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211 養子となった元スラムの子供達と祝福。
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――カイルside――。
「リディア姉とカイル兄から話があるって言われてきたんだけど。一体どんな話があるんだ? まさか俺たちを箱庭から追い出すとかじゃないよな? 違うよな?」
そう切り出したロックに俺達が「全く逆だ」と笑いながら告げると、座ったリディアをそのままに俺は立ち上がり、元スラムの子供達に向き合った。
そして――。
「俺とリディアは結婚の際、一つの契約を交わしている。その契約はお前たちに関する事だ」
「契約?」
「そう、リディアは俺と結婚する際の一つの契約として……元スラム孤児であったお前たちを、養子にすると言う約束をしている」
この一言に年頃の子供達はざわめき、小さい子供たちは「ようしってー?」と他の子に聞いている。
無論、この話を聞いていた爺様婆様達も驚きを隠せないようだ。
「養子って……それって……リディア姉やカイル兄が、俺達の親になるってことか?」
「そういう事だ。皆が俺達の養子になれば、ロック、お前ならばロック・ダンノージュと名乗ることが出来る」
「――家族になるってことなんですか!?」
「そうだ、俺とリディアが、お前たちの親となると言う事であり、それに伴い、元スラムの子供たちはダンノージュ侯爵家の子供と言う事になる」
「でもそんな事許されないんじゃないんですか? ボクたちの様なスラムの子供が貴族になんて」
「だから言っただろう? リディアが結婚の際、お前たちを我が子とするならダンノージュ侯爵家に嫁ぐと言う契約をしたのだと」
「「「「リディア姉……」」」」
「ふふふ、だって才能あふれる子供達を埋没させるなんて勿体なくて出来ませんわ。だから結婚の条件に、あなた方を私とカイルの子供として、養子として迎えるのなら結婚すると、そう言う契約を交わしましたの。それはダンノージュ侯爵家現当主、アラーシュ様からも許可を頂いています。あなた方は、わたくしとカイルが親では不満かしら?」
「かいるとりでぃあは、わたしたちのママとパパになってくれるの?」
「ああ、そうだぞ? カイルパパと、リディアママだ」
「うれしー!」
「やったー!」
「ぼくたちにママとパパができたー!!!」
子供達は喜んで俺達に抱き着いてきたが、年頃の子供達や年上の子等はどうかと言うと――目からボロボロと涙を零して「本当に?」「本当なのか?」と口にしながらも、涙はそっちのけで話し合っている。
「あなた方はわたくしとカイルの子供になりますわ。今まで通り、リディア姉とカイル兄と呼んでも構いませんけれど、書類上あなた方は既に、わたくし達の子供と言うことになってますの。皆さん、ダンノージュと言う苗字を持っていますのよ」
そうリディアが伝えると、ファビーは泣き叫びながらリディアに抱き着き、女の子達は溜まらず次々にリディアに抱き着いた。
そして男の子や大人の面々は俺の許に来て、何と言葉を言うべきか悩んでいるんだろう。
だから、一人ずつ頭を強くなでてやると、やっと実感したのかロックは俺に抱き着き、他の子たちも続くように抱き着いてきた。
「皆、みーんな、わたくし達の愛しい子供達になったのよ?」
「はい……はい!!」
「リディア姉! 有難うございます……私たちの為に、私たちを愛してくれてありがとう!」
「親と言うには少々頼りないですけれど、今まで通り生活をしながら、でも、心の中にはシッカリと、わたくしとカイルの子供であると言うのを忘れないでいてね?」
「「「「はい!!」」」」
「男の子たちもよ? ロックも含め全員わたくしとカイルの愛しい我が子よ」
「「「「はい!!」」」」
「ただ、ダンノージュ侯爵家の跡継ぎとなると、俺とリディアの間に生まれる子供になってしまうが、それでもお前たちは俺達の子供になった事は間違いない事実だ。俺達はお前たちを今まで通り愛する! だからお前たちも今まで通り、俺達を慕って欲しい」
「「「「「はい!!!」」」」
その言葉を告げた途端、俺とリディアの結婚指輪が光り、子供達の上に光の粒が舞い散った。
それぞれの光の粒は子供達の中へと入り、全員が箱庭の神様……リディに愛された証拠でもあった。
「ははは! 箱庭の神様からも祝福されたな!」
「ええ! きっと喜んでいるんだわ!」
「俺達を祝福する光……」
「とても綺麗ね……」
その光は女性達に抱っこされて眠る赤子の中にも入り、赤子たちは嬉しそうに声を上げた。
きっと健やかに育ってくれるのだと思うと、俺もリディアも微笑み合って抱き着いている子供達を撫でていく。
「俺達……リディア姉とカイル兄に助けて貰えて良かった!」
「ゴミ同然だった俺達を救ってくれてありがとう!!」
「ボク達を見つけてくれてありがとうございます!」
「私も今以上に頑張ります!!」
「ええ、でもあまり無理はしないでね? 親としては子供の無理は見ていて辛いわ。ファビーにフォル、あなた達はわたくしの一番弟子であり我が子なの。少々の無理はしてもいいけれど、絶対に身体だけは壊さないでね?」
「「はい!」」
「ロック、我が子に守られるってのも、親としては嬉しい事だ。励めよ」
「はい!!!」
「他の子たちも、好きな事を頑張りなさい。でも勉強も頑張ってね!」
「「「「「はい!!」」」」」
こうして、今まで親も頼れる後ろ盾もなく過ごしていた元スラムの子供達は全員、俺とリディアの子供だと言う事を告げることが出来た。
これで一つ、またやるべきことが出来たと言うことでもあるが、才能ある子供達をそのままにしておくことはとても惜しい事だ。
それに、弁護士のスキルを持っている子供や、他の有力なスキルを持つ子供達は、更に上の勉強へ進むことが出来る。
【ダンノージュ侯爵家の子供】として、生活することが可能になったんだ。
それは、ロックにも言える事だろう。
スラム孤児が冒険者と言うのは、何かとトラブルになる。
だが、ダンノージュ侯爵家の……となれば、話は変わる。
箔がつくのだ。
元スラム孤児だからと馬鹿にされる事もなく、疎まれる事も無くなる。
ロックの性格上、人の悪意には敏感だ。だからこそ養子にしたい気持ちは強かった。
そして、ファビーとフォル。
二人はリディアの一番弟子だが、元スラム孤児と言うだけで軽く見られやすい。
だが、それも養子となった以上、簡単に手を出すことが出来ない立場になったのだ。
ファビーを力づくで手に入れようとしても、ダンノージュ侯爵家が許さない。
フォルを力づくで手に入れようとしても、ダンノージュ侯爵家が許さない。
二人にはどうしても、後ろ盾が必要だった。
それに、養子と言えどこの世界では養子同士は結婚することも可能だ。
もしファビーとフォルが結婚しても、問題はないと言う事になる。
後でフォルにその話をしておこう。
「さ、喜びを噛み締めるのは取り敢えずここまでにして、皆風呂に入って寝る準備をしてこい!」
「ええ、早く寝て朝からまた勉強よ?」
「「「「はい!」」」」
「リディア姉とカイル兄、ありがとう!!」
そう言って走っていった子供達を見て、俺とリディアは微笑み合った。
沢山の子供を持つ親になったが、それも一つの経験になるだろう。
守るべき者が増えたんだ。
俺も、もっとしっかりしないとな。
「リディア姉とカイル兄から話があるって言われてきたんだけど。一体どんな話があるんだ? まさか俺たちを箱庭から追い出すとかじゃないよな? 違うよな?」
そう切り出したロックに俺達が「全く逆だ」と笑いながら告げると、座ったリディアをそのままに俺は立ち上がり、元スラムの子供達に向き合った。
そして――。
「俺とリディアは結婚の際、一つの契約を交わしている。その契約はお前たちに関する事だ」
「契約?」
「そう、リディアは俺と結婚する際の一つの契約として……元スラム孤児であったお前たちを、養子にすると言う約束をしている」
この一言に年頃の子供達はざわめき、小さい子供たちは「ようしってー?」と他の子に聞いている。
無論、この話を聞いていた爺様婆様達も驚きを隠せないようだ。
「養子って……それって……リディア姉やカイル兄が、俺達の親になるってことか?」
「そういう事だ。皆が俺達の養子になれば、ロック、お前ならばロック・ダンノージュと名乗ることが出来る」
「――家族になるってことなんですか!?」
「そうだ、俺とリディアが、お前たちの親となると言う事であり、それに伴い、元スラムの子供たちはダンノージュ侯爵家の子供と言う事になる」
「でもそんな事許されないんじゃないんですか? ボクたちの様なスラムの子供が貴族になんて」
「だから言っただろう? リディアが結婚の際、お前たちを我が子とするならダンノージュ侯爵家に嫁ぐと言う契約をしたのだと」
「「「「リディア姉……」」」」
「ふふふ、だって才能あふれる子供達を埋没させるなんて勿体なくて出来ませんわ。だから結婚の条件に、あなた方を私とカイルの子供として、養子として迎えるのなら結婚すると、そう言う契約を交わしましたの。それはダンノージュ侯爵家現当主、アラーシュ様からも許可を頂いています。あなた方は、わたくしとカイルが親では不満かしら?」
「かいるとりでぃあは、わたしたちのママとパパになってくれるの?」
「ああ、そうだぞ? カイルパパと、リディアママだ」
「うれしー!」
「やったー!」
「ぼくたちにママとパパができたー!!!」
子供達は喜んで俺達に抱き着いてきたが、年頃の子供達や年上の子等はどうかと言うと――目からボロボロと涙を零して「本当に?」「本当なのか?」と口にしながらも、涙はそっちのけで話し合っている。
「あなた方はわたくしとカイルの子供になりますわ。今まで通り、リディア姉とカイル兄と呼んでも構いませんけれど、書類上あなた方は既に、わたくし達の子供と言うことになってますの。皆さん、ダンノージュと言う苗字を持っていますのよ」
そうリディアが伝えると、ファビーは泣き叫びながらリディアに抱き着き、女の子達は溜まらず次々にリディアに抱き着いた。
そして男の子や大人の面々は俺の許に来て、何と言葉を言うべきか悩んでいるんだろう。
だから、一人ずつ頭を強くなでてやると、やっと実感したのかロックは俺に抱き着き、他の子たちも続くように抱き着いてきた。
「皆、みーんな、わたくし達の愛しい子供達になったのよ?」
「はい……はい!!」
「リディア姉! 有難うございます……私たちの為に、私たちを愛してくれてありがとう!」
「親と言うには少々頼りないですけれど、今まで通り生活をしながら、でも、心の中にはシッカリと、わたくしとカイルの子供であると言うのを忘れないでいてね?」
「「「「はい!!」」」」
「男の子たちもよ? ロックも含め全員わたくしとカイルの愛しい我が子よ」
「「「「はい!!」」」」
「ただ、ダンノージュ侯爵家の跡継ぎとなると、俺とリディアの間に生まれる子供になってしまうが、それでもお前たちは俺達の子供になった事は間違いない事実だ。俺達はお前たちを今まで通り愛する! だからお前たちも今まで通り、俺達を慕って欲しい」
「「「「「はい!!!」」」」
その言葉を告げた途端、俺とリディアの結婚指輪が光り、子供達の上に光の粒が舞い散った。
それぞれの光の粒は子供達の中へと入り、全員が箱庭の神様……リディに愛された証拠でもあった。
「ははは! 箱庭の神様からも祝福されたな!」
「ええ! きっと喜んでいるんだわ!」
「俺達を祝福する光……」
「とても綺麗ね……」
その光は女性達に抱っこされて眠る赤子の中にも入り、赤子たちは嬉しそうに声を上げた。
きっと健やかに育ってくれるのだと思うと、俺もリディアも微笑み合って抱き着いている子供達を撫でていく。
「俺達……リディア姉とカイル兄に助けて貰えて良かった!」
「ゴミ同然だった俺達を救ってくれてありがとう!!」
「ボク達を見つけてくれてありがとうございます!」
「私も今以上に頑張ります!!」
「ええ、でもあまり無理はしないでね? 親としては子供の無理は見ていて辛いわ。ファビーにフォル、あなた達はわたくしの一番弟子であり我が子なの。少々の無理はしてもいいけれど、絶対に身体だけは壊さないでね?」
「「はい!」」
「ロック、我が子に守られるってのも、親としては嬉しい事だ。励めよ」
「はい!!!」
「他の子たちも、好きな事を頑張りなさい。でも勉強も頑張ってね!」
「「「「「はい!!」」」」」
こうして、今まで親も頼れる後ろ盾もなく過ごしていた元スラムの子供達は全員、俺とリディアの子供だと言う事を告げることが出来た。
これで一つ、またやるべきことが出来たと言うことでもあるが、才能ある子供達をそのままにしておくことはとても惜しい事だ。
それに、弁護士のスキルを持っている子供や、他の有力なスキルを持つ子供達は、更に上の勉強へ進むことが出来る。
【ダンノージュ侯爵家の子供】として、生活することが可能になったんだ。
それは、ロックにも言える事だろう。
スラム孤児が冒険者と言うのは、何かとトラブルになる。
だが、ダンノージュ侯爵家の……となれば、話は変わる。
箔がつくのだ。
元スラム孤児だからと馬鹿にされる事もなく、疎まれる事も無くなる。
ロックの性格上、人の悪意には敏感だ。だからこそ養子にしたい気持ちは強かった。
そして、ファビーとフォル。
二人はリディアの一番弟子だが、元スラム孤児と言うだけで軽く見られやすい。
だが、それも養子となった以上、簡単に手を出すことが出来ない立場になったのだ。
ファビーを力づくで手に入れようとしても、ダンノージュ侯爵家が許さない。
フォルを力づくで手に入れようとしても、ダンノージュ侯爵家が許さない。
二人にはどうしても、後ろ盾が必要だった。
それに、養子と言えどこの世界では養子同士は結婚することも可能だ。
もしファビーとフォルが結婚しても、問題はないと言う事になる。
後でフォルにその話をしておこう。
「さ、喜びを噛み締めるのは取り敢えずここまでにして、皆風呂に入って寝る準備をしてこい!」
「ええ、早く寝て朝からまた勉強よ?」
「「「「はい!」」」」
「リディア姉とカイル兄、ありがとう!!」
そう言って走っていった子供達を見て、俺とリディアは微笑み合った。
沢山の子供を持つ親になったが、それも一つの経験になるだろう。
守るべき者が増えたんだ。
俺も、もっとしっかりしないとな。
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