よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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水中松明噺

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 その昔、忍者は風雨の中で忍び込むために、風雨松明という風雨の中でも消えない松明を持っていたという。

 風雨松明は水をはじく樟脳や松脂、もぐさなどを材料にしていた。

 樟脳はクスノキの成分で揮発性があってよく燃え、マツの脂も重要な燃料であり、もぐさはヨモギの葉の毛で脂分を含み、お灸に使われるようにゆっくりと燃やす働きがあったのである。

 このように水をはじく植物の油脂を使えば、雨の中でも火を燃やすことができ、さらに水中でも消えない”水中松明”というものまであったのだ。

 火が燃えるためには酸素が必要だが、この水中松明はどのようにして酸素のない水中で燃えることができたのか。

 実は水中松明は火薬の材料である硝石を含んでおり、硝石は1度火を点ければ熱分解によって酸素を発生させるので、この酸素によって水中松明は水中でも火が消えなかったのである。

 では、今回はこの辺で失礼をば。

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