勇者パーティを追放されてしまったおっさん冒険者37歳……実はパーティメンバーにヤバいほど慕われていた

秋月静流

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おっさん、貞操が窮地

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「あのね、おっさん……
 ボクさ――こうことするのって初めてだから、その……
 出来たら優しくしてほしいな、って」

「ん。遠慮はいらない。
 男女が睦み合い種という名の生命が紡がれるのが自然の摂理。
 それと一応文献を読み漁って房中術は学習済みだから安心。
 あとは実践だけ。ばっちこい(ブイ)」

「ああ……いよいよですのね。
 ガリウス様とこうして結ばれる時を、ずっとずっと――
 初めてお会いした時から本当にずっとお待ちしておりましたわ。
 フフ……そう緊張なさらずに。
 今日は本能の赴くままに欲望を解放してよろしいのですよ?
 それでその……初日から道具は使います?
 あと、わたくし何の衣装を着ましょう?」

「ふん、貴様とまさかこういう関係になるとは……
 私も焼きが回った――いや、こういう言い方は良くないな。
 正直に心情を述べるとな……ずっと恋焦がれていたんだ。
 貴様と――ううん、お前と結ばれる事を懸想していた。
 意固地になって言い出せなかった。
 けど邪魔なプライドや世間体等を除いて残ったのはたった一つの純粋な想い。
 あの時(海底ダンジョン)、助けに来てくれてありがとう。
 あの時(聖域都市)、受け入れてくれてありがとう
 私は今――凄く幸せだぞ」

「ねえ、ガリウス――本当に後悔しない?
 だって今の自分が貴方に相応しいか、どうしても不安になってしまうもの。
 どれだけ唇や言葉を重ねてきたとしてもきっと払拭されることのないこれは……
 もはや呪詛に近い強迫観念なのでしょうね。我ながら呆れてしまうわ。
 あのね……だからこの身に刻んで分からせて欲しい。
 私は貴方のものだって。
 貴方は私の全てだって。
 また前(前世)みたいに可愛がって欲しい――」

 五者五様――
 際どくも艶やかな下着姿で俺を誘う姿に脳が焼かれる。
 健気でいじましくも誘うその言葉に反論できる男がいるだろうか? 
 いや、いない(反語)。
 って、違う違う。問題はそこじゃないだろう、自分。
 何でこんな一昔前流行った好色英雄譚みたいな展開になってるんだ!?
 ……本当におかしい、どうしてこうなった?
 聖域都市の拠点化が無事に済み――魔族との戦線も拮抗。
 その祝いと今回の功労を兼ねて特別休暇を貰った先で――
 どうしてこんな事態になっている?
 自身の意向や未来視すら置き去りにして目まぐるしく進みゆく現実。
 事の成り行きや動向等が瞬時に変化してしまう速さに当惑と混迷しながら――
 俺はここ最近のことを思い返すのだった。




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