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【第一部】閑話休題
王太子 ウィンストン・マース・ヴァルマ ③
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(後半はほとんどがニュドニアとの同盟に関する話です。興味のある方だけどうぞ。次回、多少のBL要素が出てきます)
晴天だ。どこまでも高く伸びる空は薄い青をしている。雪も解けてきたこの季節、端っこから春がやってきているのが分かる。セイダルの開戦宣言から三ヶ月。やっとブライトルが帰国した。
家族からの出迎えは私一人。ブライトルの様子を見たかったし話も聞きたかったので、下の二人は家庭教師に押し付けた。
「久しぶりだな。ブライトル」
「お久しぶりです。兄上、お元気そうですね」
「お前も元気そうで何よりだ」
「父上と母上もご健勝なようで嬉しく思います」
「ああ」
ゆっくりと歩く城内の様子はこの一年半でどこか変わっただろうか。装飾品や人員などの目に見えるものだけではなく、例えば今隣にいるブライトルのような、分かり難い変化があるのだろうか。
ブライトルは変わった。何が、と聞かれるとまだはっきりと言葉にできないけれど、前に見たときと比べると生き生きとしているように見えた。
陛下への報告に向かうブライトルと途中で別れて執務室に戻る。
「ウィンストン殿下、どうされました?」
「ん? なんだ、私は何か変か?」
「分かっていらっしゃるくせに、言ってよろしいので?」
「いや、なに。何かとても大きなことがありそうな気がするんだ。私のこの手の予感は余り外れたことがない」
長い付き合いの側近に、少しばかり下品に笑って見せる。私は”予感”と言ったけど、恐らく正しくは無意識に読み取った様々な外的情報から脳が勝手に結論を出しているだけなのだと思う。私はこの手の観察眼がどうにも長けているらしく、主に人に関しての判断を間違えたことは余りない。
「次回の謁見はどうなるかな」
長旅で疲れているだろうブライトルを慮って、宰相や各部署の長、上位貴族たちで行う議会は一週間後に行われることとなった。
その前々日、私とブライトルは陛下の執務室に来るよう伝えられた。これは想定内のことで、議会に先だって王族の意見を統一する時間が必要だからだ。
私が執務室へ入室すると、すでにブライトルが椅子に座って待機していた。陛下が玉座の間ではなく執務室を選んだのは、多少は父上として私たちに接したいという気持ちの表れだろう。
「お待たせして申し訳ございません、陛下、ブライトル」
「ニュドニア国の特産品についての議論をしていた。座りなさい」
「ありがとうございます」
つまり、ブライトルの土産話を聞く時間ができたから気にするな、ということだ。もちろん、その点を考慮して少しだけ時間をずらした。
「それでは、明後日の議会について。論題の中心は我がトーカシア国の今後についてとなります」
陛下の側近が議長代わりで口を開く。
「さっそくだが、忌憚のない意見が聞きたい。ブライトル」
「はい。まず報告書にあるように、現段階ですでに国土の七パーセントほどが侵攻を受けています。しかし、戦力差を考慮に入れればこの程度でせき止めているのはむしろニュドニア国の指揮系統、兵への統率力、各マスターの力量、モクトスタの技術力の高さの証明と言えるでしょう」
「ウィンストン、お前はどう思う」
「はい、陛下。ブライトルの見解は正当だと判断しました。私は同盟を結ぶべきだと愚考いたします。ニュドニア国からの提起も、現在のかの国の状況を考えれば充分すぎるかと」
全員の手元にブライトルが持ち帰った密書の写しが配られた。内容はニュドニア国からの同盟締結の提起で、その際のトーカシア国への分配だ。
「ここで中立を守っても、いずれ大国セイダルに攻め入られる。よくて属国化でしょう」
「敗戦した場合をどう考える」
セイダル国が過去に実際に出した敗戦国への条件を側近が読み上げる。国民への直接的な条件はなくとも、かなりの圧政の元に置かれているようだ。
「やはり時間の問題でしょう。ニュドニア国と我が国の戦力を合わせれば辛うじてセイダルと拮抗します。ニュドニア国が敗戦してからでは遅い。今のかの国であれば勝利の可能性も低くないと判断いたします」
陛下が無言でブライトルを見る。彼は深く頷いた。
「私も同意見でございます。また、何よりグロリアスの威力。報告は上がっているかと思いますが、あれ一つで戦況を変えられます。むしろこれは好機かと」
「やはり、あり得ない代物のようだな」
「はい。いくら強くとも数の前には無力になることもあります。しかし、その数に差が少ないのであれば、勝機は高いかと」
陛下が私たちに聞こえるほど大きく息を吐く。
「二人とも攻勢か。確かに今回は勝てるかもしれん。だが、かの国は決してニュドニア国を諦めないだろう。現状セイダル国を完全に下せるほどの戦力があるとは思えんが、そこはどうする?」
「物資の確保と資金力は同盟を組めば、優勢になります」
「むしろ長期戦の方をセイダル国は嫌煙するかと」
私たちは示し合せたわけでもなく、次々と理由を説明した。
セイダル国は国土こそ大きくとも半分が雪原と山脈であり、冬場の物資の確保が大変な点。
対してトーカシアは海に囲まれているため、余り心配がない点。
「分岐点だからこそ、セイダル国側も我々の懐柔に必死なのでしょう。陛下、今こそが、大国セイダルを下す好機です」
私は口調を強めて言った。隣に座るブライトルからも必死な勢いを感じる。この場で全てが決まるわけではないけれど、私は真剣に陛下を見つめた。
「――よかろう」
「陛下」
「議会がどう判断するかは分からんが、お前らの意思は理解した」
「ありがとうございます」
ブライトルと二人で頭を下げる。私たちは示し合せたわけでもなかったけれど、顔を見て頷き合った。
晴天だ。どこまでも高く伸びる空は薄い青をしている。雪も解けてきたこの季節、端っこから春がやってきているのが分かる。セイダルの開戦宣言から三ヶ月。やっとブライトルが帰国した。
家族からの出迎えは私一人。ブライトルの様子を見たかったし話も聞きたかったので、下の二人は家庭教師に押し付けた。
「久しぶりだな。ブライトル」
「お久しぶりです。兄上、お元気そうですね」
「お前も元気そうで何よりだ」
「父上と母上もご健勝なようで嬉しく思います」
「ああ」
ゆっくりと歩く城内の様子はこの一年半でどこか変わっただろうか。装飾品や人員などの目に見えるものだけではなく、例えば今隣にいるブライトルのような、分かり難い変化があるのだろうか。
ブライトルは変わった。何が、と聞かれるとまだはっきりと言葉にできないけれど、前に見たときと比べると生き生きとしているように見えた。
陛下への報告に向かうブライトルと途中で別れて執務室に戻る。
「ウィンストン殿下、どうされました?」
「ん? なんだ、私は何か変か?」
「分かっていらっしゃるくせに、言ってよろしいので?」
「いや、なに。何かとても大きなことがありそうな気がするんだ。私のこの手の予感は余り外れたことがない」
長い付き合いの側近に、少しばかり下品に笑って見せる。私は”予感”と言ったけど、恐らく正しくは無意識に読み取った様々な外的情報から脳が勝手に結論を出しているだけなのだと思う。私はこの手の観察眼がどうにも長けているらしく、主に人に関しての判断を間違えたことは余りない。
「次回の謁見はどうなるかな」
長旅で疲れているだろうブライトルを慮って、宰相や各部署の長、上位貴族たちで行う議会は一週間後に行われることとなった。
その前々日、私とブライトルは陛下の執務室に来るよう伝えられた。これは想定内のことで、議会に先だって王族の意見を統一する時間が必要だからだ。
私が執務室へ入室すると、すでにブライトルが椅子に座って待機していた。陛下が玉座の間ではなく執務室を選んだのは、多少は父上として私たちに接したいという気持ちの表れだろう。
「お待たせして申し訳ございません、陛下、ブライトル」
「ニュドニア国の特産品についての議論をしていた。座りなさい」
「ありがとうございます」
つまり、ブライトルの土産話を聞く時間ができたから気にするな、ということだ。もちろん、その点を考慮して少しだけ時間をずらした。
「それでは、明後日の議会について。論題の中心は我がトーカシア国の今後についてとなります」
陛下の側近が議長代わりで口を開く。
「さっそくだが、忌憚のない意見が聞きたい。ブライトル」
「はい。まず報告書にあるように、現段階ですでに国土の七パーセントほどが侵攻を受けています。しかし、戦力差を考慮に入れればこの程度でせき止めているのはむしろニュドニア国の指揮系統、兵への統率力、各マスターの力量、モクトスタの技術力の高さの証明と言えるでしょう」
「ウィンストン、お前はどう思う」
「はい、陛下。ブライトルの見解は正当だと判断しました。私は同盟を結ぶべきだと愚考いたします。ニュドニア国からの提起も、現在のかの国の状況を考えれば充分すぎるかと」
全員の手元にブライトルが持ち帰った密書の写しが配られた。内容はニュドニア国からの同盟締結の提起で、その際のトーカシア国への分配だ。
「ここで中立を守っても、いずれ大国セイダルに攻め入られる。よくて属国化でしょう」
「敗戦した場合をどう考える」
セイダル国が過去に実際に出した敗戦国への条件を側近が読み上げる。国民への直接的な条件はなくとも、かなりの圧政の元に置かれているようだ。
「やはり時間の問題でしょう。ニュドニア国と我が国の戦力を合わせれば辛うじてセイダルと拮抗します。ニュドニア国が敗戦してからでは遅い。今のかの国であれば勝利の可能性も低くないと判断いたします」
陛下が無言でブライトルを見る。彼は深く頷いた。
「私も同意見でございます。また、何よりグロリアスの威力。報告は上がっているかと思いますが、あれ一つで戦況を変えられます。むしろこれは好機かと」
「やはり、あり得ない代物のようだな」
「はい。いくら強くとも数の前には無力になることもあります。しかし、その数に差が少ないのであれば、勝機は高いかと」
陛下が私たちに聞こえるほど大きく息を吐く。
「二人とも攻勢か。確かに今回は勝てるかもしれん。だが、かの国は決してニュドニア国を諦めないだろう。現状セイダル国を完全に下せるほどの戦力があるとは思えんが、そこはどうする?」
「物資の確保と資金力は同盟を組めば、優勢になります」
「むしろ長期戦の方をセイダル国は嫌煙するかと」
私たちは示し合せたわけでもなく、次々と理由を説明した。
セイダル国は国土こそ大きくとも半分が雪原と山脈であり、冬場の物資の確保が大変な点。
対してトーカシアは海に囲まれているため、余り心配がない点。
「分岐点だからこそ、セイダル国側も我々の懐柔に必死なのでしょう。陛下、今こそが、大国セイダルを下す好機です」
私は口調を強めて言った。隣に座るブライトルからも必死な勢いを感じる。この場で全てが決まるわけではないけれど、私は真剣に陛下を見つめた。
「――よかろう」
「陛下」
「議会がどう判断するかは分からんが、お前らの意思は理解した」
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