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直接の醍醐味
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午後からは広場に人が集まり始める。楽隊が街を練り歩き、最後にこの辺りでフィニッシュを迎えるからだ。人込みに紛れて演奏を聞きながら、コールはカトリシアに屋台のアイスを買ってやった。
「こんなお手軽にアイスクリームが食べられるなんて……それに、薔薇の形なのも面白いわね」
「城のシェフには劣るけど、今日みたいな暑い日にはなかなかのもんだろ」
「本当、冷たくておいしいわ」
ワインの風味だという赤紫色の薔薇を模したアイス。シャリシャリと少しずつ食べる様は、薔薇の花弁を咥える魔女のようでつい見入ってしまう。凝視していたのを一口欲しいのかと差し出されたが、苦笑いで誤魔化しながら首を振って断った。
「それにしても、この暑い中よく重い楽器を持って歩き回れるわね。こういう時、魔法のガラガラがあれば振るだけで同じ曲が聴けるのに」
「単に演奏だけならそうだけど、揃いの衣装でパレードを見せるのもセットなんだよ。直接目の前で味わうからこその醍醐味ってのがあるだろ?」
言われてカトリシアは自分の胸に手を当てて感じ取ろうとする。楽隊が奏でる音と観客との一体感。城で限られた者たちのためだけに演奏される曲とは、また違った趣きがあるのだろう。
「俺はそろそろ冒険者ギルドに行こうと思ってるけど、どうする?」
「行くわ……あっ」
ぼんやりした声色でアイスを食べてしまおうとして、溶けたクリームが手についてしまった。汚れないよう赤い液体を舐め取ろうとする様に、周りの男たちの視線を感じ、慌ててコールはハンカチで手を拭ってやった。
「行儀悪い真似すんな!」
「ごめんなさい……この姿だと、何だか本当に卑しくなってしまうみたいで」
赤い舌でぺろりと唇を舐めるカトリシア。自虐のようで、以前見た何かに時間差で共感を得ているようだ。衝動的にペシッと頭を叩くと、その手を取ってずんずん人込みをかき分け歩いていく。
「行儀悪いけど、別に卑しくはないだろ」
「それはそうと、さっきから重そうな荷物ね。冒険者ギルドに預けに行くの?」
ぼやきには反応せず、カトリシアはコールが肩から下げている四角い箱について聞いてきた。変わった形の鞄に見えるようだが、この世界の人間にクーラーボックスは馴染みがないので無理はない。ちなみに中は空っぽなので今は軽い。
「逆だよ、預けられていたのを受け取りに行くんだ。ダンジョンで分け前をくれるって話だったろ?」
「ああ、グレートボアの肉!」
冒険者ギルドの受付で問い合わせると、すぐにクーラーボックスに猪肉を氷と一緒に詰めてくれた。ダンジョン攻略の際に入手したアイテムは、冒険者ギルドに届け出れば業者に売り渡してもらえるのだ。血抜き、皮剥ぎ、切り分けが済んだ猪肉は、見た目は豚とそう変わらないほど綺麗な色をしていた。
「コール=パガトリー様。以上がハンス様御一行からお預かりした猪肉になりますが、よろしかったでしょうか?」
「はいっ、間違いありませ……重っ」
「コール、ハンスって……?」
クーラーボックスを持ち上げようとしてよろけたコールを支えながら、カトリシアが訊ねてきたので、荷物持ちをしていた商人だと教えてやる。おかもち二つを軽々と扱う彼が重いと言うのなら、相当の重量である事は察せられた。
「ところで、この肉はどうするの?」
「そうだなー、以前親父が作ってくれたボタン鍋もいいけど……ちょっと考えてる事があるんだ」
目をぱちくりさせるカトリシアに、クーラーボックスを抱え直しながらコールは不敵な笑みを向けた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
その夜。
街で買った新しい寝間着姿のカトリシアを前に、コールは本能と戦っていた。
生地が薄いわけでも露出が高いわけでもない。それどころか上は裾が長くて多少寝相が悪くても肌が見える心配はなく、下もサイズぴったりのズボンでどう考えてもずり落ちそうになかった。色、柄共に正しく年頃の娘が着用するに相応しい、普通の可愛らしい寝間着なのだ。
(そう、普通に可愛いんだよな……)
今までがあまりに頓珍漢だったから、却って我慢できていたのかもしれないが。このままでは男として何かを為す前に、別の何かを作ってしまうかもしれない……明け透けに言えば、既成事実を。
「コール、寝ないの?」
「あっ、そ、その事だけど……」
ベッドに腰かけ首を傾げた拍子に、濡れた髪からぽたりと水滴が落ちる。この黄金色がラーメンみたいだと思った時から、自分は彼女に惹かれていた。賊に襲われた令嬢に対して酷過ぎるが、直感でそう思ってしまったのだから仕方ない。その後、彼女の抱えるややこしい事情が明らかになるも、コールの気持ちは変わらなかった。
(この娘が好きだ。一生俺といて欲しい)
異性との付き合い方なんてろくに知らないコールだが、生涯を共にするには強引な手段ではダメな事は分かっている。特に失敗を経験しているカトリシアに対しては……だが男としての本能は細かい事情を慮ってはくれない。かくなる上はと、今日こそ布団を廊下に出そうとした瞬間。
「コール? なに自分の部屋から出て行こうとしてるんだい。場所を移るのはオーガスティンだよ」
「えっ?」
「あ、あの……やっぱり私、追い出されるんですか」
不安そうなカトリシアに、ぽかんとした母は噴き出して否定する。
「違う違う。そろそろあんたにも、ちゃんとした部屋を用意してあげようって事さ。今まで窮屈な思いさせて悪かったね」
母が言うには、コールと同室にしたのは彼女を試す意味もあったらしい。普通に考えて、息子と年頃の娘を一緒にしておくのは危険極まりないが、少なくともコールの方から迫る可能性はないと断言できた。
「だってこの子、信じられないくらいヘタレだろう?」
「……悪かったな」
「だけどそれでも……思惑はどうあれ、オーガスティンの方から関係を強要してきたら。つまり躊躇なく女の武器を使うようなら、家で保護する必要はなくなってたね。それだけ強かであれば、一人でもやってけるだろ」
容赦のない物言いに、昂っていた熱がスッと冷えるのを感じた。母がやろうとしていた事はロジエルが彼女を捨てた理由であり、そして実際カトリシアの無防備さは日に日にコールの理性を削り続けていて、気を抜けば手を出しそうなほど危うい状態だったのだ。
「まあ、この子も大事にする覚悟が決まったようだし。あたしらもあんたを家族として迎え入れる事にしたからね」
「家族……」
「今夜からは、ここがあんたの居場所だよ」
コンコン、と二階の隅っこにある引き戸を叩く母に、顔を赤くして歩み寄ろうとするカトリシアの肩を掴み、コールが叫ぶ。
「そこ、物置だろ!!」
「こんなお手軽にアイスクリームが食べられるなんて……それに、薔薇の形なのも面白いわね」
「城のシェフには劣るけど、今日みたいな暑い日にはなかなかのもんだろ」
「本当、冷たくておいしいわ」
ワインの風味だという赤紫色の薔薇を模したアイス。シャリシャリと少しずつ食べる様は、薔薇の花弁を咥える魔女のようでつい見入ってしまう。凝視していたのを一口欲しいのかと差し出されたが、苦笑いで誤魔化しながら首を振って断った。
「それにしても、この暑い中よく重い楽器を持って歩き回れるわね。こういう時、魔法のガラガラがあれば振るだけで同じ曲が聴けるのに」
「単に演奏だけならそうだけど、揃いの衣装でパレードを見せるのもセットなんだよ。直接目の前で味わうからこその醍醐味ってのがあるだろ?」
言われてカトリシアは自分の胸に手を当てて感じ取ろうとする。楽隊が奏でる音と観客との一体感。城で限られた者たちのためだけに演奏される曲とは、また違った趣きがあるのだろう。
「俺はそろそろ冒険者ギルドに行こうと思ってるけど、どうする?」
「行くわ……あっ」
ぼんやりした声色でアイスを食べてしまおうとして、溶けたクリームが手についてしまった。汚れないよう赤い液体を舐め取ろうとする様に、周りの男たちの視線を感じ、慌ててコールはハンカチで手を拭ってやった。
「行儀悪い真似すんな!」
「ごめんなさい……この姿だと、何だか本当に卑しくなってしまうみたいで」
赤い舌でぺろりと唇を舐めるカトリシア。自虐のようで、以前見た何かに時間差で共感を得ているようだ。衝動的にペシッと頭を叩くと、その手を取ってずんずん人込みをかき分け歩いていく。
「行儀悪いけど、別に卑しくはないだろ」
「それはそうと、さっきから重そうな荷物ね。冒険者ギルドに預けに行くの?」
ぼやきには反応せず、カトリシアはコールが肩から下げている四角い箱について聞いてきた。変わった形の鞄に見えるようだが、この世界の人間にクーラーボックスは馴染みがないので無理はない。ちなみに中は空っぽなので今は軽い。
「逆だよ、預けられていたのを受け取りに行くんだ。ダンジョンで分け前をくれるって話だったろ?」
「ああ、グレートボアの肉!」
冒険者ギルドの受付で問い合わせると、すぐにクーラーボックスに猪肉を氷と一緒に詰めてくれた。ダンジョン攻略の際に入手したアイテムは、冒険者ギルドに届け出れば業者に売り渡してもらえるのだ。血抜き、皮剥ぎ、切り分けが済んだ猪肉は、見た目は豚とそう変わらないほど綺麗な色をしていた。
「コール=パガトリー様。以上がハンス様御一行からお預かりした猪肉になりますが、よろしかったでしょうか?」
「はいっ、間違いありませ……重っ」
「コール、ハンスって……?」
クーラーボックスを持ち上げようとしてよろけたコールを支えながら、カトリシアが訊ねてきたので、荷物持ちをしていた商人だと教えてやる。おかもち二つを軽々と扱う彼が重いと言うのなら、相当の重量である事は察せられた。
「ところで、この肉はどうするの?」
「そうだなー、以前親父が作ってくれたボタン鍋もいいけど……ちょっと考えてる事があるんだ」
目をぱちくりさせるカトリシアに、クーラーボックスを抱え直しながらコールは不敵な笑みを向けた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
その夜。
街で買った新しい寝間着姿のカトリシアを前に、コールは本能と戦っていた。
生地が薄いわけでも露出が高いわけでもない。それどころか上は裾が長くて多少寝相が悪くても肌が見える心配はなく、下もサイズぴったりのズボンでどう考えてもずり落ちそうになかった。色、柄共に正しく年頃の娘が着用するに相応しい、普通の可愛らしい寝間着なのだ。
(そう、普通に可愛いんだよな……)
今までがあまりに頓珍漢だったから、却って我慢できていたのかもしれないが。このままでは男として何かを為す前に、別の何かを作ってしまうかもしれない……明け透けに言えば、既成事実を。
「コール、寝ないの?」
「あっ、そ、その事だけど……」
ベッドに腰かけ首を傾げた拍子に、濡れた髪からぽたりと水滴が落ちる。この黄金色がラーメンみたいだと思った時から、自分は彼女に惹かれていた。賊に襲われた令嬢に対して酷過ぎるが、直感でそう思ってしまったのだから仕方ない。その後、彼女の抱えるややこしい事情が明らかになるも、コールの気持ちは変わらなかった。
(この娘が好きだ。一生俺といて欲しい)
異性との付き合い方なんてろくに知らないコールだが、生涯を共にするには強引な手段ではダメな事は分かっている。特に失敗を経験しているカトリシアに対しては……だが男としての本能は細かい事情を慮ってはくれない。かくなる上はと、今日こそ布団を廊下に出そうとした瞬間。
「コール? なに自分の部屋から出て行こうとしてるんだい。場所を移るのはオーガスティンだよ」
「えっ?」
「あ、あの……やっぱり私、追い出されるんですか」
不安そうなカトリシアに、ぽかんとした母は噴き出して否定する。
「違う違う。そろそろあんたにも、ちゃんとした部屋を用意してあげようって事さ。今まで窮屈な思いさせて悪かったね」
母が言うには、コールと同室にしたのは彼女を試す意味もあったらしい。普通に考えて、息子と年頃の娘を一緒にしておくのは危険極まりないが、少なくともコールの方から迫る可能性はないと断言できた。
「だってこの子、信じられないくらいヘタレだろう?」
「……悪かったな」
「だけどそれでも……思惑はどうあれ、オーガスティンの方から関係を強要してきたら。つまり躊躇なく女の武器を使うようなら、家で保護する必要はなくなってたね。それだけ強かであれば、一人でもやってけるだろ」
容赦のない物言いに、昂っていた熱がスッと冷えるのを感じた。母がやろうとしていた事はロジエルが彼女を捨てた理由であり、そして実際カトリシアの無防備さは日に日にコールの理性を削り続けていて、気を抜けば手を出しそうなほど危うい状態だったのだ。
「まあ、この子も大事にする覚悟が決まったようだし。あたしらもあんたを家族として迎え入れる事にしたからね」
「家族……」
「今夜からは、ここがあんたの居場所だよ」
コンコン、と二階の隅っこにある引き戸を叩く母に、顔を赤くして歩み寄ろうとするカトリシアの肩を掴み、コールが叫ぶ。
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