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ミラ編 IF
ミラの二度目の失恋 IF
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「なぜってヘルマン氏をお前の相手としてちょうどいいと思ってだよ。貴族は除籍されているけれど、除籍された時の権利取得で有利な商会を経営できるし、調べてみたが周りに女の影はない。見た通りいい男だから女は群れるが身綺麗だ。ミラも無理して貴族と結婚して昔話をヒソヒソされるより裕福な平民の方が楽だろう。それにお前はヘルマン氏に気持ちがあるだろう?」
「お兄様…私そんなにわかりやすいですか?」
「そうだな。兄妹だしお前はわかりやすい」
なんだか笑えて来た。お兄様の思ってくださる気持ちは嬉しいけど、それでエミール様は自分の想いを私に打ち明けてくれたのだ。望みはないのだと知らしてくれたのだ。
ああ エミール様の想い人が羨ましい。天使のような方と言ってらした。どんな方なのかしらひと目見れば諦めることができるのかしら?
「お兄様、もうエミール様にはお断りをいただきました。長年想い続けている方がいらっしゃるそうです。その方以外とは婚姻しないと言われました」
お兄様は気まずげに俯いた。
「そうか 余計なお節介だったな」
「お兄様 私に縁談持ってこないで。私ももう結婚はいいわ。心を波立てても辛いだけ。この邸と年金目当てに変な男に引っ掛かるぐらいなら、暮らすにも困らないしここで静かに暮らしたい」
****
その後エミール様からエミリアを引き取りたいご夫婦が見つかったと手紙をもらった。今日はそのご夫婦とエミリアのお見合いだ。
農園をしているご夫婦だが結婚後十年経っても子供に恵まれないので養子を考えていたそうだ。大柄な木訥そうなご主人に奥さんは小柄で優しげな人だ。エミリアはぬいぐるみをお土産に貰い、数日ここに滞在して三人で遊んでいたら懐いたようだ。無理にお父さんお母さんとは言わなくてもいい。一緒に暮らして行こうと言ってるのを見て安心した。エミリアはまだマリアンヌを忘れないだろうから。
ご夫婦の身上調査はエミール様が抜かりなく済ませてくれた。怪しいこともなく、隠していることもない。農園も上手くいって使用人もいる。エミリアは幸せになれるだろう。
新国王戴冠式の日に再び王都に来てエミリアを連れて行くことになった。奥さんに今ある服を見てもらった。農村で村の子として暮らしていくのにふさわしい服ではないのでそちらで用意してもらうことになった。もう私がエミリアにしてあげることはない。
ご夫婦が帰った夜エミリアが私の部屋にやって来た。
「ミラ もう母さんは来ないの?」
マリアンヌと一緒に行ったエレナから手紙が来て、マリアンヌがほぼ記憶がなくなって錯乱していると知らせて来ている。
「新しいお父さん、お母さんはいや?」
「いやじゃないけど、母さんに悪い」
エミリアは俯いて言う。
「悪くないよ。エミリアが幸せになることが、母さんの望みはなんだよ。母さんは病気だからエミリアは違う家で幸せになってほしい」
エミリアがギュッと抱きついて来た。
「エミリア もし嫌だったら戻っておいで。これここの住所を書いた紙とお金を入れたお守り袋。ずっと持っていて。ミラはずっとここにいるから」
「本当?本当にミラはここにいてくれる?」
「そうだよ。だから安心して行っておいで」
「お兄様…私そんなにわかりやすいですか?」
「そうだな。兄妹だしお前はわかりやすい」
なんだか笑えて来た。お兄様の思ってくださる気持ちは嬉しいけど、それでエミール様は自分の想いを私に打ち明けてくれたのだ。望みはないのだと知らしてくれたのだ。
ああ エミール様の想い人が羨ましい。天使のような方と言ってらした。どんな方なのかしらひと目見れば諦めることができるのかしら?
「お兄様、もうエミール様にはお断りをいただきました。長年想い続けている方がいらっしゃるそうです。その方以外とは婚姻しないと言われました」
お兄様は気まずげに俯いた。
「そうか 余計なお節介だったな」
「お兄様 私に縁談持ってこないで。私ももう結婚はいいわ。心を波立てても辛いだけ。この邸と年金目当てに変な男に引っ掛かるぐらいなら、暮らすにも困らないしここで静かに暮らしたい」
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その後エミール様からエミリアを引き取りたいご夫婦が見つかったと手紙をもらった。今日はそのご夫婦とエミリアのお見合いだ。
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ご夫婦の身上調査はエミール様が抜かりなく済ませてくれた。怪しいこともなく、隠していることもない。農園も上手くいって使用人もいる。エミリアは幸せになれるだろう。
新国王戴冠式の日に再び王都に来てエミリアを連れて行くことになった。奥さんに今ある服を見てもらった。農村で村の子として暮らしていくのにふさわしい服ではないのでそちらで用意してもらうことになった。もう私がエミリアにしてあげることはない。
ご夫婦が帰った夜エミリアが私の部屋にやって来た。
「ミラ もう母さんは来ないの?」
マリアンヌと一緒に行ったエレナから手紙が来て、マリアンヌがほぼ記憶がなくなって錯乱していると知らせて来ている。
「新しいお父さん、お母さんはいや?」
「いやじゃないけど、母さんに悪い」
エミリアは俯いて言う。
「悪くないよ。エミリアが幸せになることが、母さんの望みはなんだよ。母さんは病気だからエミリアは違う家で幸せになってほしい」
エミリアがギュッと抱きついて来た。
「エミリア もし嫌だったら戻っておいで。これここの住所を書いた紙とお金を入れたお守り袋。ずっと持っていて。ミラはずっとここにいるから」
「本当?本当にミラはここにいてくれる?」
「そうだよ。だから安心して行っておいで」
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