけですから」
ふふっ、と微笑むシア。それを見てターニャが口を開いた。
「最近は旦那様も仕事が減ってきましたが、奥様もなのですね」
彼女の言う通り、最近は仕事も落ち着いている。まあしばらくすればまた仕事が忙しくなるから、小休止みたいな時期だ。なんというか、波があるというか。
それはシアも同じらしく、彼女も頷いていた。
「…………」
ターニャと談笑するシアの横顔を見ながら俺は思う。レイチェルさんと会ったあと、俺も仕事が落ち着いている時の空いた時間で考えることが多くなった。
『後悔の無いように生きてくださいね』
今の段階で、俺はどうすれば後悔なく生きられるのか。考えて考えて、答えを一つだけ出している。まだ誰にも言っていない、正しいかどうかも分からない答えだ。
それをこの後シアに聞いてみよう。誰よりも先に相談したい相手に自分の考えを打ち明けよう。
そう思って、俺は自分のお酒を一口飲んだ。
この後の話の事を考えてそこまで多くは飲まないように、心で制限をかけた。
それはレイチェルさんと出会って数日後の夕食の後だった。食べ終わり、お酒を片手に談笑をしていると、不意にシアがそんなことを言った。
「以前言っていた、フォルス家とアークゲート家が共同で出来る何かの件ですが、大会はどうでしょうか?」
「大会?」
言われたことをそのまま復唱すれば、シアは頷いて返してくれた。
「フォルス家は剣の名家、アークゲート家は魔法の名家です。どちらも力比べという意味では共感が持てるかなと。特にアークゲートの魔法ならば試合をする人達が怪我をする心配や、周りに被害が出ることもありませんからね」
「……なるほど、アークゲートの魔力とフォルスの覇気が反発しなくなったから、そういったことも確かにできるね」
いい案だなと感じた。俺も色々なことを考えているけど、今のシアのは悪くない案だと思う。フォルス家の兵の皆や、アークゲート家の皆にとっても良い刺激になるだろう。戦いではなく、競うという事を前面に出せば反発も少なそうだ。
俺の様子を見て手ごたえがあると感じたのか、シアは微笑んで続きを説明してくれる。
「アークゲートは北、フォルスは南ですので、北は魔法、南は剣の大会を開くのはいかがでしょうか? 優勝者には景品や賞金を出すといった試みをすれば、人も集まると思います」
「……話を聞いた感じですと、腕試しが出来るなら景品や賞金がなくても人は集まりそうですけどね」
シアの言葉に、ターニャは苦笑いで答える。
「そう……かな?」
「天下のフォルスとアークゲートが大会を開くなら、参加するだけで泊が付きますからね。むしろ多すぎて選別するのも大変そうです」
「年に一回として、かなり大規模なものになるでしょうな」
「開催回数が増えれば、この国を代表する行事にすらなりそうですね」
ジルさん、ローエンさん、ラプラスさんも次々に意見を言ってくれる。彼らの意見を頭の中でまとめて、光景を思い浮かべた。
北のアークゲートでは魔法の大会を開く。北の人達が集まってきて、魔法の腕を競う。アークゲートの人なら競技に向いた魔法で周りへの被害とか、怪我の対策をしてくれるだろう。
南のフォルスでは剣の大会を開く。こっちも南の人達が集まってきて、それぞれの件の腕を競うことになるだろう。でも結局はアークゲート家の人に来てもらって、周りや参加者の怪我に対応してもらうわけで。
「……どっちも一か所でやっちゃいけないのかな?」
「……え?」
シアの声が隣から聞こえたから、俺はそっちを向いて説明を始めた。
「いや、剣や魔法の大会は盛り上がると思うけど、アークゲートの魔力とフォルスの覇気の反発は無いから、どっちも一か所でやればいいんじゃないかなって。そうすれば一回で済むし、剣に自信がある人は魔法に自信がある人を見れるでしょ? 逆もまた然りだから、それもいいかなって思って。
あー、でも思ったことを言っているだけで、一か所でやるってなると色々問題があったり?」
途中でシアが黙ってしまったので取り繕ってみたけど、彼女は首を横に振った。
「いえ、確かによくよく考えれば一か所でまとめて開催した方が規模も大きく出来ますし、準備の負担も軽くなります……集まる人は減るとは思いますが、それでも大きくは減らないでしょう。一か所で行いつつも、魔法のみ、剣のみ、どちらもありの三つの部を作ることだってできます。とても良い考えですよ、ノヴァさん!」
「そ、そう?……ありがとう」
思ったことを言っただけだけど、ここまで称賛されるとちょっと照れるものがある。俺の斜め前に座っていたラプラスさんも、うんうんと頷いて口を開いた。
「これまでのことから自然と北と南で分けて考えていましたが、確かにフォルス家とアークゲート家の呪いがなくなった今、一か所でやるのは良いかもしれませんね。それこそ王都で場所を借りて行えれば、場所としては一番かと」
「王族の人も見てくれるでしょうし」
「ターニャ嬢の言う通りですな」
ターニャの言葉に頷くジルさん。もちろん詳細はもっと詰める必要はあるけど、皆の中には面白そう、という気持ちが共有されていた。
「では、各部門の優勝者は前回までの優勝者と戦える、というのはいかがでしょうか。剣の部門は旦那様と、魔法の部門は奥様と戦えるという形ですね。模範試合というものです」
「……いや、俺が優勝できるかは分からないし、そもそもシアと模範試合って……誰も勝てないんじゃ……」
「そもそも私達はどちらかというと運営側な気がしますが……」
お酒を飲んで気持ちが高ぶっているターニャに苦笑いで返す俺とシア。というか、ふと思ったけど俺が剣の部門、シアが魔法の部門だとして、どちらも使える部門の前回優勝者はターニャの中では誰なのか。少し気になったけど、これ以上聞くとさらに語りだしそうだからやめておくことにした。
グラスでお酒を一口飲んだシアは、それを音を立ててテーブルに置く。
「ですが、悪くない催し物になると考えています。ひょっとしたら隠れた才能を持つ人物を見つけ出すきっかけにもなるかもしれませんし、接戦となれば観戦する人達も楽しめるでしょう。試合の決まりや会場、告知などについては考える必要があるので今すぐとはいきませんが、近いうちに実現できたらいいですね」
「うん、本当に良い案だと思うよ。シア、考えてくれてありがとう」
「いえいえ、仕事に少し余裕が出来たときに考えただけですから」
ふふっ、と微笑むシア。それを見てターニャが口を開いた。
「最近は旦那様も仕事が減ってきましたが、奥様もなのですね」
彼女の言う通り、最近は仕事も落ち着いている。まあしばらくすればまた仕事が忙しくなるから、小休止みたいな時期だ。なんというか、波があるというか。
それはシアも同じらしく、彼女も頷いていた。
「…………」
ターニャと談笑するシアの横顔を見ながら俺は思う。レイチェルさんと会ったあと、俺も仕事が落ち着いている時の空いた時間で考えることが多くなった。
『後悔の無いように生きてくださいね』
今の段階で、俺はどうすれば後悔なく生きられるのか。考えて考えて、答えを一つだけ出している。まだ誰にも言っていない、正しいかどうかも分からない答えだ。
それをこの後シアに聞いてみよう。誰よりも先に相談したい相手に自分の考えを打ち明けよう。
そう思って、俺は自分のお酒を一口飲んだ。
この後の話の事を考えてそこまで多くは飲まないように、心で制限をかけた。
7
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる