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第3章 宿敵の家と宿敵でなくなってから
第220話 父の言葉、カイラスの悩みを解く鍵
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~時を戻して、カイラスがトラヴィスの屋敷を訪れたときのこと~
扉を開けて、中へと入ったと思った。けれど感じたのは風で、外に出てしまったかと思ってしまった。
扉の先は中庭だった。本邸の中庭よりは小さく、そして目に見える範囲に小さな屋根付きの建築物があった。中に二つの椅子が置かれていて、その一つには父上の後ろ姿が見える。
ゆっくりと歩いてその背中に近づく。私の足音に気づいたのか、大きな背中はピクリと反応して首を少しだけ横に向けた。
「来たのか……カイラス」
目を向けていないのに私だと分かったのは今日伺うと連絡していたのもあるだろう。けれどそれ以上に、私の覇気を見破ったからだろうなと感じた。
「お久しぶりです、父上」
声をかけて、父上の横に並ぶ。久しぶりに見た父上の表情はむしろ最後に別れた時よりも元気に見えた。いや、あの時が異常だったのかもしれない。
「ああ、本当に久しぶりだな」
「お元気そうで、なによりです」
「こちらに越してきてからむしろ調子が良すぎるくらいだ。思えば本邸では仕事に追われ過ぎていたのかもしれないな。今では気力に溢れているよ」
外から見ていても分かるくらいなのだから、当の本人である父上も感じていることだろう。彼は向かいの椅子を手で指し示して、座れと促してきた。失礼しますと告げて、そこに腰かける。
「……今日はどうした?」
「今日は相談があって来ました。ノヴァから提案されていることについて、まずは共有します」
そうして私は母上の時と同じようにノヴァの提案を父上に話した。アークゲート家とフォルス家を一つにするということ。それを行うことで、フォルス家が消えるということ。それらを、父上はただ穏やかなまなざしで黙って聞いてくれていた。
「……なるほど」
全てを話し終えると父上は呟いた。穏やかな表情のまま、父上は私に語り掛ける。
「リーゼロッテにも話したのか?」
「はい……ただ……」
「まあ、言いそうなことは分かる。あれはゼロードを失って心が壊れかけだからな……ノヴァの案を受け入れるように言われたか」
「…………」
「答えを……そうでなくても何か鍵を求めて訪れてくれたのに、さらに悩ませてしまったな。すまない」
「い、いえ……そのようなことは……」
慌てて声を上げると、父上は少しだけ微笑んで、遠くを見た。
「私は……昔の私ならばノヴァの意見は受け入れられなかっただろう。あるいはレティシア様の事を考えて盲目的に受け入れていたかもしれない」
「父上でも……ですか……」
やはりレティシア・アークゲートの力は大きいのだと、そう感じたときだった。
「だが今は、私はその決定を、これに委ねてみてはどうかと思う」
「……え」
そう言って父上が取り出したのは、剣だった。驚く私を他所に、父上は続ける。
「我らは剣の一族だ。覇気という強い力を身に着け、そうして剣で戦ってきた。覇気という特殊な力はあれども、剣が元だ。剣が基本だ。……我らは、覇気というものを見過ぎて剣の本質を見なくなってしまったのではないか、そう思うようになった」
「剣の……本質……」
「なにも覇気が不要である、あるいは軽んじろというわけではない。だがその礎には、剣術がある。我らにもフォルスの血が流れている以上、剣を楽しみ、剣に喜び、剣と共に生きる宿命にある」
それは初めて剣を持つときに言われたこと。それから本当にたまに言われるようになったこと。私が、忘れかけていた事。
「だが、我らの内誰一人としてノヴァと剣を合わせていない。ノヴァの剣と触れあってすらいないのだ」
そしてその一言は、衝撃的だった。
「レティシア様が縁談を申し込む以前はそれが必要ないと思い、レティシア様とノヴァの縁談が成った後は彼女の力を恐れてそれを避けた。……唯一剣を合わせていたのはゼロードだけだが、あれは早すぎた。ノヴァの剣と触れ合う前に、暴力でねじ伏せる快楽を覚えてしまった」
父上は私の方を見て、小さく息を吐いた。
「私はな……ゼロードはノヴァに許されないことをしたと思っている。けれどここに来てから、それは私も同じなのかもしれないと感じ始めた。あの子を見ることなく、剣を合わせることもなかったのだからな」
寂しさを感じるように笑った後に、父上は首を横に振る。そうして表情を切り替えたとき、父上は真剣な表情で私を見ていた。
「だがカイラス、お前は違う」
「私は……違う……?」
「お前はゼロードと違い、まだ生きている。私のように、もう間に合わないわけではない。まだ、選べる。ならその決定を、この剣に任せてみてはどうだ?」
「剣に……任せる」
「そうだ。ノヴァの元を訪れて、ノヴァの剣と本気で打ち合ってみろ。真剣でなくてもいい、木刀でもいい。覇気も使わなくていい。ただノヴァの剣を感じて、自らも剣を使って問いかけて、答えを出せ。お前が未来をかける程のものをノヴァが持っているか。ノヴァがそれほどの器の持ち主か」
思わず、自分の腰にある剣へと手が伸びた。思い返せば確かにノヴァと剣を合わせたのは小さい頃が最後だ。あれからは一度も剣を合わせていない。
私にはもう決められない。誰に聞いても答えは出ない。それなら、最後は剣に任せる。
自分がこれまで長い月日を費やしてきた剣でノヴァの器を、私達の明日を知る。
「……そうしてみます」
いや、そうしたいと思った。初めて、答えが出るのではないかと感じた。
「ああ、そうするといい。選択はいつだって不安が伴う……だが、後悔のない選択が一番良い選択だ」
「後悔のない……選択……」
「そうだ。それは周りや第三者、世間から見て正解ではない選択だったとしても、お前にとって一番良い選択だ。その選択肢を提示できたのなら、私は最後に父らしいことが出来たのかもしれないな」
「そのようなことは……」
ないと私は思った。少なくとも私にとって父上は尊敬する偉大なる人だった。けれど父上の目には私だけが映っているわけじゃない。ゼロードの兄上も、ノヴァも映っている。それらを考えたときに、彼自身としては、決して良い父親だとは言えないのだと理解した。
「今日はもう……帰りなさい。思い立ったが吉日だ。なるべく早く行動することだ」
「……はい。ありがとうございました」
「ああ」
椅子から立ち上がり、私は父上に頭を下げる。もう少しここに居たいという気持ちがないわけではないけれど、やるべきことが出来た。後ろ髪を引かれる思いで父上から視線を外し、入ってきた扉につま先を向けたとき。
「カイラス……ノヴァには私の事は言うな。今後もだ。……私はもう、ノヴァの人生に今後関わっていくつもりはない。お前経由でも私の名を聞くことをノヴァは好まないだろう。それは私も避けるべきだと思っている」
ああ、もう父上はノヴァと道を交える気はないのだと思った。そしてそれはきっと、ノヴァも同じように考えているのだろう。目を瞑れば、大きくすれ違った二人を見た気がした。
「……かしこまりました」
だから今の言葉に対して私はそう答えることしかできないけれど。
「また来ます。また……父上と母上に会いに」
「ああ……リーゼロッテも喜ぶだろう。私も……楽しみにしている」
「……失礼しました」
背中合わせのまま交わす言葉もなくなり、私は歩き始める。中庭は小さく、すぐに入ってきた扉へたどり着いてしまう。
そしてその扉を開き、ついぞ振り返ることなく私は中庭を後にした。迷いを断ち切る鍵を確かに父上から貰って。
そしてそのことに、深く感謝をした。
後に自分の屋敷に戻り、ライラックの伯父上と会い、エリザベートによってレティシア・アークゲートを消す勧誘を受けることになるとは、この時の私は思ってもいなかったのである。
扉を開けて、中へと入ったと思った。けれど感じたのは風で、外に出てしまったかと思ってしまった。
扉の先は中庭だった。本邸の中庭よりは小さく、そして目に見える範囲に小さな屋根付きの建築物があった。中に二つの椅子が置かれていて、その一つには父上の後ろ姿が見える。
ゆっくりと歩いてその背中に近づく。私の足音に気づいたのか、大きな背中はピクリと反応して首を少しだけ横に向けた。
「来たのか……カイラス」
目を向けていないのに私だと分かったのは今日伺うと連絡していたのもあるだろう。けれどそれ以上に、私の覇気を見破ったからだろうなと感じた。
「お久しぶりです、父上」
声をかけて、父上の横に並ぶ。久しぶりに見た父上の表情はむしろ最後に別れた時よりも元気に見えた。いや、あの時が異常だったのかもしれない。
「ああ、本当に久しぶりだな」
「お元気そうで、なによりです」
「こちらに越してきてからむしろ調子が良すぎるくらいだ。思えば本邸では仕事に追われ過ぎていたのかもしれないな。今では気力に溢れているよ」
外から見ていても分かるくらいなのだから、当の本人である父上も感じていることだろう。彼は向かいの椅子を手で指し示して、座れと促してきた。失礼しますと告げて、そこに腰かける。
「……今日はどうした?」
「今日は相談があって来ました。ノヴァから提案されていることについて、まずは共有します」
そうして私は母上の時と同じようにノヴァの提案を父上に話した。アークゲート家とフォルス家を一つにするということ。それを行うことで、フォルス家が消えるということ。それらを、父上はただ穏やかなまなざしで黙って聞いてくれていた。
「……なるほど」
全てを話し終えると父上は呟いた。穏やかな表情のまま、父上は私に語り掛ける。
「リーゼロッテにも話したのか?」
「はい……ただ……」
「まあ、言いそうなことは分かる。あれはゼロードを失って心が壊れかけだからな……ノヴァの案を受け入れるように言われたか」
「…………」
「答えを……そうでなくても何か鍵を求めて訪れてくれたのに、さらに悩ませてしまったな。すまない」
「い、いえ……そのようなことは……」
慌てて声を上げると、父上は少しだけ微笑んで、遠くを見た。
「私は……昔の私ならばノヴァの意見は受け入れられなかっただろう。あるいはレティシア様の事を考えて盲目的に受け入れていたかもしれない」
「父上でも……ですか……」
やはりレティシア・アークゲートの力は大きいのだと、そう感じたときだった。
「だが今は、私はその決定を、これに委ねてみてはどうかと思う」
「……え」
そう言って父上が取り出したのは、剣だった。驚く私を他所に、父上は続ける。
「我らは剣の一族だ。覇気という強い力を身に着け、そうして剣で戦ってきた。覇気という特殊な力はあれども、剣が元だ。剣が基本だ。……我らは、覇気というものを見過ぎて剣の本質を見なくなってしまったのではないか、そう思うようになった」
「剣の……本質……」
「なにも覇気が不要である、あるいは軽んじろというわけではない。だがその礎には、剣術がある。我らにもフォルスの血が流れている以上、剣を楽しみ、剣に喜び、剣と共に生きる宿命にある」
それは初めて剣を持つときに言われたこと。それから本当にたまに言われるようになったこと。私が、忘れかけていた事。
「だが、我らの内誰一人としてノヴァと剣を合わせていない。ノヴァの剣と触れあってすらいないのだ」
そしてその一言は、衝撃的だった。
「レティシア様が縁談を申し込む以前はそれが必要ないと思い、レティシア様とノヴァの縁談が成った後は彼女の力を恐れてそれを避けた。……唯一剣を合わせていたのはゼロードだけだが、あれは早すぎた。ノヴァの剣と触れ合う前に、暴力でねじ伏せる快楽を覚えてしまった」
父上は私の方を見て、小さく息を吐いた。
「私はな……ゼロードはノヴァに許されないことをしたと思っている。けれどここに来てから、それは私も同じなのかもしれないと感じ始めた。あの子を見ることなく、剣を合わせることもなかったのだからな」
寂しさを感じるように笑った後に、父上は首を横に振る。そうして表情を切り替えたとき、父上は真剣な表情で私を見ていた。
「だがカイラス、お前は違う」
「私は……違う……?」
「お前はゼロードと違い、まだ生きている。私のように、もう間に合わないわけではない。まだ、選べる。ならその決定を、この剣に任せてみてはどうだ?」
「剣に……任せる」
「そうだ。ノヴァの元を訪れて、ノヴァの剣と本気で打ち合ってみろ。真剣でなくてもいい、木刀でもいい。覇気も使わなくていい。ただノヴァの剣を感じて、自らも剣を使って問いかけて、答えを出せ。お前が未来をかける程のものをノヴァが持っているか。ノヴァがそれほどの器の持ち主か」
思わず、自分の腰にある剣へと手が伸びた。思い返せば確かにノヴァと剣を合わせたのは小さい頃が最後だ。あれからは一度も剣を合わせていない。
私にはもう決められない。誰に聞いても答えは出ない。それなら、最後は剣に任せる。
自分がこれまで長い月日を費やしてきた剣でノヴァの器を、私達の明日を知る。
「……そうしてみます」
いや、そうしたいと思った。初めて、答えが出るのではないかと感じた。
「ああ、そうするといい。選択はいつだって不安が伴う……だが、後悔のない選択が一番良い選択だ」
「後悔のない……選択……」
「そうだ。それは周りや第三者、世間から見て正解ではない選択だったとしても、お前にとって一番良い選択だ。その選択肢を提示できたのなら、私は最後に父らしいことが出来たのかもしれないな」
「そのようなことは……」
ないと私は思った。少なくとも私にとって父上は尊敬する偉大なる人だった。けれど父上の目には私だけが映っているわけじゃない。ゼロードの兄上も、ノヴァも映っている。それらを考えたときに、彼自身としては、決して良い父親だとは言えないのだと理解した。
「今日はもう……帰りなさい。思い立ったが吉日だ。なるべく早く行動することだ」
「……はい。ありがとうございました」
「ああ」
椅子から立ち上がり、私は父上に頭を下げる。もう少しここに居たいという気持ちがないわけではないけれど、やるべきことが出来た。後ろ髪を引かれる思いで父上から視線を外し、入ってきた扉につま先を向けたとき。
「カイラス……ノヴァには私の事は言うな。今後もだ。……私はもう、ノヴァの人生に今後関わっていくつもりはない。お前経由でも私の名を聞くことをノヴァは好まないだろう。それは私も避けるべきだと思っている」
ああ、もう父上はノヴァと道を交える気はないのだと思った。そしてそれはきっと、ノヴァも同じように考えているのだろう。目を瞑れば、大きくすれ違った二人を見た気がした。
「……かしこまりました」
だから今の言葉に対して私はそう答えることしかできないけれど。
「また来ます。また……父上と母上に会いに」
「ああ……リーゼロッテも喜ぶだろう。私も……楽しみにしている」
「……失礼しました」
背中合わせのまま交わす言葉もなくなり、私は歩き始める。中庭は小さく、すぐに入ってきた扉へたどり着いてしまう。
そしてその扉を開き、ついぞ振り返ることなく私は中庭を後にした。迷いを断ち切る鍵を確かに父上から貰って。
そしてそのことに、深く感謝をした。
後に自分の屋敷に戻り、ライラックの伯父上と会い、エリザベートによってレティシア・アークゲートを消す勧誘を受けることになるとは、この時の私は思ってもいなかったのである。
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