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第19話 元社畜は、祖父の押し入れを整理する
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朝日が昇る前に、俺たちは第4階層の入口に立っていた。
残り時間、70時間。
寝ている場合ではなかった。
「ここが、第4階層か」
入口から覗き込む。
そこは、これまでの階層とは明らかに違っていた。
おかしい。
水が、下から上に流れている。
滝が逆さまだ。
重力を無視して、水飛沫が天井に向かって昇っていく。
空の色が異常だった。
基調は赤。血のように濃い赤だ。
だが、時折、青く点滅する。
蛍光灯が切れかけた時の、あのチカチカだ。
地面には、ところどころ穴が空いている。
覗いてみた。
何もない。
真っ白な空間が広がっているだけだ。
「カイトさん、これって」
ミレイが俺の袖を掴んだ。
「ああ。じいさんが適当に詰め込んだ結果だ」
俺は額を押さえた。
見覚えのある光景だった。
実家の押し入れ。
開けると雪崩のように物が落ちてくるやつ。
それの、規模がでかいバージョンだ。
「とりあえず動けばいいやって、無理やり詰め込んだんだろ」
「詰め込んだ?」
「整理整頓ができてないんだ。中身がぐちゃぐちゃになってる」
タエさんが煙管をふかした。
「じいさんの片付け下手は有名だったさね。あの土蔵も、生前は酷いもんだったよ」
「知ってたなら言ってくれ」
「まさか、ダンジョンまで同じとは思わなかったさね」
それもそうか。
◆
第4階層に足を踏み入れた瞬間、空気が変わった。
重い。
濃い。
呼吸するだけで、肺が圧迫される。
瘴気だ。
35年分の澱みが、この空間に充満している。
換気を怠った倉庫の、カビ臭い空気に似ていた。
「くさい」
タマが鼻を押さえた。
猫又の鼻は敏感だ。
この空気は拷問に近いだろう。
「むり。帰る」
「待て」
俺は懐から薬草を取り出した。
マタタビに似た効果を持つ、第2階層産の植物だ。
「これで我慢しろ」
タマの目が輝いた。
薬草をひったくり、鼻先に押し当てる。
「にゃー」
とろけた表情になった。
よし、機嫌は直った。
「旦那、見てこれ!」
ハチさんが叫んだ。
彼女の指差す先に、大きな岩があった。
邪魔な位置にある。
通路を塞いでいる。
「ぽぽぽ、砕いてやろうか!」
「待て!」
俺は叫んだ。
だが、遅かった。
ハチさんの拳が、岩に触れた。
ゴゴゴゴ。
岩が震えた。
そして、分裂した。
一つが、二つに。
二つが、四つに。
「えっ」
ハチさんが固まった。
岩が、倍に増えている。
「触るな!」
俺は頭を抱えた。
「ここの物は不安定なんだ。刺激すると、かえって悪化する!」
「ご、ごめん旦那」
ハチさんがしょんぼりした。
190cmの巨体が、小さく見えた。
俺はため息をついた。
「お前が悪いんじゃない。俺の説明不足だ」
全員を見回す。
ミレイ、タエさん、スキマ、タマ、ハチさん。
五人の怪異たち。
俺は言った。
「いいか、よく聞け」
全員の視線が集まった。
「ここは、じいさんが35年間、適当に物を突っ込んだ押し入れだ」
「押し入れ」
ミレイが首を傾げた。
「整理されてない。分類もされてない。何がどこにあるかもわからない」
俺は指を立てた。
「だから、勝手に触るな。動かすな。殴るな」
最後はハチさんを見て言った。
ハチさんが目を逸らした。
「俺が指示を出す。それに従え」
「でも、カイトさんは戦えないでしょ?」
ミレイが心配そうに言った。
「ああ。戦わない」
俺はうなずいた。
「俺の役割は、お前たちが危ないものを触らないように見張ることだ」
引率の先生。
いや、違う。
現場監督だ。
手を動かすのは職人で、俺は指示を出すだけ。
「戦闘はお前たちに任せる。だが、判断は俺がする」
それが、経営者の仕事だ。
◆
奥へ進んだ。
道中、何度も異変に遭遇した。
透明な壁にぶつかった。
見えない何かが、行く手を阻んでいる。
「……こっち」
スキマが隙間から囁いた。
彼女が見つけた迂回路を、俺たちは進んだ。
床が突然消えた。
真っ白な空間の上を歩いていたらしい。
ハチさんがとっさにミレイを掴んで、落下を防いだ。
時間の流れがおかしい場所があった。
入ると体が重くなり、出ると軽くなる。
タエさんが高速移動で一気に突破した。
全てが、継ぎ接ぎだった。
じいさんは、問題が起きるたびに応急処置をしたのだろう。
だが、その応急処置が別の問題を引き起こし、さらに応急処置を重ねた。
結果、こうなった。
絡まった釣り糸のような空間。
ほどこうとすると、別の場所が締まる。
前任者の負の遺産。
会社でも何度も見た光景だ。
「じいさん、料理も下手だったもんな」
俺はつぶやいた。
「どういうこと?」
ミレイが聞いた。
「冷蔵庫の残り物で料理しようとして、結局全部混ぜて謎の鍋にするタイプだった」
「ああ」
ミレイが納得した。
全員が納得した。
つまり、そういうことだ。
◆
最深部に辿り着いた。
そこには、何かがいた。
巨大な肉の塊。
いや、違う。
よく見ると、複数の生き物が絡み合っている。
ゴブリン、スライム、トレント、オーク。
本来は別々の魔物たちが、くっついて一つになっている。
狭い場所に閉じ込められすぎて、融合してしまったのだ。
泥団子。
複数の粘土を無理やり練り合わせた、不格好な塊。
それが、苦しそうに暴れていた。
「うわっ、キモい!」
ハチさんが身構えた。
「ぽぽぽ、あたいが殴って」
「殴るな!」
俺は叫んだ。
「殴ったら爆発するぞ!」
「爆発!?」
全員が固まった。
俺は泥団子を観察した。
不安定だ。
限界まで圧縮されている。
衝撃を与えたら、一気に膨張する。
下手をすれば、この階層ごと吹き飛ぶ。
「じゃあ、どうするの」
ミレイが聞いた。
「ほどく」
「ほどく?」
「絡まった糸を、一本ずつほぐすんだ」
俺は祖父の鍵を取り出した。
管理者権限のキーだ。
これを使えば、個々の魔物を分離できるはずだ。
理論上は。
「時間がかかる。お前たちは、こいつが暴れないように押さえてくれ」
「押さえる?」
「殴るな、斬るな、燃やすな。ただ、動きを止めろ」
難しい注文だ。
だが、やるしかない。
「わたし、きれい?」
ミレイが、泥団子に向かって問いかけた。
泥団子の動きが、ピタリと止まった。
強制的な行動停止。
口裂け女の能力だ。
だが、長くは持たない。
「今のうちだ」
俺は鍵を虚空に差し込んだ。
ホログラムが展開される。
複雑に絡み合った線が、目の前に浮かび上がった。
これが、35年分の負債か。
俺は冷や汗をかいた。
一本ずつ。
慎重に。
間違えたら、全部やり直しだ。
いや、やり直しどころじゃない。
爆発だ。
「あと70時間か」
俺はつぶやいた。
「この地道な作業を、ずっと続けるのか」
労働だ。
最も忌むべき、労働だ。
だが、誰かがやらなければならない。
ミレイの能力が切れた。
泥団子が再び暴れ始めた。
「わたし、きれい?」
ミレイが再度問いかける。
また、動きが止まった。
ハチさんが泥団子を押さえている。
タエさんが周囲を警戒している。
スキマが隙間から情報を集めている。
タマは、見張り台で丸くなっていた。
だが、耳だけはピンと立っている。
「やだ」
タマが、ぽつりと言った。
「なんだ」
「あれ、やばい。中に、嫌なのがいる」
タマの悪意感知。
この猫又は、悪意を持つ存在を嗅ぎ分ける。
つまり、泥団子の中には、魔物以外の何かがいる。
全員が、自分の役割を果たしている。
俺も、やるしかない。
「よし」
俺は最初の糸に手をかけた。
ほどく。
一本ずつ。
70時間かけて。
それが、管理人の仕事だ。
だが。
糸をほどいた瞬間、泥団子の奥で何かが動いた。
目だ。
複数の目が、こちらを見ていた。
魔物の目ではない。
もっと古い。もっと深い。
タマが言った「嫌なの」とは、これのことか。
「カイトさん」
ミレイの声が硬い。
「わかってる」
俺は冷や汗を拭った。
じいさん、お前はいったい何を封印したんだ。
面倒なことになりそうだ。
続く
残り時間、70時間。
寝ている場合ではなかった。
「ここが、第4階層か」
入口から覗き込む。
そこは、これまでの階層とは明らかに違っていた。
おかしい。
水が、下から上に流れている。
滝が逆さまだ。
重力を無視して、水飛沫が天井に向かって昇っていく。
空の色が異常だった。
基調は赤。血のように濃い赤だ。
だが、時折、青く点滅する。
蛍光灯が切れかけた時の、あのチカチカだ。
地面には、ところどころ穴が空いている。
覗いてみた。
何もない。
真っ白な空間が広がっているだけだ。
「カイトさん、これって」
ミレイが俺の袖を掴んだ。
「ああ。じいさんが適当に詰め込んだ結果だ」
俺は額を押さえた。
見覚えのある光景だった。
実家の押し入れ。
開けると雪崩のように物が落ちてくるやつ。
それの、規模がでかいバージョンだ。
「とりあえず動けばいいやって、無理やり詰め込んだんだろ」
「詰め込んだ?」
「整理整頓ができてないんだ。中身がぐちゃぐちゃになってる」
タエさんが煙管をふかした。
「じいさんの片付け下手は有名だったさね。あの土蔵も、生前は酷いもんだったよ」
「知ってたなら言ってくれ」
「まさか、ダンジョンまで同じとは思わなかったさね」
それもそうか。
◆
第4階層に足を踏み入れた瞬間、空気が変わった。
重い。
濃い。
呼吸するだけで、肺が圧迫される。
瘴気だ。
35年分の澱みが、この空間に充満している。
換気を怠った倉庫の、カビ臭い空気に似ていた。
「くさい」
タマが鼻を押さえた。
猫又の鼻は敏感だ。
この空気は拷問に近いだろう。
「むり。帰る」
「待て」
俺は懐から薬草を取り出した。
マタタビに似た効果を持つ、第2階層産の植物だ。
「これで我慢しろ」
タマの目が輝いた。
薬草をひったくり、鼻先に押し当てる。
「にゃー」
とろけた表情になった。
よし、機嫌は直った。
「旦那、見てこれ!」
ハチさんが叫んだ。
彼女の指差す先に、大きな岩があった。
邪魔な位置にある。
通路を塞いでいる。
「ぽぽぽ、砕いてやろうか!」
「待て!」
俺は叫んだ。
だが、遅かった。
ハチさんの拳が、岩に触れた。
ゴゴゴゴ。
岩が震えた。
そして、分裂した。
一つが、二つに。
二つが、四つに。
「えっ」
ハチさんが固まった。
岩が、倍に増えている。
「触るな!」
俺は頭を抱えた。
「ここの物は不安定なんだ。刺激すると、かえって悪化する!」
「ご、ごめん旦那」
ハチさんがしょんぼりした。
190cmの巨体が、小さく見えた。
俺はため息をついた。
「お前が悪いんじゃない。俺の説明不足だ」
全員を見回す。
ミレイ、タエさん、スキマ、タマ、ハチさん。
五人の怪異たち。
俺は言った。
「いいか、よく聞け」
全員の視線が集まった。
「ここは、じいさんが35年間、適当に物を突っ込んだ押し入れだ」
「押し入れ」
ミレイが首を傾げた。
「整理されてない。分類もされてない。何がどこにあるかもわからない」
俺は指を立てた。
「だから、勝手に触るな。動かすな。殴るな」
最後はハチさんを見て言った。
ハチさんが目を逸らした。
「俺が指示を出す。それに従え」
「でも、カイトさんは戦えないでしょ?」
ミレイが心配そうに言った。
「ああ。戦わない」
俺はうなずいた。
「俺の役割は、お前たちが危ないものを触らないように見張ることだ」
引率の先生。
いや、違う。
現場監督だ。
手を動かすのは職人で、俺は指示を出すだけ。
「戦闘はお前たちに任せる。だが、判断は俺がする」
それが、経営者の仕事だ。
◆
奥へ進んだ。
道中、何度も異変に遭遇した。
透明な壁にぶつかった。
見えない何かが、行く手を阻んでいる。
「……こっち」
スキマが隙間から囁いた。
彼女が見つけた迂回路を、俺たちは進んだ。
床が突然消えた。
真っ白な空間の上を歩いていたらしい。
ハチさんがとっさにミレイを掴んで、落下を防いだ。
時間の流れがおかしい場所があった。
入ると体が重くなり、出ると軽くなる。
タエさんが高速移動で一気に突破した。
全てが、継ぎ接ぎだった。
じいさんは、問題が起きるたびに応急処置をしたのだろう。
だが、その応急処置が別の問題を引き起こし、さらに応急処置を重ねた。
結果、こうなった。
絡まった釣り糸のような空間。
ほどこうとすると、別の場所が締まる。
前任者の負の遺産。
会社でも何度も見た光景だ。
「じいさん、料理も下手だったもんな」
俺はつぶやいた。
「どういうこと?」
ミレイが聞いた。
「冷蔵庫の残り物で料理しようとして、結局全部混ぜて謎の鍋にするタイプだった」
「ああ」
ミレイが納得した。
全員が納得した。
つまり、そういうことだ。
◆
最深部に辿り着いた。
そこには、何かがいた。
巨大な肉の塊。
いや、違う。
よく見ると、複数の生き物が絡み合っている。
ゴブリン、スライム、トレント、オーク。
本来は別々の魔物たちが、くっついて一つになっている。
狭い場所に閉じ込められすぎて、融合してしまったのだ。
泥団子。
複数の粘土を無理やり練り合わせた、不格好な塊。
それが、苦しそうに暴れていた。
「うわっ、キモい!」
ハチさんが身構えた。
「ぽぽぽ、あたいが殴って」
「殴るな!」
俺は叫んだ。
「殴ったら爆発するぞ!」
「爆発!?」
全員が固まった。
俺は泥団子を観察した。
不安定だ。
限界まで圧縮されている。
衝撃を与えたら、一気に膨張する。
下手をすれば、この階層ごと吹き飛ぶ。
「じゃあ、どうするの」
ミレイが聞いた。
「ほどく」
「ほどく?」
「絡まった糸を、一本ずつほぐすんだ」
俺は祖父の鍵を取り出した。
管理者権限のキーだ。
これを使えば、個々の魔物を分離できるはずだ。
理論上は。
「時間がかかる。お前たちは、こいつが暴れないように押さえてくれ」
「押さえる?」
「殴るな、斬るな、燃やすな。ただ、動きを止めろ」
難しい注文だ。
だが、やるしかない。
「わたし、きれい?」
ミレイが、泥団子に向かって問いかけた。
泥団子の動きが、ピタリと止まった。
強制的な行動停止。
口裂け女の能力だ。
だが、長くは持たない。
「今のうちだ」
俺は鍵を虚空に差し込んだ。
ホログラムが展開される。
複雑に絡み合った線が、目の前に浮かび上がった。
これが、35年分の負債か。
俺は冷や汗をかいた。
一本ずつ。
慎重に。
間違えたら、全部やり直しだ。
いや、やり直しどころじゃない。
爆発だ。
「あと70時間か」
俺はつぶやいた。
「この地道な作業を、ずっと続けるのか」
労働だ。
最も忌むべき、労働だ。
だが、誰かがやらなければならない。
ミレイの能力が切れた。
泥団子が再び暴れ始めた。
「わたし、きれい?」
ミレイが再度問いかける。
また、動きが止まった。
ハチさんが泥団子を押さえている。
タエさんが周囲を警戒している。
スキマが隙間から情報を集めている。
タマは、見張り台で丸くなっていた。
だが、耳だけはピンと立っている。
「やだ」
タマが、ぽつりと言った。
「なんだ」
「あれ、やばい。中に、嫌なのがいる」
タマの悪意感知。
この猫又は、悪意を持つ存在を嗅ぎ分ける。
つまり、泥団子の中には、魔物以外の何かがいる。
全員が、自分の役割を果たしている。
俺も、やるしかない。
「よし」
俺は最初の糸に手をかけた。
ほどく。
一本ずつ。
70時間かけて。
それが、管理人の仕事だ。
だが。
糸をほどいた瞬間、泥団子の奥で何かが動いた。
目だ。
複数の目が、こちらを見ていた。
魔物の目ではない。
もっと古い。もっと深い。
タマが言った「嫌なの」とは、これのことか。
「カイトさん」
ミレイの声が硬い。
「わかってる」
俺は冷や汗を拭った。
じいさん、お前はいったい何を封印したんだ。
面倒なことになりそうだ。
続く
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