最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第4章 ホルムス共和国

映画撮影

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今はパルゲア歴752年6月3日、ここはホルムス共和国のリュッセオという村の外れにある倉庫の中だ。

異世界よりやって来た勇者の多和田由はライツ補佐官に色々と質問をしていた。

そして話題が勇者戦争から今回の芝居に移っていた。

多和田がライツ補佐官に尋ねた。

「では僕を試すためだけに、あれだけ大掛かりな事をしていたんですか?カーチェイスとかもしましたよね?」

するとライツ補佐官が多和田に答えた。

「いえ動いたのは我々だけです。あくまで極秘裏なので、あまり大掛かりな事は出来なかったんですよ。」

すると多和田がライツ補佐官に尋ねた。

「えっ?そうするとあのカーチェイスはなんだったんですか?」

ライツ補佐官が多和田に答えた。

「ああ、あれは映画の撮影なんです。カーチェイスをしているシーンを撮ってたんです。我々はそれに便乗させてもらいました。」

多和田はライツ補佐官に尋ねた。

「えっ、映画の撮影?そんな事してたんですか?」

ライツ補佐官が多和田に言った。

「ええ、このリュッセオの村は映画撮影専用の村ですからね。ちょうど今、共和国警察最前線という映画の撮影をしているんです。」

多和田がライツ補佐官に尋ねた。

「でも車が転がってましたよ?いくら映画とはいえあんな派手な事をやってケガ人とか出なかったんですか?」

するとライツ補佐官が不思議そうに多和田に答えた。

「村の中にいるんですから、ケガなんてしませんよ。」

多和田がライツ補佐官に言った。

「そうか、広域魔法結界。」

ライツ補佐官が多和田に言った。

「ええ、広域魔法結界のおかげで市街地ではケガなんてしませんからね。」

すると多和田がサランジ社長に質問しようとしたが、呼び方が分からずに呼び名を尋ねた。

「えっと、ニコラス王子様と呼べばいいんですか?」

するとサランジ社長が多和田に答えた。

「サランジ社長で構わんよ。それで正解じゃからの。ライツ補佐官、君達が王子様と呼ぶから彼が混乱してしまうじゃろう。」

ライツ補佐官とブロスロイ秘書官がサランジ社長に謝った。

「すいません。」

多和田がサランジ社長に尋ねた。

「分かりました、サランジ社長。それじゃあリュッセオに近づく前に、僕にマニュアルを渡して覚えるように言いましたよね?それは僕に映画専用の村というのを気づかせない為だったんですか?」

サランジ社長が多和田に答えた。

「ほっほっ、その通りじゃ。」

すると多和田は今度はライツ補佐官に尋ねた。

「えっと、そうすると僕はこの後どうすればいいんですか?」

するとライツ補佐官が申し訳なさそうに多和田に言った。

「多和田さん、申し訳ないんですが貴方にはこの後死んで頂きます。」

すると多和田が大きな声でライツ補佐官に尋ねた。

「死んでもらうってどういう事ですか?」

ライツ補佐官が多和田に言った。

「多和田さん、言葉通りの意味ではありません。表面上は処罰した事にするんです。ちょうどソルディとして偽名を使っていますよね。今日からそちらを本名にしてもらいたいんです。」

すると多和田はライツ補佐官に尋ねた。

「えっとつまり勇者多和田は処刑されたという事にして、今後はソルディとして生きていくという事ですか?」

ライツ補佐官が多和田に答えた。

「ええそうです。表だっての勇者の保護は申し訳ないができません。そこで勇者は処刑したという事にして、貴方は別人として共和国で生きて欲しいのです。」

すると多和田がライツ補佐官に言った。

「なるほど、勇者が死んだ事にしてしまえば、国際指名手配も当然解除される。人々も勇者が死んだと聞けば安心するでしょう。僕としてもこの後逮捕に怯えなくて済むという訳ですね。」

ライツ補佐官が多和田に尋ねた。

「はい、その通りです。どうでしょう?多和田さん。」

多和田は少しの間考えた。

そしてライツ補佐官に答えた。

「自分の名前すら名乗れないというもどかしさは当然ありまし、何もしていないのに、表面上とはいえ殺される。気分がいい訳ないですよね?ですけど分かりました。それしか方法がなさそうです。お願いします。」

多和田はライツ補佐官の提案を受け入れた。
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