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第25話:その夜、二度目の告白
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デートの帰り道。
透真の部屋まで送ってきた陽翔は、名残惜しそうに玄関先で立ち止まった。
「……本当は、もう少しだけ一緒にいたいけど」
「だったら、入ってけばいいじゃん」
「……いいのか?」
「むしろ、来てほしい」
そのやりとりに照れながらも、扉は自然と閉まり、
再びふたりきりの夜が始まった。
部屋の中には、柔らかい照明と、静かな時間。
透真は部屋着に着替えて、ソファに座る陽翔の隣へと腰掛けた。
「今日は、ほんとにありがと。
俺、誰かにデートを計画してもらうの、初めてだった」
「こっちこそ。……俺にとっても、初めてだったから」
ふたりは顔を見合わせて、少しだけ笑った。
しばらく沈黙が続いたあと、陽翔がぽつりと口を開いた。
「なあ、透真」
「ん?」
「……お前が番じゃなくても、きっと俺は、お前を好きになってた」
その言葉は、ふいに心に差し込む光のようで。
透真はゆっくりと陽翔の顔を見上げた。
「……それ、ほんと?」
「ああ。たぶん最初から、“選ばされる前に、選んでた”」
「だから、改めて言わせてくれ」
陽翔は透真の手を取り、その甲に唇を落とした。
「透真。……番とか運命とか関係なく、
俺は、お前が好きだ。……ひとりの男として、惚れてる」
「……っ」
心臓が跳ねた。
何度も聞いたはずの“好きだ”が、今夜だけは違って聴こえる。
「……俺も。俺も、陽翔の全部が好き。
どんな立場でも、隣にいてほしいって思ってる」
自然と、唇が重なった。
昼間のキスとは違って、熱を持ち、ゆっくり深く沈み込んでいく。
服の隙間から滑り込む指先に、
透真は目を閉じて、小さく息を吐いた。
「……少しだけ、甘えさせて」
「おう。好きなだけ、俺のものになっていい」
静かなベッドの上、触れるたびに
“番”としてではなく、“恋人”として重なる身体。
「お前が……俺を欲しがってくれるの、嬉しい」
「俺だけが、お前をこんなふうにできるんだ。
それが、たまらなく誇らしい」
「……陽翔……っ」
重なった唇、震える腰、吐息の隙間に交わされる言葉。
愛を語るように、確かめるように、ふたりはまた深く結ばれた。
その夜、透真は夢を見た。
誰にも見せなかった心の奥に、陽翔のぬくもりが灯る夢。
次に目覚める朝も、きっと隣に陽翔がいる──
そう思えるほど、幸福な夜だった。
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「だったら、入ってけばいいじゃん」
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再びふたりきりの夜が始まった。
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「今日は、ほんとにありがと。
俺、誰かにデートを計画してもらうの、初めてだった」
「こっちこそ。……俺にとっても、初めてだったから」
ふたりは顔を見合わせて、少しだけ笑った。
しばらく沈黙が続いたあと、陽翔がぽつりと口を開いた。
「なあ、透真」
「ん?」
「……お前が番じゃなくても、きっと俺は、お前を好きになってた」
その言葉は、ふいに心に差し込む光のようで。
透真はゆっくりと陽翔の顔を見上げた。
「……それ、ほんと?」
「ああ。たぶん最初から、“選ばされる前に、選んでた”」
「だから、改めて言わせてくれ」
陽翔は透真の手を取り、その甲に唇を落とした。
「透真。……番とか運命とか関係なく、
俺は、お前が好きだ。……ひとりの男として、惚れてる」
「……っ」
心臓が跳ねた。
何度も聞いたはずの“好きだ”が、今夜だけは違って聴こえる。
「……俺も。俺も、陽翔の全部が好き。
どんな立場でも、隣にいてほしいって思ってる」
自然と、唇が重なった。
昼間のキスとは違って、熱を持ち、ゆっくり深く沈み込んでいく。
服の隙間から滑り込む指先に、
透真は目を閉じて、小さく息を吐いた。
「……少しだけ、甘えさせて」
「おう。好きなだけ、俺のものになっていい」
静かなベッドの上、触れるたびに
“番”としてではなく、“恋人”として重なる身体。
「お前が……俺を欲しがってくれるの、嬉しい」
「俺だけが、お前をこんなふうにできるんだ。
それが、たまらなく誇らしい」
「……陽翔……っ」
重なった唇、震える腰、吐息の隙間に交わされる言葉。
愛を語るように、確かめるように、ふたりはまた深く結ばれた。
その夜、透真は夢を見た。
誰にも見せなかった心の奥に、陽翔のぬくもりが灯る夢。
次に目覚める朝も、きっと隣に陽翔がいる──
そう思えるほど、幸福な夜だった。
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