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第21話:甘く静かな夜、ふたりだけの場所で
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夕暮れ時、ふたりは学園の寮へと戻った。
けれど、どちらからともなく言い出した言葉は同じだった。
「──今夜は、ふたりきりになりたい」
自然と足は陽翔の部屋へと向かい、
ドアを閉めると、まるで異世界にでも入ったかのような静けさが広がった。
「……疲れてない? たくさん歩いたろ」
陽翔がソファに腰を下ろしながら尋ねると、
透真は小さく首を振り、となりに座った。
「ううん。……楽しかった。
今日の陽翔、ちょっとずつ優しくなってた」
「最初から優しいだろ」
「違う、なんか……“彼氏”って感じで」
「……俺のどこが、彼氏じゃないってんだ」
からかうような口調で言いながらも、
陽翔は照れを隠すように目をそらした。
透真はその肩にそっと頭を預ける。
番でも恋人でもない、ただ“隣にいたい”という気持ちで。
「ねえ、陽翔。
今夜は、俺から触れてもいい?」
「……透真」
「俺、今日……たくさん幸せだった。
だから、ちゃんとお返ししたい」
そう言って、透真の手が陽翔のシャツの裾にそっと触れた。
目を閉じると、呼吸の音と、心臓の音だけが耳に届く。
ゆっくりと脱がされていくシャツ。
素肌に指先が触れるたび、陽翔の肩がかすかに揺れる。
「……やっぱ、こういうの、緊張する」
「大丈夫。俺、全部覚えてるから」
透真の指が、陽翔の胸元から下腹部へと滑っていく。
その動きはどこかぎこちないけれど、真剣で、優しくて。
「陽翔……好きだよ。
番としても、恋人としても。全部お前がいい」
その言葉に、陽翔は堪えきれず、
透真の身体を引き寄せて、ベッドに押し倒した。
「──もう、我慢無理。お前が可愛すぎる」
「ん、ふふ……おいで」
身体が重なるたび、息が漏れる。
キスは熱を帯び、唇が何度も何度も重なった。
「……声、もっと聞かせて」
「……っ、やだ、そんな……っ、恥ずかし……」
「大丈夫。俺だけに聴こえてる」
奥まで満たされて、擦れるたびに、
透真の身体が甘い声を零す。
瞳を潤ませながら、それでも手を伸ばして陽翔を求め続ける姿に、
陽翔の理性は簡単に崩れていった。
「好きだ、透真……っ、何度でも言う……」
「俺も……陽翔が、だいすき……」
夜が深まるにつれ、
触れ合う指先も、交わすキスも、熱を増していく。
ただ、ふたりだけの時間。
番としても、恋人としても、かけがえのない一夜だった。
けれど、どちらからともなく言い出した言葉は同じだった。
「──今夜は、ふたりきりになりたい」
自然と足は陽翔の部屋へと向かい、
ドアを閉めると、まるで異世界にでも入ったかのような静けさが広がった。
「……疲れてない? たくさん歩いたろ」
陽翔がソファに腰を下ろしながら尋ねると、
透真は小さく首を振り、となりに座った。
「ううん。……楽しかった。
今日の陽翔、ちょっとずつ優しくなってた」
「最初から優しいだろ」
「違う、なんか……“彼氏”って感じで」
「……俺のどこが、彼氏じゃないってんだ」
からかうような口調で言いながらも、
陽翔は照れを隠すように目をそらした。
透真はその肩にそっと頭を預ける。
番でも恋人でもない、ただ“隣にいたい”という気持ちで。
「ねえ、陽翔。
今夜は、俺から触れてもいい?」
「……透真」
「俺、今日……たくさん幸せだった。
だから、ちゃんとお返ししたい」
そう言って、透真の手が陽翔のシャツの裾にそっと触れた。
目を閉じると、呼吸の音と、心臓の音だけが耳に届く。
ゆっくりと脱がされていくシャツ。
素肌に指先が触れるたび、陽翔の肩がかすかに揺れる。
「……やっぱ、こういうの、緊張する」
「大丈夫。俺、全部覚えてるから」
透真の指が、陽翔の胸元から下腹部へと滑っていく。
その動きはどこかぎこちないけれど、真剣で、優しくて。
「陽翔……好きだよ。
番としても、恋人としても。全部お前がいい」
その言葉に、陽翔は堪えきれず、
透真の身体を引き寄せて、ベッドに押し倒した。
「──もう、我慢無理。お前が可愛すぎる」
「ん、ふふ……おいで」
身体が重なるたび、息が漏れる。
キスは熱を帯び、唇が何度も何度も重なった。
「……声、もっと聞かせて」
「……っ、やだ、そんな……っ、恥ずかし……」
「大丈夫。俺だけに聴こえてる」
奥まで満たされて、擦れるたびに、
透真の身体が甘い声を零す。
瞳を潤ませながら、それでも手を伸ばして陽翔を求め続ける姿に、
陽翔の理性は簡単に崩れていった。
「好きだ、透真……っ、何度でも言う……」
「俺も……陽翔が、だいすき……」
夜が深まるにつれ、
触れ合う指先も、交わすキスも、熱を増していく。
ただ、ふたりだけの時間。
番としても、恋人としても、かけがえのない一夜だった。
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