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3章 宝剣の重み
5.悲劇を詠む杜鵑花(3)
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永貴妃はしばしの間、鬼霊と向き合っていた。鬼霊に対する畏れは感じられない。そこにあるのは悲哀だった。
その後、永貴妃は宮女長に何かを命じた。宮女長が宮に戻っていく。
また融勒も、鬼霊のそばに立つ。鬼霊が融勒の言を素直に聞き入れたのは、彼が双児の兄であるとわかっていたのだろう。紅花の苦しみがあっても、母や兄に襲いかかろうとしなかったのは想いの強さである。
(小鈴は、母や兄に会いたかったのかもしれない)
だから宮城に現れた。そして母と兄に助けを求めたのだ。
「私の妹はこのような顔をしていたのか」
「融勒様もお会いしたことがなかったんですね」
「ああ。話を聞いたことはある。だが、一度も会えぬままだった。わたしは吉事を報せるものだと思い込んでいたが、鬼霊は助けを求めていたのだな……」
融勒もまた小鈴の話は聞いていても会ったことがなかったのだろう。鬼霊と成り果てた姿といえ、じいと眺める様は、それを記憶に焼き付けようとしているかに見えた。
(きっと小鈴も、二人の姿を見ているはず)
鬼霊は悲しげで、しかしかすかに微笑んでいるように見えた。二人にようやく気づいてもらえたのだ。
春燕宮に近づく足音に、みなが振り返る。その姿を確かめた後、秀礼が言った。
「遅いぞ、清益」
「まったく人使いの荒いことです。こう見えても急いできたんですよ。とりあえずは間に合ったようですね」
息を切らせてやってきた清益は秀礼の前に膝をつく。
「丁鶴山に向かわせた者からの報告がありました」
その言にみなの視線が集う。
「小屋にいくつもの死体がありました。獣に食い荒らされたようで目も当てられぬ惨状でした。周寧明、それから小鈴らしき遺体も確認されています」
「なるほど。小鈴は人知れず病で倒れた後、遺体を荒されたのかもしれぬな」
「ええ。それらの死体が川に引っかかっておりました。腐敗したものもありましたので、それが原因で水が汚れたのかもしれません」
清益が語るには、それらの遺体は小屋の外や水車に引っかかっていたそうだ。獣に襲われて死んだのか、死した後に獣に襲われたのか。何にせよ、それによって汚れた川の水が大都に運ばれたのである。水を口にした者だけでなく、触れた者も発症したのは、水の汚れが些細な傷口から入ったのだろう。
「その遺体は、どうなった」
永貴妃は清益に問う。
「秀礼様には、遺体を見つけたら丁重に弔うよう命じられております。そのようにさせていただきました」
「……よい。助かる」
これで遺体のありかも片付いたのだ。人知れず倒れて死んだ小鈴と、それを探しにいった寧明たちの死。水も清浄になれば大都に流行る病もおさまることだろう。
そこへ宮女長が戻ってきた。その手には塗箱がある。蓋を開くと、中には綺麗に畳まれた布が入っていた。
「華妃。これを渡そう。抱被だ。小鈴が生まれた時にこれで包んだ」
年月経っているだろうに色あせていないのは、それだけ永貴妃が大切にしてきたということだ。それほどの想いがこもっているのならば花渡しが出来る。
花は紅妍が持ってきている。彼女が住んでいた庭の杜鵑花を手折ってきた。花詠みで小鈴が好いた花だと聞いた。好いた花と母の想いがこもった品であれば、小鈴も喜んで浄土に渡るだろう。
みなの表情を見渡した後、秀礼が紅妍の肩を優しく叩いた。
「華妃、小鈴を祓ってほしい」
紅妍は頷く。片手に抱被、もう一方の手には杜鵑花を乗せた。
花渡しを行う。瞳を閉じ、花と鬼霊に語りかける。
(小鈴。あなたを浄土に送りたい)
母と兄に会え、遺体は弔われ、もう未練はないだろう。紅花の苦しみから解き放つ時だ。
小鈴の体は煙になって、少しずつ溶けていく。その煙は杜鵑花の中に吸いこまれていった。
「小鈴……」
永貴妃の声がした。堪えきれずに泣いているのだろう。煙となって消えゆく小鈴は微笑んでいるようだったが、その涙が落ちる音は確かに聞こえた。
鬼霊となってでも会いにきた。その小鈴が願いを遂げ、消えていく。
「花と共に、渡れ」
瞳を開いた紅妍が両の手を宙に掲げる。小鈴の魂と想いのこもった抱被は煙となって杜鵑花に溶けている。その杜鵑花もまた、煙となって風に舞った。
風が吹き抜けていく。ここにいた鬼霊は、もういない。満ちていた鬼霊の悪気も消えている。
紅妍は振り返り「終わりました」と告げる。永貴妃は手で眼を押さえていたが、手をおろした時にはいつもと変わらぬ淡々とした表情に戻っていた。
「華妃。あれを祓ってくれて助かった」
「いえ。わたしにできることをしたまでです」
「褒美については、いずれ冬花宮に参ろう。その時に話す」
そう告げて、永貴妃は宮に戻っていった。
褒美というのは帝を苦しめているものについての情報だろう。ひとつ片が付いたことに安堵し、紅妍は長く息を吐く。
次いで、口を開いたのは融勒である。
「妹を救ってくださってありがとうございました。華妃がいなければ鬼霊が救いを求めていたことに気づかなかった」
それから、と融勒は秀礼の方を見やる。
「私は宝剣のことばかり考えていた。大事なものが見えていなかったのだな」
「……宝剣は鬼霊の才がある者を選ぶだけ。天子を選ぶのは宝剣じゃない」
「ああ、そうかもしれぬな」
小鈴の鬼霊は、融勒の頭を冷やしてくれたのだろう。七星亭で話した時のように妄執に駆られてはいない。憑き物が落ちたような、すっきりとした顔をしている。
「では華妃。我々も戻ろう。冬花宮まで送っていく」
「わかりました」
鬼霊が消えた春燕宮は優しい香りがする。永貴妃はああ見えて温かな人だろう。きっとこの庭に杜鵑花が植わるはずだ。彼女ならばきっと、そうする。
この庭に杜鵑花が咲いた時はまた訪れたいと、紅妍は思った。
冬花宮までの道のりを秀礼と共に歩く。清益は二人の少し前を歩いている。後ろには秀礼が連れてきた武官がいるが、二人に気遣ったのか距離を開けていた。
「花渡しというのは、何度見ても優しすぎる術だな」
秀礼がそう呟いた。紅妍は顔をあげて秀礼の方を見やる。
「あれを用いて、お前には何の負荷もないのか?」
「はい。特には――現世への念が強いものだったら苦労しますが、今回のように心を開いた鬼霊であれば苦になりません」
「……そうか。これとは違うのだな」
秀礼はうつむき、宝剣の柄に触れる。
「宝剣で鬼霊を斬り祓う時、手に血のかおりが染みつく。他の者には聞こえないそうだが、私には鬼霊の悲鳴が聞こえる」
悲鳴をあげるということは痛んでいるということ。紅妍は宝剣のことを快く思っていない。あれは二度殺すようなものである。これを用いた祓いは鬼霊を苦しめる。
「歴代の帝は宝剣を振るったが、振るえば振るうほど、斬り祓った鬼霊に悩まされていくらしい。確かにあの悲鳴を何度も聞いては、気が触れるかもしれないな」
秀礼は苦笑する。その表情からはわからないが、彼自身もあの悲鳴に悩まされたのだろう。
「もしもお前があの悲鳴を聞くのなら――止めようと思った」
ぽつりと、こぼれ落ちる。秀礼は宝剣の柄から手を離し、まっすぐ前を見つめていた。
紅妍も同じく前を向く。秀礼が見ているものと同じものを、見たいと思った。
「わたしは華仙術で悲鳴を聞いたことがありません。だから大丈夫です」
むしろ、いまは違う感情がある。
「秀礼様が宝剣を用いて苦しむことがないよう、わたしが鬼霊を祓います。秀礼様が悲鳴を聞くことのないよう、わたしがそばにいます」
どうしてか、理由はわからない。けれどそうしたいと、強く思った。
(胸の奥が温かい。凪いでいる)
秀礼と話していると、荒れた気も凪いでいく。花渡しを行ったことで疲労はあるはずなのに感じられない。感覚が麻痺しているかのように。
その感情の名を探ろうとして、けれどやめた。
(秀礼様は皇子。わたしは帝の妃)
飾りの妃だとしても、立場が違いすぎる。その感情に名をつけたところで苦しむだけだろう。
紅妍はぐっと唇を引き結んだ。秀礼も同じく口を閉ざしている。冬花宮に着くまで互いに何も語らなかった。
その後、永貴妃は宮女長に何かを命じた。宮女長が宮に戻っていく。
また融勒も、鬼霊のそばに立つ。鬼霊が融勒の言を素直に聞き入れたのは、彼が双児の兄であるとわかっていたのだろう。紅花の苦しみがあっても、母や兄に襲いかかろうとしなかったのは想いの強さである。
(小鈴は、母や兄に会いたかったのかもしれない)
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「融勒様もお会いしたことがなかったんですね」
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(きっと小鈴も、二人の姿を見ているはず)
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息を切らせてやってきた清益は秀礼の前に膝をつく。
「丁鶴山に向かわせた者からの報告がありました」
その言にみなの視線が集う。
「小屋にいくつもの死体がありました。獣に食い荒らされたようで目も当てられぬ惨状でした。周寧明、それから小鈴らしき遺体も確認されています」
「なるほど。小鈴は人知れず病で倒れた後、遺体を荒されたのかもしれぬな」
「ええ。それらの死体が川に引っかかっておりました。腐敗したものもありましたので、それが原因で水が汚れたのかもしれません」
清益が語るには、それらの遺体は小屋の外や水車に引っかかっていたそうだ。獣に襲われて死んだのか、死した後に獣に襲われたのか。何にせよ、それによって汚れた川の水が大都に運ばれたのである。水を口にした者だけでなく、触れた者も発症したのは、水の汚れが些細な傷口から入ったのだろう。
「その遺体は、どうなった」
永貴妃は清益に問う。
「秀礼様には、遺体を見つけたら丁重に弔うよう命じられております。そのようにさせていただきました」
「……よい。助かる」
これで遺体のありかも片付いたのだ。人知れず倒れて死んだ小鈴と、それを探しにいった寧明たちの死。水も清浄になれば大都に流行る病もおさまることだろう。
そこへ宮女長が戻ってきた。その手には塗箱がある。蓋を開くと、中には綺麗に畳まれた布が入っていた。
「華妃。これを渡そう。抱被だ。小鈴が生まれた時にこれで包んだ」
年月経っているだろうに色あせていないのは、それだけ永貴妃が大切にしてきたということだ。それほどの想いがこもっているのならば花渡しが出来る。
花は紅妍が持ってきている。彼女が住んでいた庭の杜鵑花を手折ってきた。花詠みで小鈴が好いた花だと聞いた。好いた花と母の想いがこもった品であれば、小鈴も喜んで浄土に渡るだろう。
みなの表情を見渡した後、秀礼が紅妍の肩を優しく叩いた。
「華妃、小鈴を祓ってほしい」
紅妍は頷く。片手に抱被、もう一方の手には杜鵑花を乗せた。
花渡しを行う。瞳を閉じ、花と鬼霊に語りかける。
(小鈴。あなたを浄土に送りたい)
母と兄に会え、遺体は弔われ、もう未練はないだろう。紅花の苦しみから解き放つ時だ。
小鈴の体は煙になって、少しずつ溶けていく。その煙は杜鵑花の中に吸いこまれていった。
「小鈴……」
永貴妃の声がした。堪えきれずに泣いているのだろう。煙となって消えゆく小鈴は微笑んでいるようだったが、その涙が落ちる音は確かに聞こえた。
鬼霊となってでも会いにきた。その小鈴が願いを遂げ、消えていく。
「花と共に、渡れ」
瞳を開いた紅妍が両の手を宙に掲げる。小鈴の魂と想いのこもった抱被は煙となって杜鵑花に溶けている。その杜鵑花もまた、煙となって風に舞った。
風が吹き抜けていく。ここにいた鬼霊は、もういない。満ちていた鬼霊の悪気も消えている。
紅妍は振り返り「終わりました」と告げる。永貴妃は手で眼を押さえていたが、手をおろした時にはいつもと変わらぬ淡々とした表情に戻っていた。
「華妃。あれを祓ってくれて助かった」
「いえ。わたしにできることをしたまでです」
「褒美については、いずれ冬花宮に参ろう。その時に話す」
そう告げて、永貴妃は宮に戻っていった。
褒美というのは帝を苦しめているものについての情報だろう。ひとつ片が付いたことに安堵し、紅妍は長く息を吐く。
次いで、口を開いたのは融勒である。
「妹を救ってくださってありがとうございました。華妃がいなければ鬼霊が救いを求めていたことに気づかなかった」
それから、と融勒は秀礼の方を見やる。
「私は宝剣のことばかり考えていた。大事なものが見えていなかったのだな」
「……宝剣は鬼霊の才がある者を選ぶだけ。天子を選ぶのは宝剣じゃない」
「ああ、そうかもしれぬな」
小鈴の鬼霊は、融勒の頭を冷やしてくれたのだろう。七星亭で話した時のように妄執に駆られてはいない。憑き物が落ちたような、すっきりとした顔をしている。
「では華妃。我々も戻ろう。冬花宮まで送っていく」
「わかりました」
鬼霊が消えた春燕宮は優しい香りがする。永貴妃はああ見えて温かな人だろう。きっとこの庭に杜鵑花が植わるはずだ。彼女ならばきっと、そうする。
この庭に杜鵑花が咲いた時はまた訪れたいと、紅妍は思った。
冬花宮までの道のりを秀礼と共に歩く。清益は二人の少し前を歩いている。後ろには秀礼が連れてきた武官がいるが、二人に気遣ったのか距離を開けていた。
「花渡しというのは、何度見ても優しすぎる術だな」
秀礼がそう呟いた。紅妍は顔をあげて秀礼の方を見やる。
「あれを用いて、お前には何の負荷もないのか?」
「はい。特には――現世への念が強いものだったら苦労しますが、今回のように心を開いた鬼霊であれば苦になりません」
「……そうか。これとは違うのだな」
秀礼はうつむき、宝剣の柄に触れる。
「宝剣で鬼霊を斬り祓う時、手に血のかおりが染みつく。他の者には聞こえないそうだが、私には鬼霊の悲鳴が聞こえる」
悲鳴をあげるということは痛んでいるということ。紅妍は宝剣のことを快く思っていない。あれは二度殺すようなものである。これを用いた祓いは鬼霊を苦しめる。
「歴代の帝は宝剣を振るったが、振るえば振るうほど、斬り祓った鬼霊に悩まされていくらしい。確かにあの悲鳴を何度も聞いては、気が触れるかもしれないな」
秀礼は苦笑する。その表情からはわからないが、彼自身もあの悲鳴に悩まされたのだろう。
「もしもお前があの悲鳴を聞くのなら――止めようと思った」
ぽつりと、こぼれ落ちる。秀礼は宝剣の柄から手を離し、まっすぐ前を見つめていた。
紅妍も同じく前を向く。秀礼が見ているものと同じものを、見たいと思った。
「わたしは華仙術で悲鳴を聞いたことがありません。だから大丈夫です」
むしろ、いまは違う感情がある。
「秀礼様が宝剣を用いて苦しむことがないよう、わたしが鬼霊を祓います。秀礼様が悲鳴を聞くことのないよう、わたしがそばにいます」
どうしてか、理由はわからない。けれどそうしたいと、強く思った。
(胸の奥が温かい。凪いでいる)
秀礼と話していると、荒れた気も凪いでいく。花渡しを行ったことで疲労はあるはずなのに感じられない。感覚が麻痺しているかのように。
その感情の名を探ろうとして、けれどやめた。
(秀礼様は皇子。わたしは帝の妃)
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