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第4話 文句なしの生活
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屋敷に帰ってきた私は、パーティーでの出来事を当主である父に報告した。
話を聞き終えた父は、あごに手を当てると考え込む顔になった。私は口を挟まず、静かに待つ。これからどうするのか。それを決めるのは、当主である父。
前のような辛い食事制限を命じられる生活には、戻りたくない。もう、戻れない。我慢に耐えられなくなった。美味しいケーキの味を知ってしまったから。
しばらく沈黙の時間が流れて、やがて意を決したように父が口を開いた。
「事態が落ち着くまで、お前はおとなしくしていなさい。屋敷からも出ないように」
「わかりました」
こうして私は、屋敷で待機するように命じられた。父の命令に素直に従う。辛くて厳しい妃教育を受けなくて済むし、食事も自由に食べられるので全く不満は無かった。むしろ、大歓迎。
あれから数日後、マルク王子との婚約破棄が正式に成立したそうだ。父から報告を聞いた。
イジメの件については追及されず、うやむやになったみたい。そもそも、私は誰かをイジメた記憶はなかった。妃教育が大変で、自分のことで精いっぱいだったから。他に目を向ける余裕もない。
本当にそんなことがあったのか、調べても情報は一つも出てこないと思う。誰かの勘違いか、それとも……。
真実を追求して、婚約破棄が取り消しになるのも避けたかった。婚約の破棄は、そのまま進めてほしい。なので、イジメの件については言及しないようにお願いした。
パーティーの一件は、かなり話題になった。それだけでなく、私のケーキやけ食い事件も世間で話題になっているらしい。その内容を聞いて、私に同情してくれる人もいたという。
泣きながらケーキを食べた話なんて、恥ずかしいので広めないでほしいんだけど。まぁ、仕方ないのかしら。噂を消し去るのは難しいだろうと諦めている。
私を指導してくれていた妃教育の先生たちは、その話を聞いて激怒しているでしょうね。せっかく考えた食事制限のスケジュールが台無しになったんだから。少しだけ申し訳なく思った。
まぁ、もう終わったことだから。どうでもいいけど。私はもう、王妃になる予定は無くなったんだし。
婚約を破棄されるキッカケになってくれたアイリーンという女性には、本当に感謝している。彼女のおかげで、私は自由になれたのだから。
こんなに清々しい気分で過ごせるのは、本当に久しぶり。心の底から思う。婚約を破棄されてよかったと。王妃になる未来を失ってよかったと。
次の妃候補に選ばれる人は、大変だと思う。これから厳しい教育を受けて、王妃の座を手に入れることになるだろう。頑張ってほしい。私には無理だった。
あの事件から1か月ほど過ぎていた。もうしばらく、私は屋敷から出ないようにと言われているので、その通り過ごしている。そんな私を見て、父は申し訳なさそうな顔で謝ってきた。
「不自由な生活をさせてしまい、すまないオリヴィア。もう少しすれば周りも落ち着いて、屋敷の外に出ても問題なくなるだろうから。それまでは我慢してくれ」
「お父様。私は、大丈夫ですよ。屋敷の中で、ゆっくり過ごしていますから」
私を心配してくれる父の言葉に、笑顔で返した。これから先も屋敷の中で暮らせと命じられたとしても、文句も言わずに従うでしょう。だってここでは、自由に食事をしていいから。
少しだけ不満があるとすれば、体を動かせないこと。屋敷の外に出て、思いっきり運動したい気持ちはある。でも、それだけ。
他には、特に困ったことはない。
自由に外出できないぐらい、前までの生活と比べたら全然マシだと思っている。
話を聞き終えた父は、あごに手を当てると考え込む顔になった。私は口を挟まず、静かに待つ。これからどうするのか。それを決めるのは、当主である父。
前のような辛い食事制限を命じられる生活には、戻りたくない。もう、戻れない。我慢に耐えられなくなった。美味しいケーキの味を知ってしまったから。
しばらく沈黙の時間が流れて、やがて意を決したように父が口を開いた。
「事態が落ち着くまで、お前はおとなしくしていなさい。屋敷からも出ないように」
「わかりました」
こうして私は、屋敷で待機するように命じられた。父の命令に素直に従う。辛くて厳しい妃教育を受けなくて済むし、食事も自由に食べられるので全く不満は無かった。むしろ、大歓迎。
あれから数日後、マルク王子との婚約破棄が正式に成立したそうだ。父から報告を聞いた。
イジメの件については追及されず、うやむやになったみたい。そもそも、私は誰かをイジメた記憶はなかった。妃教育が大変で、自分のことで精いっぱいだったから。他に目を向ける余裕もない。
本当にそんなことがあったのか、調べても情報は一つも出てこないと思う。誰かの勘違いか、それとも……。
真実を追求して、婚約破棄が取り消しになるのも避けたかった。婚約の破棄は、そのまま進めてほしい。なので、イジメの件については言及しないようにお願いした。
パーティーの一件は、かなり話題になった。それだけでなく、私のケーキやけ食い事件も世間で話題になっているらしい。その内容を聞いて、私に同情してくれる人もいたという。
泣きながらケーキを食べた話なんて、恥ずかしいので広めないでほしいんだけど。まぁ、仕方ないのかしら。噂を消し去るのは難しいだろうと諦めている。
私を指導してくれていた妃教育の先生たちは、その話を聞いて激怒しているでしょうね。せっかく考えた食事制限のスケジュールが台無しになったんだから。少しだけ申し訳なく思った。
まぁ、もう終わったことだから。どうでもいいけど。私はもう、王妃になる予定は無くなったんだし。
婚約を破棄されるキッカケになってくれたアイリーンという女性には、本当に感謝している。彼女のおかげで、私は自由になれたのだから。
こんなに清々しい気分で過ごせるのは、本当に久しぶり。心の底から思う。婚約を破棄されてよかったと。王妃になる未来を失ってよかったと。
次の妃候補に選ばれる人は、大変だと思う。これから厳しい教育を受けて、王妃の座を手に入れることになるだろう。頑張ってほしい。私には無理だった。
あの事件から1か月ほど過ぎていた。もうしばらく、私は屋敷から出ないようにと言われているので、その通り過ごしている。そんな私を見て、父は申し訳なさそうな顔で謝ってきた。
「不自由な生活をさせてしまい、すまないオリヴィア。もう少しすれば周りも落ち着いて、屋敷の外に出ても問題なくなるだろうから。それまでは我慢してくれ」
「お父様。私は、大丈夫ですよ。屋敷の中で、ゆっくり過ごしていますから」
私を心配してくれる父の言葉に、笑顔で返した。これから先も屋敷の中で暮らせと命じられたとしても、文句も言わずに従うでしょう。だってここでは、自由に食事をしていいから。
少しだけ不満があるとすれば、体を動かせないこと。屋敷の外に出て、思いっきり運動したい気持ちはある。でも、それだけ。
他には、特に困ったことはない。
自由に外出できないぐらい、前までの生活と比べたら全然マシだと思っている。
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