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王子様は困惑する sideラエル
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「....何だあれは」
久しぶりに学園に行き、ローズと待ち合わせをしているため中庭のベンチに座ってふと目に入ってきたその光景に驚いて思わず呟いた。
目の前には、ローズと似たような髪型、服装の令嬢が勢揃いしていた。
「きゃぁ、ラエル公爵様が私を見てるわ!」
「いや、私よ!」
「やっぱりこういう格好の方がお好きなのね」
その言葉に絶句する。
...これはどういう事だ?
「ら、ラエル公爵様。どうやら公爵様とローズお嬢様が婚約されていることを知った御令嬢達が....な、何を勘違いされたのか公爵様がローズお嬢様のような大人しく地味な格好をした令嬢が好きだという噂が...回っているらしくて...」
そう言いながらも、カイは笑いを堪えるように肩を震わせている。
呆れて言葉が出なかった。
私の好みがローズのような格好をした令嬢だと?全く意味がわからないんだが。
「...御令嬢達は暇なのか?」
「そうなのかもしれませんね」
カイはもう堪えきれず笑ってしまっている。私は苦笑いを浮かべるしかなかった。
正直、シルキー令嬢達に処分を下した後、学園にローズが戻りにくい環境になるのではないかと心配だったのだ。
すでに私とローズが婚約者であることは学園中に広まってしまった。そしてローズを傷つけたことで令嬢達が処分を受けたことも彼女達の耳には届いているはず。
良くも悪くもあの令嬢達の結束力というか、感情移入というのは凄まじいからだ。
シルキー令嬢のように直接手を加えるのではなく、噂話や妬み、嫌味をこそこそと言われるのではないかと思っていた。
ローズに学園生活で気になることがないか聞いてみても特に変わった様子はないと答えるので、心配をかけまいとしているのではないかと疑っていたのだが。
...どうやら杞憂だったようだな。
変わらずギャアギャアとうるさい地味な令嬢達を横目で見ながらため息をつく。
そろそろ来る頃だろうか。
「ラエル様っ」
可愛らしい笑みを浮かべ、少し頬を赤く染めながら愛しい彼女が近づいてくる。
「ローズ」
私は勢いよく立ち上がり、彼女の側に近寄ると彼女の手を取り頭を撫でた。
...可愛い。
「うゔんっ。ラエル公爵様、私もいるのをお忘れなく?」
にこりと黒い笑みを浮かべるのはマリア令嬢だ。すっかり回復した彼女は、ローズと感動の再会をカイの部屋で迎えた。
「マリアーー!」
「ローズー!!」
ひしっ!と音が聞こえてきそうなくらいの勢いで抱きしめ、お互いわんわん泣きながら抱き合う姿を見て、私もカイも苦笑いしたものだ。
「良かった、無事で...」
「それは私のセリフよ!...怖かったでしょう」
再び瞳に涙を浮かべると、また泣きながら抱き合う。二人がどれだけ仲が良いのかがわかり、複雑ではあったがローズが安心したようでホッとした。
「マリア令嬢、もう体調はいいのか?」
「はい、おかげさまで無事に〝私の〟家にも帰れましたし」
そう言いながらチラッとカイを見る。カイはそぉっと視線を逸らした。
相変わらず、カイはマリア令嬢には敵わないらしい。
「それで、今日はどうされたのですか?」
中庭で待ち合わせたのは他でもない、ある場所へローズを連れて行くためだ。
そして、マリア令嬢とカイにも協力してもらい、ローズには今日まで内緒にするよう伝えていた。
「ちょっと行きたい場所があってね。付いてきて来てくれるかい?」
私ははやる気持ちを抑え、ローズの手を握った。そっと指を絡めると、耳まで真っ赤な彼女の顔が横目で見えて可愛すぎて笑ってしまう。
「ラエル公爵様、顔が緩んでますよ」
ボソッとカイが言うが気にしない。
「じゃあ行きましょうか。ね、カイ」
マリア令嬢がカイと腕を組み、楽しそうに言った。
...お前の顔の方がゆるゆるじゃないか。
一瞬にして笑みを浮かべるカイを心の中で毒づき、私たちはある場所へと向かった。
久しぶりに学園に行き、ローズと待ち合わせをしているため中庭のベンチに座ってふと目に入ってきたその光景に驚いて思わず呟いた。
目の前には、ローズと似たような髪型、服装の令嬢が勢揃いしていた。
「きゃぁ、ラエル公爵様が私を見てるわ!」
「いや、私よ!」
「やっぱりこういう格好の方がお好きなのね」
その言葉に絶句する。
...これはどういう事だ?
「ら、ラエル公爵様。どうやら公爵様とローズお嬢様が婚約されていることを知った御令嬢達が....な、何を勘違いされたのか公爵様がローズお嬢様のような大人しく地味な格好をした令嬢が好きだという噂が...回っているらしくて...」
そう言いながらも、カイは笑いを堪えるように肩を震わせている。
呆れて言葉が出なかった。
私の好みがローズのような格好をした令嬢だと?全く意味がわからないんだが。
「...御令嬢達は暇なのか?」
「そうなのかもしれませんね」
カイはもう堪えきれず笑ってしまっている。私は苦笑いを浮かべるしかなかった。
正直、シルキー令嬢達に処分を下した後、学園にローズが戻りにくい環境になるのではないかと心配だったのだ。
すでに私とローズが婚約者であることは学園中に広まってしまった。そしてローズを傷つけたことで令嬢達が処分を受けたことも彼女達の耳には届いているはず。
良くも悪くもあの令嬢達の結束力というか、感情移入というのは凄まじいからだ。
シルキー令嬢のように直接手を加えるのではなく、噂話や妬み、嫌味をこそこそと言われるのではないかと思っていた。
ローズに学園生活で気になることがないか聞いてみても特に変わった様子はないと答えるので、心配をかけまいとしているのではないかと疑っていたのだが。
...どうやら杞憂だったようだな。
変わらずギャアギャアとうるさい地味な令嬢達を横目で見ながらため息をつく。
そろそろ来る頃だろうか。
「ラエル様っ」
可愛らしい笑みを浮かべ、少し頬を赤く染めながら愛しい彼女が近づいてくる。
「ローズ」
私は勢いよく立ち上がり、彼女の側に近寄ると彼女の手を取り頭を撫でた。
...可愛い。
「うゔんっ。ラエル公爵様、私もいるのをお忘れなく?」
にこりと黒い笑みを浮かべるのはマリア令嬢だ。すっかり回復した彼女は、ローズと感動の再会をカイの部屋で迎えた。
「マリアーー!」
「ローズー!!」
ひしっ!と音が聞こえてきそうなくらいの勢いで抱きしめ、お互いわんわん泣きながら抱き合う姿を見て、私もカイも苦笑いしたものだ。
「良かった、無事で...」
「それは私のセリフよ!...怖かったでしょう」
再び瞳に涙を浮かべると、また泣きながら抱き合う。二人がどれだけ仲が良いのかがわかり、複雑ではあったがローズが安心したようでホッとした。
「マリア令嬢、もう体調はいいのか?」
「はい、おかげさまで無事に〝私の〟家にも帰れましたし」
そう言いながらチラッとカイを見る。カイはそぉっと視線を逸らした。
相変わらず、カイはマリア令嬢には敵わないらしい。
「それで、今日はどうされたのですか?」
中庭で待ち合わせたのは他でもない、ある場所へローズを連れて行くためだ。
そして、マリア令嬢とカイにも協力してもらい、ローズには今日まで内緒にするよう伝えていた。
「ちょっと行きたい場所があってね。付いてきて来てくれるかい?」
私ははやる気持ちを抑え、ローズの手を握った。そっと指を絡めると、耳まで真っ赤な彼女の顔が横目で見えて可愛すぎて笑ってしまう。
「ラエル公爵様、顔が緩んでますよ」
ボソッとカイが言うが気にしない。
「じゃあ行きましょうか。ね、カイ」
マリア令嬢がカイと腕を組み、楽しそうに言った。
...お前の顔の方がゆるゆるじゃないか。
一瞬にして笑みを浮かべるカイを心の中で毒づき、私たちはある場所へと向かった。
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