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~~ローラの視点~~
私は真相を問いただすべくベルグに尋ねました。
「あなた達が何かしていると思ってこっそり忍び込ませてもらいました。誰もいなかったから簡単に入れましたよ。」
「なんだと??」
「あなた達はベルグを公爵にするために、公爵様と弟のメルタス様を殺害した。事故に見せかけて公爵様を殺害して自分が公爵になろうとした。そうですね!!」
「ダメ女!!テメエ気づいてやがったのか!!!」
「ええもちろんです。さあ観念なさい!!!」
「オーホッホッホ!!!」
「あはははは!!!」
「気づいてた??だから何???」
「そうだよ!!!ダメ女!!!テメエになんて気づかれたうちに入らないだろうが!!!あーびっくりしたぜ!!!」
するとイザベラが迷う事なく私に答えました。
「ええそうよ、私達は公爵とメルタスを殺しているわ。」
私はベルグに問いただします。
「ベルグ??ブリテルス公爵様を手にかけて後悔はしてないんですか??自分のお父様の殺害に加担したんですよ!!」
「ふん、あんなバカ親父殺されて当然だ。このベルグ様を勘当しようとしたんだぞ??後悔どころかむしろ気分がいいぐらいだ。」
私はベルグが後悔すらしていないことに呆れ果てました。
なにせこの男は自分が犯した罪について全く罪悪感を持っていなかったのですから。
そして私がイザベラに尋ねました。
「話から察するとまずイザベラが話を持ち掛けたんですね?」
「ええ、私がベルグ様に提案したのよ。舞踏会の時にベルグ様が後継者から外されようとしている事を聞いたからね。それで私が持ちかけたわけ。だったら公爵を始末してしまいましょうってね。」
「イザベラはすばらしい提案をしてくれた。このベルグ様が確実に公爵になれる方法だ。そして気づいたんだ。イザベラというすばらしい娘にな。」
「イザベラにそそのかされただけでしょう。」
私がイザベラに尋ねました。
「でもどうやったんです??公爵様を殺すといっても簡単ではなかったでしょう?」
「簡単な事だ。このベルグ様が親父にここに泊まりたいと言ったのさ。」
「ここにですか?」
「公爵もメルタスもたくさん供を連れまわすような人ではなかったわ。だからあの日も数人の供周りだけでやって来たわ。そして公爵家の別荘にも関わらずこのアルーバ別邸はほとんど使われてなくて使用人が数人いるだけの状態だったわ。犯行を行うには絶好の場所でしょ。」
「そして私はあの日ベルグ様のメイドとしてここにやって来たの。あとは給仕として調理場に潜り込み夕飯に毒を仕込んでベルグ様はそれを食べないようにしてもらったわ。それで公爵とメルタスとそのお供を一網打尽にしたという訳。分かった?」
「でも遺体を埋めるだけでも大変な作業のはずです。」
「まあダメ女のあんたには分かんないかもね。私には魔法というすばらしい物があるのよ。地面に大穴を開けるのも遺体を宙に浮かせて運ぶのも私ならぞうさもないわけ。私の魔法の腕前はあんたもよく知ってるでしょう??」
「なるほど、方法は納得できました。」
「私にとってはどれも朝飯前よ。」
「でもよくもそこまで酷い事ができますね?あなた達には人の心はないんですか?」
「ふん、俺様を理解しない奴らが悪いんだろうが。」
「そうだ、公爵殺害の罪をあいつらじゃなくてこのダメ女に擦り付けましょうよ!!!」
「そうだな、こいつに罪を擦り付けるとするか。」
「へっへっへっ!!!このダメ女は親父を殺した大罪人になるわけだな!!!いい気味だな!!」
「本当にいい気味ねえ。」
「ローラ!!あんたが処断されるところを笑いながら見物させてもらうわ。」
「私が何の準備もしてないと思ってるんですか???」
「みなさん、出てきてください!!!」
すると照明魔法のライトが唱えられアルーバ別邸の庭が昼間のように明るくなった。
そしてローラの後ろからたくさんの甲冑姿の人間が現れたのだった。
そしてすぐにベルグ達を取り囲んだのだった。
私は真相を問いただすべくベルグに尋ねました。
「あなた達が何かしていると思ってこっそり忍び込ませてもらいました。誰もいなかったから簡単に入れましたよ。」
「なんだと??」
「あなた達はベルグを公爵にするために、公爵様と弟のメルタス様を殺害した。事故に見せかけて公爵様を殺害して自分が公爵になろうとした。そうですね!!」
「ダメ女!!テメエ気づいてやがったのか!!!」
「ええもちろんです。さあ観念なさい!!!」
「オーホッホッホ!!!」
「あはははは!!!」
「気づいてた??だから何???」
「そうだよ!!!ダメ女!!!テメエになんて気づかれたうちに入らないだろうが!!!あーびっくりしたぜ!!!」
するとイザベラが迷う事なく私に答えました。
「ええそうよ、私達は公爵とメルタスを殺しているわ。」
私はベルグに問いただします。
「ベルグ??ブリテルス公爵様を手にかけて後悔はしてないんですか??自分のお父様の殺害に加担したんですよ!!」
「ふん、あんなバカ親父殺されて当然だ。このベルグ様を勘当しようとしたんだぞ??後悔どころかむしろ気分がいいぐらいだ。」
私はベルグが後悔すらしていないことに呆れ果てました。
なにせこの男は自分が犯した罪について全く罪悪感を持っていなかったのですから。
そして私がイザベラに尋ねました。
「話から察するとまずイザベラが話を持ち掛けたんですね?」
「ええ、私がベルグ様に提案したのよ。舞踏会の時にベルグ様が後継者から外されようとしている事を聞いたからね。それで私が持ちかけたわけ。だったら公爵を始末してしまいましょうってね。」
「イザベラはすばらしい提案をしてくれた。このベルグ様が確実に公爵になれる方法だ。そして気づいたんだ。イザベラというすばらしい娘にな。」
「イザベラにそそのかされただけでしょう。」
私がイザベラに尋ねました。
「でもどうやったんです??公爵様を殺すといっても簡単ではなかったでしょう?」
「簡単な事だ。このベルグ様が親父にここに泊まりたいと言ったのさ。」
「ここにですか?」
「公爵もメルタスもたくさん供を連れまわすような人ではなかったわ。だからあの日も数人の供周りだけでやって来たわ。そして公爵家の別荘にも関わらずこのアルーバ別邸はほとんど使われてなくて使用人が数人いるだけの状態だったわ。犯行を行うには絶好の場所でしょ。」
「そして私はあの日ベルグ様のメイドとしてここにやって来たの。あとは給仕として調理場に潜り込み夕飯に毒を仕込んでベルグ様はそれを食べないようにしてもらったわ。それで公爵とメルタスとそのお供を一網打尽にしたという訳。分かった?」
「でも遺体を埋めるだけでも大変な作業のはずです。」
「まあダメ女のあんたには分かんないかもね。私には魔法というすばらしい物があるのよ。地面に大穴を開けるのも遺体を宙に浮かせて運ぶのも私ならぞうさもないわけ。私の魔法の腕前はあんたもよく知ってるでしょう??」
「なるほど、方法は納得できました。」
「私にとってはどれも朝飯前よ。」
「でもよくもそこまで酷い事ができますね?あなた達には人の心はないんですか?」
「ふん、俺様を理解しない奴らが悪いんだろうが。」
「そうだ、公爵殺害の罪をあいつらじゃなくてこのダメ女に擦り付けましょうよ!!!」
「そうだな、こいつに罪を擦り付けるとするか。」
「へっへっへっ!!!このダメ女は親父を殺した大罪人になるわけだな!!!いい気味だな!!」
「本当にいい気味ねえ。」
「ローラ!!あんたが処断されるところを笑いながら見物させてもらうわ。」
「私が何の準備もしてないと思ってるんですか???」
「みなさん、出てきてください!!!」
すると照明魔法のライトが唱えられアルーバ別邸の庭が昼間のように明るくなった。
そしてローラの後ろからたくさんの甲冑姿の人間が現れたのだった。
そしてすぐにベルグ達を取り囲んだのだった。
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